2025/07/17 - 2025/07/20
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binchanさん
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昨年の宜蘭方面への旅行時に比べ、今回は中国語でのやり取りが比較的スムーズでした。「比較的」なだけで相変わらず聞き返しだらけですが。
この一年は台湾華語の学習書で中国語の勉強をし、YouTubeで台湾のニュース放送を聞いたりということをしてきました。そのおかげなのか、新竹地区の人々の中国語が聞き取りやすいのか、理由は不明ですがちょっとうれしかったです。
台湾華語の勉強で気づいたのですが、繁体字と日本の漢字の違いは思ったより細かい。例えば「花」と「夢」と「漢」に含まれる草冠に見える部分。繁体字では全部形が違います。漢字に詳しい方にとっては常識かもしれません。そういう細かい違いも含めて、旅行記中の表記をすべて正しい繁体字にすることは結構難しいものです。
文中の固有名詞をコピペして検索するとき、日本の漢字だと日本語サイトが、繁体字なら台湾のサイトが表示されやすいと思っています。できれば台湾の情報に行き当たって欲しいという気持ちから極力繁体字で書きたいところなのですが、なかなかそうはいきません。固有名詞は基本繁体字で書いていますが、4トラで表示できない文字は日本の漢字に相当するものがある場合は日本の漢字を使い、該当する漢字がない場合はカタカナで表し漢字の構造を付記しています。日本語として使う場合は日本の漢字(この文中の繁「体」字のように)ですし、これはいいかなと思ったものも日本の漢字で書いています。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
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7月17日木曜日 旅行一日目
16:17、二つの駅訪問を終え、ここからは観光しながらホテルへと戻ります。
まずは千甲站から千甲路へ。 -
途中にあったギャラリー「金變堂」。
歐原誌と黄靖婷という人の「凝望的光軌」という展覧会が行われていました(中は見ていない)。たくさんのお花が贈られていて、とてもいい香りが漂っていました。 -
台湾の稲作は年中収穫期。
沿道のお店や景色を楽しみつつ「新竹水道取水口展示館」を目指して歩いています。 -
そろそろ近づいたかな、という頃にこんな看板を発見。
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水源橋。己丑年と書いてあるので1949年か2009年の建造。
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反対側の柱に98-02と彫ってあるので民國98(2009)年ですね(写真には写ってませんが)。
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欄干部分には水辺の鳥を描いたモザイク。
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下を流れる「隆恩圳」は1718年に開鑿された用水路で、水道取水口展示館の方へと続いています。北東を流れる頭前溪が主な水源。
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右側の広い水路とは別に、生活用の細い水路が設けられています。
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橋の手前から分かれ道に入るともう一つ橋がありました。こっちが歩行者用かな。
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下流側の生活用水路が二手に分かれています。こうやって水が分配されていくのね。
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広いほうの水路はこのずっと先で用水路(圳)から排水路へと役割を変えます。
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水源橋から200メートルほどで「新竹水道取水口展示館」に到着。
想像していたよりずっと立派!周囲が水遊び用の公園になっていて、子供たちの楽し気な声が響きます。
こういう地味な展示館って、閑散としていたり場合によっては閉まってるという悲劇がよくあるけれど、ここは地元の皆さんに愛されている様子。こういうところ大好き。 -
1929(昭和4)年に完成した上水用の施設で、ポンプ室の建物が保存修復され展示館として使われています。
こちらは第一ポンプ室だった部屋で、パネル展示が中心です。 -
隆恩圳の対岸に上流から集められた伏流水を汲む地中井戸があり、導水管で運ばれた水が十八尖山中腹にある分水井へと送り出されます。その後浄水施設を経て新竹市街地に水道水を届けていたそうです。
1945年頃からは頭前溪から直接取水する方式となり、1981年頃にはこの施設はすっかり忘れ去られた存在だったとのこと。2011年に文化財として保護され、2017年に展示室として再生しました。 -
床の一部を取り外して地中の導水管などが見えるようになっています。
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第二ポンプ室は設備の展示室。
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ディーゼル発動機。
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その説明。
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「天車」と呼ばれる天井クレーン。
館内にあった発動機などの機器を動かすために設置されていたとのこと。 -
建物の裏手には取水された水をくみ上げるポンプ井戸がありました。
手前にある噴水のようなものは水遊び施設のためのもの。奥にあるのが当時の井戸です。 -
ポンプ井戸を別の方向から。
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中には入れないので下がどうなっているのかは不明。
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外にあった水管に「昭和十六」の文字がはっきり見えます。
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16:47、そろそろ次の目的地へ移動しましょう。
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公道五路二段を南東へ歩く。
汗だくで歩いていましたが、同時期の名古屋はもっと暑かったと思う。 -
建美路を曲がると次の目的地が見えてきました。
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日本帝國海軍第六燃料廠新竹支廠、通称「六燃」。
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第二次世界大戦当時、日本は燃料が不足していました。そこで航空燃料となるイソオクタン(異辛院)を天然ガスと糖蜜から合成するということをやっていたそうです。新竹では天然ガスが採掘されており、それと台湾各地で産出されるサトウキビを使って燃料製造を行っていたのです。
