2020秋　関西・京都 紅葉めぐりの旅〈第７幕〉【２日目：夜の高台寺編】～時には昔の話を～

2020/11/21 - 2020/11/23

詩仙堂を見学した後は、バスに乗り一旦ホテルまで戻ってしばし休憩。
中学生高校生の頃はアホだったから日中ずっと歩き回ることができたけど、今はさすがに無理だわ(;´Д｀)
（一乗寺から市の中心部まではなかなか距離が離れており、およそ４５分ほど立ちっぱだったので余計に疲れました(笑)）

この日の夜は、高台寺の夜間拝観に行ってみたいと思います。
通常、寺社の拝観は夕方ごろには終わりますが、秋などの観光シーズンには夜の特別拝観を行う寺社も多くあるので、一味違った雰囲気を味わうことができます。


ところで、京都と言えば今や専ら外国人観光客の方が多く訪れるんじゃないかってくらいの国際観光都市になっていますが、今も昔も学生の修学旅行先であることには変わりません。私も、中学の修学旅行では京都を訪れました。

久しぶりに京都市内を廻っていますと、昔の修学旅行の思い出がいろいろと蘇ってくるものですので、この旅行記では徒然なるままに私の修学旅行の思い出を振り返ってみようと思います。

今回は趣旨をガラリと変えて私のしがない雑談ライブになりますが、適度にお付き合いいただけたら幸いです…

エリア 東山・祇園・北白川(京都)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 4.0
• 交通: 3.0

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩

※第６幕の旅行記はこちらから↓
https://4travel.jp/travelogue/11674051

ホテルに戻って昼寝をして休息をしたあと、夕方６時頃に再出発。
夕食は京都駅伊勢丹の地下１階にある５５１のイートインスペースでご飯。五目焼きそばとチャーハン（このあとくるよ）を注文。

旅行中にこういうどこでも食べられるような食事をするとお腹がリセットされてなんだか落ち着きますね(笑)

551蓬莱 京都伊勢丹店 グルメ・レストラン

京都駅から清水寺・祇園方面のバスに乗車。
東山エリアのお寺はこの時期どこも夜間拝観をしているようで、夜でも乗車率が高いです。

東山安井バス停で下車し、路地を通って高台寺へ。

高台寺の夜間拝観はなかなかの混雑のようで、隣の公園の階段のところにまで列ができていました。まあコロナ対策もあるし人を入れ過ぎないようにしてるんでしょうな。

ポツポツ雨が降ってきましたが、晴れ男の僕がいるので列が進むにつれてあっという間に止みました。
まあやってやれんことはないさ。

■鐘楼

やはり、東山エリアは清水寺があるので今も昔も観光客は多いですね。

今年はこんな事情なので京都へ修学旅行で訪れる学校もほとんどなかったようですが、自分が中学生の頃は奈良京都が修学旅行先でした。

高台寺 寺・神社・教会

修学旅行の楽しみというのは、どちらかというと観光ではなくて、同級生たちと寝食を共にして長い時間を共有することにあると思うんですよね。普段の学校生活では日中しか会いませんし、未成年なうえお金もありませんから、大学生や社会人のように友達同士で旅行というのもできるものではありません。

そのような感じですから、やはり修学旅行などのお泊りイベントは非日常を味わえる絶好のお楽しみ行事なわけです。

■茶室

うちの学年はめちゃくちゃクラスが多くて（12クラスくらいあったかな）、基本泊まるところと行程は同じなんですがＡ隊とＢ隊に分かれて移動しました。

２泊３日で、初日は奈良、２日目３日目は京都。Ａ隊は京都から近鉄特急で奈良へ、Ｂ隊は新大阪からバスで奈良に移動するという感じです。

■境内のライトアップは紅葉を照らす…

朝早くに東京駅へ現地集合。先生たちから簡単にこれからの行動について説明を受けたあとに、一緒に同行する校長の話。ふぇぇ…

校長先生の話＝つまらない＆長い、というのが社会通念上の共通認識ですが、ご多分に漏れずうちもその例外ではありませんでした。
言葉と言葉の間にやたらと間が多くて歯切れが良くなく、「えー」とか「あー」とかが入る上、元英語教師というだけあって話の節々に英単語をぶっ込んでくるので、「貴様はルー大柴か」と何度心の中でツッコミを入れたか分かりません(笑)

