2005秋、ベトナム旅行記1(8)：10月14日(6)ホーチミン・行天宮、渦巻線香

2005/10/13 - 2005/10/17

10月14日の旅行紹介の続きです。メコン川クルージングから戻った後、行天宮の見学に出かけました。渦巻型の超大型線香で有名なお寺です。

エリア ホーチミン(ベトナム)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 観光バス 船 タクシー

メコン川クルージングの後、泊まったホテルの前で車から降ろして頂きました。そのホテルの玄関です。

メコン川クルージングでは、少し重たいお土産のココナツキャンディなどを買い求いました。荷物を部屋に置いてから、午後の外出です。ホテルのロビーの花の飾りです。

歩くのには懲りましたから、ホテルの前からタクシーを利用しました。相変わらず単車の洪水です。まだホテル付近です。

最初に天后宮を目指しました。前方は、ジープに乗った兵隊さんです。警察官だったかも知れません。

天后宮は、泊まったホテルから2キロ程西に位置しています。1760年に創建されたベトナム最大の華人寺と、ガイドブックに紹介されていました。

間口はそれほど広くありません。ビルの間のお寺といった感じです。祀られているのは、天后聖母（ティエンハウ）です。

細かなところにまで細工が施されたお寺です。一日中、線香の煙が絶えず、今日まで篤い信仰が続いています。

お寺の見学は、この天后宮の1箇所の予定でしたから、手当たり代写真に収めました。入り口横の造りです。

芸術的な価値は疑問に感じますが、精一杯に凝らした意匠に、この地の華人の人達の心意気が伝わってくるようです。

この地の華人の人達にとって大切な物語の場面のようです。この場面を指差しながら、物語を次世代の人達に伝えてきたのでしょうか？

南画風のやわらかいタッチに仕上げられた山水画です。空の部分の塗料が剥げかけています。中国かベトナムの海岸風景のようです。

ベトナムを訪れる観光客で一番多いのが、アメリカ人だそうです。このお寺でもアメリカ人の観光客を多く見かけました。

入り口にあった１対の狛犬です。どことなくユーモラスさを感じます。縦長なのは、使った石の形状から来た制約でしょうか？

正門に向かって左手の狛犬です。この角度から見ると、切り出した長方形の石を、そのまま使った感じが強くします。

頑丈な青銅製の柵で囲われて、大きな提灯が吊り下げられていました。仏教のお寺であれば、仁王様か力士像が守りを固める場所でしょう。

その大提灯は左右一対でした。こちらには天后聖母の文字が記されています。天井近くの見えにくい箇所にも壁画があります。

本殿の方に進んで、振り返っての一枚です。大きな線香立ての上には、排煙のための装置が設えてありました。荘厳さよりも、合理的な考え方が優先されているようです。

写真を撮るのは少し憚れました。このお寺のご本尊、天后聖母様のようです。軽く手を合わせてからの撮影でした。

釣鐘の形をした金属製品に、孔雀の羽などを使ったきらびやかな飾り付けがしてありました。一対のうちの片方です。足元には小さな獅子が座っています。

少し小型の鐘です。右横には子供の獅子が座っています。鐘の上の飾りのイメージは似ています。

上には渦巻き線香、下には黄色の線香が煙を出しています。巨大な渦巻き線香は、1ヶ月は燃え続けるとガイドブックにありました。

真下から見た渦巻き線香です。線香が伸びきらないよう、黄色の紐で３箇所が縛られています。ゆっくりゆっくりと煙をくゆらせていました。

このお寺の一番の名物ですから、色んな角度からの大渦巻き線香を紹介します。縦列の線香です。

個人的な感じたことですが、お線香は蚊除けにも有効なようです。香りの効果よりも重要かも知れません。

名物の渦巻き線香を、斜めから見たところです。朱塗りの柱には「大水渓（？）我后后来其蘇」の文字が読み取れます。

金銅で作られた法具のようです。主神が航海安全の守り神ですから、龍の飾りと縁が深そうです。中央に向かい合った龍の顔があります。

華人の人達の主な出身地は、福建省のようです。文字までは読み取れませんが、吊り下げられた赤い帯も文字は漢字です。

回廊の光景です。お寺参りはご高齢の方が多いためでしょうか、片隅には長椅子も用意されていました。

恵福夫人、龍母娘娘、協天大帝、福徳正神、天后元君などの文字が見えます。祀ってある神々でしょう。右上の「粛静廻避｣の文字だけは別のようです。

薄暗い場所に祀ってあった像です。このお寺でも大切な守り神かも知れません。カラフルな彩色です。