115。*:.。ｵﾗﾝﾀﾞ，ﾁｪｺ，ﾌﾗﾝｽ34日間の旅　☆ﾊｰｸﾞ-12　ﾌﾟﾘﾝｽｳｲﾘｱﾑ V ｷﾞｬﾗﾘｰ-3☆.。.:*

2025/04/22 - 2025/04/22

本日はロッテルダムを出発し，ハーグに向かい，マウリッツハイス美術館とマドローダム観光，その後ロッテルダムに戻ります

今回は，プリンスウイリアム　V ギャラリー-3となります

全体の大まかな行程は以下になります

今日は，★☆★です　(^^)/

4/13(日） 成田⇒ドバイ⇒
4/14(月) ⇒アムステルダム　フォーレンダム観光
4/15(火) アムステルダム，ホールン，エダム観光
4/16(水) アムステルダム国立美術館，市内観光
4/17(木) ギートホルン観光
4/18(金) キューケンホフ観光
4/19(土) ザーンセ・スカンス観光⇒ロッテルダムへ移動
4/20(日) デハール城，ユトレヒト観光
4/21(月) キンデルダイク，デルフト観光

★☆★　4/22(火) ハーグ観光

4/23(水) プラハへ移動
4/24(木) プラハ観光
4/25(金) プラハ観光　
4/26(土) プラハ観光
4/27(日) プラハ観光
4/28(月) プラハ観光
4/29(火) チェスキー・クルムロフへ移動⇒観光
4/30(水) プラハへ移動・観光
5/1(木) パリへ移動，観光
5/2(金) パリ観光
5/3(土) ヴェルサイユ宮殿観光
5/4(日) パリ観光
5/5(月) 体調不良により観光無し
5/6(火) 体調不良により観光無し　
5/7(水) パリ観光
5/8(木) シャルトルへ移動・観光
5/9(金) パリ観光
5/10(土) パリ観光
5/11(日) パリ観光
5/12(月) ベルノンへ移動・観光，パリ観光
5/13(火) パリ観光
5/14(水) パリ観光後⇒ドバイへ移動
5/15(木) ドバイ観光⇒成田へ向けて出発
5/16(金) 成田着
7/11(火) チューリッヒプチ観光後，ドバイへ出発
★☆★7/12(水) ドバイ入国・観光

