2017/07/13 - 2017/07/18
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binchanさん
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7月18日火曜日になりました。ついに最終日です。
水を巡る雲林の旅、昨日は脱線しまくって水なんか一度もめぐってませんでしたが、最終日は基本に立ち返ります。
雲林用水路の心臓部ともいえる設備や、その取水口を巡ります。今日もまた素敵なタクシー運転手さんとご一緒できました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
7:50、珍しくホテルで朝食をとってチェックアウト。
華安大飯店、いいホテルでした。お世話になりました。
今日はいきなりタクシー観光。駅前の斗六計程車公司(斗六タクシー会社)のに乗ろうかなあ~、と思いつつ、駅裏へ。駅裏のタクシー乗り場もチェックしなくっちゃね。 -
本日もこんな行程表を作成しております。
駅裏で客待ちしていたタクシーにこれを見せて料金を聞くと、1,800元とのこと。運転手さんをいかに乗せて私の観光に協力してもらうかが重要なので、言い値で乗ります。
7:55、荷物を後部座席に乗せて、私は助手席。楽しくいこ~ぜ~。 -
今日の行き先は結構マニアック。特に「進水口」は河川から水を取り入れる水門。普通誰も行かない場所です。大丈夫かなあと思いましたが、怪訝な顔をすることもなく出発してくれました。
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8:15、烏塗發電廠到着。
現在の正式名称は明潭發電廠濁水機組。1921年、烏山頭ダムと嘉南大圳建設工事に電力を供給するために計画され、1923年に完成しました。戦後は主に斗六糖廠へ電力を供給していましたが、1999年の大地震で損傷し、しばらくは補修して發電を続けていたものの2005年に停止。しばらくは古蹟として保存されていましたが、集集攔河堰完成後の豊富な水量を利用できることから、新たな発電設備を設置し2011年から再び営業運転を開始しています。 -
運転手さんは「きっと内部見学ができるよ」と言ってインターホンを鳴らしてくれました。発電していなかったころは見学できたらしいんですけど、現在はやっぱりダメみたいです、インターホンに応答はありませんでした。
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発電所がよりよく見える側に移動。
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さっきの門はこの建物の前にありました。
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あちらが1923年からある発電所の設備だと思われます。
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鉄錆色の外壁がレトロですね。
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ほぼ建設当時の姿だそうです。
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ダムによる発電と違い落差がない川の流れを利用して発電しています。仕組みなどはよくわかりません。
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あれが排水口でしょうか。
そろそろ次に向かいます。
運転手さんもこの後向かう予定の「2號、3號進水口」は場所がわからないので、先に農田水利陳列文物館に行って聞こうということになりました。 -
8:31、集集攔河堰林内分水工「八卦池」。
八角形の池を利用して水を分配しています。集集攔河堰で溜めた水をここまで引いてきて分配し、消費地に送っているのです。 -
こちらがその系統図。農田水利會のHPの画像です。
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まずは水が入ってくる「進水口」。
濁水溪2號進水口で取水した水は、ここから八卦池に入ってきます。 -
水門方向。
この先に沉砂池(水にまじった砂や泥を沈殿させる設備)と水門があります。後ほど見に行きます。 -
反時計回りに、隣が工業用水取水口。
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ここから臨海工業地帯に水が送られます。
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このずっと先に、初日に行った「台塑関連企業麥寮工業園區」(通称六輕)があるんですね。
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その隣に麻園支線。
近隣の農業用水です。新鮮な水が行き渡る芋畑。君たちは幸せ者よのう。 -
その隣が濁幹線取水口。
嘉南大圳濁幹線に水を供給しています。 -
これが雲林の農地を潤していくんですね。
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次に、濁水發電廠取水口。
先ほどの烏塗發電廠へ向かう流れです。 -
こちらの取水口には大げさな水門があります。
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豊かな水量。この流れで発電しているんですね。
この次に烏塗支線があったはずなのですが、見落としました。麻園支線同様、農業用水と思われます。 -
最後が、南岸聯絡渠道進水口。
集集攔河堰から取水された水はここから入ってきます。 -
南投縣からはるばる運ばれて来た水。
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濁幹線一號進水口から取水した水もこれに合流しています。(一號進水口が現在も取水しているかは不明。)
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渠道に水車が展示されていました。
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水をくみ上げるための装置です。
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渠道沿いを歩いて行きます。
施設内の樹木は、秋から冬にかけて黄葉がとても美しいそうです。 -
林内分水工の門まできました。
かなり重要な(かつある意味危険な)設備ですが、ノーチェックで入れるんですよね。 -
敷地外にある水門。
集集攔河堰と濁幹線一號進水口からの水です。 -
砂などを取り除く装置。
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ボタン押せちゃいそう。
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施設内に戻ってきました。
これが農田水利文物陳列館。個人が見学できるのは第二第四水曜日の13:30~16:30だけ。残念ながら今日は該当しません。
展示内容についてはこちらを。
http://www.ylia.gov.tw/web/page.aspx?at=38 -
屋外展示は自由に参観できます。
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昔の道具が展示されています。
石輪。二つ重ねて石臼みたいに使う、であってるかな。 -
井戸。
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サトウキビを搾る石臼。
