Goslar Nr,1

2005/10/18 - 2004/10/31

朝　ハノーファーのホテルを出て、ゴスラーの駅に降り立ったのは８時半頃、日曜日であった事もあって街は人影もほとんど無く、未だひっそりとまどろんでいるかのようであった。山や森の木々は秋の装い美しくこの東洋からのエトランゼを静かに迎え、正にタイムスリップしたような小さな街を散策するには絶好の日であった。ハールツ山地の北端、１１世紀の皇帝の宮殿に始まったこの街は美しい木組みの家並、貴重な建物が残り、銀山で栄えた所、旧市街とラメルスベルク銀山はユネスコ世界遺産となっている。

エリア ゴスラー(ドイツ)

Kaiserpfalz（皇帝居城）　神聖ローマ帝国皇帝・ハインリッヒ３世（1017/1056年：der Schwarz 黒王/ハンガリーを初め中欧各国を征服）の時、建築。その後数世紀荒廃するも1868〜1879年に再建（1868年・明治維新/1871年・独逸帝国統一）
左端のSt.Ulrichkapelle（聖ウルリッヒ宮中礼拝堂）にはハインリッヒ３世の心臓が収められている。

マルクト教会の塔から　皇帝居城を見る

２階のReichssaal（帝国の広間）　部屋の壁面には勇壮な神話時代からの独逸の歴史絵物語や英雄譚が描かれている。独逸人の十数名のグループに壁画の説明をしていた城のガイドの娘さんがいた。彼らが引き揚げた後、正面の絵にビスマルクが描かれているのを見つけたので、「あれは普仏戦争直後の独逸帝国統一の絵ではないか？」と尋ねたら、彼女は丁度手持ちぶさたであったのか、絵の説明を詳しくしてくれた。独逸史の知識は多少あるので全ての独逸語はわからないながらも他の絵も含めてある程度理解できた。ガイド一人とゲスト一人の真に贅沢な見学であった。

中央、馬上は初代・ヴィルヘルム１世、その後の馬上は２代目・フリードリッヒ３世（在位99日）、右側の赤い軍服が３代目・ヴィルヘルム２世　左側の白い軍服が宰相ビスマルク　その後はモルトケ参謀総長

カール１世　大帝（Karl der Gross ：742〜814年/フランク国王）　800年西ローマ皇帝としてアーヘンにて戴冠、西方キリスト教世界の統一、ヨーロッパ世界を形成。　是は遠征につぐ遠征で、まつろはぬ者共の（ザクセン）”Irminsaele”（古代ゲルマンが神の為に建てた巨大な木の柱）を破壊し、服従させるの図。


どの民族にも語り継がれたロマン溢るる神話、伝説、英雄譚がある。日本の子供達にも、せっかく「古事記　日本書紀」という素晴らしい遺産があるのだから国語の時間にもっと教えたらと思う。「記紀」には神話は神代の事として書かれてあるのだから。少年時代に培われたロマンの心は年齢を重ねても何時までも抱き続けていたいもの。

Friedrich Barbarossa ：フリードリッヒ１世/赤髯王・神聖ローマ帝国皇帝（1123頃〜1190）

Wilhelm １世　（1797〜1888）プロイセン国王/
1871年　初代独逸帝国皇帝即位

Domvorhalle （ドーム入口の間）１１世紀　1822年取壊で残った部分

Rosentuer（バラの門）

Rathaus（市庁舎）15世紀/　階段は1537年

Marktbeunnen（広場の噴水）1230年

背後は市庁舎

Kaiserworth（織物屋と仕立屋のギルド会館）1494年
　現在はホテルとレストラン

Schuhof（靴屋のギルド会館）1780年

Kaiserworthの壁面の像は歴代皇帝達

子供達に何を配っているのかな?

この勇ましい出で立ちの親爺、観光客にチャンバラの相手や一緒に写真に並んだりしてチップをもらっていた。

Siemenshaus (ジーメンス一族先祖の家：1693年）

Abzuft（水路）に沿って　きれいな水が流れている