2019/04/17 - 2019/04/20
843位(同エリア928件中)
三峯霧美さん
旅の四日目は明日香村周辺を廻ります。
等彌神社から数分の所にある聖林寺、その奥の談山神社へ。
談山神社は広くて、細かいところまで見る時間が無かったのが残念です。
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10:57 等彌神社から数分で聖林寺の駐車場へ。
なんだか人が多いんです。
駐車場の料金支払は受付で自己申告制。 -
山の斜面なので石垣を組んでお寺が建っています。
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すれ違う参拝者の服装が、みなさんウォーキング風。
これはウォーキングイベントなのかな? -
多武峰街道をぞろぞろと人が歩いて、こちらにむかってきてるみたい。
お寺は通過ポイントになっているのでしょうか? -
聖林寺 霊園山 聖林寺 りょうおんざん しょうりんじ
伝わるところによれば、712年に多武峰妙楽寺(談山神社)の別院遍照院として藤原鎌足の長子の定恵が創建したそうです。
江戸時代中期に聖林寺に改称しました。聖林寺 寺・神社・教会
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本堂には御本尊の石造の地蔵菩薩坐像が安置されています、江戸時代のもので子授けのお地蔵さま、とっても親しみやすいお顔で、彩色されているので、妙に色白です。
ひっきりなしに人が来て、お寺をグルグル歩き回って、去って行きます。
なんだかせわしない。 -
お寺の一番の見どころは国宝の十一面観音立像。
大神神社の神宮寺だった大御輪寺(現・大直禰子神社)から譲り受けたもので、美術研究家のフェノロサが絶賛し、観音像の厨子を奉納しました。
火災の時に本堂の外に引き出せる可動式の厨子という、画期的なもの。 -
現在の十一面観音立像は日本初の鉄筋コンクリート造の収蔵庫に安置されています。築60年以上が経過し耐震性に問題があり、再建が予定されています。
本堂の脇から渡り廊下の階段を登り、収蔵庫の入り口で背の高い観音様と対面し、思わず「あ~・・」と声がもれました。 -
観音様は奈良時代末期に東大寺の造仏所で作られました。
お顔にはまだ金箔が残り、表情は万民を救うという意志の強さを感じます。
対照的に姿は優美でウエストがくびれ、美しく流れるドレープの衣をまとっていて、そのしなやかな指先にまで優しさを感じます。 -
観音像は廃仏毀釈の時に当時の住職が草むらに打ち捨てられていたものを拾ったと、和辻哲郎氏が著書に書き、つい最近までまことしやかに伝わっていましたが、その話はフェイクだったそうです。
大和路秀麗八十八面観音巡礼の御朱印
ここで八寺、結願です。 -
右 九華殿 本堂の御朱印 お地蔵様のいる所という意味
左 十一面観音
拝観受付にいらっしゃった女性はご住職だったようです。
次は山を登って談山神社へ向かいます。 -
11:32 談山神社に移動
お寺の駐車場に向かう道が花盛りでした。
車を停めて(一般車は無料です)坂を上って花見に行きましょう。 -
満開は過ぎてしまったけど、まだ咲き残る桜があって、思わぬ花見に足を止める人がいます。
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めちゃくちゃ、いいお天気で、暖かい陽射しと桜吹雪が体を包み込む、至福の時。
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のんびり歩いて談山神社に向かいます。
神社の前は大きな観光ホテルとお土産屋さんが並んでいます。
なんかいい雰囲気だな~。 -
談山神社 たんざんじんじゃ
神仏分離までは多武峰妙楽寺というお寺でした。
伝わるところによれば、678年、中臣鎌足の長男の定恵が父鎌足の墓を摂津から移し、その墓の上に十三重塔を建立したのが始まり。 -
後醍醐天皇寄進という石燈籠 鎌倉時代後期作 重要文化財
談山という名前は中臣鎌足と中大兄皇子が大化の改新の相談を行ったからといいます。 -
手水でお清めして。
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鳥居の先に石段が140段。
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石段の手前に満開の桜を見つけました。
蜂が羽音を立てて飛んでます。
青い空に桜が綺麗。 -
石段の途中、新緑が美しい石垣沿いの道を左に入ります。
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神廟拝所 (旧講堂)
680年に講堂が創建されて妙楽寺となりました。
神廟の塔の正面(真下)に当たる場所です。
1668年再建 -
江戸時代まで阿弥陀三尊像が安置されていました。
神仏分離で神社になったため、1883年に安倍文殊院に移されました。
数時間前に安倍文殊院で見た釈迦三尊像です。 -
神廟拝所の内部を拝観
壁面には羅漢さんと天女が描かれています。
