2016/10/21 - 2016/10/21
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motogenさん
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タフィン村に気を良くし、翌日は早起きしてシンチャイ村を目指すことにした。
アリヤンさんご夫婦が歩きで往復した村で、つり橋があったという。
観光客もあまり足を伸ばさない、ひっそりした村のようだ。
ホテルからは直線距離3.2km、歩けば道則5kmくらいだろう。
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- 徒歩
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-
シンチャイ村はサパの町から北西方面にある。
出発は町から西に下る坂道からだ。 -
坂道を下る。
かなりの急坂だ。
ブレーキをかけながら歩くので、足のつま先が靴の先端に届き、少し痛い。
雨が降ったわけではないのに、道路は濡れていて、水が流れている所もある。
排水を道路に流しているんだろうか。
バイクや車の往来も多く、ひやひやものだ。 -
坂は右へ左へと大きく蛇行している。
正面には雄大な山脈がそびえたっていて、ベトナム最高峰のファンシーパンもあるはずなのに、雲に隠れてほとんど見えない。
ふもとの山が少し見えるだけだ。 -
山岳民族の人たちが登ってきた。
民芸品をつめこんだ籠を背負っている。
これから商売に町にでかけるのだ。 -
ふもとの様子がはっきりしてきた。
道はくねりながら、長々と続いている。
この坂道、想像以上に長くて険しい。 -
こんなリゾートホテルが建っていた。
町中でなく、坂の途中に豪華なホテル。
いったいどんな人たちが利用するんだろうか。 -
おや・・あれは何だ?。
右の山から、遠く離れた左の山へと、ゴンドラが移動していく。 -
倍率を最大にして撮影してみる。
確かにロープウェイだ。
こんな話、聞いてなかったなぁ。 -
ふもとまで下りきった。
道路は左右に分かれていて、左はカットカット村。
関所があって番人がいるようだ。
「シンチャイ・・・」と聞いてみると、右の道だと教えてくれた。 -
分岐点にはお店もあって、水やパンも売られている。
私は水やミカン、三色おにぎりを詰め込んだナップサックを背負っているので、用はない。
スマホのGPS高度計によると、この地点は標高1270mと出る。
サパの町は1480m。
およそ200m下ってきたことになる。 -
赤星がホテル、黄色星がシンチャイ村、水色星が今いる分岐点だ。
こうして見ると、シンチャイ村はそんなに遠くではない。
ただ、サパ周辺のGマップは、ほとんど何も記されていず、本当にシンチャイ村が黄色星なのかは定かでない。 -
右へ進路をとる。
ゆったりした登り坂が続く。
空にはゴンドラが等間隔に吊るされ、ゆっくり移動している。 -
年季の入った民家の庭には洗濯物が吊るされ、犬が気持ち良さそうに寝むり込んでいる。
-
その上をゴンドラが行き交いしている。
なんともアンパランスな光景だ。
ロープウェイの架線は雲の中に消えて行き、どこまで続いているのか分からない。 -
そのロープウェイとは別に、この谷間には貨物用のロープウェイが数本架かっている。
その発着現場にやって来た。
ここからは2本の鋼鉄ワイヤーが出ていて、レンガやセメントを遠くの山に送り届けている。 -
この発動機がゴンドラを動かしているのだ。
ダ、ダ、ダ、ダ、ダ・・・・
と昔のことが懐かしくなる音が響いている。 -
対岸の山までは相当な距離がある。
この施設を造るだけでさぞかし大変だったはずだ。 -
これは何だろう。
山崩れの心配のある場所でもないし、ロープウェイの直下でもないし・・・ -
お母さんブタがいた。
お腹に赤ちゃんがいるようで、大きなお腹を引きずりながら草を食べている。
放し飼いのブタは、草を食べて大きくなっているんだ・・・
と初めて知った。
となると、エサ代はなしか・・・ -
体調20cmにも満たないようなブタの赤ちゃんは、子犬以上に可愛いのだ。
近づくと、じっとこちらを見つめていて、手を差し出すとササササと逃げはじめる。
そして再び近寄ってくる。 -
人の姿がない。
観光客にも一人も出会わない。
人から見放されたこの道は、気ままだが、寂しくもあり、不安でもある。 -
大きな牛の糞が、ドカンと落ちている。
-
泥んこの中で、あひるが寝ている。