「新幹線に乗るまでそんな時間ないのになんで話すんだよ…」と、皆同じことを思っていました。

■中庭ではライトアップ

しかし、この日この時の校長の話を僕は一生忘れることはないでしょう。いつもは何言ってんだかよく分からない話ばかりでしたが、この日だけは違いました。

校長「えー、〇〇中学校生徒諸君、おはよう！」
皆「おはよーございま～す」
校長「楽しい修学旅行にしましょう、以上！」
皆「おおおおおおおおお！！！」

朝の通勤時の東京駅構内に鳴り響く中学生数百人の拍手と喝采。端から見れば異様な光景ですが、この時の感動と興奮は今でも鮮明に覚えています。

「短い…!!圧倒的に話が短い…!!」

ワクワクの修学旅行の出発を目前に、僕たちの心は奮い上がり大きく士気が上がったのでした。

校長！やりゃあできんじゃねえか＼(^o^)／！！

初日の宿泊先はホテル日航奈良。
今思えばあんなアホな中学生軍団をよく泊めてくれたなぁと思いますよ(笑)

誰が見ても立派なホテルですもんねぇ～
そこでも忘れられない出来事がありました。

ホテル日航奈良の部屋はオートロックな訳で、当然部屋の外に出る時は鍵を持って行かないと部屋に入れません。

チェックインする前にわざわざホテルの方が各バスに乗り込んで説明してくれたのに、やっぱりインキーをしてしまう奴らが続出してしまったんですよね～。
部屋は２人、３人一部屋の割り当てだったので、それはもうおびただしい数の部屋でインキー事件が勃発しました。
（僕の部屋は大丈夫でしたが…(笑)）

普段家族旅行でホテル泊まるにしても中学生が鍵の管理はしませんからね。ちょうど夕食の時間だったので食うことしか脳になかったんでしょう。

そんなこんなあった訳なので、うちの担任の先生がホテルからマスターキーを借りて廊下で巡回してました(笑)

学校行事で出掛けるとなると、いわゆる「持ってきてはいけないもの」があるわけですね。ゲーム機がその典型的な一例です。

まあでも、持ってくるなと言われるほど持ってきてしまうのが我々アホ中学生なんですよね(笑)
どう考えたってこんなにたくさんの人数でゲームできる機会なんてないじゃないですか。予め皆で話し合い誰が何を持ってくるか綿密に計画を立ててましたもんね。
準備は念入りに。

■開山堂

普段学校の宿題とか忘れたり提出期限を守らなかったりするのに、こういう遊びに注ぐエネルギーは果てしないんですよね。同じクラスの友人なんか、番号案内ダイヤル（104番）に奈良と京都のホテルの電話番号を聞いてそれぞれに「すみません、今度そちらに宿泊するんですけれども、部屋にテレビはありますでしょうか？」と問い合わせてましたもんね(笑)
万端抜かりなし！

■臥龍池に映る紅葉

んで、当日は旅行バッグにゲームキューブを忍ばせて、夕食後の自由時間には
「誰々の部屋で大乱闘（スマッシュブラザーズ）やるぞ！」
「何号室？」
「○○○！」
「オッケー く(｀･ω･´)！！」
という具合に携帯で示し合わせて部屋に集まったものです。

先生に見つからないかって？いいえ、そんな心配はありません。先ほども申し上げたとおり、ホテルの部屋はオートロックです。例え先生がノックしてもドアの除き穴から本人確認ができますので、もし先生だったら即座にケーブルを抜いて隠せばいい訳です。二重対策としてドアにチェーンもかけてますし。抜かりはありません。
やれるもんなら、やっ、てみ、な！

