築地発の老舗とんかつ店「かつ平」～池波正太郎が溺愛した1963年創業の地元密着店～

2018/10/05 - 2018/10/05

グルメとして知られ、食に関するたくさんのエッセーを残した小説家の池波正太郎の著作のひとつに銀座での出来事を記した「銀座日記」があります。亡くなる直前の1990年まで書き続けていた連載だったため、著作に出てくる飲食店でまだ健在なお店は、たくさんありますが、築地にあるとんかつ店の「かつ平」もそのようなお店のひとつです。

サクサクに揚げられたとんかつはたくさんの人を魅了し、食べログ100名店にも選出されている人気店ですが、築地界隈の事についていろいろと話してくれ、心遣いがよい店主を気に入って、定期的に通うファンも多いのではと推察します。築地市場が閉場する直前のタイミングでの夕食でしたが、店主からいろいろなお話を聞かせていただき、大変有意義な時間を過ごすことが出来ました。海鮮で有名な築地ですが、とんかつを食べたくなったら、ぜひお勧めしたいお店です。

エリア 築地(東京)

• 旅行の満足度: 4.5

豚が描かれている暖簾です。

お店の横に貼ってあったメニューです。

カウンターで食事です。

甘いソースと辛いソースがありました。

今流行のとんかつ店というよりも少し前のトレンドでしょうか。

お茶です。

目の前にあった鉄道模型です。

さて、待っていたら、10分くらいで注文したヒレカツ定食が来ました。

サクサクのヒレカツ、キャペツ、ナポリタン、オレンジ一切れがお皿に盛られています。

最初はソースではなく、塩をつけて食べたらおいしいと言われたのですが、結局、何も付けずに食べました。それだけで十分味わえると思います。

ご飯の炊き具合はピカ一です。築地界隈で食事をすると、どこもご飯がおいしいですね。

お味噌汁もおいしいです。

家族で回している感じのアットホームなお店ですが、味の方は池波正太郎が食べた頃と変わらなく、また、今でも十分通用するおいしいとんかつだと思います。

一番最初にこのお店で食事をしたのはもう7，8年前になるのではと思いますが、その時の感動を今でも覚えていて、さすが築地にあるお店と衝撃を受けました。

店主は話し好きで、フレンドリーな方ですが、いつも築地に関するお話を聞かせてくれます。この日は、築地市場閉場前の最後の夜だったのですが、店主が記念に撮った市場の中の写真を見せていただきました。

「かつ平」がある路地です。築地在住が長い人には愛されている風景です。

晴海通り沿いにあるラーメン店「ふくちゃん」です。最終日だったため、名残惜しい人が最後の一杯をということで、たくさん並んでいました。

築地市場の駐車場です。そのうち、取壊しの対象になるはずです。

夜に築地市場の門に入っていくトラックを見れるのもこの晩が最後でした。

毎晩見てきた光景ですが、もう見れないのをわかっていると、感慨深いものはありますね。

次々とトラックが入っていきましたが、翌日の10月6日が築地市場の最終日でした。翌週からは、豊洲市場が開場します。

夜の勝鬨橋です。今後は、豊洲市場へ向かうトラックや東京オリンピックの関係で、勝鬨橋の利用は増えていくのではと思います。