2005秋、ベトナム旅行記1(11)：10月15日(2)ホーチミン・旧大統領官邸

2005/10/13 - 2005/10/17

10月15日の旅行紹介の続きです。旧・大統領官邸見学です。ベトナム戦争末期の、慌ただしい雰囲気が垣間見れました。

エリア ホーチミン(ベトナム)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: タクシー

大統領夫人の娯楽室、映画館なども旧官邸の中に残っています。こちらは映画館のほうです。20人ほどが座れる椅子席がありました。

部屋の入口に「国書提出室｣の日本語説明看板がありました。壁には漆細工のような豪華な飾りがあります。

中庭の光景を纏めて紹介します。旧・大統領府は戦闘無しで明け渡されたようですから、おそらく当時のままの光景でしょう。

ベトナム戦争が終結して約30年が経過しましたから、それ以降に育てることも出来たでしょうが、この木々はそのまま残ったようです。

少し視野を変えての撮影です。敷石があり、楽に中庭を散策することができました。石組や小さな池も配されていました。

通路の脇に飾られていた品をお靴か紹介します。金色のレリーフのプレートです。題材は農作物の収穫です。

余り趣味のいい置物ではありません。大中小と、3つ揃った象の足です。可哀相な思いが先に立ってしまいます。

文字盤に1974年3月の文字があります。サイゴン(現ホーチミン）が陥落したのが1975年4月ですから、その1年前です。ベトナムの作家のようです。

左肩に赤いリボンがかかった飾り物です。どちらかの国からの贈り物だった物でしょうか。羽根を広げた鷲のようです。

狩猟の成果とも思われる鹿の角なども沢山飾られていました。ひょっとしたら大統領自身が仕留めた獲物でしょうか。

娯楽室だったようです。かなり広い部屋ですから、大統領の家族や、高級幹部なども使用したかも知れません。

壁の装飾を幾つか紹介します。抽象画の壁画です。勝手な想像ですが、戦火に喘ぐベトナムのようにも見えます。

こちらの壁画にはアオザイ姿の女性達が描かれています。遠くには、池に姿を映す白馬なども描かれています。

アオザイではない民族衣装のようです。右手には小筆のような物が握られています。マンドリンのような楽器も背後に見えます。

ベトナム戦争が終結したのは1960年代です。当時としては、際立って贅沢で、モダンな娯楽室だったことでしょう。

壁一杯に展示された大作の絵画です。題材は、杉の様な針葉樹です。日本画でもよくある題材です。

広いロビーか廊下か良く分からない場所です。ここにはビリヤードの台が置かれていました。

部屋の片隅にあった電子機器です。ダンスホールの音響設備当たりでしょうか。

屋上の光景です。屋根に当たる部分には、人工の大きな敷石で覆われていました。

屋上のヘリポートです。緊急時の大統領脱出用だったようです。複数機が離着陸できるスペースがありそうです。

迷彩色を施したこのヘリコプターが緊急脱出用です。実際に使われたたかどうかは、よく分かりません。屋上には平板が敷き詰めてありました。

屋上から場所が変わって、地下室の方です。当時の無線施設、電源装置、電話装置などが相当数、展示されています。地下要塞の様相です。

電源や通信線等の配線は全て外してあるようです。この部屋は無線傍受の部屋だったようです。

ここらあたりの通路は、とんでもない場所へ繋がっている様な気がします。立入り禁止区域になっていました。

爆撃にも耐えられるような、天井と壁の厚さが想像される通路でした。壁を叩いてみると、電磁シールドもされている気配でした。

地下室から1階に戻りました。当時の厨房施設がそのまま保存されていました。オールステンレス製の、その一部分です。

写す瞬間に、人の蔭になってしまいました。ベトナムの団体客を前に、若い女性のガイドさんが熱弁をふるっていました。

生徒さん達の団体が休憩所に集まっていました。修学旅行か、社会見学の一環でしょうか？小さな売店も店を開いていました。

旧大統領官邸の中には、屋上からベランダ、前庭にも沢山の鉢植えが飾ってありました。どれも立派な株でした。サイゴン時代からのもののようです。

花の名前が分からないのが残念です。これだけの枝振りですと、単なる鉢植えの木ではなく、盆栽仕立てと言ってよさそうです。