東欧12カ国巡り６Ж町並みはヨーロッパ、なのに物価はアジア

2017/05/19 - 2017/05/23

ウクライナに入ったらのんびりしよう、と当初から予定していた。
なんせ物価が安い。ボルシチが好きなので毎日食べた。
かつてハプスブルク家が支配していたこともある土地で、クラクフとも大差を感じない。おんぼろバスが走っていたりするがそこは薄目をあけて見よう。
【交通】
5/18 Warszawa 19:15 ⇒ Lviv 4:35 Denysivka Autoバス 52.92ズウォティ(1,606円)
5/22 Lviv 21:48 ⇒ Kiev 10:28　4人個室寝台 142ШБ　254.08グリブナ
【宿泊】
5/19～21 Good Hostel ドミトリー　90グリブナ（2日目のみ100グリブナ）(Booking.comで予約)
【地理】リヴィウ：73万人、標高296ｍ
【為替】1グリブナ≒4.3円、1ユーロ≒124円

エリア リヴィウ(ウクライナ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 3.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道

4:33 定刻より2分早くリヴィウ駅前にバスで到着。時計を１時間早める。

リヴィウ駅 駅

歩道を掃き掃除する人が社会主義的。

グッド・ホステルという手前みそな名前の宿に到着。スタッフは午後しかおらず、宿泊客がドアを開けてくれた。ロッカーを貸りて荷物だけ置かせてもらう。

最初に見たのは大聖堂Latin Cathedral。14世紀に建てられたカトリック教会。椅子がたっぷり並んでいる。朝日を浴びて神々しい。

大聖堂 建造物

外観は立方体の塔で見栄えしないが、内部はなかなかゴージャス。

リノック広場の周辺にレートのよい両替屋があった。10ユーロを289グリブナに交換。ウクライナでは10～20ユーロずつ小刻みに両替。アジアと違って少額でもレートが同じなので。

リノック広場 広場・公園

続いてドミニコ聖堂に入る。

ドミニコ聖堂 博物館・美術館・ギャラリー

18世紀のロココ・バロック様式。青い柱の祭壇。

宿から近いイワン・フョードロフの像:16世紀の印刷業者、発明家。だからか、像のまわりは古本屋が並んでいた。

Ivan Fedorovの像 モニュメント・記念碑

11:23 ようやくチェックイン。
Good Hostel ドミトリー　90グリブナ＝387円
シャワーのお湯の出は今ひとつ。キッチン、居間がやや狭いがこの値段なので文句なし。中心部まで徒歩５分なのがよい。
ネットでウクライナ鉄道サイトにアクセスしたら、キエフ行きのプラツカルト（開放寝台）がほぼ売り切れているのが発覚。

1枚だけ売れ残っているチケットを確保すべく鉄道カッサへ。9年前の歩き方に載っていたカッサの場所に行ったら簡単に見つかった。

鉄道カッサ その他の店舗

10番窓口には唯一英語が通じるサッチャー首相似のお母さんがいて｢そのチケットは無いわ、オホホ｣と笑う。最後の開放寝台も売り切れで、仕方なくクペ（４人用個室寝台）を買う。サッチャーさんが忍耐強く話を聞いてくれたお陰でやっと買えた。ついでにキエフからオデッサ行きも買えた。こちらはお安い開放寝台。さらにオデッサから隣国のキシニョウ行きを聞いたが特定曜日しか運行していないらしい。