-
それらを見ながらトコトコと歩いているうちに、数軒の民家が並んでいる場所にやってきた。
実はこれがシンチャイ村の入り口付近だったのだが、私はちっとも気がつかない。
家々はバラバラに散らばっていて、数軒固まっている場所もあるけれど、一軒一軒がかなり離れていて、村としてまとまっているわけでないからだ。 -
ここがシンチャイ村なのかな・・・
でも村らしくないな・・・
そんな思いで歩いている。
道端の家をのぞくと、おばさんが布を織っていた。
幼子は一人遊びをしている。
じっと見つめていても、黙ったまま仕事を続けているおばさんだった。 -
少し離れた家では、お父さんが子供がバイクのパンク修理をしていた。
バイクから車輪をはずしてしまい、ホイールからゴムタイヤをはずそうとしている。
しかしこれがなかなか難しい。
色々な工具を持ち出して、悪戦苦闘をしている。 -
30分もかかって、やっとホイールからタイヤがはずれた。
隙間からチューブを取り出し、新しいチューブに取り替える。
次は組み立て。
思わず拍手。
こうした修理や物作りの様子を見ていると、あっという間に時がたってしまう。 -
満足げな顔をする親子の家を通り過ぎると、再びくねった道が続いていて・・・
-
野原に変わり、山羊がいる。
-
小高い丘には数軒の家。
-
するとまた民家が現れて、ここでは耕運機の調子を調べている兄ちゃんがいた。
ここに住む人たちは、みんな機械の修理が得意なようだ。
素晴らしい!
倉本聰の『北の国から』の世界だ。 -
いい気持ちになって歩いていくと、ブタが居座っている道を、赤ちゃんを背負ったお母さんが、二人の子供を引き連れて歩いている。
人と出会う機会が増えてきた。 -
その後をついていくと・・・・
-
学校が現れた。
-
学校の周りには、お店や民家が並んでいるけれど、その規模は数軒程度で・・・
-
こんな可愛らしい女の子もいるけれど・・・
-
そのすぐ先は、またまたこんな田舎道にもどってしまう。
学校があるのだから、ここがシンチャイ村なんだろうとは思うけれど、果たしてこれが村なのだろうか。 -
アリヤンさんのレポートには、谷間があって、せせらぎがあって、つり橋が架かっていたと書かれていた気がするのに、そのつり橋は見つからない。
道はまだまだ続いているので、この先にあるのかな・・・? -
子供に「ブリッジ・・?」と聞いても、答えてくれるはずもなく・・・
-
変なおじいさんがやって来た・・・
と不審な顔をされるだけだ。 -
その上の方では、私に手をふる子供がいたり、じっと見つめるお母さんがいるけど・・・
つり橋のことを聞いても、首をかしげるばかり。 -
先に進む。
道はずっと登り坂だ。
スマホ高度計を見ると、標高1370mとなっている。
分岐点から100m以上を登ってきたことになる。 -
丘の上では水牛が群れている。
前を見ても後を見ても、広大な景色が拡がっている。
目が回るようだ。
途方もない迫力に包みこまれてくる。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- trat baldさん 2016/11/17 07:23:43
- motogenの真骨頂が出てきたぞぉ〜(^o^)
- 前回のタフィンで一安心だけど何が有るか分からない、野宿覚悟のイケイケウォーキングが面白い、次回も期待しています。
荒れた地面それもかなりの高低差を歩くのは大変でしょうがレンタルバイクが有るのか、有ったとしても敢えて借りないのか?
ロープウェイにも興味津々です!
- motogenさん からの返信 2016/11/17 16:28:50
- RE: motogenの真骨頂が出てきたぞぉ〜(^o^)
- レンタルバイクはあるのですが、タフィン村やシンチャイ村へバイクで行く観光客は見ませんでした。
バイクで走るには難しいそうな細い場所や、段差のある場所もあって、地元のバイクに慣れた人はいいのですが、観光客は歩きの方が安全かと思います。
バイクで走れば10分で到着してしまうでしょう。
この4トラベルに旅行記を投稿してくれたみなさんは、歩きが得意で活力も旺盛、もっともっと遠い村まで歩いて往復するのですから、自然と頑張ろうとの気持ちになってきます。
そういう点でも、なかなか素晴らしいサパでした。
ロープウェイについてはこの2日後に、詳しいことが判明しました。
また書きます。
ありがとうございました。
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