2009夏、中国旅行記16(31/39：シルクロード)：6月25日(5)：トルファン、火焔山、ギネス登録の大温度計、バザール

2009/06/21 - 2009/06/27

火焔山紹介の続きです。大型の温度計は50度以上を指していました。地表面の温度でしょうか、大気温の感じもする暑さでした。トルファンは中国で最も暑く、その中でも火焔山は特別とされます。西遊記でも登場する灼熱地獄です。
火焔山見学の後は、トルファン市内に戻って、バザールの見学でした。この写真をアップする直前の7月5日、ウルムチで140人以上が死亡し、更にその数が増えそうとの報道がありました。漢族とウイグル族の衝突だったようです。真相はまだ分かりませんが、今回の暴動は、チベットの時と違って、政府筋からTV報道されました。まさに間一髪のシルクロード旅行となりました。
(追記)2009年7月5日に起きた事件は、『ウルムチ騒乱』の背景には、漢族住民とウイグル住民の間の経済的格差や、ウイグル人固有の文化的、宗教的権利が中国において尊重されていないとするウイグル人住民の不満があるとされます。死者の数も中国当局は7月10日に184人と発表しましたが、世界ウイグル会議では死者の数は3千人のぼる可能性があると主張しています。

エリア 吐魯番(中国)

• 交通手段: 観光バス

火焔山の展望台です。巨大な温度計がありました。摂氏の文字とメモリの間に、温度表示用の液体らしいものがありました。現在の気温の表示は摂氏54度辺りです。

暑さで霞んだような火焔山の光景です。岩肌に刻まれた溝は、先に紹介したように、水の流れが作用したガリ侵食で出来た溝です。

火焔山の見学場所に設置された巨大なモニュメントです。岩の上の見張り役は孫悟空、下には三蔵法師や沙悟淨達がいました。西遊記の登場人物たちです。西遊記は16世紀の中国、明の時代に大成した伝奇小説です。中国では必読書に数えられています。

これも西遊記に因むモニュメントでしょうか。西遊記は、唐僧・玄奘三蔵法師が白馬、玉龍に乗って、孫悟空、猪八戒、沙悟浄を供に従え、幾多の苦難を乗り越え天竺を目指す物語です。

下の方が地中に埋まった丸い石です。金属のようにも見えました。何か謂れがある物体のようですが、分かりませんでした。

二重の屋根を持った立派な線香立か蝋燭立です。ブロンズ製のようです。

民族衣装を着た地元の娘さん達です。有料での記念撮影のモデルをされていました。ウイグル族の民族衣装のようです。

火焔山の麓の暑さに、辟易とされていたツアー同行の皆さん方です。現地日本語ガイドさんもご一緒でした。

先ほど紹介した、岩の上で物見をする孫悟空の像と、背後の火焔山の光景です。

ここからは、通路脇に設置してあった西遊記を題材にしたブロンズ製のレリーフ像の紹介です。キントン雲らしいものが描かれていましたが、これはすべてのレリーフ像に共通していました。容姿や武器から、孫悟空ではないようです。

孫悟空、このレリーフ像の中にいました。犬に腕を噛みつかれ、髭を生やした武将のような人にもう一方の腕を掴まれた、大苦戦の図です。神犬を連れた顕聖二郎真君のようです。道教の治水の神で武神です。

左右に侍従らしい人を連れた蓮坐に座る人です。西遊記には、釈迦如来、観世音菩薩等の仏教の神様のほか、道教の神様なども登場します。

こちらにも孫悟空の像がありました。西遊記の主人公の孫悟空の『悟空』の名前は、仙術の師匠・須菩提祖師から貰った法号とされます。孫行者とも呼ばれます。西安に三蔵法師らと無事生還した後、天界で釈迦に称賛され、『闘戦勝仏』となったとされます。

これで西遊記を題材にしたレリーフ像の紹介はおしまいです。閉まった扉の上に『楽卒（?）宮』らしい文字がありました。

『上海大世界基尼斯総部』のタイトルがあった看板です。ギネスが認定した大きな温度計の認証でした。高さが1メートル、温度計の指示部が5.4メートルと記されていました。

ここからは、火焔山の見学を終えてトルファンの市内に戻り見学したバザールの紹介です。イスラム文化圏であることを強く感じた見学でした。

服飾を扱っていたバザールの店先光景です。専ら写真撮影のための見学となりました。実用的な地味な服が並んでいました。

こちらのお店は絨毯を扱っていました。ペルシャ絨毯の品質の良さは耳にしますが、中国でもイスラム文化圏の絨毯の品質は高いようです。

次はバザールで販売されていた食品関係の品々の紹介です。赤く熟れた果物は、スモモのようです。

トルファン地方のナンのようです。ウイグルのナンは円盤状で厚みがあるのが特徴とされます。大きいのがカクチャ、小さいのがトカチ、中央に穴が開いたものがギルデ・ナン等と呼ばれるようです。

鶏のから揚げのようです。カットせずに大きいままでから揚げにされたように見えます。量り売りのようでした。

山積みになったハミウリ（哈密瓜）です。30年ほど前のNHKのシルクロード紹介番組で、そのおいしさが繰り返し強調されていた果物です。甘みが強く、中国でも特にブランド性の高い瓜です。かつては皇帝への献上品だったとされます。

バザール内の建物光景です。カラフルなUF（ユーフォー）の様な物体が屋根の上にありました。

玩具の様な品が無数に吊り下げられていたお店の光景です。『吐魯番市阿迪力』の看板がありました。

バザールのアーケードを抜けて、青空天井の場所に出ました。厳しい日差しでしたから、すぐにアーケードの下に戻りました。

厳しい日差しを避けて戻ったアーケードの下です。火焔山で経験した厳しい暑さですが、日陰があれば、すぐに戻りたくなります。

ウイグルの帽子が山のように積まれていた店先光景です。カラフルな色彩には引かれますが、持ち帰って実用に使うには勇気が要ります。

小さな絨毯風のかべかざりや、カラフルな副賞を扱っていたお店の光景です。お孫さんをあやす祖母らしい方がいました。

お子さん用の服飾を扱っていたお店です。『阿瓦古麗机掃（?）貝服装世界』らしい文字の看板がありました。

しっかりと日差しがガードされたアーケードの中の光景です。