地球一周の船旅 vol.16 列車が来なくて足止めを食らった寄港地ティルブリー

2006/05/20 - 2006/05/20

ピースボートの地球一周の船旅に参加した。
ツアーの参加者の投稿はネットでも数多くあって評判はすこぶる悪い。中には裁判沙汰にもなっているツアーもある。
　自分ももう2度と参加したくないと思っている。その理由については枚挙にいとまがないが、特に最悪だったのは船内のエアコンが制御不能で温度が一定ではなくその上、かび臭さが漂い体調不良者が続出していたのである。
　そのせいか自分も乗船して2日目には咳が止まらない、だるいといった風邪の症状が出て診察室に行った。診察室は毎朝行列が並び、船はさながら病院船みたいになっていて、新型インフルエンザやエボラ出血熱の患者が発生すればたちまち蔓延して各国で寄港拒否されてさすらいの航海になっていただろう。
　ツアー中、高齢者の男性が船室で病死した、と2回、船内放送があったが、珍しい事ではないらしい。まさに病院船である。
　乗船中は体調不良が治まる事は無かったが、寄港地で下船すると体調は良くなったのでる。
　元来、旅行社のツアーは性格的に合わないので、旅に出掛ける時は、
いつも自分一人だけで、新婚旅行も出来るなら別々に行きたかった程である。
　それなのにこのツアーに参加したのは、地球一周の船旅は他には飛鳥、にっぽん丸だけで、一人参加での相部屋タイプは他になかったからである。
それに飛行機は墜落すると人生それで終わり、なので飛行機には乗らない事にしているので船で行くしかなかったのである。
　今回は、32年振りにロンドン市内観光とトーマスクック社の「ヨーロッパ鉄道時刻表」を買いに行く予定で、船着き場の最寄り駅ティルブリータウン駅に向かった。
「青年は荒野をめざす　Vol.30 イギリス　ロンドン　女王陛下夫妻が目の前に」
http://4travel.jp/travelogue/10987552

エリア イギリス

• 旅行の満足度: 1.0
• 観光: 1.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 1.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩

平成18年5月20日（土）ティルブリー

　この旅行記を書くにあたり画像のピースボートの資料にはティルブリーの事は全く書かれておらずロンドンのみの記述なのでネットで調べたところ、以下の船舶会社のサイトで少し分かったのである。
　TILBURY 仕向地ミニ情報 ヨーロッパ - ジーティーシー・エイシア
http://www.gtc-asia.co.jp/simuketi_asia_euro/1/796.html
から引用した。
　ティルブリーはロンドンの東方テムズ川河口近くの北岸にある港湾の町で、ロンドンから約40キロに位置するロンドンの主要港。
現在、港はサウサンプトンとフェリクストウと並ぶ英国の3大主要なコンテナ港のうちの1つで、様々なバルク貨物、材木、車とコンテナ交通を担っている。
　ティルブリーの町は、19世紀後半に本格的に設立された。高台にあるチャドウェル・セント・メアリーの町の南方にあり、かつて湿地帯で西ティルバリーと東ティルバリーがある。町の南側にロンドン・サウスエンド鉄道の線路が通っていて、南西側線路の向こうにティルバリー港が広がっている。
　かつての湿地帯は、草を食べる羊にとって重要な養羊地帯で、フェリーが動物とウールのクロス川輸送のために使われていた。17世紀の港は、大型貨物のためには小さい港であったが、川のカーブと狭さは、外国からの侵略者に対するロンドンの防衛の為の砦を構築に適した場所であったことから、「ヘンリー8世」によって1539 年にまず最初の「Thermitage砦」と呼ばれるD形要塞が建設された。
　ティルブリー要塞は、1588年までにはニュータバーン型に類似した構造で十字砲火を浴びせられるように設計され強化され、本船マストブームの鎖がテムズ川全域に張られ艀で固定された。砦は、「チャールズ１世」の下で再建されて、現在イギリスの文化遺産としてになっている。

　何も無い町だと思っていたがイギリスの文化遺産になっているティルブリー要塞があったのだが、当時は知らなかった為に行かなかった事を後悔している。出港してから要塞の様な広大な遺跡が見えたので気になっていたのである。

平成18年5月20日（土）ティルブリー駅

　8時発のロンドン行きの列車に乗るために7時51分に駅に着いて切符を買って列車を待っていたが、8時半になっても列車が来ない、、その頃になると多くの乗船客が駅に集まっていて小さな駅が溢れてごった返していた。その内、駅員に問い質していた日本人から今日のロンドン行きの運行は全て中止となった、ロンドンからの列車も来ない、理由は分からない、とのがっかりする話しを聞いたのですぐに切符の払い戻しを受けた。多くの乗船客は駅のホーム、駅前で列車を待っていたので情報はすぐにっは伝わらず、しばらくしてから窓口には長蛇の列が続き払い戻しに1時間余りかかったそうだ。イギリスの鉄道事情に詳しい人によると、突然の運行中止、よくある事とか。

平成18年5月20日（土）ティルブリー駅

　切符の払い戻しを受けてさて今日はどうしようか？と思って時計を見ると、8時50分、帰船リミットは14時、これでは時間が無いので仕方なくティルブリーの町を歩くことにした。

