2021/05/26 - 2021/05/29
1070位(同エリア1091件中)
三峯霧美さん
高野山を降りて高野山関連のお寺と神社を廻って行きます。
丹生官省符神社、慈尊院、丹生酒殿神社。
PR
-
丹生都比売神社から国道を使って紀ノ川へ下りて、川沿いを東に走ります。
11:05 丹生酒殿神社 にうさかどのじんじゃ
ここは高野山の参詣道の三谷坂の入り口にあたり、三谷坂は慈尊院を起点にする町石道より距離が短く道の状態も良く、丹生都比売神社を経由して町石道に合流するので、よく使われていたようです。 -
紀ノ川沿いの県道から、細い路地を入ります。
一の鳥居を過ぎたところで、お約束のように前方から軽自動車が坂を降りてきました。どちらかが、後退しないとすれ違えません。
こっちの方がちょっと大きい車なので、自車をバックさせて、小さな十字路を曲がってもらいました。お邪魔しております。 -
神社の駐車場は同じ敷地内に6台くらい停められそうです。
駐車場も拝殿も開いていますが、通常は無人の神社です。 -
鳥居の奥には樹齢800年と言われる大銀杏があって、秋が深まると大量の落葉で一面が黄色の絨毯を敷き詰めたようになります。
11月に関西に旅に出て、TVのニュースで中継してるのを見ました。
「あ・・・あそこだわ・・・」とホテルの部屋で独り言。 -
拝殿 割拝殿
主祭神は丹生都比賣命
丹生都比賣命がこの地に降臨し、紀ノ川の水で酒を造ったとか、地主神の竈門明神が酒を造って神前に供えたとか、社名の由来が伝わっています。 -
かつてここには丹生都比売神社の惣神主が住んでいて、丹生都比売神社が山宮、ここが里宮に相当したとも考えられています。
三谷坂は神主さん達の参詣路だったそうなのです。 -
割拝殿に書置きの御朱印が用意されています。
鎌八幡宮の絵馬と、三谷坂のパンフも置いてあります。
本殿の石垣の下に並ぶ燈籠の一つは華岡青洲の寄進によるものだそうです。
青洲は1804年に世界で初めて全身麻酔で手術を行った医師で、この近く(西野山)の出身だそうです。有吉佐和子の小説で一躍有名になりました。 -
御朱印 ご丁寧に袋入りです。痛みいる。
有吉の小説「華岡青洲の妻」は、嫁姑のドロドロな話で、近年でもドラマや舞台になってますが、とても見る気になりません。姑が嫁が対立して、まったく意味が分からない。
世の中には「自分の敵」を造らないと気が済まない人が少なからずいるもので、疲れないのかなぁって思います。おつかれ~。 -
鎌八幡宮が本殿の裏側にあるので、行ってみましょう。
元は弘法大師が讃岐の熊手八幡宮を高野山に勧請したと伝わります。
讃岐の八幡宮は弘法大師の母が子宝を祈願したら、弘法大師をみごもったといいます。 -
参道から本殿がよく見えます。
明治の神仏分離で高野山から兄井村に遷座して鎌八幡宮として祀られました。
熊手八幡宮がなぜ鎌八幡宮になったのかは、よく分かりませんが、道具つながりってことでしょうか? -
1909年には丹生酒殿神社に合祀されてて摂社になりました。
今でも兄井には元宮としてまつられています。
紫陽花が咲き始めています。 -
鎌八幡宮の御神木に鎌をさして奉納し、願掛けをします。
鎌をぶっ刺すなんて物騒ですが、願掛けは良いお願いごとだけで、恨みや縁切りなどの否定的なお願いは聞き入れられません。 -
打ち込んだ鎌が深く入って行くと願い事が叶い、鎌が落ちてしまうと叶わないんだそうです。
ガッツリ差し込まないとね。 -
鎌の刃の形の絵馬は割拝殿に置いてあります。
鎌が落ちるとヤバイから、無難にこっちの絵馬奉納がいいんじゃないかと。
11:32 車でさらに東に進み高野山の町石道の始まりにある慈尊院に向かいます。 -
11:27 万年山 慈尊院
県道から慈尊院に向かう道は石畳、工事をしてました。
誘導員の指示に従って先に進んで門前の駐車場へ。慈尊院 寺・神社・教会
-
弥勒堂 (本堂)
816年、弘法大師が高野山の表玄関として伽藍を創建し、高野山の政所、宿所、冬期避寒修行の場としました。
おっぱいの絵馬がたくさん奉納されている。 -
弘法大師の母は高野山が女人禁制のため、ここにあった政所に滞在して、本尊の弥勒佛を信仰していました。
弘法大師は月に九度(頻繁にという意味)高野山から母を訪ねてきたので「九度山」という地名が付いたそうです。
御母公の切り絵御朱印 -
おっぱいの絵馬は子宝、安産、育児、授乳、病気(乳がん)平癒を願って奉納されます。大きいものは手作りみたいです。
