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ー エピローグ ー<br /><br /> 午前中の仕事を終え、コンビニに昼食を調達するために私は会社の外へ出た。ほどよく涼しい風が吹き始めるようになった11月初旬、天気はいいが、以前と比べるとこの時間帯の人出はかなり減ったものだ。時はコロナ禍。テレワークなるものが多くの企業で導入され、朝起きて、家を出て、駅まで行って、電車に乗って…、という一連の通勤スタイルが当たり前でなくなった。通信環境さえあればどこでもたいていの仕事ができるようになり、それゆえ以前は昼休みの会社勤めの人たちで賑わっていた今私が立っているこの通りも少し閑散としているのだ。<br /><br /><br /> マスクを少しずらして鼻から外の空気を吸ってみる。都会のど真ん中のビル街だが、こころなしか空気が美味い。混じり気のない、自然の匂いがする。<br />「人が少ないから空気が綺麗なのかな…」<br />根拠もないことを想像しながら、私はコンビニに向かうために目の前の短い横断歩道を渡った。<br /><br /><br /> いつも行くコンビニだが、ご多分に漏れずここも客入りが少なくなった。付近に安い飲食店がほとんどないため、普段近隣のサラリーマンたちはここに殺到する。そのためなかなか身動きが取れないほどの混雑ぶりだったのだが、今は店内の移動もスムーズである。<br /><br /><br />「今日はどうすっかな…」<br />私はほぼローテーションで日毎に商品を選んでいるが、この日はパスタにした。たまに弁当に加えサンドイッチとかがっつり買っていく人もいるが、平日は満腹になるのがいやなので、たいてい一品でおさめるようにしている。<br /><br /><br />商品を手に取り、レジ待ちの短い列に並ぶ。私はもっぱらキャッシュレス主義の人間なので、会計の時は毎回スマホのQRコードで支払っている。ズボンのポケットからスマホを取り出し、アプリを開こうとしたところに着信があった。画面を見ると、075で始まっている。仕事柄全国の営業店からの問い合わせに対応しているので、市外局番の数字を見ればたいていどこからなのかすぐ分かるものだ。<br />「京都だな…」<br />私はとっさに発信元の地域を特定し、電話に出た。<br /><br /><br />「もしもし、Fidelio様のお電話でよろしいでしょうか?」<br />「はい、そうです。」<br />「こちらいもぼう平野家本店でございます。ご予約の確認のお電話を差し上げました。今お時間よろしいでしょうか?」<br />「ああ、すみません。すぐに折り返していいですか?」<br />実は昨日、京都旅行で昼食に寄ろうと考えた店にネットから予約していたのである。「いもぼう平野家本店」。円山公園の中にある老舗の料亭だ。棒鱈と海老芋を一緒に煮込んだ、いもぼうという食べ物が目玉商品である。母のたっての希望で、この店に行くことにしたのだ。これはその予約確認の電話だった。しかし、こちらはスマホでの決済をしようとしているところだ。電話しながらの会計はさすがにできないので、一度通話を切って折り返すことにした。<br /><br /><br /> 会計を済ませ、買ったパスタをレジ脇の電子レンジで温める。ラベルに貼られた「1500W 1分30秒」の指示に従い、電子レンジのボタンを押した。これだけの時間があれば通話はできるだろう。私はパスタが温まる間に着信のあった番号へかけ直した。<br /><br /><br />「すみません、先ほどお電話をいただいたFidelioと申しますが…」<br />「折り返しのお電話ありがとうございます。ご予約の確認のお電話をさせていただきました。」<br />「はい。」<br />「11月23日、12時から3名様でよろしかったでしょうか。」<br />「はい、大丈夫です。」<br />「ありがとうございます。ご来店の際に1つ、お願いがございます。」<br />このご時世だ。当日発熱があったら来店を控えるようにとか、消毒検温に協力して欲しいとか、お願いとはそういうことだろう。まあ当然だろうなと思ったが、電話口の女性は予想にもしなかったことを口にした。<br />「同じ円山公園内に『いもぼう平野家本家』という大っっっ変名前の紛らわしいお店がありますが、こちらは当方『いもぼう平野家本店』とは一切関係がありませんので、くれぐれもお間違えの無いようご注意ください!」<br /> このお願いごとの部分だけ、明らかに語気が違った。電話口で女性がいかに必死なのかが手に取るように分かり、私もそのあまりの威勢に「おお、は、はい。」としか声が出なかった。<br /><br /><br /> 確かに、同じ円山公園の中に「いもぼう平野家本家」があるのは知っている。てっきり系列店なのかと思っていたが、平野家本店とは関係ないという。しかも平野家本家のことを「紛らわしい」呼ばわりだ。その前には「大変」という修飾語がトッピング。「大」と「変」の間に小さい「つ」が3つ並んでいたことから、よほど強調したいことは火を見るよりも明らかだ。<br /> 冷静に考えて、一切の資本関係のない他店のことを、名前が似ているからといって「紛らわしい」と一言で片付けてしまうのは失礼にも程があるだろう。それにも関わらず、平野家本家のことを「紛らわしい」と言った。<br />「絶対何かある・・・」<br />私はすぐにそう感じた。<br /><br /><br /> 考えてみれば歴史が古い京都は、そんじょそこらの老舗とは比べ物にならないくらいの古い歴史を持つ商店や企業が多くあり、「我こそが本物」と強い誇りを持っている。そのDNAを商人や職人たちは持っており、京都ではしばしば本家本元を争う事象が起きていた。<br /> 例えば、老舗鞄店・一澤帆布の相続争い、井筒八ッ橋と聖護院八ッ橋の創業年訴訟である。彼らは、本物と自負する存在が2つあることが許せないのだ。<br /><br /><br /> 本当に元から関係ないのであれば、平野家本店と平野家本家という似つかわしい名前が存在することは最初からあり得ない。しかし現実として、似たような名前の店舗が2つ存在する。それに電話口での必死さといい、本店が本家を敵対視しているのは明白だ。きっと、いや、この2つの店は何かをきっかけに分裂したのだろう。わざわざ電話でのお願いが「本店と本家を間違えないように」ということは、彼らにとってはコロナ対策よりも本店が「いもぼうのほんまもん」であることの方が重要なのだ。<br /><br /><br /> しかし一澤帆布や八ッ橋の一件のように、スマホで調べてみても平野家の本家本元を争うような内容の記事は一切出てこない。どういうことだろうか。戒厳令でも敷かれているのだろうか。疑問はますます膨らむばかりである。<br />「いったい平野家には何があったんだ・・・」<br /> 今日は月初。仕事柄何かとせわしない時期であり、午後の仕事も忙しくなるはずなのだが、私の頭はもう平野家のことでいっぱいだった。いかん、仕事に集中できん…。<br /><br /><br /> 温め終わったパスタを手持ちのエコバックに入れ、コンビニの外に出た。<br />頭の中に疑問符を多く抱えながら、私は会社へと戻っていった・・・。

