2016/10/29 - 2016/10/29
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motogenさん
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15時間のバス旅を終えて、やっとのことでホアンキエム湖に戻ってくると、様子が一変していた。
湖の周囲は全て車両侵入禁止となっていて、大勢のポリスが監視している。
何かあったのか?
事件ではなさそうだ。
観光客が群集となって、車やバイクのいない道路を我がもの顔で歩き回っている。
金曜の夜だ。
イベントでもあるのかと思いつつ、宿泊する場所を探すことにした。
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- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
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-
オールドタウンの中も凄い人の数だった。
ディエンビエンの田舎町からやってきた私は、ただ驚愕するばかりだ。 -
いつもの『TURIST HOTEL』に入る。
ところが「ソーリー、トゥナイト・イズ・フル・・」と断られてしまう。
思いもよらぬことで、ショックを受ける私・・
同情してくれたいつものお兄ちゃんが、隣のホテルを紹介してくれた。
「オレに聞いたと言えば、ディスカウントしてくれるよ。」 -
ところがさにあらず。
隣も、その隣も、そのまた隣も満室だった。
立ちくらみを覚える。
出ようとすると
「狭い部屋でよければ、あるよ。8ドル・・・」
と言ってくれたホテルがあった。 -
狭い階段をトコトコと、5階まで案内される。
敷地が極小なベトナムのホテルは、高さだけはあって、ほとんどこんな階段だ。 -
最終階の5階に着いた。
ここまでだと思ったが、まだ上があった。
薄汚れた、鉄骨の階段があるのだ。
うながされてそこに登る。 -
カギもろくにかからないような、狭い部屋があった。
昼間の熱がこもっていて、ブワッとした熱気に襲われる。
エアコンなし。
テーブルなし。
クローゼットなし。
壁のファンは故障で動かない。
これはだめだと思ったか、移動式扇風機を運んできてくれた。
文句は言わない。
寝る場所さえあればそれで良し。 -
タイの王様が亡くなって、現在タイは喪中の真っ最中。
政治的混乱も心配されている。
タイを敬遠した観光客が、ベトナムに集まって来てるのだろうか?
レストランにも人が群れている。 -
思えば食事らしい食事をしていなかった一日だった。
寝る場所が決まって安心したのか、腹がグーグー鳴っている。
大好きなキノコ飯を注文した。 -
コンビニで飲み物やつまみ類を仕込み、ゆっくり休むことにする。
計画には余裕があり、ハノイには2泊する予定だ。
部屋に戻り、ゴーゴーと音のする扇風機を天井に向けて、ベッドに寝ころんだ。
荷物を置く場所がなく、バッグから出した荷物は小さなベッドの片隅に並べ、踏み潰さないように気をつけて寝ることにした。 -
朝起きて、ホテルの名前を確かめる。
『PLINCE HOTEL』と書いてあった。
階段を降りてくる途中、他の部屋から出てきた客がいて、その部屋を一瞬覗くことができた。
エアコンあり、テーブルありの普通の部屋だった。
そうなると私の部屋は、ハリーポッターが預けられた叔父さんの家の、物置小屋のようなものだ。 -
今日は何をして過ごそうか・・
ハノイの有名どころは、だいたい見てしまった。
ホアンキエム湖の周辺は、まだ車両侵入禁止となっている。
この歩行者天国は金曜夜から日曜夜まで延々と続くようだ。
いつの間にこうなったのだろう・・・
歩く者や自転車にとってはありがたい行政のサービスだ。 -
歩道上で座禅をしている女性に出会った。
何者なのか? -
離れた場所にカメラを構える男がいた。
転がっている靴の位置を変えたり、自転車の向きを変えたり、マメな動きをする。
突然、女性が両手につかんでいた大量の枯葉を空中に投げた。
頭の上から枯葉が舞い散る。
パシャパシャパシャパシャ・・・シャッターの連続音。
おおっ、かっこいい!
