2023師走 横浜市金沢区の称名寺と海の公園を散策

2023/12/29 - 2023/12/29

2023年大晦日の天候は雨天。ひと足先に年の瀬の晴天に、横浜市金沢区の名所、洲崎神社から八幡宮を経て称名寺、薬王寺、海の公園を散策した。

エリア 八景島(神奈川)

年越しと新年を迎える準備がなされた洲崎神社を参詣。
今年は金沢区には大災なくひとまず安堵。

洲崎神社 寺・神社・教会

お隣の龍華寺でも年越しと新年行事の準備に植木職人さん等が仕上げ中。
色鮮やかな写真付きのパネルへ新しくなったのか、気付かなかったのか。

龍華寺 寺・神社・教会

除夜の鐘、元旦祈祷、大黒天護摩供修行と横浜金沢七福神御開帳と年末年始の行事が続き賑やかに。

龍華寺 寺・神社・教会

まばらながらも参詣者が多く、人が写らないようタイミングをはかるのはやや大変だ。
鐘楼に除夜の鐘の参詣に備えて提灯が準備されている。

龍華寺 寺・神社・教会

続いて八幡神社。この三差路を右手に進むと称名寺。左手は京急金沢文庫駅方面で金沢街道につながる。

金沢八幡神社 寺・神社・教会

夕陽に紅く染まる称名寺仁王門。
巨大な仁王像が隠れてしまうアンバランスな再建は江戸期の財政難を反映か。
年末年始は仁王門の通行上めが解放され、門を通っての参拝が可能だ。
なお門の2階は開放されていない。

称名寺 寺・神社・教会

境内には人生を象徴するという反橋と平橋の二連の朱橋。
昭和54～60年頃に復元され、平成19～20年度に架け替え、昨年令和３年度に塗り替えなどがなされ、景観が維持されている。

称名寺 寺・神社・教会

年末年始の夜間参拝のための仮設照明灯が準備される。
正面が金堂。残念ながら最盛期の7堂伽藍は焼失し、再建されていない。

称名寺 寺・神社・教会

阿字ケ池に騒がしい気配、渡り鳥が増えてきたようだ。対岸には鷺も1羽居る。

称名寺 寺・神社・教会

茅葺の宝形屋根の釈迦堂は文久2年(1862)の建立で、天和元年(1681)再建の金堂より古いが、幾度も手入れがされてどちらの方が古い様式を残すのか良く分からない。
本尊「弥勒菩薩立像」は通常公開されていないが、隣の金沢文庫で金色の模造を近くで拝見することができるのでお薦めだ。

称名寺 寺・神社・教会

仁王門から池の中島に架かる反橋、平橋が金堂まで一直線に並ぶ、典型的な浄土式庭園の様式。この時期概ね刈られてはいるが池の汀に造られた州浜に植物が勢いよく生い茂げり、浄土式庭園本来の姿には程遠い状況で、毛越寺や平等院などと安易に比較してはならない。

称名寺 寺・神社・教会

三つ鱗が掲げられた社務所は近年再建された。社務所の左手に三重塔が建っていたが再建されていない。
称名寺境内の環境整備事業として必要な経費の一部をクラウドファンディングを活用して横浜市が実施する計画で、どうやらめでたく目標額を達成したようだ。目標額は思いのほかさほど高くない300万円とのことで、解説板やベンチの更新を用途としていて、大伽藍の再建ではなく、出資者へは薪能への招待や境内の解説案内などがなされるなど啓蒙的な企画なようだ。

称名寺 寺・神社・教会

市民の森への入口の階段、この時期は山道脇に茂っていた夏草が枯れて歩き安いが今回もスルーさせて頂く。

称名寺市民の森 公園・植物園

金沢北条一族の五輪塔。
杉の大木は自然に生えたのだろうか？あまり見慣れ無い光景だ。

北条顕時 金沢貞顕の墓 名所・史跡

県立金沢文庫は年末年始は休館。
従業員等の休暇を優先しているのだろうが、利用者の年末年始休暇中の入館を優先し、年末年始こそ開館して欲しいものだが、開館しても利用数が少なければ非効率か。

