2017年7月3連休　京都祇園祭の旅(2)

2017/07/15 - 2017/07/15

最近年1回以上は行っている京都．
しかし祇園祭は見たことがなかったので，早い段階から計画を立てた．
7月3連休の月曜が前祭の山鉾巡行とタイミングもよい．
祭以外は時期的に行われていた京の夏の旅，そして直前にニュースで知った旧奈良監獄の1日限定公開にも行ってみた．
初日，京都鉄道博物館を後にし，島原，壬生寺を周り二条城へ．

エリア 二条・烏丸・河原町(京都)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

京都鉄道博物館から北へ700mほどの角屋へ．
島原花街の揚屋(料亭)だった場所．
現在は角屋もてなしの文化美術館として一般公開している(夏季冬季を除く)．
開館時間10時～16時，入館料\1,000．
二階部分の特別公開も予約制で行っている(別途京の夏の旅等の特別公開での公開もある模様)．

角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡

角屋の内部の様子．
まずは展示室からとなる．

角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡

展示室(写真右側)を出て揚屋の方に入る．

角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡

角屋の内部の様子，中庭だったか．

角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡

角屋の内部の様子，臥龍松の庭．

角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡

角屋の内部の様子，松の間．
前庭が臥龍松の庭であることから松の間となっている．
大正期の火災後の再建のため他の部分と異なり重文指定から外れ，登録有形文化財となっている．
1926(T15)年建造，木造平屋建，入母屋造，桟瓦葺，鉄板葺庇付．
写真の襖絵は桐に鳳凰の図．

角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡

角屋の内部の様子，網代の間．
松の間が奥座敷であるのに対してこちらは表座敷．
玄関入ってすぐになる．
名の由来は天井板を網代組にしていること．
写真にも僅かに写る．

角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡

角屋の内部の様子，台所の小屋組みと煙抜き．

角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡

角屋の内部の様子，中戸口．
門口入って正面，入ると台所．

角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡

角屋の内部の様子，玄関．
中戸口前を右に折れると玄関になる．

角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡

角屋の内部の様子，中戸口前に残る新選組の刀傷．
芹沢鴨が暴れた際にできたものとか．
芹沢は暗殺される直前にもここで宴会を開いている．

角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡

角屋外観．
江戸後期の建造，木造2階建，桟瓦・杮・銅板葺，国重要文化財．
所在地京都市下京区西新屋敷揚屋町．

角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡

角屋外観，北側より．

角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡

島原界隈をしばし散策．
こちらは置屋だった輪違屋，1857年建造で京都市指定文化財．
現在もお茶屋として営業しており非公開．
2014年の今日の夏の旅で公開されたようだ．

輪違屋 名所・史跡

輪違屋店先の灯篭．

輪違屋 名所・史跡

こちらは島原大門．
塀と堀で外界と隔離されていた島原．
その出入口だった場所．
1867年建造，木造高麗門，切妻造，本瓦葺，袖塀付，京都市登録有形文化財．

島原大門 名所・史跡

角屋から北へ約1.4km歩き壬生寺へ．
991年大津の三井寺の僧により創建された律宗寺院．
本尊は地蔵菩薩．
拝観時間8時～17時半，壬生塚(新選組墓所)と資料室は有料．
所在地京都市中京区壬生梛ノ宮町．

壬生寺 寺・神社・教会

壬生寺本堂と千体仏堂．
本堂は1970(S45)年に火災焼失後に建造，鉄筋コンクリート造，入母屋造，本瓦葺．
広い境内は近くに屯所を置いた新選組の兵法調練場として使われた．

壬生寺 寺・神社・教会

壬生寺大念仏堂(狂言舞台)．境内北側に建つ．
1856年建造，木造2階建，入母屋造，南面切妻破風付，背面下屋(片流れ)附属，桟瓦葺，国重要文化財．
通常非公開．
2011年1月以来の拝観となるが，前回は知らなかった建物だ．

壬生寺 寺・神社・教会

壬生寺と同じ区画には新選組屯所の八木邸が建つ．
見学時間9時～17時，見学料\1,000．
新選組駐在時の建物が残り京都市指定文化財となっている．
2011年1月に続き今回も中には入らず．

新選組屯所跡・壬生郷士八木邸 名所・史跡

八木邸の通り挟んだ東側には旧前川邸．
こちらも新選組屯所だった場所．
先述の芹沢鴨の暗殺場所であり，山南敬助が切腹した場所．
通常非公開．　
この後市バス28系統と9系統で四条堀川経由で二条城へ(市バス1日券3,4回目の使用)．