乳がんは自分で触診できるので、月に一度行うことが推奨されています。忘れないようにしないと。早期発見し、早期に標準治療することが緩解への道です。 -
繊細な切り絵御朱印 御本尊の弥勒佛の御朱印です。
弘法大師の母は入滅してご本尊に化身したといいます。本堂(弥勒堂)は母公の御廟でもあり、弥勒佛は慈尊とよぶので、慈尊院となりました。 -
拝堂 内部は燈籠が奉納されています。
高野山へは慈尊院で弥勒菩薩と縁を結び、罪業を流してから山へ登って行くのが本参りとされています。 -
御朱印 弥勒佛
有吉佐和子の小説「紀ノ川」は1966年に映画化されて、主人公が慈尊院で乳型の絵馬を奉納して安産を願うシーンが撮影されたそうです、ご住職は丹波哲郎に会ったとおっしゃる、通じちゃうから年代がバレる。 -
100体のお地蔵様
慈尊院は女人結縁の寺と知られるようになって女人高野とよばれるようになりました。
明治以前は神仏習合で石段の上にある丹生官省符神社と合わせて慈尊院でした。
現在のお寺は慈氏寺の壇(弥勒の壇)と呼ばれ、神社は神通寺の壇とよばれていました。 -
大師堂(四国堂) 弘法大師像と四国八十八箇所の札所本尊を模した像が祀られています。
ここにお参りすれば、四国巡礼をしたのと同様のご利益があるそうです。 -
多宝塔は1624年再建
ご本尊は大日如来
御朱印を待つ間にご住職にどこから来たのかと問われて、埼玉と答えると、その昔、紀ノ川にかかる渡しを造ったお坊さんが埼玉のお寺の出身だったと話してくださった。後日調べてみたが、そのお寺は現存していないようで、はて・・・。 -
鬼子母神堂 女性つながりでしょうか。
そういえば、有吉佐和子さんは亡くなる前にTVの「笑っていいとも」に出て、どうしちゃったの?って思うほど奇妙なふるまいだったので驚きました。
娘さんは制作サイドから頼まれた「やらせ」だったというのですが、あの印象が残ったまま亡くなられた感じです。 -
弥勒堂が世界遺産に登録された記念碑。
ここは高野山に登る、正参道的な町石道の始まりの場所です。 -
左側にいるワンコは昭和から平成にかけて、このお寺にいた野良犬のゴンで、高野山に登る人を案内し、高野山までの道のりを往復していたそうです。
弘法大師が高野山を訪れた時に案内してくれた白と黒の犬の再来とまで言われたようですよ。 -
土壁も県指定文化財です。和歌山県で一番古い築地塀。
-
石段を登ると丹生官省符神社(にうかんしょうぶじんじゃ)の境内、町石道はここから始まります。
石段途中の鳥居の右側に百八十町石があります。 -
丹生官省符神社 二ノ鳥居
現在の神社名は昭和に入って改めた名前です。
古くは慈尊院丹生高野明神社、丹生七社大明神、丹生神社と名前を変えていました。
官省符は地名で、平安時代は周辺が高野山の荘園でした。自主運営と納税の免除を認められた官省符荘園で、神社はその鎮守でした。丹生官省符神社 寺・神社・教会
-
拝殿
弘法大師が真言密教の道場の地を求めて、大和国宇智郡に入った時、猟師に出会い高野という山上の霊地の存在を教えられました。
猟師は連れていた白と黒の二匹の犬を放ち、弘法大師を高野山へと導かせました。 -
御朱印帳に書いていただいた御朱印 丹生神社は昭和以前の名前のようですね。
高野山へと導かれた弘法大師は、猟師は神様が姿を変えて(化現狩場明神)、高野山の霊地を教えてくれたのだと、慈尊院を創建した時に、神通寺の壇として丹生高野明神社を創建し、高野御子大神(高野明神)を祀りました。 -
拝殿の奥に本殿 三殿とも1517年に再建されたものです。世界遺産登録。
第一殿の丹生都比売大神・高野御子大神(狩場明神)・天照大神
第二殿の大食都比売大神(氣比明神)・誉田別大神(八幡大神)・天児屋根大神(春日大神)
第三殿 市杵嶋比売大神(厳島明神) -
月替わりの御朱印 五月は菖蒲
慈尊院は古くはもっと紀ノ川に近い場所にありましたが、数度の洪水の被害で現在地に移転しました。
官省符祭では元の鎮座地「宮の橋・嵯峨浜(お旅所)」へ神輿が渡ります。 -
弘法大師と狩場明神の出合いを描いた絵馬。
狩場明神は別名で高野明神、高野御子大神。
丹生都比売大神の子神なんだそうです。 -
高野明神の御朱印
高野山の霊地は高野明神の親神である丹生都比売大神の土地で、弘法大師が分けてもらったんだそうですよ。 -
境内にある印のついたレンガのところに立つと、屋根瓦の先に高野山(揚柳山)が見えます。
