2025/04/25 - 2025/05/04
244位(同エリア327件中)
RiEさん
旅行3日目(4月27日)、後編。
大森銀山重要伝統的建造物群保存地区のノスタルジックな街並みを散策して、川を挟んだ崖を掘り進めて造った石窟と向かい合って建つ“羅漢寺 五百羅寺“を参拝した。
大森銀山重要伝統的建造物群保存地区内の交通手段はレンタル自転車か徒歩の2択で、石見銀山公園から2.3km先にある“龍源寺間歩“までは6人乗りの有料カートが運行されているけど、乗り場には乗車人数以上並んでいたので徒歩で向かうことに。
緩やかな坂道とはいえ高低差が200mあり、足底筋膜炎とモートン病を持つ私の足には結構な負担がかかってしまい、モートン病で足裏が痺れて思うように足が進まず、途中休憩を挟んで45分かけて到着した。採掘から精錬まですべて手作業で行われていた石見銀山では、かつて銀を採掘していた坑道跡を実際に歩きながら、迫りくるように低い天井や当時のノミ跡を間近に見ることができた。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 高速・路線バス レンタカー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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縁側の下にモミジが彫ってある可愛い建物。
大森の町並み 名所・史跡
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1800年の大火後に再建された建物は防火対策として茅葺が禁止され、板葺きか瓦葺にするよう命が出された。
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大森地区の写真でよくかけるカスタムされた自販機を発見。
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“五百羅漢 羅漢寺”は道路を挟んで向かい合っているので、まず最初に本堂で拝観券を購入して参拝をする。
拝観料は大人:500円。羅漢寺 寺・神社・教会
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ここは1337年頃創立に真言宗の寺院で、靴を脱いで参拝する。
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胎内くぐりは創建当時のままだそう。
本堂に入るとツバメが紛れ込んでいるらしく、追い出すために手を叩いたり建具を開けたりして、ちょっとした騒ぎになっていた。 -
胎内くぐりを済ませて扉を開けると縁切り羅漢と呼ばれる「裏見の羅漢」が待ち構えている。
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本堂脇には銭洗い弁天があったけどスルー。
旅行は別として病院の診察とコインパーキング以外はここ数年、キャッシュレスで暮らしているせいか財布も持ち歩かないのでピンとこなかった。 -
裏見の羅漢から縁側を通って戻るときに見かけた石像が気になり行ってみると、思ったより数が多くて驚いた。
手前の石板には不動明王像が彫られている。 -
羅漢寺の道路を挟んだ向かいには3石窟があり、1751-63年の宝暦年間に石見銀山で亡くなった人々の霊と先祖の霊を供養するため、住職の月海浄印が五百羅漢を25年かけて造営した。
それには代官・代官所役人・領内の人々の援助や協力が不可欠で、岩盤斜面に石橋などを築いて石窟内に石造の五百羅漢を納め、石見銀山の石工技術を惜しみなく散りばめた貴重な信仰遺跡になっている。 -
順路に従って向かって右端にある御堂へ。
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堂内には可愛らしいサイズの不動明王が安置されていて、赤い炎には染色が施してあった。
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岩盤斜面に沿って通路が設けられ、階段を上がったり下りたりしながら進む。
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羅漢とは仏道修業僧の最高段階の称で、江戸中期以降は死者の霊を弔うために像をつくるようになったのが五百羅漢像に繋がる。
中央窟に石造釈迦三尊仏が祀られ、五百羅漢像は左窟に251体・右窟に250体ずつの計501体の坐像が安置されていて、左右両窟は朱色の扉が印象的だった。 -
洞窟内に納められていたおかげで羅漢像には色鮮やかな色彩が残っていて、デティールもそのままの像が多いし、何よりも人間味ある豊かな表情が見ていて飽きない。
解放厳禁・窟内撮影禁止なので中に入ったら素早く扉を閉めた。 -
石窟の前を流れる銀山川の支流に架かったこの太鼓橋も、造営当時のまま残っている。
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中央窟には扉がなく、太い石の柱が壁の役割を果たしていた。
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ズームレンズで覗いてみると石造釈迦三尊仏(釈迦・文殊・普賢)にも色彩が残っている。
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日射しが強いから外から見ると真っ暗にしか見えないけど…
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こちらもズームレンズで近づいてみると薄暗い堂内に石像が並べられていた。
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中央窟から階段を下りて、向かって左端へ移動する。
