アルザス・ノエルの魔法　その24

2015/12/26 - 2016/01/01

12月28日の月曜日が私の職場は休みで、年末の休みが少し長くとれた。
そこでコルマールを中心としたアルザス地方を回ってきた。
ドイツの多くの町ではクリスマスマーケット（ヴァイナハト・マルクト）は、
12月24日くらいまでの開催なので、年末の休みだと終わっている。
でも、コルマールなどアルザスの町では年内いっぱいまで
クリスマスマーケット（マルシェ・ド・ノエル）が開かれている。

帰国編

エリア フランス

• 旅行の満足度: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 飛行機
• 航空会社: ターキッシュ エアラインズ

「ノエルの魔法　その23　http://4travel.jp/travelogue/11107661　」の続き。

バーゼル（ミュルーズ・フライブルク）ユーロ空港より帰国。

18時過ぎのターキッシュエアラインズのビジネスクラスに搭乗予定。
チェックインカウンターのスタッフに
「搭乗ゲートはラウンジの近くだよ」と言われたので、真っ直ぐ搭乗ゲートを目指す。
しかし、出国審査の手前にラウンジはあった。
確かに、ラウンジは近くにあったが、
搭乗ゲートの方から入ることはできない。
出国手続きしてから気付いても遅い。

帰国したら仕事が待っている。
ああ、帰りたくない。
そんなことを考えたのが良くなかったのか、この後大変な事態が発生した。

この夜景は、スイスのバーゼルかな。

トルコのお菓子「ロクム」。
日本のユベシみたいな物。

バーゼルからイスタンブールに向かう際の機内食。
ビジネスクラスなので、前菜とメインが別々に配膳される。


上段真ん中の赤紫色の食べ物は、デザートかと思ったが甘くなかった。
豆か何かのペーストだったかな。

メインはエビとマッシュルームのライス添え。

隣は空席だったので、食後は横になって一休み。

順調にイスタンブールのアタチュルク空港に到着。
ビズネスクラスのラウンジはトイレも美しい。

この後、日本行きの飛行機でも豪華な食事が出るから、
おいしそうな食べ物があってもここでは我慢。

ターキッシュ エアラインズ ラウンジ (アタチュルク空港) 空港ラウンジ

まぁ、少しだけなら良いよね。
トルコのお菓子と紅茶をいただく。

機内に移動。

イスタンブールでは雪が降っている。

イスタンブール時間で深夜2：30過ぎ。

出発時間をかなり過ぎているのだが、なかなか離陸しない。

「お医者様はいませんか」などという機内放送まである。
まぁ、きっと一人くらい名乗り出る医者はいるよね。

更に「成田空港の閉鎖時間になるため、この飛行機はフライトキャンセルです」
というアナウンス。
ええ！？

「帰りたくない」と思ったのを、
神様が聞き届けて「ノエルの魔法」をかけてくれたのだろうか？
でも、1月1日はお仕事。
これはまずい。
真の「この旅最大の危機」は、最後の最後にやってきた。
（トイレが見つからないとか、ホテルがダブルブッキングとかは危機ではなかった）

飛行機を降りて空港内に引き返す。
地上係員は、英語で「とにかく入国審査を受けて中に入れ」と繰り返すのみ。
代わりの飛行機は出るのか？
私たち乗客は必至で食い下がる。

とりあえず、地上係員の案内でフードコートに行く。
そこで、具の凍った不味いサンドイッチが配られる。

地上係員は「12：00に代わりの飛行機が出る」という。
本当だろうね。

とにかく、職場に連絡を取らなければ。
私はスマートフォンを持っていない（実は携帯電話も持っていない）。
どうすれば良いのか。
フードコートの片隅に公衆電話があった。
でも、トルコのお金など持っていない。
すると、こういうカードが売られているのに気が付く。
テレフォンカードみたいなものか。
＄15とあるが、ユーロ払いだと20ユーロ。
何でユーロ払いの方が高いのか、と思いつつ、背に腹は代えられない。
20ユーロで購入する。

実は普通のテレフォンカードではなく、
カードの裏に書かれている番号にかけてから、
日本の電話番号を書ける仕組み。
何回か試みて、何とか職場に通じる。
日本時間で12月31日の夕刻だった。