■回廊と紅葉

まあでも、消灯の時間になると在室確認のために先生が見回りに来るんで、その時までには隠しておけばいいわけですよ。そんで見回りが終わったら、寝る人は寝て、ゲームを再開する人は部屋のメンバーでやると。あまり遅くなってしまうと寝坊してしまいますから、さすがに徹夜で遊びに興じる人は（僕の知る限りでは）いませんでしたけどね。

うちの部屋のメンバーの１人は夜食に持参してきたカップヌードルを食べ、食後は３つ並んであるベッドの上を飛び渡りながらダイナミックに歯磨きをキメていました。
僕は布団に入っていたのでその上を飛び越えていったわけです。

■霊屋

２日目は京都に移動する訳ですが、この日が１番のお楽しみ。なぜなら、班別自由行動でグループ同士で自由に観光ができるからです。

集団行動の束縛から解き放たれ、自分たちの思うままに観光する。なんと素晴らしいことでしょう。
僕は旅行するときは集団ツアーに参加するよりも個別手配で行くのが断然好きなんですが、その性分は既にこの時に出来上がっていたようです。

■竹林の小路

出発する前から授業の時間を使って班別行動のプランニングをしてきたので、その時点で既に楽しいわけです。ですから、当日となりゃ楽しみゲージMAXになりますよね。

バスで清水寺まで移動し、必須の観光場所であった清水寺を見学してから各班の自由行動が始まりました。

うちの班は５人で、班長はこの僕。
当時、ユースホステル同好会に入っていましたし、最も計画を立てるのが得意だろうから「お前やれお前！」という感じで班長になったんじゃないかなと思います(笑)

メンバーの行きたいところのリクエストを聞いて、配られた京都市バスの路線図を見ながら計画を立てていくわけですけれども、他の班と比べて圧倒的にプランを完成させるのが早かったような記憶があります（ﾄﾞﾔｯ）。

まあ早けりゃいいってもんでもないですけど(笑)

■石塀小路の行灯

うちの班はどういうコースだったかなぁ…

清水寺→昼食→八坂の塔→東寺→梅小路蒸気機関車館→壬生寺→ホテル

というような感じだったと思います。
早めに昼を食べて観光に精を出そうという感じでしたね。

石塀小路 名所・史跡

■風情ある路地が続く…

二年坂三年坂あたりで食べたお昼のきつねそばがすごく美味しかった記憶があります。京風の上品で透明な出汁に刻み油揚げと九条ねぎがのっかった、中学生でも手が出せるほどの安めのお蕎麦でしたが、一口啜ったときの美味しさは今でも覚えています。

自分で稼げるようになった今では、多少値が張ろうとも美味しいものはいくらでも食べられますが、中学生なんていかに安く抑えられるかの方が大事ですからね。

そういった限られた条件の中で、京都らしい食べ物が食べられるお店を自分達で探せたということも、よりお蕎麦を美味しくさせたのだと思います。

うちの班は自分も含めて個性的な人間ばかりでしたね。
ＳＬが好きだから梅小路行きたい、新撰組が好きだから壬生寺行きたい、そんな感じで我々のコースもメンバーの個性が表れた計画になりました。

梅小路蒸気機関車館に着いたらちょうどSL乗車体験の時間でギリ間に合って乗れて、その後SL好きな奴が皆が呆れるほど写真を撮りまくってたこと、壬生寺にあったどこぞの新撰組の歌の歌詞が描かれた石碑を見ながらテキトーなメロディーを付けて歌ったこと、今思い出してみても変な思い出ばかりです(笑)

■八坂の塔（法観寺）

そうそう、ここです、班別行動で行った八坂の塔。
五重塔には珍しく中に入って登ることができるようになっています。結構中は狭くて、

「おおwww狭めぇぇwww」
「お前早く行けよwww」
「おーい後ろ詰まってるぞーwww」
「うっほぉぉwwwカバンが挟まったwww」

とガヤガヤしながら登っていったけ(笑)

特に理由はないけれど、とにかく楽しかったですね。

法観寺 (八坂の塔) 寺・神社・教会

■二年坂から八坂の塔を望む

最終日はまた集団行動で、北野天満宮で祈祷を受け、金閣と嵐山を見学しました。
こうして３日間の修学旅行は終わったわけですけど、トータルで見てもみんなバスガイドさんの話聞いてませんでしたね(笑)
コソコソ携帯ゲームやってたり、後ろの席でトランプしてたり、ホント畜生だったなぁ…
先生から「ガイドさんが話してるときは話聞こう」と注意されたような記憶があるぞ。