中央の白い布の奥に藤原鎌足公の御神像、左側に次男の藤原不比等公像、右側に鎌足公の化身という勝軍地蔵 -
キャノンの綴プロジェクトで複製画が奉納されました。
この障壁画の本物は大英博物館に所蔵されていて、以前は談山神社にあったもので、狩野派の作品です。 -
神社に残る唯一の仏像 如意輪観音像
黒い厨子に納められ、秘仏ですが、ときどき特別公開されます。 -
けまりの庭を挟んで向かい側にある総社拝殿
926年創建 国内最古の総社(惣社)
建物は1668年再建
壁面に狩野永納の壁画が残っているそうです。 -
拝殿に祀られていたのは 大和七福八宝の福禄寿
写りこんでいるのは桜の花びらです。
ぼんやりとそよ風に吹かれて、舞い散る桜の花びらを眺めていました。 -
総社拝殿の奥に 末社の総社本殿。
奥に閼伽井屋 1619年建立
中に摩尼法井という井戸があり、定恵が法華経を講じたときに龍王が出現したとつたわります。 -
総社本殿
926年 総社を創建し 談山権現の勅号が下賜されました。
天神地祇、八百万の神を祀ります。
建物は1668年に造られた談山神社本殿を1742年に移築したものです。 -
石段を登って権殿へ。
妙楽寺は平安時代に藤原氏の繁栄と共に発展しますが、同じ藤原氏の興福寺と領地を巡って対立して何度も焼討にあいます。 -
権殿の前からけまりの庭を見る。
鎌足と中大兄皇子は蹴鞠を通じで知り合ったと伝わります。
今でも蹴鞠まつりがここで行われています。 -
権殿 旧常行堂 1520年頃の再建
956年に比叡山延暦寺の末寺となり、三昧堂(常行堂)が970年に建立されました。
祭神 摩陀羅神 芸能や芸術にご神徳があります。 -
権殿の左側に末社が並ぶ一角。
正面の大きな社は比叡神社 1627年飛鳥の大原から移築し山王宮と呼ばれていました。
左・稲荷社、右・山上神社
右側奥・杉山神社、手前・神明神社 -
龍神社と岩くら
湧き出す水は、大和川の源流の一つで、ここはパワースポットだそうです。 -
十三重塔 神廟
678年に定恵が父の鎌足の供養のために造った塔婆です。
鎌足のお墓の上に建てられました。
1532年再建 -
世界唯一の木造の十三重塔です。
唐の塔を模して造られたと伝わります。
鎌倉時代から戦国時代にかけても、失火や南北朝の兵火、寺内内紛、松永久秀の戦火などの災難が降りかかりました。 -
石段の先に楼門
江戸時代に入って、幕府から朱印領が認められ、やっと落ち着いた感じですね。 -
楼門 1520年建立
明治の廃仏毀釈で妙楽寺は数多くの子院と共に廃絶し、談山神社になりました。
ほとんどの建物は名前を変えて健在です。 -
透廊を通って拝殿に入ります。
拝殿の本殿側の扉が見えます。
舞台造りの拝殿は1520年造営されました。元護国院 -
中央天井は伽羅香木なんだって、これなのかな?
拝殿内は大化の改新の絵巻物から、蹴鞠や、嘉吉祭の神饌のディスプレイなど、たくさんの展示物があって、これ、全部ゆっくり見てたら時間がいくらあっても足りません。 -
本殿 祭神 藤原鎌足公
701年に創建され、旧聖霊院
現本殿は1850年の造替 日光東照宮の見本になったと伝わります。 -
拝殿のテラス。
桜を見下ろす絶景です。 -
楼門脇にある社務所で御朱印と頂きました。
ふと横を見ると、桜越しの十三重塔です。 -
談山神社
うん、シンプルだね。 -
藤原鎌足公の神像の御朱印を頂きました。
勝運祈願! -
拝殿の下を通って、東側に進みます。
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龍珠の岩座
東の大樹の辺りより異光を放つと多武峰縁起に書かれてた岩
霊石と伝わり、福運上昇にご利益があります。 -
むすびの岩座
石を撫でて、恋愛や人間関係、事業等のむすびの祈願をすると叶うそうです。 -
観音堂
如意輪観音の扁額がかかっているので、以前は神廟拝所の厨子で安置されている如意輪観音はここにあったのかもしれません。
縁切り祈願ができるそうですよ。 -
奥に末社の三天稲荷神社があるのですが、時間が無くて断念。
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一週間早かったら、桜が満開だったんでしょうね・・・わざと外して来たんですけど。
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摂社 東殿 恋神社
鏡女王・定恵和尚・藤原不比等を祀ります。
1649年の本殿を1668年に移築したもので、こちらは縁結びの神さま -
メインの石段から恋神社までの道は「恋の道」なんだそうですよ。
神社の奥の談山山頂、御破裂山山頂、それほど時間がかからずに行けたようですが、それでも往復は小一時間かかりそう。 -
これが恋の道の入り口。
思わぬ花見に得した気分。
さあ、駐車場に戻ろう。 -
もう一度、桜を見て、神社を後にしました。
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12:42 お土産屋さんをチラ見して、何も買わずに駐車場へ。
次は山を下りて、石舞台です。
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