ドイツ・中欧 3,300kmドライブの旅　６日目　（ウィーン）

2018/09/03 - 2018/09/19

９月８日（土）この日も快晴。天気が良いのはありがたいですが、暑い。
ブダペストからウィーンに向かいます。前半の節目となるので、ウィーンにはこの旅唯一の連泊、英気を養います。そして前半のハイライト、ウィーン国立歌劇場のオペラ鑑賞も予定しています。
若い頃はウィーンと聞くとときめいたものです。
滞在は、たまたま土日の２日間。初日は定番シェーンブルン宮殿と国立歌劇場のオペラだけにし、のんびりと過ごします。

〈旅程〉
９月　３日　成田→バンコク→フランクフルト（機内泊）
９月　４日　フランクフルト→ヴュルツブルク→ローテンブルク→ニュルンベルク（泊）
９月　５日　ニュルンベルク→プラハ（泊）
９月　６日　プラハ→チェスキークルムロフ→ブラチスラバ（泊）
９月　７日　ブラチスラバ→ブダペスト（泊）
９月　８日　ブダペスト→ウィーン（泊）
９月　９日　ウィーン市内散策（泊）
９月１０日　ウィーン→ハルシュタット→ザルツブルク（泊）
９月１１日　ザルツブルク→キームゼー→ミュンヘン（泊）
９月１２日　ミュンヘン→アイブゼー→ガルミッシュ・パルテンキルヘン（泊）
９月１３日　ガルミッシュ・パルテンキルヘン→オーバーアマガウ→アウクスブルク→シュヴァンガウ（泊）
９月１４日　シュヴァンガウ→ウルム→メッツィンゲン（泊）
９月１５日　メッツィンゲン→ビジンゲン→マウルブロン→ハイデルベルク（泊）
９月１６日　ハイデルベルク→ボッパルト→オーバーヴェーゼル（泊）
９月１７日　オーバーヴェーゼル→リューデスハイム→ザンクトゴアール→ケルン→フランクフルト（泊）
９月１８日　フランクフルト→バンコク（機内泊）
９月１９日　バンコク→成田

エリア ウィーン(オーストリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 50万円 - 100万円
• 交通手段: レンタカー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

本日のルートです。
ブダペストからウィーンに直行、M1から国境をこえてA4に入るシンプルなルート。一部は一昨日ウィーンからブラチスラバに向かったルートを反対方向に走ります。
計画距離は255km、実走距離は251kmでした。
一昨日の失敗を教訓に、カーナビは距離優先ではなく、時間優先に設定します。必然的に高速道路中心のドライブになります。

朝6時半、ホテルの部屋からの眺めです。

インターコンチネンタル ブダペスト ホテル

朝焼けのブダ城周辺。ホテルはちょっと高いけど、この景色が見られるなら納得です。

朝食は節約して前日買い込んだパンとヨーグルト、部屋に備え付けのネスプレッソで済ませます。

朝8時半、ホテルを出発。
バレーパーキングの出庫もスムーズ、ホテルの対応は一流です。

お馬さんを運ぶトラック。

土曜日のせいか交通量は少なめ。

まだハンガリー国内、M1です。

国境でしょうか？軽い渋滞。
何のチェックもなく通り過ぎるだけです。

オーストリアに入りました。ヴィニエッテは取得済み。

またまた風力発電の林。気持ち悪い。
でも、送電線は好きです（送電線フェチ）。

ウィーンはもうすぐ。

ちょっとカラフル過ぎない？

11:30 予定より少し早くシェーンブルン宮殿に到着。
駐車場にはまだ余裕がありましたが、帰る頃は入場待ちの車が並んでいました。駐車料金は3時間で11.70ユーロ（1,500円）でした。

予想通り大勢の観光客。

シェーンブルン宮殿と庭園群 城・宮殿

チケット売り場の行列。
自動販売機もありましたが、操作方法がよくわからないので、並んだほうが早いかと‥。
13:33入場のインペリアル・ツアー。＠14.20ユーロ（1,900円）×２。
まだ、1時間半ほど時間があります。

とりあえず前庭へ。

庭園を少し覗こうかとも思いましたが、

こちらの看板が目に入りました。庭園内を周回するミニトレインです。
30分間隔で運行しており、１周1時間弱です。
妻は歩くのが大嫌い、当然こちらを選択します。

こういう周り方もありますが、グロリエッテには行かないし、高い。

ところが待っていた場所が悪く、満員で乗れません。
仕方なく次のトレインを待つことにし、始発駅に移動します。
宮殿入場時間ギリギリの便となりますが、何とかなると覚悟を決めます。

