2012/06/10 - 2012/07/09
20位(同エリア36件中)
小心者さん
『万里の長城』の長大さを実感しようと、張家口に立ち寄ってみた。
たった1泊だけの滞在だったが、素晴らしい出会いに恵まれ、忘れられない町となった。
大同発張家口南行きの列車は、途中からガラガラに。
お陰で6人掛けボックス席に1人、足を延ばしてゆったり車窓からの景色を楽しむことができた。
張家口南駅に着いて駅前のホテルを訪ねると、今回の旅行で初めて「外国人は泊まれない」と断られた。
ホテルを出ると中から従業員らしい女性が飛び出して来て、私の地図を指しながら「北駅に行くといい」と教えてくれた。
ついでに北駅に行く1路バスに乗せてくれ、ドライバーに「北駅で降ろしてやって」と伝えてくれた。
どうやら張家口も親切な人が多いらしい。
北駅で降りると、今度は20歳そこそこの若い女性から中国語で話しかけられる。
てっきり道でも尋ねられているのだと思って「私は日本人です」と答えるも、ずっと100%中国語で話し続けられる。
埒が明かないので『住宿』と書いた紙を見せると、彼女は頷いて私の腕を取って歩き出した。
このときは新手の客引きかと思ったのだが・・・。
彼女は同じ列車に乗っていたらしく、乗り継ぎのために張家口南駅で降りた旅行者だった。
駅前で私を見かけ、助けてあげようと同じバスに乗り込んだらしい。
彼女はそれから約1時間もの間、私を連れてホテルを探してくれた。
そして部屋が決まると、「お金と貴重品は部屋に置いておかないように」とか「車に気をつけて」などと助言を残し、あっさり南駅行きのバスに乗り込んで去っていった。
山西省でも人が親切なことにずい分驚かされたが、ここでも心底驚かされた。
やはり『最後までとことん面倒をみる』というのがポリシーなのだろうか。
どうにかホテルも見つかり、長城の門『大境門』へ行くために外出。
ガイドブックには『16路バスで大境門下車』とあり、16路バスが通るバス停は見つかったものの、路線図に『大境門』という停留所は見当たらない。
近くにいた女性に尋ねて行き方を教えてもらっていると、同じく大境門へ行くという男性が現れて、一緒に連れて行ってくれることになった。
言葉が全く通じない男性と二人でバスに揺られ、大境門そばで下車。
入場料(10元)はさっさと男性が払ってくれたので、無理やりお金を渡す。
・・・本当に親切すぎる。
長城に入場したものの、長身で若い男性に一緒に歩いてもらうのはあまりにも申し訳ないので、「帰りは1人で大丈夫だから」と伝えようとするも、全く伝わらない。
そうこうしているとまた1人の若い男性がやって来て、その人に伝えてもらおうと思って話しかけてみたがやっぱり伝わらない。
三人で首を傾げあって困っていると、そこに大学生の女性二人連れがやって来た。
彼女たちには英語が通じたので、どうにか「私は歩くのが遅いので先に行ってください。帰りは1人で大丈夫です」と伝えて欲しいとお願いする。
すると彼女たちは、「じゃあ私たちと一緒にゆっくり行きましょう。私たちは時間がたっぷりあるから。そして一緒に町まで戻りましょう」と言ってくれた。
・・・本当に親切すぎる(その2)
結局5人一緒に登ることになり、「きつい〜」と言い合ったり、記念撮影をしたりと、遠足みたいでとても楽しかった。
自分まで若くなったような気分を味わうことができた。
帰りはバス停で男性がジュースを買ってくれ、5人でバスに乗って町まで戻った。
男性二人は別の町から来たのだそうで、バス停でお別れ。
地元民である彼女たちが「美味しくて安いお店があるから」と夕食に誘ってくれた。
一緒に食べた麺料理はとても美味しく、しかもご馳走になってしまった。
お金を渡そうとしても「私たちは友達だから奢らせて」と受け取ってくれなかった。
更に、「これ美味しいから!」と屋台で揚げドーナツまで買ってくれ、ホテルまで送ってくれた。
人々の親切に助けられ、優しさに心打たれ、本当に素晴らしいひとときを過ごさせてもらった。
感謝という言葉くらいでは全然足りない。
【利用列車】
大同→張家口南
7:32発 6088次 硬座 12元
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 3.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- 中国国際航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
大同駅の待合所。
比較的すいていた。 -
出発直後はまぁまぁ人が乗っていたのだが、停車するごとに人は減っていき、しばらくするとガラガラになった。
-
朝ごはん。
ボックス席を独り占め。
テーブルも独り占め。
こんなに空いているのは初めて。 -
車窓からの景色。
雲崗石窟で興奮のあまりカメラのレンズを汚し、そのことにずっと気付かなかったので、右下の方が曇ってしまっている(泣)。
ついでに、天気も曇り。 -
車窓からの景色。
-
宿泊したのは『新華大厦』
北駅(張家口駅)からは徒歩10分くらい。
バス停『展覧館』そば。 -
この旅行中で一番豪華だった(料金は一番ではない)。
三ツ星ホテル。
何もかもが揃って、1泊138元(朝食込み)。 -
やったぜ、バスタブ付き!
