2019/04/17 - 2019/04/20
87位(同エリア104件中)
三峯霧美さん
奈良の二日目はちょっとしたドライブ旅行
丹生川上神社の三社と天河大弁財天社を廻って行きます。
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壷阪寺から40分、国道の道路情報に天河村のどこかが通行止めという表示。
国道のショートカットのトンネルを通らず右に折れ、丹生川に沿って進むと神社があります。
鳥居脇の駐車場に車を停めました。
川にかかる桜が満開です。 -
10:40 丹生川上神社 下社
式内社 二十二社
創建は不明 676年「人声の聞こえざる深山に宮柱を立てて祭祀せば、天下のために甘雨を降らし、霖雨を止めむ」との御神誨によって創建されたと伝わります。
日本書紀には神武天皇の東征の時に、天野香具山の土で皿や壺を作って丹生川上で天神地祇を祀ったと書かれています。丹生川上神社下社 寺・神社・教会
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丹生川上神社は戦国時代に所在不明となり、場所を特定する記録がなくなってしまい、現在は同名の神社が三社あり、区別をするために上社、中社、下社と呼んでいます。
拝殿の奥に山の上に本殿に続く階(きざはし)の屋根が見えています。 -
大きな石に水が流れています、なんだろう?
神社の創祀は土地の古老の伝えによると、丹生社の鳥居が洪水で流されてきたので、それを拾って御神体として祀ったのが始まりなんだとか。 -
本格的なお清めです!
人形に自分の罪と取穢れを移して水に流します。 -
人形は流れながら崩れて、水が石の端から地面に吸い込まれると、消えてしまいます。
こりゃ「すごい」って感心してしまいました。 -
目の前を流れる丹生川は昔からずっと丹生川と呼ばれ、神社は「丹生大明神」と言い大正時代まで祭神は高龗神でした。
「丹生」とは水銀や朱色の顔料を取る鉱物のことで、このあたりの土壌は水銀濃度が高いところがあるとか。 -
拝殿
祭神 闇龗神 くらおかみ
中世までは朝廷からの雨乞い・雨止めの奉幣祈願が行われました。
「ここはなお 丹生の社にほど近し 祈らば晴れよ 五月雨の空」
御醍醐天皇が詠んだ歌の歌碑がありました。 -
産霊石 むすびいし
下社に参拝し子宝に恵まれた方がみそぎをした丹生川の底で見つけたそうです。 -
御神水 名水、いのちの水、丹生の御食の井と書かれています。
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井戸の脇に水神力御霊守の看板。
三社を巡ってパワーストーンのお守りを頂くという魅力ある提案・・・。
初穂料が。
これ、それぞれ3千円ってことよね? -
御神木 けやきの古木で樹齢推定500年
願い事をして木に触ると、叶うかも? -
まだ神社に引き渡しが終わっていないという「階」きざはし。
明治に造られたものの損傷が激しくなり、再建されました。
拝殿から本殿までの石段の上に建てられています。75段あるそうです。 -
この日は建築した金剛組(世界最古の企業で有名)による最終チェックだったそうです。
階は年に一度、例大祭の時だけ一般人も昇って参拝できるのですが、奈良県の「うまし夏めぐり」で、(県からどうしてもという要請があって)9月まで登段参拝が行われるそうです。 -
763年から雨乞いには黒馬を、晴れを祈る時には白馬を神社に献上したと伝わります。絵馬発祥の神社なのです。
2012年に東日本大震災と紀伊半島の水害の復興として、562年ぶりに神馬が献上されました。
シロちゃん 本名は白龍
いいお天気で日差しが気持ちいいね。 -
クロちゃん 本名黒龍
お参りして境内を一回りして、宮司さんに天河神社に行く道が通れるかうかがうと、通行止めになっているのは神社の先だと教えていただき、「一人で来たんですか?」って驚かれました。 -
宮司さんに拝殿の中に案内していただき、真新しく木の香りに包まれた階を拝見して、本殿を見上げてもう一度お参りしました。
神社の真北のラインに繁栄した都と、同じ水の神様を祀る貴船神社があることなど、偶然だけでは語れない何かがあるとお話を伺いました。 -
お水とお塩のお下がりを頂きました。
宮司さんのお話はとても興味深く、時間を忘れて聞き入ってしまいました。 -
御朱印を頂きました。
看板にあった玉のお守りではなく、三社の御朱印巡りをすることにしました。
全部頂くと、福神矢とお守りがいただけます。
6月からの登段にお越しくださいと、とても魅力的なお誘いでしたが、いかんせん遠い、予定時間をオーバーして天河大弁財天社へ向かいます。 -
快適な国道を20分ほど進み天河大弁財天社の駐車場に到着。
途中、長いトンネルを通過しました、峠越えだった時代は秘境感たっぷりだったでしょうね。
12:03 神社の向か側にある来迎院
見事な桜に引き寄せられてお参りしました。 -
天河大弁財天社
日本三大弁財天(厳島・竹生島)のひとつ。
室町時代に書かれた書物によると、飛鳥時代に役行者が大峯開山の際に弥山の鎮守として祀ったのが始まりで、空海が3年間修業した行場だったとあります。天河大弁財天社 寺・神社・教会
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壬申の乱で天武天皇が戦勝を祈願し、勝利した後に社殿が寄進されたと伝わります。
陽射しがあたたかい穏やかな、いいお日和。
縁がなければたどり着けない場所と言われています、数十年前まで峠越えでしたから、そう思うでしょう。 -
一の鳥居の横にお稲荷さん。こちらもしっかりお参りしました。