当時の新竹には飛行場のある海軍基地があり、この一帯は基地城下町のような場所でした。実際にイソオクタンを合成していた工場は建功一路と建新路の交差点付近にあったのですが、すでに建物は残っていません。発電所だったこの建物だけが当時の姿を残しています。 -
通りに面した建物にちょっとした展示があります。
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パネル展示や古い家具、生活道具類がありました。
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ここの歴史が絵本で紹介されています。
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重要施設があったわけですから当然空爆されています。
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戦争を生き延びた発電所でしたが戦後に大屋根が崩落してしまいました。そして壁だけになった建物の中に家を建てて人々が暮らし、それを「屋中屋」と呼んだんだそう。
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先ほどの展示室は無人でしたが、隣にある「大煙囱下的家」には解説員さんがいました。
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六燃の歴史を描いたアニメーション映像を見せて説明もしてくれました。燃料合成工場は第一から第四までが日本に、第五が平壌にあったのだそうです。
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大煙突には機銃掃射の跡が残っています。
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「屋中屋」で暮らす人もいなくなりこの遺構がすっかり忘れ去られた2010年、台湾では珍しいとされていた霜毛蝙蝠がここで大量に見つかりました。忘れ去られて静かだったのが良かったんですね。
この写真は蝙蝠の「家」。中華文化では蝙蝠って大切にされますよね。今では冬眠時期を除く4~9月に元気な蝙蝠たちを観察できるのだそうです。
などと、丁寧に説明を受けていたら結構な時間になってしまいました。そろそろ次に向かいます。 -
17:19、汀甫圳沿いを歩きます。これも清の時代に開鑿された用水路。
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光復路に出てバスに乗ります。
これまで台湾では「iBUS公路客運」というアプリでバスの運行を確認していました。しかしグーグルマップの路線情報を使えばいちいちアプリを開かなくてもいいし、複数の路線を一度に見られるので、この時はグーグルマップだけを見ていました。ところが、その表示通りにバスが来ません。通信ラグ?私が使い方を間違っている?
でもなんだか、グーグルの情報と現実が合っていないような…。
この時は深く追及することなく、やってきたバス(17:40頃 新竹市公車藍1區)に乗りました。 -
17:43、金城新村口で下車。
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17:49、向かった先は「將軍村」。
將軍村とういうのは通称で、正しくは「金城新村」。1959年に陸軍金門防衛指揮部の団長以上の幹部のために建設された住宅地です。居住者の中に将軍が多くいたため「將軍村」と呼ばれるようになったそうです。 -
すでに居住者はおらず、建物をリノベーションしたお店が立ち並ぶ一画となっています。
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こちらはインフォメーション。昔は柑仔店(雑貨店)だったんでしょうね。
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こちらはカフェ。
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先ほどの区画はどの店もやっていなかったので隣の区画へ。
偉い軍人さんたちの住宅地なのでセキュリティ強化のための塀で囲まれていたそうです。 -
こんな感じにリノベーションされています。素敵なお店だけどコーヒー飲む気分じゃないし。
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「將軍村故事館」。歴史資料館みたいなところですね。これは入ってみなくては。
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現在の將軍村の模型。
防空洞とかもあったようなので、もうちょっと丁寧に見て回ればよかった。詰め込みすぎて見学が雑。 -
常設展示の「轉個彎、走入將軍村」のコーナー(というかそれしか見ていない)。
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住宅のあった区画だけでなく、六燃を含む一帯の変遷が航空写真で紹介されています。
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基地城下町だったエリアがよくわかります。
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將軍村の歴史とお住まいだった方々についてのパネル。
皆さんいわゆる外省人で、大陸から転戦しつつ台湾に渡ってきました。故郷は遠く、帰郷は叶わず。 -
大陸から渡ってきた軍人たちの住居というと日本人の住宅の再利用を思い浮かべていましたが、ここのように新たに建設された住宅地(眷村)もあるのですね。建築様式はアメリカの住宅をモデルにしているのだそうです。
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18:20、再び金城新村口から藍1區バスに乗ります。
夕方なので道路は大変混んでいました。新竹市は都会~。
この後竹中國小の石碑を見に行こうと思っていたのですが、期限の18時を過ぎてしまっているため断念。夕食を食べてホテルに帰ることにしましょう。 -
18:31、仙水バス停で下車。
行きに見かけたラーメン屋さん「麵屋吉光」へ行ってみます。 -
めっちゃ並んでる…。
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というわけで近くのおでん屋さんへ。
あったかいお汁、味も優しく、野菜中心でヘルシ~。 -
紅蘿蔔(人参)、白蘿蔔(大根)、嫩豆腐(絹ごし豆腐)加蔥(ネギトッピング)、魚豆腐、冬粉(ビーフン)で95元(約530円)。
大鍋から具を取りレジに持っていくと、サービスの青菜(レタス)とワカメを乗せスープをかけてくれます。観光客オーラ全開で入店したのでとっても親切にしてくれました。 -
開心關東煮
行列のできるようなお店ではありませんが、テイクアウトの方を含めひっきりなしにお客さんが訪れていました。 -
この後コンビニでビール2缶、明日の朝食用に野菜ジュースを買って徒歩でホテルへ。
ホテルの近くにビアガーデンのようなお店がありました。一人では入りづらいし、この暑いのに外で食事をする気にはならないけれど、なんか楽しそう。
さて、明日は早朝出発なので早寝するぞ~
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