二年坂 名所・史跡

■三年坂

まあそんなこんなで、楽しい修学旅行は幕を閉じました。
帰りの新幹線の中で担任の先生が口を開けて爆睡してたのを僕たちが見かけてみんな物凄いゲラゲラ笑いながら写真に撮ってました。
僕はあまりにも笑いすぎて手がブレブレになってしまい、まともに写真を撮ることができませんでした(笑)

こんな俺達を見てなきゃいけないんだもん、そりゃあ先生も疲れて寝るよな(笑)
先生は偉大なり。

帰ったあと自分のデジカメで撮った写真を見返してたら、明らかに自分が撮ったものでない、潜りで持ち込んだゲームキューブを映した写真とかが何枚もありました。謎(笑)
（同じ班のメンバーが撮ったものでした）

三年坂 (産寧坂) 名所・史跡

あの修学旅行からもう今年で１５年が経ちます。
班別行動で一緒だったメンバーのうち、２人とは今でも親交があり、一緒に野球を観に行ったり旅行に行ったりしています。
これまでの僕のフォートラの旅行記でも、一緒に行っているものがあるんですよ。

本当に充実した学生生活であったと、今も、そしてこれからも思うことでしょう。かけがえのない友人が出来たことは、大きな財産です。


…おや、昔話をしまくってたら京都駅に着いていましたね。こんなくだらない回想にお付き合いいただき、恐縮の極みです(笑)
では、バスに乗ってホテルまで帰りましょう。

明日は旅行最終日。最後の最後まで、京都の秋を楽しみたいと思います。

みなさん、今日も１日お疲れ様でした。

拙僧、なんだか昔に戻りたくなりました……( ´∀｀)

ー〈第７幕〉【２日目：夜の高台寺編】　了　ー
⇛〈第８幕〉【３日目：建仁寺編】へ続く※近日公開予定！

京都駅 駅

この旅行記へのコメント （2）

• ねもさん 2021/02/25 09:05:55

  お久しぶりです

  Fidelioさん　本筋じゃない話題ですみません。
  修学旅行追想記、楽しく読ませてもらいました。そういう大人からすればどうでも良いようなことこそ、よく覚えています。
  半世紀前の北海道では、高校の修学旅行で京都が定番でした。しかも国鉄で(・□・；)(現地までの所要時間は海外旅行なみ(笑))
  帰りに常磐線不通に遭って帰宅が半日以上遅れました。普通ならえーっという出来事かと思いますが、多くの生徒はなんか楽しそうでした。
  15年たった今も交流があるとは素敵なことですね(^^)

  Fidelioさん からの返信 2021/02/25 18:58:22

  Re: お久しぶりです

  ねも　様
  
  お久しぶりです。
  投票とコメントを下さり、ありがとうございます！
  今回は本来の旅行記の趣旨からは大きく脱線した内容でしたが、お読みいただいて恐縮です(笑)
  嬉しいやら恥ずかしいやら(｡>﹏<｡)
  
  北海道から国鉄で移動ですかΣ(ﾟДﾟ)
  確かに海外旅行並みの時間ですね…
  ただでさえ北海道が広いのに、京都までとなると大大移動になりますね。
  半世紀前となると、青函トンネルはまだ開通していませんね。函館から青函連絡船で青森→盛岡仙台経由で東京→新幹線で京都、でしょうか？
  
  常磐線が不通というお話ですと、東北本線ではなく仙台→上野東京間は福島の浜通りを通られのでしょうか。
  昔は夜行列車も多く走っていましたし、鉄道網での移動ルートもいろいろありそうですね！
  
  やはり中高一貫校だったのが大きかったと思います。13歳から18歳というのは人間的に心身ともに大きく成長する時期ですので、その時間を共に過ごせたことで絆も深まりましたね(^o^)
  
  Fidelio