2026/06/26 - 2026/06/26
849位(同エリア1151件中)
ちゃんさん
未知の乗り物の次には、未知の国が待っている。想像以上にシステマティックで、スムーズに入国できたインドネシア。しかしその後は足止めが連続して、市内までは2時間近くを要した。
それでも、まずはジャカルタの都市鉄道・KAIコミューターの世界に飛び込めて大満足。明日に備え、ICカードを手に入れた。
- 旅行の満足度
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 鉄道
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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カリマンタン島の上空を抜け、ジャワ海を渡る。ちぎれ雲が、パッチワーク状に無数に広がる。あまり見たことがない景色に異国を感じるが、僕が空の旅の経験不足なだけかもしれない。
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かなり低空になってジャワ島上空に差しかかったが、一向に地上が見えてこない。曇っているというわけではなく、濃いスモッグに覆われているのだ。
最近は韓国や福岡も、どこかの国からやってきた大気汚染物質で覆われる春が常態化しているが、濃さが比じゃない。 -
ようやく姿を現したジャカルタ郊外の街。小さな家々がびっしりと並び、集合住宅は少数派だ。
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大規模な工場が、住宅地のど真ん中にある。規制がやんわりとしているのか。その割には緑地の割合も大きく、どのような都市計画なのか判然としない。
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17時前、スカルノハッタ国際空港に着陸。日本時間では19時前で2時間の時差があるものの、夏至の頃の九州の19時とは差を感じない。
ジャカルタ スカルノ ハッタ国際空港 (CGK) 空港
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さすがは一国を代表する空港で、着陸から扉が開くまでは10分以上かかった。ビジネスクラスなので最優先に降機。預け手荷物も優先的に受け取れるのだろうが、荷物は背中のナップザック一つしかない。
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空港ターミナルも巨大で、ゆとりがある。祈禱室に、イスラムの国へ来たことを実感。
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とにかく広くて移動に時間がかかる空港だが、入国手続きと税関審査のスムーズさは特筆ものだった。事前にAllインドネシアというサイトで入国書類、ビザの購入、税関申告まで行っておいたので、入国手続きは機械にパスポートをかざして15秒で終了。税関もQRコードを見せて終わりだった。
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なお入国ビザは524,500インドネシアルピア(IDR)で、カード換算で4,929円。高いような気もするが、日本のように出国税として一律に課すのではなく、外国人のみが対象というのは理にかなっている。なぜ日本は、日本人が海外へ行くことを阻もうとするのだろう。
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手荷物受け取り場は壁面が緑化され、大画面ではインドネシアの自然をテーマにした、迫力ある映像が流れていた。今回の旅では、自然を楽しむという要素はゼロだ。インドネシアが見せたいインドネシアを見ないもの、なんだか申し訳ない気がする。
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税関をパスしドアを開け、空港のパブリックな場に出る時に抱く期待感と緊張感。はじめての国ともなれば、一層強く感じる。タクシーや宿の客引きが群がってくるようなことはなく、韓国、台湾の空港と大きく印象は変わらない。建物内でも感じる湿気だけは、南国のそれだ。
取り急ぎ、空港内の銀行で2万円両替しておいた。市中の銀行よりレートが悪いのは、承知の上。街で、夕方や週末でも開いている両替所を探す時間の方がもったいない。
2,120,000IDRが還ってきたので、10,000IDR=94.3円という計算になる。2桁落とせば、ざっくり安全側で換算できるレートだ。 -
なお2泊3日で2万円の両替は、結果的には過剰だった。現金しか扱えないのは屋台くらいで、かえってキャッシュレスオンリーの場所も少なくない。タッチ決済も広く通用していて、少額決済にカードを使うことも、日本以上に一般的なようだ。通貨の桁が大きく、現金を扱う手間の方が大きいのだろう。
ジャカルタ市内までは、鉄道で50分。車では1時間で、渋滞すればもっと時間を要することもあるらしい。こう書けば鉄道一択だろうと思うのだが、実際にはタクシーや配車アプリに頼る人が多い。鉄道好きたるもの、まずは鉄道の実用性を検証すべきと思い、駅に向かった。
いずれのターミナルからも直接列車には乗れず、スカイトレインなる空港内の循環列車(無料)で駅に出なければならない。案内サインに従えば迷うことはないと思っていたが、案内サインの上段の意図することが分からない。Stasiunって何だ…? -
しばらく凝視して分かった。上段はインドネシア語、下段が英語なのだ。どちらも同じ大きさのアルファベットであり、混同してしまった。英語の表記がもう少し小さければ、まだ理解できるのだが。
空港内のシャトルトレインということで、頻発運行されているイメージがあるのだが、駅に着いた時点で12分待ちだった。エアコンは思ったほど効いておらず、流れる汗を機内でもらった水で補給しながら、待つ。 -
ゴムタイヤを履いたスカイトレインが滑り込んできた。韓国の宇進製である。本国でのゴムタイヤ式新交通システムは、釜山都市鉄道の4号線くらいしか例がない。輸出のためには、本国で様々な技術へチャレンジすることが欠かせない。本数が少ないからか、車内は混雑。
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鉄道駅で大半の乗客が降りたものの、駅前で迎えの車に乗った人も多く、駅に向かったのは10人ほどだった。発車まで7分ほどあり、券売機で市内までの券を求めようとするも、なぜが電話番号の入力を求められつまづく。