二条城到着．2014年1月以来5回目の訪問となる．
入城時間8時～16時，入城料\600(市バス1日券で\100引きになる)，無休．
所在地京都市中京区二条城町．
まずは改修が済んだ東大手門の特別公開から．見学料は別途\400．
1662年建造，木造櫓門，入母屋造，本瓦葺，国重要文化財．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城東大手門の内部の様子．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城東大手門の内部の様子，展示品の鯱．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城東大手門，城内側からの外観．
仮設の斜路を上がり内部へ入った．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城東南隅櫓．
江戸前期の建造，木造二重二階櫓，入母屋造，本瓦葺，国重要文化財．
東大手門と一緒に内部公開されていた．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城東南隅櫓内部からの景色．
堀川通を望む．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城東南隅櫓内部の様子，1階部分の天井．
急勾配の階段も見える．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城二の丸御殿唐門．国宝二の丸御殿への出入口．
江戸前期の建造，木造四脚門，切妻造，前後軒唐破風付，檜皮葺，国重要文化財．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城二の丸御殿唐門の装飾．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城二の丸御殿唐門の彫刻．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城二の丸御殿遠侍及び車寄．
江戸前期の建造，国宝．
車寄：木造一重，入母屋造，檜皮葺，正面軒唐破風付．
遠待：木造一重，入母屋造，本瓦葺．
遠待は登城した大名の控えの間，勅使を迎える部屋もある．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城二の丸御殿車寄の彫刻．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城二の丸御殿式台．写真の中央，老中の詰所などがある．
江戸前期の建造，木造一重，入母屋造，本瓦葺，国宝．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城二の丸御殿大広間．式台西に位置する．
江戸前期の建造，木造一重，入母屋造，本瓦葺，国宝．
将軍が大名と対面した場所，徳川慶喜が大政奉還を表明した場所でもある．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城二の丸庭園．

元離宮二条城 名所・史跡

続二条城二の丸庭園．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城二の丸御殿白書院．
二の丸御殿最奥に位置，将軍の居間．
江戸前期の建造，木造一重，入母屋造，本瓦葺，国宝．
大広間との間の蘇鉄の間と黒書院は何回か来ているため無意識に撮らなかったようだ．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城本丸櫓門．本丸の入口，内堀に架かる橋の先に建つ．
江戸前期の建造，木造櫓門，入母屋造，本瓦葺，国重要文化財．
本丸は今回はパス．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城本丸の石垣と内堀．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城鳴子門．二の丸と本丸の間にて南北に通る道の北端に建つ．
江戸前期の建造，木造脇戸付一間門，切妻造，本瓦葺，国重要文化財．

元離宮二条城 名所・史跡

東大手門まで戻る．
門の後方(城内側)に建つのが番所，宿直及び警備の武士達の詰所だった場所．
1663年建造，切妻造，本瓦葺，庇(桟瓦葺)付．

二条城はここまで．

元離宮二条城 名所・史跡

二条城より市バス9系統及び205系統で北大路通経由で下鴨神社へ(市バス1日券5,6回目の使用)．
正式には賀茂御祖神社．山城国一宮で旧官幣大社．
創建は紀元前とされる京都でも指折りの古社．
主祭神は玉依姫命，賀茂建角身命．
拝観時間5時半～18時，所在地京都市左京区下鴨泉川町．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

社殿の西側から順次拝観．
まずは賀茂御祖神社摂社三井神社棟門．
三井神社は本殿西側に鎮座する摂社．
1628年頃の建造，木造一間薬医門，切妻造，檜皮葺，国重要文化財．
三井神社は本殿3棟，拝殿，棟門に続く東西の廊下が国重文．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

賀茂御祖神社預り屋．三井神社東廊下の東端に接続する．
1628年頃の建造，木造一重，入母屋造，檜皮葺，国重要文化財．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

賀茂御祖神社供御所．摂社三井神社棟門の南西側に建つ．
1628年頃の建造，木造一重，入母屋造，檜皮葺，国重要文化財．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

賀茂御祖神社摂社出雲井於神社．供御所南側に鎮座する．
手前の舞台形式が拝殿．
奥に本殿．本殿は1628年頃の建造，一間社流造，檜皮葺，国重要文化財．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

賀茂御祖神社橋殿．境内東側を流れる御手洗川に架かる．
1628年頃の建造，木造一重，入母屋造妻入，檜皮葺，国重要文化財．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

賀茂御祖神社細殿．橋殿東側に建つ．
1628年頃の建造，木造一重，入母屋造，向拝一間付，檜皮葺，国重要文化財．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

賀茂御祖神社四脚中門．奥が本殿となる．
1628年頃の建造，木造四脚門，切妻造，檜皮葺，国重要文化財．
両側に繋がる廻廊も国重文．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

中門を入ると言社7社の小さな社が並び建つ．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

こちらの3棟も言社．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

賀茂御祖神社幣殿．ほかの神社では拝殿にあたる場所．
1628年頃の建造，木造一重，入母屋造，正面中央軒唐破風付，檜皮葺，国重要文化財．
両側に繋がる東西廊，後方に続く祝詞舎も国重文．
この日は今日の夏の旅で本殿外観の特別公開が行われていたが，過去に拝観済だったのでこの日は見合わせ．
2棟建つ本殿は国宝．1863年建造と他の重文指定社殿に比べて新しい建物であるが，伊勢神宮同様に式年遷宮を行っていたためである．国宝指定後は建て替えは行わずに屋根の葺き替えのみ行っているそうだ．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

賀茂御祖神社舞殿．中門正面に建つ．
1628年頃の建造，木造一重，入母屋造妻入，檜皮葺，国重要文化財．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

賀茂御祖神社神服殿．舞殿西側に建つ．
1629年建造，木造一重，入母屋造，檜皮葺，国重要文化財．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

下鴨神社の拝観もここまで．
最期に楼門．
1628年頃の建造，木造三間一戸楼門，入母屋造，檜皮葺，両側に繋がる廻廊ともども国重要文化財．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

西側の下鴨本通りから入ったが，出る際は出町柳方面へ．
社叢林の糺の森を通る．
静かでいい．

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会