2017/07/13 - 2017/07/18
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binchanさん
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7月16日日曜日、13:07。
朝一番に台北を出て、高鉄台中から台鉄に乗り継いで彰化縣の二水へ。その後タクシー観光をしながら南投縣の竹山、そこからバスに乗って雲林縣の草嶺へとやってました。
草嶺は雲林縣の南東に突き出すようにある村です。雲林縣の東はおおむね清水溪に沿って南投縣と接しているのですが、草嶺村だけは清水溪の東側に位置しているのです。つまり地理的には南投縣でもおかしくない位置で、現に草嶺へのバス路線は南投縣から出ています(それに乗ってきました)。
南と東は嘉義縣に接していて、山々に囲まれたリゾート地という点では、阿里山や瑞里に似ています。つまり、雲林らしくないんです。用水路と排水路が張り巡らされた豊かな農地、数百年の歴史がある廟、華やかな老街、そんな雲林の特徴がなにも当てはまらないところ。
草嶺へは、水をテーマにする前からすでに行こうと決めいていました。テーマから脱線しても絶対行くつもりだったんですが、実は水にまつわる物語もあるんです。
清水溪は草嶺の南側を東へ流れ、村の東端で北へと流れを変えています。その流れを変えるあたりは古来幾度も土砂崩れなどで堰き止められ、大きな堰止湖「草嶺潭」を形成してきました。近年では、1941年に地震によって堰止湖が形成され、1951年の豪雨で決壊し湖消失。続いて1999年の地震で新草嶺潭が形成されましたが、2000年から2004年にかけての数度の台風により消失しています。
特に1951年の豪雨では決壊した草嶺潭によって74名もの国軍の兵士が亡くなっていますし、1999年の台湾中部大震災では「走山」という大規模な山崩れが発生し甚大な被害が出ました。2009年の莫拉克台風でも大規模な土砂災害に見舞われています。観光地である草嶺はそのたびに大打撃を受けてきました。実際草嶺について調べていても観光地として華やかな情報は少なく、斗六や竹山で「草嶺に行く」というと「どうして?何もないのに?」と首を傾げられました。
しかし、草嶺は頑張っています。想像した以上に素敵なところでした。高級ホテルもおしゃれなカフェもありませんが、風景の美しさは阿里山に引けを取りません。ただし、南西を深い渓谷に、北東を急峻な山に囲まれ、台風・豪雨があればいかにも孤立しそうな場所であることも確かです。行くにあたって気象を確認することは必要かも。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
13:07、員林客運6722バス、草嶺公園にて下車(終点ではありません)。
乗ってきたバスは唯一の乗客を降ろしてカラで終点へ。戻りもカラなのかな…。
バス停の目の前に本日の宿があります。 -
驚いたことに観光バスが何台も停まっています。夏休みの日曜日だからかな。
このホテル「草嶺SPA渡假山荘」はネットで予約ができる唯一の宿でした(私が探した限りで)。部屋の準備に時間がかかるとのことなのでちょっと待ちます。 -
宿の近くを散策。
裏山に向かう階段がありました。宿の人曰く散策路だとのこと。結局歩いてみることはありませんでした。 -
ちょっとだけ先へ行ってみます。
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あ、蒋介石さん。
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草嶺公路に向かって立っています。道路からはぜんぜん気づかないんですが…。
草嶺に関しては原住民族の集落があったとか、日本人が開拓したという記録が見当たりません。清代から漢人が入植はしていたようですが、今日のような村落が形成されたのは国民党政府になってからのようですね。 -
かぐわしいユリの花。
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さて、草嶺の見どころはそれぞれ結構離れているんです。しかも斜面に村落があるのでどこへ行くにも坂道だらけ。タクシー観光できたらと、こんな紙も用意してきました。しかし残念なことに村にタクシーはないのだそうです。そんな場合に備えて徒歩のプランも立ててあったのですが、宿の人が「午後に遊覧バスが出てるからそれに乗れるか聞いてあげる」と言ってくれました。へえ、遊覧バスがあるんだ。料金やルートなど全くわかりませんが、徒歩で回ったらどうせこの半分くらいしか行けないんだから、どんなバスでも乗っちゃいましょう。
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バスは3:40にホテル前に来ると言うので、それまで徒歩観光します。
宿から徒歩10分程度のところにある「草嶺生態地質國小(新草嶺國民小学校)」へ。先ほど蒋介石さんが手を振っていた道路を歩いて行きます。 -
道沿いにあった旅館の廃墟。災害で打撃を受けて廃業した観光施設がたくさんあるんです。
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右に見える高台に目指す小学校があります。
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草嶺村を一望できる場所として一般にも開放されているんです。
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解放されている曜日、時間は決まっています。子供たちの迷惑にならないよう禁止事項はしっかり守って。
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自家用車で来ている人もいますね。
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草嶺國小。
雲行きが怪しくなって雨がポツポツ。幸い本降りにはならなかった。 -
昔の小学校が2008年の辛樂克台風によって被害を受け、ここに移転、新築された校舎です。旧草嶺國小の位置はここから北へ直線で1.8キロ。石壁集落に向かう山道の途中にありました。
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藍腹鷴でしょうか。(キジ科の鳥、藍腹鷴は台湾固有)