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左窟にも250体の羅漢像が納められていて圧巻だった。
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窟前の太鼓橋を渡ろうとしたら、もっと高い位置に仏塔が建っていたけど通行不可だった。
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向かって左端から眺めると岩盤斜面がキツいのがよくわかり、大森の人々の信仰心から実現した五百羅漢像への思いが感じられる。
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チラッと覗いたカフェも満席だったから、石見銀山公園入口から龍源寺間歩を目指す。
カート停留所前には有料電動カート乗車希望者が並んでいて、定員6名より明らかに多かったので仕方なく歩いて向かうことにした。 -
ポツポツ民家が建っているけど畑や空き地が目立つ。
この辺りにはアイスなどを提供する小さな店があるので観光客もいたけど、少し離れると自転車で龍源寺間歩を目指す人やワンコインツアーに参加している人に限られた。 -
石見銀山公園入口から歩いて20分、途中で真新しい休憩所を見かけたので入ってみる。
猫が入るから入口扉を閉めるよう注意書きがあるけど、ここまで猫を見かけることは無かった。 -
新しくてきれいな畳ベンチが中央にあるだけ。
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道の駅 ごいせ仁摩で購入しておいた、ランチ難民時用のデカい穴子おにぎりに救われた。
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モートン病の痺れと相談しながら高低差200mを緩やかな坂道を登っていく。
4月末とはいえ日向は汗ばむ陽気で日射しは強いけど、木陰が風が吹くとひんやりして肌寒かった。 -
突然お腹の大きな猫が姿を現したけど、人間なんて視界に入っていないかのように堂々と畑の石垣を登って林の奥に行ってしまった。
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大森の町並みにありそうな古い木造家屋が時折姿を現す以外は何もない。
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ゴロゴロ大きな石が川の中に落ちていて、少し景色が変わったと思ったら…
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龍源寺間歩入口の橋に到着した。
ランチ休憩を除くと私の足で片道45分。
帰路は歩いて帰る人が多いけど、また45分歩いたら足が使い物にならなくなるので、この時点で「帰りは全体電動カートに乗ろう、並んでも乗ろう」と夫に強い意志を伝えた。 -
石見銀山の間歩は600以上あって、有料でガイドツアー周るツアーもあるけど調べてみると山道を歩いたり水が流れている場所を通過するなど、足に疾患を抱えている私にはハードルが高いから、通年入れて自由に見学できる“龍源寺間歩“は気軽に観光できて丁度いい。
入場料は大人500円でキャッシュレス対応だった。
石見銀山遺跡は2007年に鉱山遺跡としてはアジア初の世界遺産に登録され、世界遺産登録名称は「石見銀山遺跡とその文化的景観」になっており、大森銀山重要伝統的建造物群保存地区も合わせての世界遺産で、銀山に関しては無数にある坑道のほんの一部を見学するといった方が早いかもしれない。 -
チケット売り場横にある倉庫にはヘルメットが入っていて、後からきた人が「あなた165cm超えてるからからヘルメット無いと頭打つよ」と注意されていた。
洞窟系は底冷えして体調崩しやすいので持ってきたインナーダウンの上に、天井からの滴対策のウィンドブレーカーをフードごと被って準備万端。 -
こちらが龍源寺間歩入口。
銀を採掘した坑道=間歩を指し、龍源寺間歩は江戸時代中頃に開発されたもので長さは600mに及び、大久保間歩に次ぐ大坑道で良質の銀鉱石が多く掘り出されたそう。龍源寺間歩 名所・史跡
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約600mの坑道のうち157mが公開されていて、入った瞬間から冷んやりした空気が漂う。
頭上注意のフレームがあり、身長150cmの私は平気だけど夫は場所によっては屈みながら進む必要があった。 -
天井に残るのは当時ノミで掘り進んだ跡。
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壁面もゴツゴツ粗く掘られた跡が残っていて、指で触れてみるとこれを手掘りで…と感慨深いものがあった。
閉山したのは1943年といわれ、約230年間に渡り間歩の開発が行われていたことになる。 -
坑道内の気温は12℃しかない。
かつて石見銀山入口には番所が設けられて役人の詰め所や銀鉱石置場があり、坑道内は厳重に見張られ、1日5交代しながら横幅2尺(60.6cm)・高さ4尺(121.2cm)の穴を少しずつ慎重に掘って銀を採掘していたと伝わる。
狭さに加えて(冬は暖かいけど)この低気温は負担が大きい。 -
通路になって歩いているところは明治期の掘り跡で、通路の両横の坑道が江戸時代に銀を採掘した跡だけど、人が通れるか微妙な狭さだったり、数m先に壁が見えたりと掘り進めても見つかるとは限らない。
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高さはマチマチだけど、低く迫りくる天井に私は1度も屈むことなく歩けた。
あとやはり場所によっては天井から滴ってくるので、フードを最初から被っておいて正解。 -
ひおい抗とは岩石の隙間に板のように固まっている鉱物の層(鉱脈)を追って、掘り進んだ小さな坑道を指す。