天河って名前が付くと、どうしても内田康夫氏の推理小説が思い浮かびますね。そういう年代です。 -
鳥居をくぐると左手に手水舎
なんだかすごく気持ちが落ち着いて、心地よい感じがしてきました。 -
池にかかる太鼓橋を渡って進みます。
神様に呼ばれた人が行くところという言い伝えもあるそうです。
呼ばれたのかなぁ。 -
江戸時代までは琵琶山白飯寺と言い、本尊は弁財天でした。
大峰山の山岳信仰の中心地として、吉野総社、大峰本宮と呼ばれました。 -
明治の神仏分離により、祭神を市杵嶋姫命とします。
水の大神、弁舌、才智、音楽、芸術、芸能、財宝などのご神徳があります。
拝殿が見えてきました。 -
拝殿から本殿を見る。
印象的な五十鈴が二つ重なっています。
天照大神が岩戸に隠れた際に天宇受売命が神代鈴をつけた矛を持って舞を舞いました。その神代鈴がこの五十鈴だと伝わります。 -
弁財天の真言が書かれていました。
おん そらそば ていえい そあか 七回唱えます。
この鈴は綱だけをぐるりと回すのですが、なかなか難しい。 -
三つの鈴には「いくむすび」「たるむすび」「たまめむすび」という魂の状態を表し、三つが合わさると、心身が清められ、あるべき状態に戻り、新たな運気を切り開く力が得られるそうです。
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拝殿の中に神楽殿があります。
南北朝時代に神社で能が奉納され面が寄進されるなど、神社と能は深い結びつきがあります。
桃山時代の能面や能装束が保管されており、江戸時代に神主が能を演じるようになったそうで、芸能とのかかわりがとても深いのです。 -
内田康夫氏の小説も能がテーマでしたね。
20代のころ、通勤電車の中で時間つぶしに読んだ推理小説、お世話になりました。 -
手前が拝殿、奥が本殿です。
主祭神と熊野坐大神、吉野坐大神、南朝四代天皇の御霊、神代天之御中主神より百柱の神が祀られています。 -
拝殿の奥の石段を下りて行くと・・・
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石段の下に役行者堂があります。
神社内には三つの天から降ってきたという石があります。
このお堂の左側にある(写っていません)大きな石がその一つ。 -
五社殿
龍神大神、大将軍大神、大日靈貴神、天神大神、大地主大神をまつります。 -
天から降ってきたという石 その2
その3は撮影忘れました。
弥山の頂上に奥宮があるのですが、そこがUFOの発信基地だと宮司さんがおっしゃったとか。 -
斉灯殿と五社殿 その上に本殿が見えています。
鳥のさえずりが聞こえてきます。
まったりと時間が過ぎて行きます。すごくリラックスできる場所。
パワースポットとして有名な神社で、もしかして波長が合うのかも。 -
社務所で御朱印を頂きました。
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大峯本宮
天河大辨財天社
駐車場の奥に南朝時代の御所跡があるので行ってみましょう。 -
南朝黒木御所跡
後醍醐天皇は吉野に朝廷を開きます。
天川村には行宮(あんぐう)が数カ所あったと伝わり、その一つです。 -
1975年に南朝北朝の霊的和解を記念して建立された宝篋印塔
2月に鎌倉で護良親王を祀る鎌倉宮を参拝したのを思い出しました。
丹生川上神社下社で予定時間をオーバーしたのが響き、鎮魂殿へ行く時間が無くなってしまいました。 -
12:45 みたらい休憩所
せっかくここまで来て、みたらい渓谷は外せない、でも、そんなに時間がないので、
みたらい休憩所に車を停めて、往復45分のハイキングをすることにしました。みたらい渓谷 自然・景勝地
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遊歩道が整備されて、安心して歩けます。
遊歩道の規模が大きくて、今回は休憩所の周辺をちょっと歩く程度です。 -
水が驚くほどきれい。
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まだ木々は芽吹かず。
立派な橋が架かっています。 -
撮影しながらどんどん登って行きます。
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瀧の水量は少なめですね。
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さらに吊り橋を渡り、どんどん登って行きます。
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この辺りでそろそろ戻らないと・・・さっき撮影した場所が、もうあんなに遠い。
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こんな風に岩をくりぬいた遊歩道です。
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実はこのすぐ上に「光の滝」があったのですが、よく分からなくて戻って来てしまいました。ちょっと残念。
でも時間がなかったので、仕方がありません。 -
後ろを振り返る。
時間があったら一日歩き回りたい場所です。 -
無事に戻ってきました。
最近、人の少ない場所の山歩きは、一人では危ないので避けています。
なにしろ体が衰えてきているので、ちょっとしたことが大怪我につながります。
ヤバイので、無理は禁物。
車に戻って龍泉寺に向かいます。
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