バガン二日目。この日はまず、バガンの南にある、サレー文化財保護地域を訪れました。旅程表にサレー、とありましたが旅行前に読んだ日経BP出版のガイドブックには記載無し。英語のガイドブックにもほんの数行しか記載がありません。さてさて、どんなところなのでしょう。

kirin夫妻のビルマ紀行(12)　サレー文化財保護地域：ヨーソー僧院の国宝級木彫

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2018/03/18 - 2018/03/18

652位(同エリア1017件中)

エリア

バガン(ミャンマー)

旅行の満足度: 4.5

観光: 4.5

旅行中であっても規則正しい生活の我が家です。いつもと同じ時刻に起き、別棟の屋上にある朝食用のレストランへ。
コーヒーに紅茶、ミルク、スイカのジュースにオレンジジュース。
お粥とビルマ風スープ。
こちらは西洋人向けコーナー、チーズが２種類と生野菜、オリーブやケイパーまで。パンも２種類、あとはベーコンやスクランブルエッグなども揃っています。
注文で作ってくれる卵料理コーナーもあります。

kirinは好きなお粥といつもの目玉焼きにサラダ。残念ながらお粥はぬるかったそうです。
バガン名物のバルーンが空を行きます。今日は数が少ないですね。
気持ちよさそうです。載りたいなー。
８時にホテルロビーで、ということでしたが10分前にはリンティンさんが到着、それではと５分前に出発しました。今日は、チャウという街を経て、サレーという場所まで遠征です。サレーはバガンの南50kmほどということですが、何しろ道路がこんなですので、1時間半ほどかかる予定ということでした。
川沿いに走り、8時45分頃、チャウに到着しました。これは石油の採掘機です。チャウは石油の街として栄えているのだとか。製油所などはすべて国営です。
おっと、Qeen of the roadのお出ましです。
9時15分、サレーに到着、すぐにSalay Yoke Soun Kyaung、サレーヨーソーチャウン僧院へ。表には「サレー考古学博物館」と書かれた看板がありました。1882年とそれほど古い建造物ではありませんが、全てチーク材で建てられていて、柱が全部で154本もある立派なものです。
入場料は5000チャット。
ここは木彫で有名なのだそうで、確かに高床式の僧院の壁にとても精巧な木彫が沢山あります。ちゃんとビルマ語と英語での説明がつけてあります。ビルマ最後の王朝だったKonbaung（コンバウン）王朝末期に作られたもので、専門家によればこの僧院の彫刻がその典型的な様式なのだそうですが、何しろ素人なので「とても精巧で緻密で綺麗です」としか判りません。
例えばこれは、WIDURA JATAKAとあります。賢者ウィドゥラの前世のお話の場面を木彫で表した物、ということです。Jatakaとは、日本語だと「ジャータカ物語」といわれています。

これは、SIVIという名前の王様と彼が愛したOHNMARDANTIという綺麗な女の子の物語の一部を表した木彫です。たしかに素晴らしいもので、もしこの国に「国宝」とか「重要文化財」という制度があれば国宝になってもよさそうです。
ふと見ると中庭で炎天下の中、花壇のお世話をしている女性が。
片や、日陰になっている砂場で呆けているポチ。
高床式なので、床下も有効利用されています。
この珠の並び方にもちゃんと意味があるのだそうです。今となってはどういう意味だったか思い出すこともできませんが。
木彫も素晴らしいものばかりですが、僧院全体の姿もいいですね。
この僧院は博物館にもなっているので、収蔵物も見ていきます。
えーと・・・
19世紀に書かれた「僧院に寄贈した人の商売の記録」なのだそうですが。
えーと・・・

かわいい文字ですね、としか言えません。
白い羊皮紙に書かれた「天文学の論文」だそうです。
こちらは丁寧に布でつつまれ、漆塗りのケースに収められた昔のありがたい仏典です。
13世紀に作られた蛇に守られている仏陀の木像。
19世紀に作られた仏像ですが、このように裾をもっているのは「歩いている」ということを示しているそうです。
これはまた愛らしい像です。
いい仕事してますねぇ。。。

最初は細かい仕事を見る度に、「すごいね」「細かいね」と一々感嘆して歩いていたのですが段々無言に。
歩くとギシギシなる床、そして一見するとなんでもない、がらんとしたところですが、置かれている物も、天井も、壁もとにかく細かい細工のものばかりです。
KINNARIって何か、と思ったら日本でいう緊那羅のことですね。
仏教では天竜八部衆、仏法を守護する音楽の神、美しい声で歌う神様、迦楼羅や阿修羅のお仲間でした。言われてみれば納得ですが、KINNARIとか書かれるとさっぱりわかりませんでした。右半分は欠損していてかなりいい加減に継ぎ足してあります。そもそもここの木彫、みんな野ざらしでほとんどものがどこか欠けています。
こちらは横たわっている仏陀。ここでリンティンさんの解説が入りました。
横たわっている仏像はあちらこちらにありますが、このように足が揃っていないのは、仏様が寛いでいる状態を表しているのだそうです。
きちんと足が揃っているとそれは「涅槃仏」、つまり入滅、お亡くなりになる時を表したものなんだとか。知らなかったなぁ。
あっという間に一時間が過ぎました。次の僧院へと向かいます。入口にはこんな碑が。Shin Bin Maha Laba Mann
うーん。なんと言えばいいのでしょう。先ほどまで見てきた仏様とはまたうって変わった。。竹で作られ、漆を塗られた仏陀です。高さは６ｍ、下の台座はガラス製で、18世紀に作られたものだとか。まぁ、「見ました」ということで次へ。
次に向かったのは、SASANAYAUNGGYI僧院、というところ。実に生活感のある僧院です。
入ってすぐのところでは猫が昼寝中。
たいへん愛想のいいお坊様が、ほら、こんなにあるんだよ、と経典をしまってある棚を開けてくれました。
経典の一つを見せてくれました。ついでにお名刺もいただきました。
すこし早いですがお昼にしましょう。ニューバガンに戻り川べりのレストランへ。
名前といい、店構えといい典型的な観光レストランです。
まだ時間が早いのか客は誰もいません。
川縁の席だとすこしは涼しいかな、と思いましたがあまり風がありませんでした。暑い・・・
なので当然ビール。きょうのビールはなぜかシンガポール産、タイガービールです。
料理は海老の春巻き4000チャット、カチン・チキンカレー8000チャット、ご飯が1000チャット。カレーはとても酸っぱくて辛くて美味しかったです。ビール２本を飲んで21000チャットですが、ここでは税金が５％ついて22050チャット、ちょっと高いですね。さて、今日はとりあえずここで休憩を入れることにしました。何しろとても蒸し暑いのです。ホテルに帰ってお昼寝でもしましょう。