2020秋 関西・京都 紅葉めぐりの旅〈第9幕〉【3日目:円山公園編】

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2020/11/21 - 2020/11/23

445位(同エリア6666件中)

Fidelio

Fidelioさん

この旅行記スケジュールを元に

ー エピローグ ー

 午前中の仕事を終え、コンビニに昼食を調達するために私は会社の外へ出た。ほどよく涼しい風が吹き始めるようになった11月初旬、天気はいいが、以前と比べるとこの時間帯の人出はかなり減ったものだ。時はコロナ禍。テレワークなるものが多くの企業で導入され、朝起きて、家を出て、駅まで行って、電車に乗って…、という一連の通勤スタイルが当たり前でなくなった。通信環境さえあればどこでもたいていの仕事ができるようになり、それゆえ以前は昼休みの会社勤めの人たちで賑わっていた今私が立っているこの通りも少し閑散としているのだ。


 マスクを少しずらして鼻から外の空気を吸ってみる。都会のど真ん中のビル街だが、こころなしか空気が美味い。混じり気のない、自然の匂いがする。
「人が少ないから空気が綺麗なのかな…」
根拠もないことを想像しながら、私はコンビニに向かうために目の前の短い横断歩道を渡った。


 いつも行くコンビニだが、ご多分に漏れずここも客入りが少なくなった。付近に安い飲食店がほとんどないため、普段近隣のサラリーマンたちはここに殺到する。そのためなかなか身動きが取れないほどの混雑ぶりだったのだが、今は店内の移動もスムーズである。


「今日はどうすっかな…」
私はほぼローテーションで日毎に商品を選んでいるが、この日はパスタにした。たまに弁当に加えサンドイッチとかがっつり買っていく人もいるが、平日は満腹になるのがいやなので、たいてい一品でおさめるようにしている。