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窓からの眺めが良い!
-
ずい分長い間、窓の外を眺めていた。
どこからか『You are my sunshine』が聞こえてくる。
左端に写る『解放橋』を渡って右に行くと北駅へ。 -
16路バスで大境門へやって来た。
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門の周囲は思い切り開発中。
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門をくぐった先は、このような街並みを再現するための工事がおこなわれていた。
いずれ多くの人々で賑わうのだろうか。 -
この土の小山は何なのか?
妙に気になる・・・ -
テーマパーク化が進んでいる?
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反対側にもいる。
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長城を登り始める。
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よく分からないが、立派な石碑が建っている。
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お付き合いしてくださった男性たち。
カメラの曇りが気になる・・・(泣) -
けっこうキツイ。
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!
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ぎゃっはっは!!
誰だよ、穴あけたの!
石の質感といい、ご丁寧な亀裂といい、
かなり出来はいいのになぁ。 -
中はゴミだらけ。
笑いすぎてしばし動けず。 -
目標の東屋までどうにか登ってきた。
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向こうにも東屋が見える。
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天気はイマイチだが、眺め良好。
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風が吹きぬけて汗が引いていく。
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お付き合いしてくれた若者たち。
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あれは何だろうな。お墓かな?
ズームしてみてもよく分からなかった。 -
眼下の家並みもズームしてみた。
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元気なら、あの頂上くらいまで行ってみたいが・・・。
あいにく、もう足がどうにも・・・ -
↑ の写真を撮るのに立っていた場所。
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東屋を後にして下り始める。
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振り返って。
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さっきまでいた東屋
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石を積み上げて造られた長城。
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少し天気が回復し、薄日が射してきた。
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尾根伝いに延々と続く長城。
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『大境門』
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バス停『展覧館』近く。
彼女たちのご好意に甘えて夕食に向かう。 -
連れて来てもらった食堂。
階段を上って2階へ。 -
ぐつぐつ煮立った状態で出てきた麺料理。
-
日本のうどんにそっくり。
薄味で、とっても美味しかった!
右は『インド風ピザ』だったかな。
ハムが挟んであってパリパリと香ばしく、これも美味しかった。
ご馳走様でした。 -
彼女たちから手渡された『揚げドーナツ』
食堂前の屋台で売っていたもの。
何から何までお世話になりました。 -
彼女たちと別れて一人で街歩き。
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いろんな露店が並び、賑わっている。
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解放橋近くでなにやらイベントが行われていた。
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解放橋に向かって川沿いを歩く。
ここで女性二人連れから写真撮影を頼まれる。
私が日本人だと分かると、満面の笑みが返ってきた。 -
解放橋からの眺め
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パークソンの周りはとても華やかな雰囲気。
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人と像とが渾然一体。
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パークソン横のビアガーデン。
屋台で好きなものを買うセルフ形式。 -
駅方面までぶらぶら歩く。
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解放橋からの眺め。
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翌日の朝食。黒米粥!
この後、北京行きの列車に乗るため、歩いて張家口駅へ向かった。
あまりに親切な人々のお陰で、張家口も忘れられない町になった。
『北京 3』へ続く→
http://4travel.jp/traveler/252525/album/10691962/
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