ともかくチケットを手に入れて一安心。体調は悪くないが、とにかく眠い。夕方は観光せずに休養。
ビール500cc　43円、ハム100g 40円。

5月20日(土) 　昨夜は9時頃からよく寝た。
楽器屋にあった民族楽器。旅の最後にウクライナに来て買うのならアリだ。

カラフルな風船が見えたので来てみると美術館の前だった。

昼食はチェーン・レストランのプザタハタで。出来合いの料理を見て選べるのがよい。

プザタ ハタ 地元の料理

野菜入りクレープ？とボルシチで30グリブナ＝129円。ウクライナでは｢アジアの価格でヨーロッパ気分が味わえる｣というのは本当だった。

聖アンドレイ教会｡

聖アンドレイ教会 寺院・教会

宮殿のような天井のフレスコ画。

Old Castleまで石垣の横の道を登る。

市街地から15分も登れば頂上に到着。

高い城砦 史跡・遺跡

頂上から旧市街の方向を望む。

頂上の似顔絵屋。

丘の麓にあったChurch of John the Baptist 13世紀後半。リヴィウで最も古い教会のひとつ。閉まっていて内部は見れず。

聖ニコラス正教会(The Orthodox Church of St. Nicholas)｡

13世紀に建てられた。内部のフレスコ画は19世紀の作。

水色が美しい。

バシリウス修道院とオナップリアス教会The (Basilian Monastery and church of St. Onuphrius)。

ギリシャ・カトリックの教会だそうだ(wiki)。後日に見た変容教会とよく似ている。

シェフチェンコ像。ウクライナの詩人。

シェフチェンコ像 モニュメント・記念碑

広場ではカラオケもやっている。ヨーロッパでもこういう光景を見たのは初めて。

本日二回目のプザタハタで店員さんに萌え～　ウクライナ民族色の制服がまたいいなあ。

ノーマルな肉入りワレニキ（ギョーザ）もあったけど、あえてチェリーのワレニキを選ぶ。予想に反してそれほど甘くなく、酸っぱさが皮と意外に合う。サワークリームをかけて食べる。25.5グリブナ（110円）。スープは18.5グリブナ（80円）。

街の中心にある市庁舎。

市庁舎 建造物

アルメニア教会は二回訪れたが門が閉まっていて入れなかった。

アルメニア教会 寺院・教会

門越しに木造のキリストを拝む。

街角からツィンバロンの音が聴こえてきた。

ワインバーの前でダンスが始まった。

聖母被昇天教会（The Virgin Mary's Assumption Churchまたは dormition church, korniakt tower）鐘楼はルネッサンス様式。

中庭まで入ってくる観光客はほとんどいない。

中は薄暗くイコンが並ぶ。

入口近くの小堂。

ビール500cc、34円｡味はそれなり。
宿のスタッフは半日交代しているようで、どのベッドに客がいるのか把握していない。外出から帰ってきたら他人の荷物が置いてあったので、別のベッドをあてがわれた。お蔭で窓側の下段ベッドを確保。

5月20日(土) 　リヴィウ民族建築 風俗習慣博物館までは２番トラムで途中まで行けるはずだが朝は走っていなかった。住宅地と森を歩いて予想より随分早く到着。入場料30グリブナを払って中へ。長径1km弱の園内に西ウクライナ各地から移築された約100棟の木造建築が並ぶ。