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モーターを使って水をくみ上げる井戸(たぶん)。
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布を打つ台ですかね。
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水利設備の模型があるので見に行ってみます。
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欄河堰。
川を堰き止めて水を溜める設備。 -
これがその模型。
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ダム。
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ダムの放水路。
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順路を進みます。
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水に含まれる砂を取る除く沉砂池。
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集集攔措河堰では実物を見られませんでした。これも実物じゃないですね。
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流れの急な落差を緩和する設備。
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説明書きがあった場所はここなんですが、どんな仕組みなのかは全くわかりませんね。
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傾倒式制水閘。
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説明を読んでもよくわかりませんでした。
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日本語では「パーシャルフリューム」という流量計。
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ただの目盛り付きの桝に見えますが、水路の流水を妨げることなく量れる優れものらしいです。集集攔河堰系統では、沈砂池に設置されているそうです。
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伝統住屋區という表示があるのですが、
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現在はお花が植わっているだけ。HPにはここに住宅の模型がある写真があります。
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制水閘門。
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水位、流量をコントロールする水門。
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逆サイフォン。
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河川などの下をくぐって水路を通すための仕組み。ここからU字型の管が地中に向かっていて、
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こちら側に出てくる。サイフォンの原理を利用した仕組み。北水南引工程浚通部分に利用されています。
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分水工。
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争いのないように水を分配する仕組み。必要量をそれぞれの水路に分けることができます。
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補助水源。
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地表水を有効に利用する施設。地表水は河川、湖沼のことのようです。ここではため池を再現しているのでしょうか。
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暗渠。
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日本と同様の意味ですね。暗渠だから設備は見えません。
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日本語ではゴム引布製起伏堰。
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ゴムで表面加工された布のチューブを膨らませて水を堰き止める水門。開放時はチューブをしぼませます。でもチューブらしきものは見えませんね。
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未重劃稲田區。
他に「重劃稲田區」という看板もありました。 -
これは重劃稲田區だと思います。
区画を整備した水田という意味らしいです。
見学時には、係員さんが実際に水を流したりして説明する見学コースのようですね。よくわからない部分が多かったですが、こういったプランに基づいて治水・利水事業が行われているということが体感できました。
見学に思いがけない時間がかかってしまいました。車に戻ると運転手さんに「水路の方に歩いて行った後見えなくなったから心配して探しちゃったよ」と言われました。(見学路は建物の裏手にある。)そうですよね、水路や池に落ちたら大変ですもんね。ご心配かけてすみませんでした。
つづく
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この旅行記へのコメント (2)
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- へけけさん 2017/08/18 21:40:31
- 素晴らしい旅行記です。
- binchanさん こんばんは。
今回も読みごたえがある充実したシリーズでしたね(まだ終わってないけど)製糖鉄道が昔、たくさんあったこととかとか斗六のホテルとか色々参考になりまして自分でも調べたりしてるうちにコメント遅くなってしまいました。
台湾人のツアー客と一緒になって貴重な経験できましたねカラオケまで披露して、凄いです。自分も台湾語の演歌、覚えようかなって思います。
なんで水力発電に興味を持ったなんでいまさら驚きませんが(笑)あの水路の流れと水量を見ると怖い!運ちゃんが心配するのもわかります!
当時、北港〜嘉義にナローゲージの製糖列車が走っていて虎尾を経由していたんですよね、旅客も乗っけてたらしいです。自分は12月に虎尾に行く予定ですが虎尾にホテルが
ないみたいなので斗六のホテルにします。
へけけ
- binchanさん からの返信 2017/08/19 12:38:25
- RE: 素晴らしい旅行記です。
- へけけさん、こんにちは。
こだわりすぎて変なことになっちゃってる旅行でしたが、
思い返すとものすごく楽しかったです。
読んでいただいてありがとうございます。
現役の製糖鉄道、いいですよねえ。
私も訪問時期が冬なら見に行っていたかなあ。
収穫を積むところ(装車場)を見るには自転車かタクシーでしょうか。
へけけさんがどんな風に回られるのか今から楽しみです。
binchan
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