エリア ハーグ (デン･ハーグ)(オランダ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

プリンス・ウィリアム5世ギャラリーの続きです
写真には反射等の影響により見づらい箇所がございます
恐れ入りますが、ご了承のほどお願いいたします

プリンス・ウィリアム5世ギャラリーにて
マウリッツハイス美術館に比べて、意外と人が少なく、ゆったり鑑賞できました

《滝のある山岳風景》（約1660年-1670年）
アダム・パイナッカー（オランダ、1615-1673）

イタリア旅行の影響が色濃く出ていて、柔らかな光に包まれた山岳風景と、滝や動物たちが織りなす静かな自然の美しさが印象的です

人物やヤギの配置も、風景のスケール感を引き立てています

《羊飼いと風景》（1678年）
カレル・デュジャルダン

デュジャルダンはオランダ黄金時代の画家で、イタリア風の風景と農村の人々や動物を繊細に描くことで知られています

この絵でも、夕暮れの光に包まれた山あいの風景と、穏やかに佇む羊飼いや家畜たちが、静けさと温もりを感じさせます

白い牛の存在感も印象的で、自然と人との共生が丁寧に描かれています

《アントワープの聖母教会の内部》（1654年以降）
ペーター・ネフス・ザ・ヤンガー & フランス・フランケン3世による合作

ゴシック様式の壮麗な教会内部を、建築の奥行きと光の表現で見事に描いています

人物たちが礼拝や会話を交わす様子も細かく描かれていて、当時の教会が宗教だけでなく社交の場でもあったことが伝わってきます

この作品は、おそらくアルベルト（エルバート）・カイプ（Aelbert Cuyp）による、南部の田園風景を描いた代表的なスタイルのひとつです

カイプは17世紀オランダの風景画家で、「光と空の魔術師」とも称されるほど、夕暮れや早朝の柔らかな光を巧みに描くことで知られています

彼の作品には、イタリア風の明るい光と、オランダの田園風景が融合した独特の雰囲気があり、牛や馬、旅人、農民などが登場する穏やかな情景が特徴です

この絵も、まさにそのスタイルを体現していて、移動中の農民たちと馬、丘の上の建物、そして広がる空が、カイプらしい温かみのある風景を作り出しています

《アムステルダムのデ・オーデ教会での礼拝》（約1654年）
エマヌエル・デ・ウィッテ

デ・ウィッテは、教会内部の空間を巧みに描くことで知られる画家で、光の差し込み方や建築の奥行き、人物の配置により、静かで荘厳な雰囲気を生み出しています

特にこの作品では、礼拝の様子が自然な動きで描かれていて、日常の信仰と空間の美しさが融合しています

彼の教会画は、正確な建築描写よりも雰囲気や空気感を重視しているのが特徴で、まるでその場にいるような感覚になります

《納屋で眠る少年》（約1640-1643）
フランソワ・ライカールス

ライカールスはオランダの画家で、農村の生活や静物画を得意とし、素朴で温かみのある情景を描きました

この絵では、納屋の片隅で眠る少年の姿が、柔らかな光と静かな空気の中に描かれていて、日常の一瞬を丁寧に切り取ったような優しい雰囲気が漂っています

《ヨハネス・ウイッテンボーガールトの肖像》（1557-1644）
ミヒール・ヤンスゾーン・ファン・ミーレフェルトによる作品（の模写）

ウイッテンボーガールトはオランダ改革派の牧師で、宗教的寛容を唱えた人物として知られています

この肖像画は、彼の落ち着いた表情と黒衣、白い襞襟が印象的で、17世紀のオランダ肖像画の典型的なスタイルを示しています

《ティティオス》（約1660-1665年）
ジョヴァンニ・バッティスタ・ランジェッティ

イタリア・バロックの画家ランジェッティによるこの絵は、ギリシャ神話に登場する巨人ティティオスの永遠の刑罰を描いたもの

ゼウスの命により、彼の肝臓は毎日ハゲワシに食われ、夜になると再生し、再び苦しみが繰り返されるという壮絶な運命を背負っています

この作品は、同じく神話上の罰を受けるシーシュポスを描いたアントニオ・ザンキの作品と対になっており、構図や明暗の強いコントラスト、筋肉の描写などが共通しています

《イタリア風景》（約1670年）
フレデリック・ド・ムシェロン & ヨハネス・リンゲルバッハによる共作

ムシェロンは風景を、リンゲルバッハは人物を担当することが多く、この絵でもイタリア風の丘陵地に旅人たちが行き交う様子が丁寧に描かれています

建物の遺跡や馬に乗る人々、遠くの山々が、17世紀オランダ画家たちのイタリア憧憬を感じさせます

《狩人としての自画像》（約1660年）
アリー・ド・ヴォワ

アリー・ド・ヴォワは17世紀オランダの画家で、肖像画や風俗画を多く手がけました
この自画像では、狩猟服に身を包み、銃を手にした自身の姿を自然の中に描いています
足元には忠実な猟犬が寄り添い、静かな時間を過ごす様子が印象的です

このような自画像は、画家が自らの身分や趣味、理想像を表現する手段として描かれることが多く、ヴォワもここで「教養ある紳士」としての自分を演出しているのかもしれません