やって来ました。ほぼ定時運行です。
料金は＠8ユーロ（1,000円）くらい？（忘れました）。乗車してから係員が集金します。

宮殿の前を抜けて、

光のアベニュー

暗いアベニュー

庭園が少しだけ覗けます。

パルメンハウス（やしの家）、ヨーロッパ最大のガラス温室です。

パルメンハウス 創作料理

カフェ。庭園内には動物園など様々な施設があり、ウィーン市民の憩いの場になっているようです。

グロリエッテが見えてきます。

ここでミニトレインは10分間の停車、撮影タイム。心得たものです。
宮殿とその向こうに広がるウィーン市街のパノラマ。

アップで。
宮殿内は写真撮影禁止なので、シェーンブルンの記憶を留める絶好の機会です。
私たちの足で歩いてはとても辿り着けない。

グロリエッテは、1757年にプロイセン勝利と戦没者慰霊のために建てられたギリシャ建築の記念碑だそうです。

中にはカフェがあるようですが、立ち寄る時間はありません。

オベリスクの泉。

一周して出発点に戻ったのは13:30。ドンピシャで宮殿ツアーに間に合いました。ラッキー！！

宮殿内は撮影禁止。日本語オーディオガイドを貸してくれるのでそれを聞きながら回ります。解説は簡潔で分かりやすく、とても好感が持てます。

諸々の事情があるのでしょうが、写真が無いと年寄りは何を見たかすぐ忘れてしまいます。ベルサイユ宮殿に比べたら地味だなぁ、という記憶だけが残っています。それだけベルサイユのインパクトが強かったからかも知れません。
この写真はネットから拝借、少しでも記憶を呼び起こすよすがになればと、載せておきます。

ツアーは30分ほどで終了、宮殿を後にします。

午後2時半、ホテルにチェックイン。バレーパーキングです。

一休みして、オペラがあるのでちょっと早めの夕食に出かけます。フロントでオススメのレストランを教えてもらい、同時に明日の夕食レストランの予約もお願いしておきます（事情は次回）。

ホテル カイザーホフ ウィーン ホテル

時刻は午後3時過ぎ。今日は土曜日、カールスプラッツ駅前のレッセル・パークの大道芸には大勢の市民が集まっています。

ホテル・モーテル・ワン

そして今宵訪れる国立歌劇場。

その向こうは、ホテル・ザッハー。

ホテルで勧められたのがこのお店。プラフッタ・ガストハウス・ツァ・オーパー。
妻の好物シュニッツェルを食べたいと言ったら教えてくれました。
オープンテラスです。

プラフッタ ガストハウス ツァ オーパー 地元の料理

オーストリア名物ウィンナーシュニッツェルとターフェルシュピッツを注文。私はそれにビール。
出てくる料理が大きいのに驚いていると、ウェイターがどこで覚えたのか「トクモリ！」と叫びます。とてもお茶目なウェイターです。そう言えば彼のことは誰かの旅行記で読んだことがあります。なので、彼に「あなたは日本では特盛おじさんとして有名だよ」と言うと、怪訝な顔をしていました。
料理はサイドを含めどちらも期待通りの美味しさです。
全部で52.70ユーロ（6,900円）。味、雰囲気、値段全てに満足です。

身支度のため一旦ホテルに戻ります。カールス教会が見えます。
ホテルはリングの外ですが、中心部に近いのですこぶる便利です。

ジーンズをスラックスに履き替え、ジャケットを着て頭髪をなでつけ、歌劇場に出陣。

ウィーン国立歌劇場は、亡き友・山路芳久君が専属歌手となり、日本人として初めて主役を歌った因縁の場所です。

彼のことはイタリア旅行記に書いたのでそちらをご覧ください。
https://4travel.jp/travelogue/11331552

ウィーン国立歌劇場 劇場・ホール・ショー

私たちはバルコン席ですが、スカラ座と違って正面入り口から入ることができます。ただし、階段は別。

こう言う華やかさがオペラには相応しい。
でも旅行者には荷物が増える正装が難しいので敢えてバルコン席です。
カジュアルなメトロポリタンなら事情が違うかもしれませんが‥。

階段ホール上部の壁画。

どっしりと荘重な階段ホールです。

オーケストラピットと舞台の緞帳。

巨大なシャンデリア

ボックス席と天井桟敷。
個人的にはミラノ・スカラ座の方が華やかな印象です。ドイツ語圏ならではの質実さ。

少し角度を変えて撮ってみました。
私たちの席はバルコンですが、貴賓席真上の正面第１列。これ以上ない位置です。

開演が迫ってきました。平土間は満席、ボックス席も１列目は塞がっています。

座席前の小さな液晶スクリーンには字幕表示されますが、嬉しい日本語対応。スカラ座は英語とイタリア語だけでした。

演目はウェーバーの「魔弾の射手」。序曲は小学校の音楽で必修だったので、日本人誰もが知っている曲。
指揮はセバスティアン・ヴァイグレ。

キャストです。
主役のマックスを歌ったクリストファー・ヴェントリスがとても上手でした。

幕間。この時間も楽しみのひとつ。
私はビール、妻はアップルジュース。

ホワイエはあいにく修復工事中ですが、それでも華やかさは失われていません。

思い思いに時間を過ごします。

そして終演。シュールな新演出でしたが楽しめました。

一人ずつ舞台で拍手を受けます。エンヒェン役のダニエラ・ファリーがひときわ大きな拍手を受けていました。私も同感です。

夢のような時間が終わりました。

余韻を味わいながら、

名残惜しく帰路につきます。

今日の歩数は13,235歩。
無理せず充実した１日です。

この旅行記へのコメント （5）

• Reinheitsgebotさん 2021/07/28 14:53:51

  山路芳久さん

  1982年、新婚旅行でウィーンからミュンヘンと移動したタイミングで、ウィーンでは『セヴィリアの理髪師』のアルマヴィーヴァ伯爵を、ミュンヘンではヴォルフ・フェラーリの『四人の頑固者』の主役の一人をと、二度も山路さんの舞台に遭遇しました。
  