商品を手に取り、レジ待ちの短い列に並ぶ。私はもっぱらキャッシュレス主義の人間なので、会計の時は毎回スマホのQRコードで支払っている。ズボンのポケットからスマホを取り出し、アプリを開こうとしたところに着信があった。画面を見ると、075で始まっている。仕事柄全国の営業店からの問い合わせに対応しているので、市外局番の数字を見ればたいていどこからなのかすぐ分かるものだ。
「京都だな…」
私はとっさに発信元の地域を特定し、電話に出た。


「もしもし、Fidelio様のお電話でよろしいでしょうか?」
「はい、そうです。」
「こちらいもぼう平野家本店でございます。ご予約の確認のお電話を差し上げました。今お時間よろしいでしょうか?」
「ああ、すみません。すぐに折り返していいですか?」
実は昨日、京都旅行で昼食に寄ろうと考えた店にネットから予約していたのである。「いもぼう平野家本店」。円山公園の中にある老舗の料亭だ。棒鱈と海老芋を一緒に煮込んだ、いもぼうという食べ物が目玉商品である。母のたっての希望で、この店に行くことにしたのだ。これはその予約確認の電話だった。しかし、こちらはスマホでの決済をしようとしているところだ。電話しながらの会計はさすがにできないので、一度通話を切って折り返すことにした。


 会計を済ませ、買ったパスタをレジ脇の電子レンジで温める。ラベルに貼られた「1500W 1分30秒」の指示に従い、電子レンジのボタンを押した。これだけの時間があれば通話はできるだろう。私はパスタが温まる間に着信のあった番号へかけ直した。


「すみません、先ほどお電話をいただいたFidelioと申しますが…」
「折り返しのお電話ありがとうございます。ご予約の確認のお電話をさせていただきました。」
「はい。」
「11月23日、12時から3名様でよろしかったでしょうか。」
「はい、大丈夫です。」
「ありがとうございます。ご来店の際に1つ、お願いがございます。」
このご時世だ。当日発熱があったら来店を控えるようにとか、消毒検温に協力して欲しいとか、お願いとはそういうことだろう。まあ当然だろうなと思ったが、電話口の女性は予想にもしなかったことを口にした。
「同じ円山公園内に『いもぼう平野家本家』という大っっっ変名前の紛らわしいお店がありますが、こちらは当方『いもぼう平野家本店』とは一切関係がありませんので、くれぐれもお間違えの無いようご注意ください!」
 このお願いごとの部分だけ、明らかに語気が違った。電話口で女性がいかに必死なのかが手に取るように分かり、私もそのあまりの威勢に「おお、は、はい。」としか声が出なかった。


 確かに、同じ円山公園の中に「いもぼう平野家本家」があるのは知っている。てっきり系列店なのかと思っていたが、平野家本店とは関係ないという。しかも平野家本家のことを「紛らわしい」呼ばわりだ。その前には「大変」という修飾語がトッピング。「大」と「変」の間に小さい「つ」が3つ並んでいたことから、よほど強調したいことは火を見るよりも明らかだ。
 冷静に考えて、一切の資本関係のない他店のことを、名前が似ているからといって「紛らわしい」と一言で片付けてしまうのは失礼にも程があるだろう。それにも関わらず、平野家本家のことを「紛らわしい」と言った。
「絶対何かある・・・」
私はすぐにそう感じた。


 考えてみれば歴史が古い京都は、そんじょそこらの老舗とは比べ物にならないくらいの古い歴史を持つ商店や企業が多くあり、「我こそが本物」と強い誇りを持っている。そのDNAを商人や職人たちは持っており、京都ではしばしば本家本元を争う事象が起きていた。
 例えば、老舗鞄店・一澤帆布の相続争い、井筒八ッ橋と聖護院八ッ橋の創業年訴訟である。彼らは、本物と自負する存在が2つあることが許せないのだ。


 本当に元から関係ないのであれば、平野家本店と平野家本家という似つかわしい名前が存在することは最初からあり得ない。しかし現実として、似たような名前の店舗が2つ存在する。それに電話口での必死さといい、本店が本家を敵対視しているのは明白だ。きっと、いや、この2つの店は何かをきっかけに分裂したのだろう。わざわざ電話でのお願いが「本店と本家を間違えないように」ということは、彼らにとってはコロナ対策よりも本店が「いもぼうのほんまもん」であることの方が重要なのだ。