お詳しい方、間違っていましたらツッコミください。 -
こちらではお手洗いを借りることはできません。村の中心部にある旅遊服務中心のトイレをご利用ください。
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地質生態館がありますがこちらは一般公開されていません。
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校長室ももちろん入れませんよ~。
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これが校庭かな。
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階段をあがります。
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校舎は日本建築風なんですね。
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広い屋上。
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眺め抜群です。
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アート作品。
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絵筆とパレットのベンチ。
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展望台がありますよ。
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ここから塔山が見えるんだ。
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しかし今日は雲が厚くて…。残念。
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それでも十分壮大な眺めです。
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村の中心部はあのあたり。相当な標高差がありそう。
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小学校を出て村中心部へ。
下の道から遊歩道のようなものが続いていたので行ってみることに。地図にありませんが、どうか村の中心部に続いていますように。 -
階段で下ります。
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どんどん下って行きます。どこにも出られなかったら戻るの嫌だなあ。
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おっと、建物が見えてきました。
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無事舗装道路に接続~。
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ばっちりお目当ての場所に出ました。
草嶺にはこのような遊歩道(というか歩行者用ショートカット)がたくさんあります。 -
旅遊服務中心にやってきました。地図あるかな~。あるいはここなら車が手配できたりして。
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え?本日午後休館?これまた残念。
右の張り紙、昨年「村をきれいにしているで賞」だったのね。確かに、道端に廃棄物とか全くないです。 -
旅遊服務中心がお休みでもお手洗いは開いてます。
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こちら。
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いろいろ見どころはあるんです15:40までに戻るとなるとどこも遠い。
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とりあえず中心部を散策。
さっきから爆竹が鳴り響いてるんですよね。どこだろ。 -
やってました、神様に見せる人形劇。
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この「聖君會」に向かって劇は演じられています。
しかし何やら作業中で、中にいる神様には劇がよく見えないんじゃない? -
食事の準備もされています。今日は何か行事なんですね。
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商店街を先へ進みます。
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繪本美術館。予約しないと参観はできないんだろうなと思っていましたが、やはり門が閉まっていました。
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草嶺には「上坪」「中坪」「下坪」と3つの通りがありそれぞれ店などがあります。ここは上坪、最も標高が高いところにある商店街。
右の建物は現在使われていないホテル(草嶺大飯店)。近くにある別館のようなところは営業していました。 -
お店はたくさんあって、開いてはいるのですが人がいないんです。
特産だという苦茶油かお茶でも記念に買おうと思っていたのに。 -
あんなに駐車場にいた観光バスの人たちは何処?
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15:05、そろそろ戻りますか。
ん?銅像? -
農作業をする夫婦の像。
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「豊収」という作品。
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像があったあたりからもショートカット路が分岐していました。これは何処に続いているのかな(時間がないので行きませんが)。
ホテルに戻って遊覧バスへ。この後の展開は想定外でした。
つづく
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