  ミュンヘンではせっかくなのでと楽屋口で出待ちしてサインをいただきました。そうしたら「これから夕食を食べるのですが、一緒にいかがですか？」とお誘いを受けましたが、あまりにも畏れ多いと丁重に御辞退申し上げましたが、それから数年で急死されるとは思いもよらないことでした。まだまだ活躍することができたはずだったのにと残念でなりません。

  beanbagさん からの返信 2021/07/31 09:19:17

  RE: 山路芳久さん

  Reinheitsgebotさん
  
  コメントありがとうございます。
  
  山路くんの舞台を２度もご覧になられているとは素晴らしいですね。
  私自身は実は、高校卒業後、彼とは会っていません。風の噂で活躍しているのは聞いていましたが、日本での公演を聴く機会が残念ながらありませんでした。関連公演に行ったのは、没後10周年の追悼コンサートです。
  
  なので、高校の体育館中庭で卒業を目前にして私一人を聴衆に彼が歌ってくれたのがかけがえのない思い出になっています。
  
  ブログをチラと拝見しました。頻繁に更新されていて頭が下がります。私などとても真似できません。
  写研さんとご関係があるご様子。お取引先だったので私も何度かご本社を訪れ、社長ともお目にかかっています。たしかディープインパクトの馬主さんでしたね。
  
  ドイツ・オーストリアの旅行記、楽しみにしています。これからもよろしくお願いします。
  
  beanbag

• MK988さん 2019/03/10 22:28:34

  オペラ歌手山路芳久さん声量がありますね

  beanbagさん初めまして
  山路さんは1950年生まれで私と同じ年の生まれのようです。添付画像の音声ではドラマティックな歌唱で柔らかく美しく響く声質と声量があるので海外で認められたように思いました。皮肉にも山路さんが活躍した頃は仕事が忙しく家に帰って寝るだけだったので同年代の歌手山路さんを知りませんでした。
  50歳を超え余裕が出来てからジョン・健・ヌッツォを知り母が日本人で日系人として初めて国際的な水準のテノ－ル歌手が誕生したとばかり思っていました。
  
  ウイ－ン国立歌劇場は2015年に会場見学ツァ－しましたが7月だったので演奏会はシ－ズンオフでした。ウイ－ン国立歌劇場は空襲を受け、戦後財政難だったと思われ爆撃を受けていないロビ－は豪華な雰囲気がありますが会場内は質素ですね。
  今年6月ウイ－ン国立歌劇場のアイ－ダの演奏会に行く予定です。
  演奏会の券が日本公演の半額以下で買えたのでびっくりしました。

  beanbagさん からの返信 2019/03/15 22:13:34

  RE: オペラ歌手山路芳久さん声量がありますね

  MK988さん
  
  コメントをありがとうございます。
  
  山路君の生の歌声を聴いたのは、高校時代の１回だけ。それも彼と初めて会った日のことで、まわりには誰もいませんでした。初めて聴く彼の歌声は素晴らしく、芸大に進むという志望はすぐ納得できました。
  その思い出は50年たった今でも鮮明に覚えています。
  
  クラシックは小学生の頃からよく聴いてきましたが、オペラを観るようになったのは中年過ぎからです。海外旅行の折に機会があればメインイベントの一つとしてなるべくオペラハウスに足を運ぶようにしています。
  シュターツオパーは各席に設置されたモニターで日本語字幕を見ることができるので、言葉の壁を感じることはありません。
  
  6月のウィーンは楽しみですね。旅行記を楽しみにしています。
  
  beanbag

  MK988さん からの返信 2019/03/16 21:06:04

  2度目のウィ−ンはカフェ巡りを予定しています

  beanbag様
  
  ミラノ・スカラ座東京公演で「アイ−ダ」を観劇しているので字幕はあまり見なくて済みそうです。
  
  「アイ−ダ」は2人の女性から好意を寄せられた男性の苦悩と葛藤を描いたオペラ。
  好きな男性を他の女性に取られた女性の悲劇、もう一人の女性は愛が成就した喜びの喜劇、喜劇と悲劇の入り混じった悲喜劇のオペラといえるのではないでしょうか。
  恋敵の女性達の愛憎を描く、男性には少し複雑な気分にさせられるスト−リ−のオペラですね。
  
  第2幕第2場の「凱旋行進曲」のトランペットのファンファ−レとそれに続くバレエと合唱の最大の見せ場に集中しようと思います。
  
  2度目のウィ−ン旅行はカフェ巡りをしてコ−ヒ−とケ−キの味覚のアンサンブルと老舗カフェの古き良きウィ−ンの雰囲気を楽しみたいと思っています。（デメルのザッハトルテは前回経験）
  
  ＭＫ988より