平成18年5月20日（土）ティルブリー駅　跨線橋から駅前風景

平成18年5月20日（土）ティルブリー駅　跨線橋から

平成18年5月20日（土）ティルブリー　街並み風景

　駅前のメインストリートを歩いたが、土曜日、それともまだ9時過ぎのせいか店はほとんど閉まっていた。

平成18年5月20日（土）ティルブリー　街並み風景

　メインストリートから横に入るとすぐ住宅街、駐車禁止の標識も無い。

平成18年5月20日（土）ティルブリー　街並み風景

　ここも住宅街。

平成18年5月20日（土）ティルブリー　街並み風景

　メインストリートに戻って歩いていたら役場らしき建物があったが土曜日のせいかここも閉まっていた。観光案内所も無かった。

平成18年5月20日（土）ティルブリー　出合った高校生と小学生の姉弟

　しっかり者のお姉さんという感じ

平成18年5月20日（土）ティルブリー　出合った高校生と小学生の姉弟と

　ロンドンに行く予定だったが列車が来ないので家に帰る事にしたとか。

平成18年5月20日（土）ティルブリー　街並み風景　教会

　ここも閉まっていた。

平成18年5月20日（土）ティルブリー　街並み風景　教会

平成18年5月20日（土）ティルブリー　街並み風景

平成18年5月20日（土）ティルブリー　街並み風景

　宗教関係の建物か？

平成18年5月20日（土）ティルブリー

　彼女たちもおめかししてロンドンへ遊びに行く予定だったとか。

平成18年5月20日（土）ティルブリー

平成18年5月20日（土）ティルブリー　テレホンカード

　何も無い町で時間を持て余していたのでテレホンカードを買って久しぶりに家に電話をした。5ポンド1,110円のプリペイドカードで30分程話したが使い切れなかった。

平成18年5月20日（土）ティルブリー　フランセスカのレストラン

　11時半になってついに行く所も無くなり駅近くに戻るとレストランがオープンしていたのでお昼にする事にした。中に入ると自分と同じ様に行く当ても無く、時間を持て余していた乗船客でいっぱいだった。

平成18年5月20日（土）ティルブリー　フランセスカのレストラン

平成18年5月20日（土）ティルブリー　フランセスカのレストランのメニュー

　赤枠のEnglish Breakfastを注文したが、朝食なのにServed all Day だった。

平成18年5月20日（土）ティルブリー　フランセスカのレストラン

　注文したEnglish Breakfast 3.95ポンド877円、昨日のバースでの昼食よりずっと良かった。

平成18年5月20日（土）ティルブリー　フランセスカのレストランの厨房

　家族経営で今から思えば移民だと思われる。

平成18年5月20日（土）ティルブリー　フランセスカのレストラン　オーナー夫妻と

　写真を送って欲しいと言われたので、住所を訊くとメニューをくれた。写真は送ったが、この旅行記に書くにあたりイギリスのEU離脱決定もあって店の事が気になってグーグルマップで調べたが表示されなかったので心配している。

平成18年5月20日（土）ティルブリー　警察官と

　急に町に日本人が溢れるたのでパトロール中の警察官。

　この後　船に戻った。13時半だった。列車は相変わらず運行中止だったので前日ロンドン泊り、また今朝8時前の列車でロンドンに行った乗船客の何人かが運行中止を知らず、14時の帰船リミットに間に合わなかった為に置き去りにされた、と出港してから知った。
　それにしてもいつも寄港地では時間が足りなくて困っていたが、こんなに時間を持て余して困ったのはここだけである。

この旅行記へのコメント （2）

• cheriko330さん 2017/03/19 17:49:27

  初めて聞く ティルブリーの街

  ノスタルジアさん、こんにちは(^^♪
  
  いつもご訪問頂きありがとうございます。
  ティルブリーは、ロンドンから４０Ｋｍ位の所なのですね。
  ググってみましたが、詳しい情報は出てません。ノスタルジアさんの
  旅行記が出てきました☆
  
  電車が来なくて残念でしたね。
  私も、同じ頃２００６年６ににイギリスへ行きました。思い返せば
  フリーで行ったので、やはり思い出深い旅行となりました。
  この時にエリザベス女王８０歳のお祝いの日の重なり、少しだけですが
  拝見出来ました。
  毎日、朝食で頂いた、トマトビーンズも好物です。
  
  ここティルブリーは、イギリスらしい街並みでアパートメント等も、
  イギリスそのものですね。
  ロンドンへは行けなかったけど、出会いがあり何よりでした。
  今、どうされてるか気になるところですね。
  
  ノスタルジアさん同様に、私も以前の旅行記を作成してまして
  勝手に親しみを覚えさせて頂いてます。今後とも、宜しく
  お願いいたします。
  
  次回作を楽しみにしています。
  
  cheriko330
  

  ノスタルジアさん からの返信 2017/03/19 22:08:56

  RE: 初めて聞く ティルブリーの街

  cheriko330様、
  いつもいいねの投票有難うございます。
  この度の書き込み嬉しく思いました。
  > この時にエリザベス女王８０歳のお祝いの日の重なり、少しだけですが
  > 拝見出来ました。
  という事は女王が私に手を振って頂いた32年前は48歳だったのですね。そして今は90歳ですか。
  
  > ノスタルジアさん同様に、私も以前の旅行記を作成してまして
  > 勝手に親しみを覚えさせて頂いてます。今後とも、宜しく
  > お願いいたします。
  こちらこそ宜しくお願いします。