 しかし一澤帆布や八ッ橋の一件のように、スマホで調べてみても平野家の本家本元を争うような内容の記事は一切出てこない。どういうことだろうか。戒厳令でも敷かれているのだろうか。疑問はますます膨らむばかりである。
「いったい平野家には何があったんだ・・・」
 今日は月初。仕事柄何かとせわしない時期であり、午後の仕事も忙しくなるはずなのだが、私の頭はもう平野家のことでいっぱいだった。いかん、仕事に集中できん…。


 温め終わったパスタを手持ちのエコバックに入れ、コンビニの外に出た。
頭の中に疑問符を多く抱えながら、私は会社へと戻っていった・・・。

旅行の満足度
5.0
観光
4.5
グルメ
4.0
交通
3.5
同行者
家族旅行
交通手段
高速・路線バス 新幹線 徒歩
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行なし)
利用旅行会社
JTB

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  • ※第8幕の旅行記はこちらから↓<br />https://4travel.jp/travelogue/11678148<br /><br />長きに渡ってお送りしてきた京都旅行もいよいよラストスパート!最終編はサクッと〆たいと思います!<br /><br />建仁寺の後は、舞妓さん芸子さんが通る場所で有名な花見小路を抜けます。

    ※第8幕の旅行記はこちらから↓
    https://4travel.jp/travelogue/11678148

    長きに渡ってお送りしてきた京都旅行もいよいよラストスパート!最終編はサクッと〆たいと思います!

    建仁寺の後は、舞妓さん芸子さんが通る場所で有名な花見小路を抜けます。

    花見小路 名所・史跡

  • 見えてきたのは八坂神社。これはもうみなさん有名ですね。<br /><br />全国各地にある約2,300の八坂神社の総本山であり、祇園祭の胴元です。<br />道路に面する西楼門をくぐり抜け、円山公園へと向かいます。<br />

    見えてきたのは八坂神社。これはもうみなさん有名ですね。

    全国各地にある約2,300の八坂神社の総本山であり、祇園祭の胴元です。
    道路に面する西楼門をくぐり抜け、円山公園へと向かいます。

    八坂神社 寺・神社・教会

  • 八坂神社の境内を抜け、そのまま円山公園内へと進みます。<br /><br />これから何をしに行くのかと言いますと、まあお昼ごはんを食べに行くわけなんですが、これから行くいもぼう平野家本店、当旅行記概要の長ったらしい(小説風?エッセイ風?)文章にも書きましたように、似たような名前の平野屋本家とは並々ならぬ因縁のようなものを感じます。<br /><br /><br />「絶対に間違えないように!」<br /><br /><br />予約確認の電話口でも念を押されています。<br />絶対に間違えてはいけない昼飯、始まります。

    八坂神社の境内を抜け、そのまま円山公園内へと進みます。

    これから何をしに行くのかと言いますと、まあお昼ごはんを食べに行くわけなんですが、これから行くいもぼう平野家本店、当旅行記概要の長ったらしい(小説風?エッセイ風?)文章にも書きましたように、似たような名前の平野屋本家とは並々ならぬ因縁のようなものを感じます。


    「絶対に間違えないように!」


    予約確認の電話口でも念を押されています。
    絶対に間違えてはいけない昼飯、始まります。

  • 円山公園内を歩いていくと見えてきました。こちらが本日の昼食場所である、いもぼう平野家本・・・じゃないじゃない!よく見てみろ、本店じゃなくて本家って書いてある!<br /><br />おおおおこのこと言ってたのかぁ~…<br /><br />文字が「店」と「家」の一文字しか違いませんもんね(笑)<br />こりゃよく確認しないといかんわ。

    円山公園内を歩いていくと見えてきました。こちらが本日の昼食場所である、いもぼう平野家本・・・じゃないじゃない!よく見てみろ、本店じゃなくて本家って書いてある!

    おおおおこのこと言ってたのかぁ~…

    文字が「店」と「家」の一文字しか違いませんもんね(笑)
    こりゃよく確認しないといかんわ。

    いもぼう 平野家本家 グルメ・レストラン

  • 本家の方はわりとひっそりとしたところに佇んでいます。<br />行ったことないけど、どんなところなんだろ…?

    本家の方はわりとひっそりとしたところに佇んでいます。
    行ったことないけど、どんなところなんだろ…?