私「今、イスタンブールです。雪でフライトキャンセルです」
職場の人「雪？テロで監禁されたわけではないね」
私「ハイ、雪です。テロではありません。でも、明日の仕事に間に合いません」
職場の人「分かった。こちらは何とかする」

これで一安心。

安心したらお腹が空いた。
近くにいた何人かの日本人と空港ラウンジに向かう。
フードコートより快適だし、
あんな具の凍ったサンドイッチよりも美味しいものが沢山あるものね。

右のお椀に入っているのは、トルコ餃子のヨーグルトソース掛け。
これがなかなか美味しかった。

迷惑をかけた職場の人たちには免税店でゴディバのチョコを購入。
普段の私はそんな高級チョコは、免税店でも購入しない。
それくらい申し訳ないと思っていたのである。
それなのに、こうしてブログにしてみると、
結構楽しんでいるように見えるのは何でだろう？

それにしても、成田空港行きはまだ搭乗案内が始まらないのかな。
後の時間のアメリカ方面の飛行機は既に案内があるのに。

トルコ時間15時ごろに搭乗ゲート付近に移動。
17時ごろになっても、搭乗できない。
トルコ時間17時というと日本時間夜中の12時。
そう、日本では1月1日の新年を迎えた。
カウントダウンを始める一団もいた。

トルコ時間17：40頃、雪が降る中飛行機に乗り込む。

本当に今晩こそ飛んでくれるよね。

機内に乗り込んでからも前日のことがあるので安心できない。

窓に張り付く雪。
飛行機はなかなか動きださない。
順番待ちの飛行機がずらっと並んでいる。
これは、今晩もフライトキャンセル？

トルコ時間21時頃、何とかイスタンブールを脱出。

これで安心して機内食が食べられる。
飲み物はレモネード。
基本的に機内ではアルコールを飲まないし、
本来なら仕事の直前だったはずなので自粛中。

ローストチキンのシーザーサラダやヒヨコ豆のスープ。

メインは焼き鳥（メニューではスパイスチキンの串焼き）。

デザートはアイス。

とにかく仕事に備えて眠る。

日本時間で午後12：09。
成田空港まであと2時間22分。
さて、職場はどうなっているのか？

そんなことを気にしつつも、到着前の食事の時間。
しっかり食べないと仕事どころではない。

何故かヨーグルトが2つもついていた。

帰国したその足で職場に向かう。
職場に到着したのが16：00頃だったかな。
結局仕事はどうなったかと言うと、
1月3日の当番の人が代わりにやってくれていた。
私はその人の代わりに1月3日に仕事をしたとさ。
めでたし、めでたし・・・かな？

終わり

この旅行記へのコメント （10）

• はじめのいっぽさん 2016/03/23 20:37:45

  最後の最後で

  旅行記、最後まで読み、同じ日にリクヴィールとリボヴィル、ストラスブールで過ごしていたことが分かりました。とても不思議な感じがしました。きっと、すれ違いもしていないと思われますが、ちょっとした時間の差で、同じ場所を訪れていたミ〜タさんの足跡を見ると、感動しちゃいました。
  　最後のイスタンブールのアクシデントには大笑いさせていただきました。あまりにも淡々と様子が綴られていたので。
  　災難は、いつ起きるかわかんないですね。私も、ナンシーで電車が止まり足止めされたときは、やっぱりそれを受け入れるしか無かったですから。その状況も重なって、ミ〜タさんの旅行記楽しませてもらいました。
  　また、どこかですれ違うことがあるかもしれません。その時にお会いできたら楽しいだろうな〜と勝手に思っておきます。ありがとうございました。

  ミータさん からの返信 2016/03/23 22:29:13

  RE: 最後の最後で

  あの時期のアルザスは日本人も含め観光客で賑わっていましたね。
  正直、こんなに日本人がいるとは思いませんでした。
  コルマールからリクヴィルへは同じバスに乗っていたかもしれないので、
  何とも不思議な感じがします。
  
  イスタンブールでは周りに日本人が沢山いたし（同じ成田行きの乗客）、
  ラウンジにはご馳走が並んでいるし、
  気持ちは焦っているのだけど、快適に過ごしていました。
  
  イスタンブールは雪によるフライトキャンセルで本当に良かったです。
  昨日のブリュッセル空港でのテロ事件のニュースを見ると、
  職場の人の心配もあながち杞憂とも言えません。
  
