
2021/09/25 - 2021/09/25
6位(同エリア74件中)
万歩計さん
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戸畑から洞海湾を船で若松へ。若松はメインルートの鹿児島本線から隔れているため大工場はなく、専ら筑豊炭田の石炭のを積出す港町だった。さしずめ北九州市の縁の下の力持ちといったところ。
そんな若松を象徴するのが上野ビル、大正町商店街、そして若松駅前に静態保存されたSL「クンロク」。いずれも特に修理等手を加えることもせず、自然に寂びれていく姿がたまらなく渋い。「好きっちゃ!!若松」。古き良き若松の思い出を守り続けて行こう、という住民の郷土愛の現れかもしれない。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 船 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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門司港から20分余りで乗換駅の戸畑に到着。
戸畑駅 駅
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ホームから若戸大橋が見えます。
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コンコースに下りる途中に、懐かしい特急のエンブレムや行先表示プレート。プレートに書かれた路線の多くは、廃線になったり第3セクターになったり。
戸畑駅 駅
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「明星」は関西九州間を走った寝台特急。学生時代に乗ったことがあります。
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「ひかり」は新幹線の名称になる前は、九州を走る準急列車や急行列車に使われました。
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戸畑駅前は工業都市北九州の駅らしく無味乾燥。
戸畑駅 駅
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若松に向かう渡船はこの地下連絡道を行きます。
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昭和の建物が並んだ通りを渡船場へ。
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若戸渡船乗り場は若戸大橋の真下。
若戸渡船 乗り物
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便数は多く市民の足です。
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乗船時間はたった3分、料金は100円。
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若戸大橋の写真を撮っていたら、
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対岸からフェリーが戻って来ました。
若戸渡船 乗り物
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イチオシ
船は乗客3人を乗せるとすぐに出港。
若戸大橋 名所・史跡
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振り返ると懐かしい日本水産のマーク。
洞海湾 自然・景勝地
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あっという間に若松側の桟橋に到着。
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先ずは岸壁沿いある若松港築港関連の土木遺産へ。
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東岸壁の若戸大橋の真下に建つ「栃木ビル」
明治時代から海運業を行った栃木商事株式会社の本社ビルで建設は大正9年。自家用浄化槽や水洗便所を備えるなど、小さいながら当時の最先端ビルでした。 -
更に歩くと出入り船舶見張り所跡
港銭収入所船舶見張所 名所・史跡
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昭和6年に設置され、洞海湾に出入りする船舶から港銭を取っていました。
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土木遺産に指定された東海岸通護岸
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明治25年から同34年にかけて埋立護岸された石積みが残っています。
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若松港築造のために設立された若築建設。その建物の一部が「わかちく史料館」になっています。
わかちく史料館 美術館・博物館
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建物の入口に残る測量基準点。明治中期にこの地点を基に測量が行われ、工事図面が作成されたそうです。
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わかちく史料館の内部。
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若松港の変遷や、
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人々の暮らしに関する展示がありました。
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若戸大橋の真下に若松恵比須神社
若松恵比須神社 寺・神社・教会
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1800年の歴史を持つ由緒ある神社。武内宿禰がここに小松を手植えしたのが「若松」の名の起源とされています。
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渡船場に戻り、今度は南岸壁へ。
若戸大橋 名所・史跡
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イチオシ
すぐに存在感充分の建物が。
旧三菱合資会社若松支店 名所・史跡
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説明板を見ると上野ビル。三菱合資会社の事務所として、大正2年に建設された鉱滓煉瓦による煉瓦造3階建の建物で、登録有形文化財になっています。
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プレートを見たら現在雑居ビルのよう。「中に入っていいのかなぁ」と思ってよく見ると3階にカフェが。カフェの客としてならいいだろう。
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扉を押しているとこの渋さ。万歩計好みです。
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ガラスの填め込まれた木製ドアにシミが浮き出す壁。古い電力メーターがいい味を出しています。
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古い木製階段を上がって2階へ。
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この窓枠は多分建設当時のもの。
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内部は中央が吹き抜けになっていて、手摺が巡らされています。
旧三菱合資会社若松支店 名所・史跡
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とりあえずカフェになった部屋へ。
アサカフェ グルメ・レストラン
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カフェには女性オーナー?が一人。
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レトロさの中に女性らしい感性が感じられます。
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窓から外を見ると、
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煉瓦造2階建の倉庫棟。切妻に消えかけた三菱の社標が残っています。
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アイスクリームを注文しました。
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イチオシ
カフェを出ると女性が熱心にシャッターを切っています。撮影OKのよう。
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この手摺と鉄パイプの柱は建設当時のものかな。
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天井を見上げると。おぉ、素晴らしいステンドグラス。
旧三菱合資会社若松支店 名所・史跡
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部屋はオフィスに使われたり、
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ショップになったり。
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入口のレトロなフォトフレームが似合います。
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イヤー、良かった。上野ビルを出て南海岸通りを歩きます。
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この通りは大正時代の建物と石炭積み出し港の遺構が残る、ノスタルジックなエリアです。
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高いビルの手前に赤レンガ造りのルネッサンス様式の建物が現れました。
旧古河鉱業若松ビル 名所・史跡
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大正8年竣工の旧古河鉱業若松ビルですコーナーの円形の塔屋が印象的。
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ここは内部を見学出来ました。