高野山遥拝所。 -
真田幸村が奉納したという太刀の御朱印
関ケ原で西軍についた真田信繁(幸村)は敗戦後、高野山配流を命じられ、高野山蓮華定院に入り、その後、妻子との生活を許され、14年にわたって九度山で隠遁生活を送っていました。
経済的にかなり厳しかったようですね、紐を売って収入の足しにしていたと伝わります。 -
12:05 午後は西国札所の施福寺の参拝です。
いろいろプランを練り、高野山の奥の院までの徒歩と、施福寺の山登りがかち合わないように、この日の参拝にしました。
紀ノ川を渡って山(和泉山脈)の向こう側から、お寺に向かいます。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
2021年春 高野山と和歌山の西国札所巡り
-
前の旅行記
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【7】高野山 刈萱堂・金剛三昧院・大門とふもとの丹生都比賣神社
2021/05/26~
高野山周辺
-
次の旅行記
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【9】西国札所 施福寺~和歌山でご当地ラーメン
2021/05/26~
和泉・泉大津
-
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【1】根来寺と西国札所第三番・粉河寺
2021/05/26~
岩出・紀の川
-
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【2】高野山 奥の院 壇上伽藍のライトアップ 初めての宿坊
2021/05/26~
高野山周辺
-
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【3】高野山 初めての宿坊・福智院、徳川家霊台と女人堂
2021/05/26~
高野山周辺
-
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【4】高野山 嵐の金剛峯寺 霊宝館の特別展
2021/05/26~
高野山周辺
-
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【5】高野山 大師教会で授戒、霧の壇上伽藍
2021/05/26~
高野山周辺
-
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【6】高野山 宿坊恵光院と奥の院ナイトツアー
2021/05/26~
高野山周辺
-
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【7】高野山 刈萱堂・金剛三昧院・大門とふもとの丹生都比賣神社
2021/05/26~
高野山周辺
-
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【8】丹生酒殿神社・慈尊院・丹生官省符神社
2021/05/26~
高野山周辺
-
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【9】西国札所 施福寺~和歌山でご当地ラーメン
2021/05/26~
和泉・泉大津
-
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【10】和歌山の神社、日前宮・伊太祁曽神社・竈山神社と西国札所の紀三...
2021/05/26~
和歌山市
-
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【11】西国三十三所第二番・紀三井寺と和歌の浦、玉津島神社・鹽竈神社...
2021/05/26~
和歌の浦
-
春の紀州 西国札所巡りと高野山 ひとり旅【12】和歌浦天満宮、紀州東照宮、淡島神社
2021/05/26~
和歌の浦
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
高野山周辺(和歌山) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 2021年春 高野山と和歌山の西国札所巡り
0
39