  次はバイエルンからザルツカンマーグートを計画中ですが、
  テロ事件が続いているので悩みます。
  
  
  
  

• ほいみさん 2016/03/04 21:12:11

  医者

  機内に医者が居なかったのは残念です。
  
  実は、機内でお医者様のお世話になったことがあります。
  神様に思えました。
  
  私も元旦は必ず仕事でしたが、リタイアしたら元旦どころか毎日休みです。
  飛行機が飛ばずに、航空会社持ちでホテルに泊まれればいいのに。
  
  最近、夏・冬の２本立てですね。

  ミータさん からの返信 2016/03/05 11:51:54

  RE: 医者

  機内にはサイカイアトリストはいたようです。
  フィジシャンではなかったのが残念です。
  体調悪い時は無理せず、飛行機に乗るのは諦めてください。
  そもそも医療器材や薬がなければ、医者にできることはあまりありません。
  
  以前、年末にドイツに行ったのは2008年のことです。
  「最近」のことではありません。
  歳をとると1年前も7年前も全て「最近」のことになるのですね。
  

• くろねこだりゅんさん 2016/03/03 15:52:45

  凍った具のサンドイッチ…

  きっとキャンセル用にストックしてある臨時食なのでしょう。
  そういった食事にはビジネス・エコノミーの区別はないのですね〜
  
  フライトキャンセル…仕事の事を考えると胃が痛くなりそうです。
  イスタンブールは結構雪が降るのですね〜海に近いので雪の積もったブルーモスクのイメージとかは無いのですが。
  
  時期的にテロも考えられたので無事のお帰りおめでとうございます♪
  免税店のゴディバ…お高いですけど仕方ないですね(笑)
  １月３日のご出勤、お疲れ様です<m(__)m>
  

  ミータさん からの返信 2016/03/03 21:30:29

  RE: 凍った具のサンドイッチ…

  ビジネスクラスだからラウンジで過ごして、
  美味しい食べ物にもありつけました。
  10年以上、1月1日に仕事を入れられていたので、
  たまには他の人にやってもらってもバチは当たらない気はしますが 、
  それなら最初からそうしてもらえば良かったのですよね。
  ゴディバは一箱6ユーロ引きだったことは秘密です。
  

• gontaraさん 2016/03/03 07:55:31

  そう、イスタンブールって暖かいイメージなのに

  そういえば、イスタンブールで降雪のためにオーマイゴッド！ってのがあったなぁ〜
  ミータさんも、ってことはイスタンブールの降雪は珍しいことじゃないんだ。
  まぁ、無事に帰れてよかった良かった。
  穴を空けられない仕事で大変だと思います。気を遣いますよね。
  飛行機の都合だとオトガメ無し？
  携帯持たないのはカッコいいけど、こんな時困りますよね。
  最近は、公衆電話的な物は殆ど無いしね。
  

  ミータさん からの返信 2016/03/03 21:21:01

  RE: そう、イスタンブールって暖かいイメージなのに

  一緒に空港ラウンジで過ごした女性によると、
  この日（12月31日）から天候が荒れ始めたようです。
  ほぼ同時刻出発の関空行きは無事に出発していました。
  （関空行きの方が少しだけ早い出発）
  
  私が就職する前のことですが、台風が接近する中、
  八丈島に職員旅行に行き、帰れなくなってしまい、
  以後、離島への職員旅行は禁止されたとか。
  
  まぁ、今回もギリギリの日程でヨーロッパに行ったのが悪いですよね。
  
  

• クリスさん 2016/03/03 07:03:45

  お疲れさまでした

  まずは完走おめでとうございます。
  
  冬場のフライトは、このようなリスクがある得るのですね。天候はどうしようもないし、夜間制限されている成田という事も残念でしたよね。
  
  そのままお仕事ですから、本当にお疲れさまでした！！
  

  ミータさん からの返信 2016/03/03 21:13:38

  RE: お疲れさまでした

  天候のせいなので地上係員に罪はないのですが、
  現場は大混乱でした。
  最初の予定通り全日空（帰りはミュンヘン経由）のままだったら、
  こんな目に遭わずに済んだのに。
  職場には顔を出しただけで、その日と1月2日はゆっくりしていました。