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1階のホール。営業室として使用され、カウンターに大正期のオフィスの名残があります。
旧古河鉱業若松ビル 名所・史跡
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2階に上る重厚な木製階段
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踊り場の滑り出し窓。
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2階は賓客の応接室だったのか。レンガで囲まれた部分が円形の塔屋です。
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石炭積出港若松の歴史を説明したコーナー。
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渋い建物が現れました。明治38年竣工の石炭会館(旧若松石炭商同業組合)です。
石炭会館 名所・史跡
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若松区に現存する洋風建築として最も古い建物です。
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中に入りましたが、
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エントランスから先には行けないので、この位置から写真を一枚。
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エントランス横の部屋はケーキ屋さん。
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ここでも続けてソフトクリーム。
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石炭海岸の前は若松バンド
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ベンチに座ってしばらく洞海湾を眺めていました。
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歩き始めると「石炭荷役ごんぞう」の案内板。北九州では、沖の本船で石炭荷役をする仲士のことを「ごんぞう」と呼びました。
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旧ごんぞう小屋。かってこの場所にあった彼らの詰め所を模して作られた休憩所です。
旧ごんぞう小屋 名所・史跡
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石炭積出港として栄えた当時の若松の姿を紹介したパネルの数々。中央の写真には働くごんぞうの後ろに建設中の若戸大橋が写っています。
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その先は若松港築港関連の土木遺産「弁財天上陸場」。大正6年頃に若松市により建設された、洞海湾で働く人や物資の荷役の場です。
弁財天上陸場跡 名所・史跡
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石段の左右の一対の常夜灯は地元の地元の商店主等によって建てられたもので、平成8年に一部補修されて当時の姿に復元されました。
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若松南海岸通りから街の中心部へ、この先にちょっと行きたい場所があります。
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明治町銀天街のアーケードを通って、
明治町銀天街 市場・商店街
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イチオシ
出た先が目的地の大正町商店街とゑびす市場。4トラベラーswalさんの旅行記で知りました。
https://4travel.jp/travelogue/11132768大正町商店街 市場・商店街
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庶民の生活が沁み込んだ昭和レトロの塊のような場所。
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イチオシ
大正町商店街に入ると、
大正町商店街 市場・商店街
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海産物店に数の子、鮭、明太子が並んでいます。
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向かいは八百屋
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次は鮮魚店
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近海物の魚に
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豪快なアラは鍋にすると美味そう。
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もう一軒海産物店。その先のシャッターに何やら貼り紙。
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昔の若松の写真。
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好きっちゃ!!若松
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しかしその先は軒並みシャッター。
大正町商店街 市場・商店街
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出口に出ました。見た感じでは営業しているのは八百屋一軒、魚屋1軒、海産物店2軒の合計4軒のみ。
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来た通りを戻ります。
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シャッターの前に貼り紙、
「大正町商店街 営業中 皆様のお越しをお待ち申し上げております」
仲間が次々に廃業する中、昭和から平成、令和と生き抜いてきた4軒のお店にエール! -
次は並行するゑびす市場へ。
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しかしここは商店街のバックヤード然として、
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市場としては使われていないようです。
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ゑびす市場の外もこの通り。
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市場の向かいに食堂。かっては市場で働く人達で繁盛していたのか。
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安っ!
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大正町商店街から歩いて若松駅へ。
若松駅 駅
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電車まで時間があるので、駅に隣接する若松駅操車場跡地へ。
若松駅操車場跡地 名所・史跡
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筑豊炭田の石炭を若松港に運ぶ目的で、明治24年に九州で2番目の鉄道が直方~若松間に敷設されました。当時の操車場は東西3km、延べ35万m2と広大なものでした。
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一角に静態保存されたSL9600型(愛称:クンロク)。大正6年製で昭和48年に引退するまで、走行距離は月まで3往復した勘定になるそうです。
若松駅操車場跡地 名所・史跡
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以来50年間このように雨ざらしで置かれていたようで、
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見事に錆び付いた車体には、何とも言えないオーラを感じます。
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手を加えることなく、錆びて朽ちるまでこのまま置いておくのか。
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イチオシ
これまで多くのSLの静態保存を見ましたが、こんなのは初めて。
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イチオシ
しかし筑豊炭田の衰退を身をもって表現したのなら、これも立派な展示ポリシー。
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駅に戻ってきました。
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改札口の上に、版画家片山正信残した若松の風景。ごんぞう小屋横にもありました。
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筑豊本線で活躍した列車の数々。「クンロク」もあります。
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若松がジャズの街とは知らなかった。
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駅の一角に名物かしわうどんの立食い店。こういう店を見ると食べたくなるが、鶏は苦手なので写真だけ。
東筑軒 若松うどん店 グルメ・レストラン
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この列車で乗換駅の鹿児島本線折尾駅へ。
JR筑豊本線 乗り物
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折尾駅で鹿児島本線に乗り換え博多へ。
レトロでお洒落な門司港、昭和レトロが色濃く残る庶民の街若松、ちょっと期待外れだった世界遺産官営八幡製鉄所。工業都市北九州市にも負のイメージを覆す素晴らしい場所がありました。折尾駅 駅
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