  • そして、本家のすぐ近くにこれみよがしに平野家本店の看板がどーんとありました。<br /><br />「いもぼう」と、とても目立つようにでっかく書いてありますよね。<br />おそらく日本中どこを探しても「いもぼう」の単語がこれほどデカく書かれている看板とかはないんじゃないですかね~。

    そして、本家のすぐ近くにこれみよがしに平野家本店の看板がどーんとありました。

    「いもぼう」と、とても目立つようにでっかく書いてありますよね。
    おそらく日本中どこを探しても「いもぼう」の単語がこれほどデカく書かれている看板とかはないんじゃないですかね~。

  • 少し歩いて着きました、今度こそ間違いない。<br />ここがいもぼう平野家本「店」です。<br /><br />店のすぐ隣には知恩院があり、人通りも多いです。<br />立地的にはこちらの圧勝(笑)<br /><br />予約した時間まで少し余裕があったので、公園内をプラプラしながら待とうと思います。

    少し歩いて着きました、今度こそ間違いない。
    ここがいもぼう平野家本「店」です。

    店のすぐ隣には知恩院があり、人通りも多いです。
    立地的にはこちらの圧勝(笑)

    予約した時間まで少し余裕があったので、公園内をプラプラしながら待とうと思います。

    いもぼう平野家本店 グルメ・レストラン

  • ぬっこがいた。<br /><br />もうすぐ30になろうとしてるのに未だに道端で野良猫を見かけると放っておけず「あ、猫だ!」と近づいてしまうのは僕の全然成長していないところですね~(笑)

    ぬっこがいた。

    もうすぐ30になろうとしてるのに未だに道端で野良猫を見かけると放っておけず「あ、猫だ!」と近づいてしまうのは僕の全然成長していないところですね~(笑)

    円山公園 公園・植物園

  • あ、逃げられた!!

    あ、逃げられた!!

  • 予約の時間になり、消毒検温を済ませお店に入ります。<br /><br />とても奥行きがあり、個室へと通されました。<br />簾も開いており、換気は完璧。外から心地の良い風がそよいできます。

    予約の時間になり、消毒検温を済ませお店に入ります。

    とても奥行きがあり、個室へと通されました。
    簾も開いており、換気は完璧。外から心地の良い風がそよいできます。

  • いもぼう御膳を予約。<br /><br />こちらはごま豆腐。ちょこっと乗ったワサビがいいアクセントに。

    いもぼう御膳を予約。

    こちらはごま豆腐。ちょこっと乗ったワサビがいいアクセントに。

  • きました、これが名物いもぼうです。<br /><br />いもぼうとは、海老芋と棒鱈を一緒に炊き上げた料理のことです。<br />江戸時代中期に、平野家の祖・平野権田夫が九州御幸の折に宮様が持ち帰った唐芋(海老芋)を円山の地で育てたところ、見事によく育ち、当時宮家への献上品であった棒鱈と一緒に炊き上げることによって編み出したのがこの「いもぼう」です。<br /><br />棒鱈を煮込むときに出る膠質(にかわしつ)が海老芋の煮崩れを防ぎ、海老芋から出る灰汁が棒鱈を柔らかくするという、お互いの食材のいい部分が作用し合っていることから、「出会いもん」と呼ばれています。<br /><br /><br />まさに奇跡の巡り合わせによって生まれたのですね。<br />味がしっかり染み込んでいて、海老芋もとてもホクホクしていて美味しいです。ご飯と合う!

    きました、これが名物いもぼうです。

    いもぼうとは、海老芋と棒鱈を一緒に炊き上げた料理のことです。
    江戸時代中期に、平野家の祖・平野権田夫が九州御幸の折に宮様が持ち帰った唐芋(海老芋)を円山の地で育てたところ、見事によく育ち、当時宮家への献上品であった棒鱈と一緒に炊き上げることによって編み出したのがこの「いもぼう」です。

    棒鱈を煮込むときに出る膠質(にかわしつ)が海老芋の煮崩れを防ぎ、海老芋から出る灰汁が棒鱈を柔らかくするという、お互いの食材のいい部分が作用し合っていることから、「出会いもん」と呼ばれています。


    まさに奇跡の巡り合わせによって生まれたのですね。
    味がしっかり染み込んでいて、海老芋もとてもホクホクしていて美味しいです。ご飯と合う!