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すぐさま駅員さんが駆けつけてくれて、日本よりはフォロー体制が整っているのはよいことだ。日本の電話番号をそのまま入力すればOKとのことだが、その操作、さっきもやったんだけど…発券できなかった理由は謎だ。切符の発券は発車5分前で終了してしまい、30分後の列車になってしまったのは痛い。
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薄暗く暑い駅で、売店で買ったドリンクを飲みつつ待つ。慣れた国なら駅前を歩いてみるのだが、まだインドネシアの初心者で、不用意な行動はできない。待っている間に、暗くなってきたのも残念だ。
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まだ6時過ぎなのに、夏にしては日暮れが早くないか? と思ったが、赤道直下の国では四季という概念がなく、日の出・日の入の時間も年間を通じて大きく変わらないそうだ。日の出は6時頃とのことなので、早寝・早起きした方がよさそう。
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頭端式ホーム先端の改札が開いた。バーコードを自動改札にかざして乗車する。
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時間指定はされたが、全車自由席。
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車内はきれいで、大型の荷物置き場も充実していて空港特急らしい。座席は集団見合い型で、座席の転換はできない。窓の位置と合った、前向きの座席を確保した。乗車率は3割程度か。
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ジャカルタ都市鉄道のスカルノ・ハッタ空港線は、2017年に開業したまだ新しい鉄道。1駅目のバトゥチェベル駅から先は、コミューターが走るタンゲラン線へ乗り入れる。既存の本線から分岐させて空港鉄道を作るのは日本も得意芸で、親近感が沸く。
そのバトゥチェベル駅に着くと、少なくない乗客が乗ってきた。向かいの空港行きの電車からも、半分以上の乗客が降りていくのが見える。地元の「有料座席列車」としても使われているらしい。 -
タンゲラン線を、時速90km前後で快走。スピード感も、日本の都市鉄道と大きく変わらない。ロングレール化されておらず、轍のリズムはにぎやかなことだけが違いだ。
しばらく走ると、銀に赤い帯の電車がすれちがった。今回の旅の目的である、日本製の205系電車だ。武蔵野線や京葉線で活躍した電車の中古に当たり、ジャカルタ都市圏の移動を支えてきた立役者。すぐにでも降りてコミューターに乗り換えたい衝動にかられたが、もう暗いので、宿に向かうことを優先する。
真っ暗なので、車窓は目を凝らさねば分からない。既存線を活用した空港特急なので、飾らないありのままのインドネシアが見られることでも有名なのだが、線路際に迫った家や、踏切でのおびただしいバイクの大群くらいしか確認できなかった。https://www.youtube.com/watch?v=71JyhAmV-G8 -
ドゥリ駅に到着。夕方のラッシュアワーの時間で、ホームには人があふれている。黄色い線の外側(線路側)で待つ人が多い。ホーム上には売店が並んでいて、日本の都会の駅を見ているようだ。
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ドゥリ駅では方向転換して、チカラン環状線経由で都心部へ向かう。環状線というと、山手線や大阪環状線を連想してしまうが、暗闇の向こうに見える街の様子は、よく言えば生活感にあふれている。雑な言葉でまとめてしまえばカオスだ。
環状線といっても環状運転を行っているわけではなく、郊外からやってきた電車が、都心部をぐるりと回って郊外へ戻っていく。大江戸線とも違う、日本では見られない運行形態だ。 -
終点・マンガライの一つ手前の、BNIシティ駅で下車。空港のターミナルから1時間40分を要した。2度もギリギリで列車を逃したので、もっとも時間がかかったパターンだ。鉄道に関心がなければ、配車サービスに流れるのも分かる気がする。2人以上なら、金額的にも大差ない。
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BNIシティは橋上駅舎の新しい駅で、空港特急専用の駅として整備されたものだ。2022年からコミューターラインも停車するようになり、もともとあったスディルマン駅までの間隔、わずか100mを連続停車することになった。松浦鉄道もびっくりの駅間距離だ。
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コンコースには、鉄道グッズが展示してあった。赤い帯のコミューターラインの電車がモチーフにした、赤黒のかっこいいデザインのものが多い。どこで売っているのだろう。
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さらにショーケースには、日本の鉄道模型メーカー・KATO謹製の、ジャカルタ仕様の205系電車の模型まで並んでいた。鉄道趣味の広がりを感じられる。
もともと鉄道ファンなる人種は稀有だったらしいが、コミューターラインの大活躍で裾野が広がり、今やファン主催のイベントも開かれる程と聞く。 -
窓口で、コミューターラインのICカードを購入。空港特急は切符を買って乗車するが、コミューターラインはカードが必携だ。コミューターラインで活躍する5車種がデザインされており、日本の2車種も並ぶ。もちろん真ん中に陣取るのは、主力の205系だ。
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さらに窓口の奥を見れば、さきほど見たグッズをいくつか売っているではないか。言葉が通じない中で苦労したが、Tシャツを購入することができた。たしか120,000IDR(1,130円)くらいだったと思う。日本円にならせば安く感じるが、現地の物価では高級品だろう。
今日の宿はコミューターライン沿いではないため、乗車は明日の楽しみにしておこう。別の鉄道に乗り換えるため、駅の外へ出た。
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