リヴィウ民族建築 風俗習慣博物館 博物館・美術館・ギャラリー

中には日本の藁ぶき屋根にそっくりな家も。9時になり各パビリオンが開き始めるまでは外観のみを見学。

油絞り具。

養蜂小屋もあった。

養蜂小屋もあったのでハチミツをハチの巣ごと食べてみる。

狩猟体験コーナーは家族連れに人気。グループ客に巻き込まれると待たされるので避けて回る。

広場には三段屋根の教会があり観光客が大勢祈っていたので後ほど内部を見ることにする。

三つの屋根を持つ教会はなんとも風情がある。木造教会フェチになりそうなほど。

内部は素朴ながら立派なイコノスタシス。

イースターエッグの伝統工芸。

村はずれまで来ると、ほとんどの客が南側の今来た道を戻っていたが、地図に点線の道があったのでラウンドトリップを試みる。落ち葉の重なる中に多角形の小屋。

客のほとんどいないパビリオンに到着。

農機具の展示。

エアガンの試射場まであった。

最初に素通りした小屋が開いていた。中には楽器がどっさり。面白い楽器があった。ハーディ・ガーディというものらしい。

ちょうど小屋の外で演奏が始まった。ハンドルを回して音を出す。楽器というより自動バイオリン？

民族衣装を着て記念撮影中のご家族。

森の中の教会。外観がすばらしい。

ステンドグラスのせいで真っ赤な室内。

最も奥にある教会もとても個性的で息をのむ。と、ここで雨が降り出し、しばし雨宿り。結局、園内に9時前から14時過ぎまで5時間半も滞在していた。来てよかった。

宿に戻ると外が大雨になった。小降りになるのを待って近くのスーパーでビール、ハム、パンを調達。買い置きのジャガ芋と合わせて最悪夕食にしようと思ったが、幸い雨が止んだので、また外出。
ビール、38円｡味はまあまあ。

宛てもなくまたいつものプザタハタへ。日曜の夕方なのに店は空いていた。脂っこい海藻ボルシチ(60円)と鶏肉にキノコ、卵、チーズ、トマトのせ(168円)、どちらもこってりしていたが美味く頂けた。隣の男性はスープだけを食べていた。

5月22日(月)　11時前にチェックアウト。その少し前に出勤してきたスタッフに聞いたら、ロッカーと門の鍵を夕方まで持っていてよいとのこと。
リノック広場の周辺にあるチョコレート工房に来てみた。

1階で作業の様子が見られる。

3階が売り場。最初はチリ＆シナモン入りを握っていたが、冒険はせずにダークチョコにした。100gで46グリブナ。味は割とビター。

続いてコーヒー店へ。

店内では地下の入口でヘルメットを渡され真っ暗な迷路を進むとカウンターと客席が見えてきた。壁の字を読めないのでどういう趣向なのか分からず、入口に戻ったら｢出口は反対側だ｣と言われてまた逆戻り。

やっとのことで1階に戻った。

薬局の奥が博物館になっているらしい店もあった。

薬局博物館 博物館・美術館・ギャラリー

旭日旗みたいな看板のビール博物館。

地下にタンクが並んでいた。

トリップアドバイザーに載っていたL.V.Cafeに行ってみる。日替わりランチが60グリブナ(258円)で食べられた。ヨーロッパで初めて米を食べた。脂っこくて主食の扱いではない。量は少なめだが自分には問題無し。でもこれでウクライナ人に足りるのかな。

中心部から10分も歩くと観光用ではない服の屋台が現れた。

オペラ バレエ劇場はよいランドマーク。

リヴィフオペラ バレエ劇場 劇場・ホール・ショー

一昨日に見つけた市場に行ってみる。名物の豚の脂身を売っていたが試食無しには買えない代物だ。リンゴを2個購入。

市場 市場

帰りに寄った教会は見落としていた。変容教会 Church of Transfiguration

Church of Transfiguration 寺院・教会

ウクライナ・カトリックという宗派の教会で、儀礼は東方正教スタイルだが、ローマ教皇に仕えるそうだ。

水色が印象的で他とは趣が異なる。

昼間から男たちがカウンターで飲んでいた。見た目に軽そうだが30度もあるそうだ。6種類あるうちからチェリーを選ぶ。15グリブナ。かなり甘い。男たちにならってちびちび飲む。レモン味も試飲を薦められた。こちらは甘味に酸味がきいていて和らぐ。店を出ると少し足にきた。

ウクライナに来て初めてトラムに乗車。車両はチェコのタトラ社製。

運転席横の小窓に3グリブナ入れて切符を買い、車内にある魚の口みたいのでパンチングする。のんびり歩道を眺めながら駅まで移動。ところが、

方向がだんだん違ってきた。行き先は駅と書いてあるのに終点まできてもまだ着かない。運転手のおばはんには英語も通じず。
しばらく逆走したあとで、おばはんは自ら降りて分岐ポイントをバールで切り替え始めた！普通なら大喜びして写真を撮る場合だが、そんな余裕などない。あっ、もしかして右に行くと見せかけて、左へ急カーブするとか？と望みを託してみるもトラムは駅から遠ざかるばかり。