  • あんかけの豆腐。

    あんかけの豆腐。

  • 歴史のある料亭はこういう何気ない白いご飯もしっかり美味しいですね~。やっぱり日本人はお米ですよ。<br /><br />もうね、いくら食文化の違いとか食材に対する捉え方とか違っていたとしてもね、外国で育てられた訳の分からんマズい米食わされたら腹立ちますよ(笑)<br />畑(?)田んぼ(?)ごとブルドーザーでひっくり返したくなりますね。<br />(↑重機の免許持ってないけど)<br /><br /><br /><br /><br />【外国産米のトラウマとなった旅行記はこちらから…↓】<br />ーオーストラリア・シドニー編ー<br />https://4travel.jp/travelogue/11596315

    歴史のある料亭はこういう何気ない白いご飯もしっかり美味しいですね~。やっぱり日本人はお米ですよ。

    もうね、いくら食文化の違いとか食材に対する捉え方とか違っていたとしてもね、外国で育てられた訳の分からんマズい米食わされたら腹立ちますよ(笑)
    畑(?)田んぼ(?)ごとブルドーザーでひっくり返したくなりますね。
    (↑重機の免許持ってないけど)




    【外国産米のトラウマとなった旅行記はこちらから…↓】
    ーオーストラリア・シドニー編ー
    https://4travel.jp/travelogue/11596315

  • 生湯葉とたけのこのお吸い物。<br />美味しいねぇ~。<br /><br /><br />いもぼう御膳、大変美味しくいただきました。<br />まあ過去に平野家本店と本家何があったのかあまり詮索はしませんけども、いもぼうという美味しい奇跡の京料理がこうして今の時代でも食べられるのは、ありがたいことですね。

    生湯葉とたけのこのお吸い物。
    美味しいねぇ~。


    いもぼう御膳、大変美味しくいただきました。
    まあ過去に平野家本店と本家何があったのかあまり詮索はしませんけども、いもぼうという美味しい奇跡の京料理がこうして今の時代でも食べられるのは、ありがたいことですね。

  • 食後は知恩院の三門前からバス停へと向かいます。<br /><br />やっぱりこの門デカっ!

    食後は知恩院の三門前からバス停へと向かいます。

    やっぱりこの門デカっ!

    知恩院 寺・神社・教会

  • 坂道の脇にある樹木も色鮮やかです。

    坂道の脇にある樹木も色鮮やかです。

  • こうして3日間、京都のいろんなところで紅葉を見てきた訳ですけども、間近で眺めるのも今回の旅行ではこれが最後ですね。<br /><br />どこも本当に綺麗で、十分に目で楽しむことができました。<br />今年はちょっと特殊な事情で少し京都が空いてたけれども、また元の世の中に戻ったら、その時は混んでると思うけれども、また紅葉を見にきたいですね。<br /><br />これで全ての観光を終え、バスで京都駅へ戻ります。

    こうして3日間、京都のいろんなところで紅葉を見てきた訳ですけども、間近で眺めるのも今回の旅行ではこれが最後ですね。

    どこも本当に綺麗で、十分に目で楽しむことができました。
    今年はちょっと特殊な事情で少し京都が空いてたけれども、また元の世の中に戻ったら、その時は混んでると思うけれども、また紅葉を見にきたいですね。

    これで全ての観光を終え、バスで京都駅へ戻ります。

  • 駅の伊勢丹でおやつ。よく考えてみたらこれまで途中でお茶とかしてなかった(笑)<br /><br />抹茶ときな粉のティラミスとコーヒーのセット。

    駅の伊勢丹でおやつ。よく考えてみたらこれまで途中でお茶とかしてなかった(笑)

    抹茶ときな粉のティラミスとコーヒーのセット。

    UCCカフェメルカード 京都伊勢丹 グルメ・レストラン

  • 最後は残ったGotoのクーポンを余すことなく使ってお土産を買いました。キッカリ使い切るように買いましたので、まるでおこづかいの金額制限がある小中学生のような気分で楽しかったです(笑)<br /><br />帰りの新幹線のホームはなかなかの混雑。<br />予定通り、東京駅行きの新幹線に乗り込みます。

    最後は残ったGotoのクーポンを余すことなく使ってお土産を買いました。キッカリ使い切るように買いましたので、まるでおこづかいの金額制限がある小中学生のような気分で楽しかったです(笑)

