2019/08/15 - 2019/08/16
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RAINDANCEさん
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スペイン東部、カタルーニャ州バルセロナ県オソナ郡の町であるヴィックを訪れました。2世紀頃のローマ時代に都があり、古くからキリスト教が広がり教会がたくさんある町です。18世紀のフェリペ5世の中央集権政策時には、カタルーニャとして最初に反乱を起こした町で、その後のスペイン継承戦争のきっかけとなりました。
★たくさんある教会や古い家を辿って街歩き。みどころの一つは、異色のインテリアを持つ大聖堂(表紙画像)。
★ヴィックの町の観光後は、その郊外に広がる自然公園のダム湖のほとりに建つ、ヴィック-サウのパラドールに宿泊。
[いただいた郷土料理]
◎エスクデーリャ
◎パエリア ”tot pelat”
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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2019年の夏休み、スペイン・カタルーニャ地方を中心に、アンドラ公国そしてちょこっとフランス・オクシタニー地方を巡るレンタカーの旅です。この旅行記では、カタルーニャのジローナ県カンプロドン周辺から、バルセロナ県の町であるヴィックへ向かいます。
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”ヴィック(Vic)”に近づいたことを示す案内看板。
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国道152を下り、ヴィック市街の北側からアプローチ。
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まずは駐車場探し。市街の東のフランセスク・マリア・マスフェレル通りに地下駐車場を見つけたので、ここにIN。
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市街の端まで約200mといったところ。”GOSSOS NO(犬はダメ)”の看板のGがMに書き換えられ、”MOSSOS NO(カタルーニャ州警察はダメ)”になっちゃった…というイタズラ。
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市街の東、サンタ・テレサ広場から市街観光の開始です。こちらは広場に面して建つ「サンタ・テレサ教会」。17世紀のバロック様式。
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サンタ・テレサ広場からドゥエス・トレス通りに入るとすぐ、小さなかわいい広場が目に留まります。
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ドン・ミケル・デ・クラリアナ広場。そこに建っているのは「ヴィックの学生」という像。ジョアン・セグラニエスという彫刻家による19世紀の学生の姿をモチーフにした像。ヴィック大学に関連しているのかな…
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広場に面して建つのは「マスフェラー邸」。1860年の近代建築。
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美しい絵が描かれたファザードと、マスフェラー4兄弟のシンボルとされる4つの像が特徴的。
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そこから少し行くと、「ローマ神殿」が出てきてビックリ。紀元1~2世紀頃のローマ時代の神殿が19~20世紀にかけて復元されたもの。
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神殿跡は、11世紀に建てられたモンカダ城の中庭に埋もれていて、遺跡が発見されたのは城を取り壊した1882年になってからとのこと。それから、残った部分を参考に復元が進められたそうです。
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ローマ神殿の隣には「ピエタ教会」。17世紀のロマネスク様式の教会。
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さらに、広場の方へ進むと「サン・フェリプ・ネリ教会」。18世紀のバロック様式の教会。
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その内部。
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ツーリストインフォメーションに立ち寄り。休憩中なのか閉まってました。
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しかし、目当ての観光地図が表に置いてありました。これはスペインらしからぬ珍しい気遣い。カタルーニャだから?
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市街のやや北側にある「マヨール広場」にたどり着きました。石畳ではない、土のマヨール広場も結構あり、そう珍しくはありません。
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塔のような建物が町役場です。
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広場に面したカフェテラスでは、多くの人が寛ぎ中。
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ヴィックまでの移動があり、かつ、少し散策したところで、休憩タイムにします。
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「カフェ・ヴィエナ(Cafe VIENA)」にて。カタルーニャのカフェのチェーン店です。
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メニューは、ピザ、バーガー、ボカディージョ、ホットサンドなど色々。
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ホットサンドとパタタス・フリタス(フライドポテト)をチョイス。サンドはパンがべちゃっとして薄く、ポテトは冷めてヨレヨレ…ここは店の選択ミスでした。
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散策続行です。これは「コルタダの家」、一見普通の家ですが、16~17世紀の名家の家らしい。もちろん改修はされています。
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こちらも、普通の家に見えますが、歴史的な家らしいです。
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そのファザード。ここは「サン・ミケルの家」、17世紀のバロック様式で、中は礼拝堂に改造されているとのこと。
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この、のぺっとした建物は「サン・ジュスト教会」、16世紀のゴシック様式です。
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これは、雰囲気の良い建物ですが正体不明。
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アスタラーダ(カタルーニャ独立のシンボル旗)が掲げられています。
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街のあちらこちらの壁に、このようなカルラス・プチダモン(2016-17 カタルーニャ州首相)の絵が描かれていました。この町は、18世紀のスペイン王位継承戦争でフェリペ5世に反旗を翻した最初の町であり、その後カタルーニャの自治権が奪われたこともあり、カタルーニャ独立の意識が強い様です。
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あちこちに教会があります。これは「オスピタル教会」、元々は14世紀の病院の一部だったものが、18世紀にバロック様式の教会に改築されたようです。
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「サン・ドメネク教会と修道院」、17世紀のバロック様式。割と大きな修道院です。
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教会系を見て回るクライマックスは、旧市街の南寄りに建つ「サント・ペラ・アポストイ大聖堂」。6~8世紀に起源を持ち、11世紀のロマネスク様式、14世紀のゴシック様式、18世紀のバロック様式などが混在する大聖堂です。
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ロマネスク様式の鐘楼。
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バロック様式に改造された礼拝堂。