男がディスプレイを見せてくれた。
逆光の中、枯葉の舞う中の女性。
素晴らしい画像が写っていた。
報道カメラマンごっこを試みるには、高級一眼でないと様にならないな・・・
と痛烈に思った。
私のデジカメは、110gの手の平に入るコンパクトカメラだ。 -
参考までに北部サパに行く鉄道を調べようと、ハノイ駅に行く。
表側(東側)の駅には、北部行きの案内はなく、裏側(西側)に回った。
けっこう遠回りだった。 -
表側もそうだが裏側も、なんとこじんまりした寂しい駅なんだろう。
駅舎ばかり大きくても、中身は田舎の無人駅に近い。 -
待合室もこんなものだ。
これが首都の駅なのか・・・
とりあえず、北部方面行きの場所と時刻と乗り方が分かったので、これで良しとする。 -
線路上を歩いてタンロン遺跡に向かう。
前回、忘れていた遺跡だ。 -
軍事博物館に近づくと、バイクの兄さんたちがこぞって声をかけてきた。
「タンロンはこっちだ・・」 の言葉につられて東側の道を歩いていく。
フェンスの向こう側に博物館の展示物が見えた。 -
戦車もあれば・・・
-
戦闘機もあり・・・
-
ヘリもある。
-
前回入場料を払って見た時よりも、魅力的なものが多い。
それもこんなに近くで堂々と見ることができる。 -
小型のミグは遊園地の遊具のようで、これが実際に飛ぶのかと思うと、ぞくぞくするではないか。
車でいうと軽自動車だな・・・
軽自動車ファンの私はとっさに一句、頭に浮かぶ。
” 軽戦闘機 負ける motogen ここにあり ” -
車で言うとこれは高級外車だ。
-
タンロン遺跡の建物が塀の向こう側にあるのに、肝心の入り口が見つからなかい。
-
この入り口は鍵がかかっていて入れない。
-
案内板はあるけど、ここでもない。
もう1kmは歩いている。 -
北側の通りに巨大な門があった。
ここからも入れない。ハノイ皇城北門 史跡・遺跡
-
この門はタンロン遺跡ではなく、旧ハノイ城の北門だと分かった。
さらに進んで一周すれば良かったのに、バイタク兄さん方の言葉にこだわって、入り口を見落としたのではと、1km以上の道を戻ってしまった。 -
馬鹿なことをしたものだ。
入り口は、先ほどバイタクの兄ちゃんたちが集まっていたすぐ隣にあったのだ。
バイタクにだまされたようだ。
3kmも余分に歩いてしまった。 -
30000ドン(150円)の入場料を払って敷地の中に入る。
何があるのかは、どんな遺跡なのか、さっぱり分かっていない。
退屈しのぎに来ているだけで、勉強不足の不真面目な観光客だ。タンロン城跡の端門 建造物
-
城門前で記念撮影している美女軍団に、そわそわしてしまう。
彼女たちの薄い布に包まれた姿が艶やかすぎる。
変な目で見つめてはいかんと、目が泳ぐ。 -
それを振り切って城門をくぐる。
通路はトンネル状になっていた。 -
中に入ると、またまた美女たちが集まっている。
子どもまでがよそ行きの服を着ている。
あっちにも、こっちにも・・ -
少人数ならばまだしも、こんなに大挙しているとなれば、それはもう、気の弱い私は近くには寄れない。
女性軍団は次々と現れて、ポーズをつけては写真に納まっている。
どこかの女学校の修学旅行なんだろうか。
まさか、ベトナムの宝塚歌劇団ではあるまい。 -
タムロン遺跡が何か分からないまま館内に入り、展示されている写真や資料を眺めてみた。
苦労しながら英語版の説明を読み解いてみる。
タムロンとはハノイの古代の地名らしい。
11世紀から19世紀までの800年間、この地に代々の王朝が建ち、様々な遺跡が残されてきたようだ。
-
いまだ発掘が続けられていて、解明されていないことも多いという。
発掘の様子が紹介されている。 -
興味を引いたのはこの写真だ。
100年(?)も前のハノイの町で、左遠方にフラッグタワーが写っている。
フラッグタワーは数々の歴史を見てきたタワーだったのだ。 -
遺物が幾層にもなって、ごみのように埋まっていたらしい。
これを一つ一つ丁寧に掘り出し、修理復元させ、考証し・・・ -
時代ごと種類ことに、部屋に分けて整理展示されている。
-
細かな細工がほどこされている竜の一部。
私にはそれしか理解できないが、見る人が見れば、その様式や意味や価値が分かるのだ。 -
分からないなりにも、面白い。
すごいな・・・と思う。
昔見た映画、『エクソシスト』の出だし部分で、遺跡から発掘された、悪魔が潜んでいる土器のかけらに似ている。 -
館内には展示室がたくさんあり、展示物も多く、疲れてしまった。
展示館の裏側に広がっている庭も奥行きがあり、全てを見るのはやめて帰ることにした。
今日はよく歩いた。
満足、満足。 -
途中で食べた豆腐飯が美味かった。
ビールなど普段は飲まないのだが、かっこつけてビアホイも注文する。 -
こんな場所に座っていると、いっぱしの旅行者気分に浸る。
-
ホアンキエム湖に戻ってくると、大道芸の魔人に遭遇した。
-
魔人も面白いが、取り巻いている子どもたちの表情も面白い。
大口を開け、目を見開いている。 -
魔人の真似して手足を動かし、踊り始めてしまう子どももいる。
ところが突然ポリスが数人やって来て、ラジカセを没収してしまった。
踊りも強制終了させ、魔人を連行して行く。
そっと後を追うと、魔人は近くの派出所に監禁されて油を絞られていた。
似顔絵商売や土産物売り、笛や弦楽器の演奏は許されけど、魔人の踊りはだめらしい。 -
夜になると、ますますホアンキエム湖周辺は大盛況で、路地一帯が人で埋め尽くされ、それはもう、欧州フットボールスタジアムのサポーターの中にいるようだ。
-
そんな興奮状態から我が住みかに帰ってくると、部屋の前はガラクタの集まりで、おまけにつまずきそうに暗く、一転して居候のハリーポッターの身分になるのだった。
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