この絵はG. van der Veldeによる教会内部の風景で、ゴシック建築の高さや奥行きが精密に描かれています

白黒の床や人物の配置が空間の広がりを強調しています

18世紀の総督ウィレム5世のコレクションの一部です

『マーキュリーとヘルセ』は、オランダの画家コルネリス・ファン・ポーレンブルフによって1625年ごろに描かれた油彩画です

この作品は、ギリシャ神話の一場面を描いており、神マーキュリー（ヘルメス）がアテナイの王女ヘルセに恋をする瞬間を表現しています

画面には古代遺跡風の背景と、優雅に配置された人物たちが描かれ、柔らかな光と繊細な筆致が特徴です

ポーレンブルフは、神話や宗教を題材にした小型の風景画で知られ、イタリア旅行の影響を受けた古典的な風景描写が魅力です

この作品は、スペインの画家エミリオ・サラ・フランセス（ 1850-1910）によるものです

彼はアルコイ出身で、マドリードを拠点に活躍し、女性像や室内風景を得意とした画家です

絵の中では、鏡の前に立つ女性がアクセサリーを手にしており、鏡には彼女の姿と、背後に座る男性の姿が映っています

光の使い方や布の質感が非常に繊細で、親密で静かな瞬間を描いています
サラはこうした日常の中の美しさや心理的な空気感を巧みに表現することで知られています

『リュートを演奏する女性』は、オランダの画家フィリップ・ファン・ダイクによって1710年に描かれた作品です

この作品は、板に油彩で描かれた小さな肖像画（15×12.2cm）で、優雅な衣装をまとった女性がリュートを奏でる姿が描かれています

柔らかな表情と繊細な筆致が特徴で、18世紀オランダの上流階級の趣味や室内文化を感じさせます

この絵は、1752年以前にハーグのゴフェルト・ファン・スリンゲラントのコレクションに加わり、1768年にウィレム5世によって購入されました

のちにフランスに押収されましたが、1815年に返還され、現在に至ります

『雄鶏の羽むしりを取る老婦人』は、オランダの画家アブラハム・デ・パペによる1650年頃の作品です

この絵は、家庭内の一場面を描いたオランダのジャンル絵画の典型で、老婦人が雄鶏の羽をむしって料理の準備をしている様子が描かれています

そばには少年がいて、手伝っているのか見守っているのか、静かなやりとりが感じられます

光の差し込み方や室内の細部描写が丁寧で、当時の庶民の暮らしを温かく伝えています

『玄関の魚屋』は、オランダの画家ヤーコプ・オクターヴェルトによって1663年に描かれた作品です

この絵は、裕福な家庭の玄関先で魚を売る女性と、家の中にいる母子のやりとりを描いたジャンル絵画です

白黒の市松模様の床、光の差し込み、衣服の質感など、細部まで丁寧に描かれており、当時の生活の一場面を生き生きと伝えています

2006年の修復で古いニスが取り除かれ、床の立体感や衣服の輝きが鮮やかに蘇りました

ウィレム5世王子（約1660-1665年）
アントニオ・ザンキ・シーシュフス

シーシュフスは、イタリアの画家アントニオ・ザンキによって1660～1665年頃に描かれた油彩画です

この作品は、ギリシャ神話に登場するシーシュフスの物語を描いています
彼は神々を欺いた罰として、永遠に岩を山頂まで押し上げ続ける運命を背負わされました

絵の中では、筋肉質な男性が巨大な岩を持ち上げようとする姿が、力と絶望の象徴として描かれています
暗い背景と強いコントラストが、バロック絵画らしい劇的な雰囲気を醸し出しています

『衛兵詰所の情景』は、オランダの画家コルネリス・トローストによって1747年に描かれた作品です

この作品は、フランスとの戦争を風刺的に描いた寓意画で、兵士たちが詰所でくつろぎながら戦略を練っている様子が描かれています

室内には地球儀や地図、書類が散らばり、知的な活動と日常の緩さが同居する独特の雰囲気が漂います

トローストはもともと俳優でもあり、舞台的な構図や人物の表情描写に優れた画家でした

『音楽で動物たちを魅了するオルフェウス』は、オランダの画家ルーラント・サーフェリーによって1627年に描かれた作品です

この絵は、ギリシャ神話の音楽家オルフェウスが竪琴の音色で動物たちを魅了する場面を描いています

画面にはユニコーン、ライオン、鳥など多種多様な動物が集まり、幻想的で豊かな自然の世界が広がっています

サーフェリーは、神聖ローマ皇帝ルドルフ2世の宮廷画家として活躍し、動植物を精密に描いた作品で知られています

『オランダの運河風景』は、ヤープ・アドリアーンスゾーン・ベルクヘイデの工房によって1666年に制作された作品です

この絵は、ハールレムのオウデ・グラハトと思われる運河沿いの風景を描いており、石造りの橋や並木、穏やかな水面が印象的です

都市の日常を静かに切り取ったような構図で、ベルクヘイデが得意とした建築と風景の融合が見られます

『狩りに出ようとするアドニスを引き止めるヴィーナス』は、ピーテル・パウル・ルーベンスの工房による作品で、1600年から1700年頃に制作されました

この作品は、ギリシャ神話の一場面を描いており、愛の女神ヴィーナスが恋人アドニスを狩りに行かせまいと引き止める瞬間を表現しています

アドニスは狩りに出かけ、最終的にイノシシに襲われ命を落とす運命にあるため、ヴィーナスの懇願には切実な思いが込められています

ルーベンスの工房では、彼の人気作品をもとに複数のバージョンが制作されており、この絵もそのひとつです

劇的な構図、豊かな色彩、神話的な主題がバロック美術の特徴をよく表しています

『鴨を狩る男のいる川の風景』は、サロモン・ファン・ロイスダールによって1648年に描かれた作品です

この絵は、穏やかな川辺の風景を描いたもので、左手には木々と家屋、右手には帆船が浮かぶ広々とした水面が広がっています

前景には小舟に乗った人物が鴨を狩っており、自然と人の営みが静かに共存する様子が表現されています

柔らかな光と空の描写が、オランダ黄金時代の風景画らしい落ち着いた美しさを醸し出しています

『カトリック教会の内部』は、バルトロメウス・ファン・バッセンによって1626年に描かれた油彩画です

この作品は、壮麗なカトリック教会の内部を描いたもので、高いヴォールト天井、アーチ、装飾的な柱、床の幾何学模様など、建築的なディテールが非常に精緻に表現されています

画面には当時の服装をした人々が点在し、教会内を歩いたり会話したりしており、空間のスケール感と奥行きが巧みに描かれています

ファン・バッセンは建築画の名手として知られ、遠近法を駆使して壮大な空間を描くことに長けていました
この作品もその代表例のひとつです

『Portrait of a Young Woman』は、ピーテル・パウル・ルーベンスとその工房によって1620～1630年頃に制作された作品です

この肖像画では、女性の顔と一部の衣装はルーベンス自身が描いたとされ、残りは工房の画家によって仕上げられました

研究によると、帽子やマントの一部は後年に加えられたもので、18世紀の修正も含まれていることが判明しています

X線調査では、元の姿が異なっていたことも確認されており、保存修復の過程で「何を残すべきか」という倫理的な課題も浮かび上がりました


つづく