    帰りの新幹線のホームはなかなかの混雑。
    予定通り、東京駅行きの新幹線に乗り込みます。

    京都駅

  • ところでみなさん、コーヒーにはどんな作用があるかご存知ですか?<br />コーヒーに含まれるカフェインとカリウムが体内を刺激することでトイレが近くなるわけですね。そう、まさに今の俺(笑)!<br /><br />たまにね、あるんです。そんなにガバガバ飲んでないのに。さっき伊勢丹でおやつした時に飲んだコーヒーなのは明々白々です。こうなったのもコーヒーと人間の「出会いもん」ってか。やかましわっ(笑)!<br /><br /><br />さっきから席を立つ回数多いわ。そんな中デッキから撮ったのがこちらの写真。意味は特にないです。山があるのでまだ京都を経って間もないということは伝わるでしょうか…<br /><br /><br />・・・ということで、最後しょーもない内容で終わりましたが、長きに渡ってお送りしてきました京都旅行記もこれにて完結です。<br />僕自身、京都の紅葉を見るのは初めてでしたが、もう言うことなし。大変満喫できました。まさに「日本の秋、ここにあり」という感じです。何度も行った経験のある京都ですが、改めてその良さを体感できました。<br /><br /><br />最後までお読みいただいた皆様、ありがとうございました!<br />お疲れ様でした\(^o^)/<br /><br /><br />〈第9幕〉【3日目:円山公園編】 了 <br /><br />ー 2020秋 関西・京都 紅葉めぐりの旅 完 ー<br /><br />

    ところでみなさん、コーヒーにはどんな作用があるかご存知ですか?
    コーヒーに含まれるカフェインとカリウムが体内を刺激することでトイレが近くなるわけですね。そう、まさに今の俺(笑)!

    たまにね、あるんです。そんなにガバガバ飲んでないのに。さっき伊勢丹でおやつした時に飲んだコーヒーなのは明々白々です。こうなったのもコーヒーと人間の「出会いもん」ってか。やかましわっ(笑)!


    さっきから席を立つ回数多いわ。そんな中デッキから撮ったのがこちらの写真。意味は特にないです。山があるのでまだ京都を経って間もないということは伝わるでしょうか…


    ・・・ということで、最後しょーもない内容で終わりましたが、長きに渡ってお送りしてきました京都旅行記もこれにて完結です。
    僕自身、京都の紅葉を見るのは初めてでしたが、もう言うことなし。大変満喫できました。まさに「日本の秋、ここにあり」という感じです。何度も行った経験のある京都ですが、改めてその良さを体感できました。


    最後までお読みいただいた皆様、ありがとうございました!
    お疲れ様でした\(^o^)/


    〈第9幕〉【3日目:円山公園編】 了 

    ー 2020秋 関西・京都 紅葉めぐりの旅 完 ー

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  • ちーちゃんさん 2021/03/15 07:40:22
    いもぼう平野家本店!
    おはようございます♪

    とっても面白いお話でした(*^▽^*)
    京都あるあるでしょうか。
    両方のお店の食べ比べとかしてみたくなりました。
    (多分無理ですね)
    お芋でお腹一杯になっちゃいますよね。
    京都の長い歴史の中で、
    きっとそれぞれのお店が生き残りをかけて、
    頑張っている姿を垣間見ました。

    最後のコーヒーのくだりも、
    楽しませて頂きました(^-^)v
     
    京都に行きたくなりました!

    Fidelio

    Fidelioさん からの返信 2021/03/15 23:13:10
    Re: いもぼう平野家本店!
    ちーちゃん 様

    こんばんは!いつも私の旅行記に投票いただき、ありがとうございます!
    また京都旅行記全9編に目を通していただき、ありがとうございましたm(_ _)m

    クセの強い文章ばかりですが、そう言っていただけるととても嬉しいです。
    いもぼうの海老芋はなかなかのボリューミーで食べごたえがありました。
    日にちを跨ぐとかすれば、両店の食べ比べもその気になれば可能かと思います(笑)
    話によるとそこまで大きな差はないとか…

    平野家に限らず、京都にある多くの老舗が日々生存を賭けて工夫や努力を重ねているからこそ、今の京都の魅力につながっているのだと思います。

    コーヒーハプニングはお恥ずかしい限りです(ノ∀`)アチャー
    ならなんで書いたんだっていう話ですよね(笑)
    やっぱり朝飲むのがいいんですかね…

    私も、また京都の違うエリアに行ってみたいと思います。早くこの大変な世の中が落ち着いてくれるのを待つばかりです。

    今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!

    Fidelio

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