キエフ行き寝台特急の発車まで40分を切ったので見切りをつけて降りた。それから2km走ってぜいぜい言って駅まで。こんなことなら始めから歩いてくればよかった。そうすれば途中でセントポール寺院も観光できたのに。
走っているとき車が停まり「早く乗れ！」と男に言われたが、もう駅舎が見えていたので断る。

駅のホームへはノーチェックで入れた。発車10分前に乗車。もう汗だくだ。

この旅行記へのコメント （6）

• dangdutさん 2017/08/21 21:13:13

  東欧が見えてきました。

  Halonさん　こんばんは。
  
  物価の高いヨーロッパは無理かなと思っていましたが、
  なんとなく視界に入ってきた感じです。
  木造建築も気に入りました。
  ただ予約をして旅をしたことがないので、
  それが出来そうなのかが、ちょっと気になります。
  
  dangdut

  Halonさん からの返信 2017/08/21 23:22:56

  RE: 東欧が見えてきました。

  dangdutさん、こんばんは！
  
  ウクライナは今が行き時かもしれませんね。
  私はロシア系料理も口にあうのでなおさらでした。
  文化も面白いですし。
  
  ホテルの予約はしなくてもいけるとは思いますが、ヨーロッパの安宿は表から見つけにくいのが問題です。番地まで分かっていても見つけにくいですから、飛び込みだとまず素通りするでしょう。
  予約はしなくても予約サイトの情報を使うとよいかもしれません。
  
  Halon

• アリヤンさん 2017/08/20 10:42:55

  ヨーロッパなのに物価がアジア並み

  の言葉、気に入りました。
  次回（いつかは分からんケド）、ここリビウは自転車で通ろう！
  Thanks, Halonさん。

  Halonさん からの返信 2017/08/20 17:26:44

  RE: ヨーロッパなのに物価がアジア並み

  アリアンさん　こんにちは！
  
  次回は自転車ですか！夢が広がりますね。
  リヴィウはポーランド国境からも近いし、おススメです。
  
  Halon
  

• kayoさん 2017/08/20 10:00:41

  安い！

  Halonさん、おはようございます！
  
  ウクライナ、相棒に2年前に一人で先に行かれ、
  話には聞いていたのですが、物価がアジア並みに安いですね。
  一桁違うのではと疑ったぐらいです。
  リヴィウは特にウクライナの中では行きたかった町で、参考になりました。
  
  素敵な教会群も何よりですが、移築された木造建築が並ぶ野外博物館。
  こういう素朴な昔の建築がリヴィウでは見学できるんですね。
  建築物が東洋風に見えて、面白いです。
  教会の木造玉ねぎはロシアっぽいですが。
  
  電車やバスを利用して移動されるのはHalonさんならでは。
  欧州で夜行バスには乗った事がないのですが、乗り心地ってどうです？
  夜行バスを克服できないがために、長距離は飛行機を使っちゃいます。
  
  続きも楽しみにしてますね〜！
  
  kayo
  
  

  Halonさん からの返信 2017/08/20 17:25:49

  RE: 安い！

  kayoさん　こんにちは！
  
  ウクライナは通貨がルーブル以上に３分の１に大暴落して、反発しないまま今に至っているので何でも安く感じます。それなのにベネズエラみたいに混乱もしておらず安全に過ごせました。
  
  リヴィウの野外博物館はおススメです。
  ウクライナ各地の建築物を集めてあるので、一カ所にいながら村を何カ所も訪ね歩いた気分を味わえます。
  
  ヨーロッパの夜行バスですが、日本の高速夜行バスと大差はないと思いました。
  一応リクライニングはできるが、豪華というわけでもなく。
  アジアよりは路面がいいのか、振動が辛いということもありませんでした。
  今回は長くても9時間の移動だったので、もっと長いと辛いかもしれませんね。
  
  Halon