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見える範囲・聞こえる範囲に他の観光客がいないため、自分がどの位置にいるかわからないので160m弱とはいえ長く感じる。
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坑道内に生える植物がいることに驚かされる。
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くねくねした坑道は先が見えないことが多いけど、終盤は見通しが良くなった。
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9mmF1.7の単焦点を持って行ったからフラッシュなしで撮れるけど、ライトが当たらない場所も多い。
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坑道の終わりが見えて明るく開けた場所に出た。
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L字に曲がると116mの勾配キツめな新坑道が始まる。
均一の天井に舗装された足元、広々した坑道の幅は技術や道具の進歩を感じずにはいられないけど、こちらの方が天井からポタポタ水が垂れてきた。 -
龍源寺間歩の出口が近くなると「石見銀山絵巻」電照版が並び、当時の坑内の様子を知ることができた。
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龍源寺間歩出口周辺には、貴金属を含む土壌でも育つシダ植物のヘビノネゴザが見られる。
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チケット売り場とはずいぶん離れた場所に出たようで、10分ほど木々に囲まれた緩い坂道を下って行った。
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橋を渡ると正面にレンタル自転車置き場(レンタル自転車は300m手前にあるこの場所に置いて、最後は徒歩で入口に向かう)前に出られる。
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有料のぎんざんカートに乗車するため、カート乗り場に向かうと猫が日向ぼっこしてて、付近にはカリカリが置いてあったのでここが拠点らしい。
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建物手前にはタープが立ててあり、学校の椅子が6個並べられていた。
ぎんざんカートの定員は6人=椅子に座っている人しかぎんざんカートに乗車できないことになる。 -
15:01発のぎんざんカートに乗車したくて椅子に座っていたら、どこからともなく猫が集まってきて、往路に出会ったお腹の大きい白黒斑猫もやって来た。
彼らは適度な距離感を保ちつつ、寛ぎ始めたので待ち時間も全然退屈しない。
猫たちは人間慣れしているけど擦り寄ったりすることは無く、撫でたいなら撫でてもいいけど…というスタンスで上ってくる人にたまに身を任せていた。 -
少し早く到着したぎんざんカートに座らせてもらい、ドラーバーに「猫たくさんいますね」と話しかけたところ、どうやら元は捨て猫らしく山の中で見殺しに出来ないから、食べ物が乏しい季節は自らの年金でドッグフードを購入して餌を与えているそうで、今8匹住み着いているらしく猫の数が多いから負担が大きいとボヤいていた。
これからの季節は自力で狩りができるから良いけど、またお腹の大きな猫がいるので頭を抱えているそう。 -
運賃は現金で大人:400円。
既に6人揃っていたので時刻表3分前に出発してくれて「今ならギリギリバスに間に合うかもよ?でも間に合わなかったらごめんね」と、時間を気にしてくれたお陰で… -
駐車場に入ろうとしたところで、バス停に滑り込んできた15:12発のバスに合流できた。
降りる際も「早く乗りな!よかったね!」と促され、ギリギリ乗車できたので本当に有り難い。 -
立ち乗り満員状態のバスは15:18に石見銀山世界遺産センター前に到着し、思ったより早めに戻ることができた。
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朝立ち寄った“道の駅 ごいせ仁摩”に戻ると、イベントステージに人が集まっていて響き渡る太鼓が気になったので行ってみたところ、朝準備していた浜田の石見神楽細谷社中による石見神楽公演が行われていた。
石見神楽は浜田が誇る伝統芸能だそうで、神楽は元は神に捧げるために神職だけが舞うものだったけど、明治以降に民衆に受け継がれ氏子神楽となった。
とぐろを巻いた蛇がたくさんいるから、津和野の津和野町日本遺産センターで観たことある「大蛇(オロチ)」。道の駅 ごいせ仁摩 道の駅
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須佐之男命を巻き込みながら火を噴く大蛇は迫力満点。
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大蛇の頭を持ち上げて刀を振るうと、黄色の大蛇がクタッとなった。
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毒酒を飲まされてもなお抵抗する大蛇に、締め上げられながらも刀を握る須佐之男命。
満席立ち見が出る大盛況で、途中からしか観れなかったけど大変面白かった。 -
道の駅 ごいせ仁摩で人気のつまみになる土産を調達して、宿泊している江津へ戻ったのは16:30。
明日は出雲を観光しながら移動して、次の宿泊地である松江を目指す予定。
続きは05へ。
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