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柱のデザイン、壁の絵、全体の色合い等、異色な感じがします。
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イチオシ
主祭壇および後陣の付近。大聖堂・教会はいろいろ見てきましたが、こういう色彩のものは初めてかも。
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壁の絵画も褐色。20世紀初頭の画家、ジョセップ・マリア・セルトによるキアロスクーロをきかせた絵なのだそうです。
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お金を払うと地下のクリプタも見学可能。
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これは見事な彫刻。
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回廊はゴシック様式。パティオの真ん中には、カタルーニャの著名な哲学者・神学者であるジャウメ・バルメスの像。
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大聖堂から出て、大聖堂広場周辺の建物をチェック。こちらは17世紀の司教館、12世紀のローマ遺跡の跡に建てられたもの。
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こちらは「バイェスの家」、18~20世紀のバロック様式の家。
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司教博物館。開いてませんでした。
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旧市街の南の端っこに来ました。メデル川に架かるケラルト橋。元は11世紀に、ここにかつてあったケラルト門の前に架けられた橋だったそうです。15~19世紀にかけて復元・修正が施された模様。
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メデル川沿いに正体不明の廃墟が建っていました。
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市街に戻り、もうひとつ教会を。「ドロルス教会」、18世紀のバロック様式です。
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その内部。入ることはできませんでしたのでガラス越しに。
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…ヴィック市街の見どころは大体見終わりました。
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…そろそろ、ヴィックの町を後にしましょう。
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…終わると見せかけて、ヴィックの旅行記はまだ続きます。
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市街から北東に15kmほどのところにある、ギレリー・サバソナ自然公園内の「サウ湖」へ向かいます。
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サウ湖の畔に立つ「パラドール・デ・ヴィック-サウ」に到着しました。ここがこの日の宿です。
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遠くに見えるのが「サウ湖」、人工の貯水池…ダム湖です。手前はパラドールのプール。
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チェックイン。
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リゾート・パラドールらしく、大きくてモダンなラウンジ。
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明るい色調の広い客室。
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リビングエリアも広々。
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バスルームも広々。リゾートホテルだけに開放感のあるインテリアです。
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さて、チェックイン後は、パラドール恒例の友の会ウエルカムドリンクをカフェバーにて。
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窓の外の景色。本来なら、自然公園をハイキングしたり湖で水遊びをしたり、のんびり過ごす場所なのでしょうが、ヴィックの市街には意外にホテルが少なかったので、泊まるだけなのですがあえてココにしました。
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少しのんびりしたあと、ディナーの時間。
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ワインは、久しぶりにリオハのラモン・ビルバオを選んでみました。
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まずはこれでアペリティボ。
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パン。
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インゲンとイベリコ豚のソテー。
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壺でサーブしてくれたのは…
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…”エスクデーリャ”、カタルーニャ地方のスープです。パスタと肉団子が入ってます。
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”tot pelat”と呼ばれるシーフードのパエリア。2名から注文可能。
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よく見るシーフードパエリアとは違い、エビやムール貝といった丸ごとの具がのっていません。これが、”tot pelat”(すべて剥いてある)の意味合い?…味は美味いです。
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カフェ・コルタオで締め。ごちそう様でした!
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外は雨が降り出していました。雨音を聞きながら…就寝。
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翌朝…雨はあがったようです。
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朝食へ向かうついでにパラドールの探索。
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ミーティングルーム。
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パラドールの朝食ビュッフェへ。
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ハム・チーズ類。相変わらずのバラエティ。
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トルティーリャ、ベイクドエッグ、ソーセージ、ベーコン…
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パラドールの朝食は、物足りないということはありません。ただ、もうちょっとプライス抑えめだといいんですがね。
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さて、そろそろパラドールを後にします。
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例によって、このような牧歌的な風景を眺めながら。
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2世紀頃のローマ時代に都があり、古くからキリスト教が広がりロマネスクからバロックなど古い教会や邸宅が多い町でした。また、スペイン継承戦争のきっかけとなり、結果スペインに属することになったことから、独立意識が強いカタルーニャらしい町ともいえます。
バルセロナから約70kmと、ジローナよりは少し近いくらいの場所ですので、時間があればバルセロナのついでに訪れてみてはいかがでしょうか。
次の目的地は、ルピという小さな村です。
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