神奈川県立金沢文庫 美術館・博物館

夕陽に染まる金堂背後の金沢山の紅葉。風が無く水面が鏡のようだ。

称名寺 寺・神社・教会

提灯が灯った参道。
敷石は横浜市電の軌道で使用されていたものらしいが金沢区には横浜市電が敷設されたことはないであろう。

称名寺 寺・神社・教会

薬王寺の門前に、最近はめっきり見かけなくなった立派な門松が飾られていた。切り口が美しく心地よい。
手書きの説法はお馴染みだが、年明けに演芸会が開催されるらしい。

薬王寺 寺・神社・教会

称名寺裏手の法面保護のため樹木が大規模に伐採されている。今時無粋なワッフルや吹き付けのままのコンクリート剥き出しの仕上げにはならないだろうから、どんな工夫が施されるか注目だ。

称名寺 寺・神社・教会

薄暮の海の公園の砂浜海岸に寄る。正面が御存知のとおり八景島シーパラダイスだが、海に張り出したジェットコースターの軌道と支柱が、対岸の横須賀市夏島地区の住友重機グループの造船所のゴライアスクレーンなどと被り、金沢湾口や東京湾の対岸の千葉県内房地区は見えていない。
なお右手に見えるこんもりは横浜市の野島山ではなく、横須賀市の周囲が埋め立てられた夏島だ。

海の公園 公園・植物園

野島は夏島の右手、頂上に展望台が見えている。
手前の海の公園のBBQ場背後の丘と被り、独立する島に見えないばかりか、BBQ場の先には金沢漁港の防波堤が延び、野島の海岸線は全く見えていない。
遠方には横須賀の高層ビルが見えていて、その手前に陣取る米国第7艦隊の母港である海軍横須賀基地はすぐ近くである。艦載機は東京湾内では飛ばなく、頭上も航路では無く墜落や部品の落下のリスクは低いが、有事の際の潜在的な標的として某沖縄県の普天間飛行場近隣に比較して非常にリスクが高いと感じるのは間違いだろうか。
野島山の掩体豪跡を整備して地域住民のシェルターにしてはどうかと思うが、開口の向きが基地方向で都合がよろしくなさそうだ。

海の公園 公園・植物園

夕照の時刻を過ぎた夕暮れ進む野島公園に寄る。
この時期はさざんかの花が見事だ。ざくざく剪定したのに既にたくさん咲いていて、つぼみもかなり密に多く、しばらくは咲き誇るであろう。数本が枯れてしまったようだが20本ほどの数だ。
正面左手の斜面に口を開けるのが有効に使われていない掩体豪である。鉄板壁で塞がれていて内部を伺い知ることはできない。反対側が横須賀方面である。

野島公園 公園・植物園

最後の締めは活性にごり酒。お馴染み京急金沢文庫駅前の角打ち「止まり木」を経営する田島屋酒店で入手した、栃木県さくら市馬場の株式会社せんきんの季節酒「仙禽 雪だるま」と秋田県山本郡八峰町の株式会社山本酒造店の「純米 ど」。「ど」の上部は澄んでいるのでは無く、写真撮影前に待ちきれず開けてしまったもので失礼申し上げる。特約店が近くにあって幸運だ。
さてさて2023年もあと残り1/4日を切った。今年は個人的には重大な複数の加療が必要になるなど不運な面があり、世界の経済的政治的不均衡の悪化影響が増した年だったが、コロナ禍と同様にすっきり解消する幻想が訪れることはなく、発想の転換が必要なことに気づかされ、来年は必然的に飛躍することになるだろう。旨い純米酒と肴を楽しめるよう健康と財政を向上したいものだ。
皆様の多数のご訪問、読破と貴重な旅行記等の公開に感謝。どうぞ良い新年をお迎え下さい。ご健勝と旅運を祈ります。

とまり木 グルメ・レストラン