2016/11/01 - 2016/11/01
1870位(同エリア4545件中)
唐辛子婆さん
先日、上野の科学博物館でのシーボルト展に行って参りました。
かれこれ2か月も前のことですけどね、加齢につきすべてがトロくなってしもて。
もとより日本史上最も有名なオランダ人、ホントはドイツ人のシーボルト。
司馬遼太郎のオランダ紀行では
「日本史でシーボルトといえば桃太郎とか浦島太郎ほどに知られている。」とありまする。
唐辛子婆にとってもオランダ旅行以来なにかと気にかかる。
ライデン大学の植物園には日本から渡来した植物がいっぱいありました。
★Netherlands マダムGといく8婆sオランダ花紀行 サイトマップ
http://4travel.jp/traveler/tougarashibaba/album/10673477/
シーボルトが日本の植物をオランダに持ち帰りたいと思った理由は
ヨーロッパの園芸植物が種数も少なく貧弱だったためだそうです。
「園芸を振興するための協会を組織し、日本から持ち帰った植物をヨーロッパに広めるためにカタログ販売を行いました。」(パンフより)
そのカタログ販売システムこそ江戸時代の日本で始められ
当初はシーボルトがなかなか信用できないでいたシロモノでした。
「大金ば払って実物が届かんかったらどげんする?」
「どうしやうもないシロモノが届く恐れはなかと?」
「オオサカから届ける途中で枯れたらどげんと?」
そのシステムとは大手の園芸店が集まって連判状みたいなのを押して
信用を担保していたやうで。
悪いことをすると商売が成り立たないシステムを作り上げていたんですね。
電話もネットもない時代に。江戸時代の日本人ってすんごい!
★Japan ~ミツバチばあやの冒険~ 日本編サイトマップ
http://4travel.jp/traveler/tougarashibaba/album/10453406/
- 旅行の満足度
- 5.0
-
ここを昭和記念公園のマダムGたち8人とさんざめきながら歩いたのが
ついこの間のやうに思い出されます。
⑨ライデンの植物園
~ミツバチばあやの冒険~
http://4travel.jp/traveler/tougarashibaba/album/10668337/ -
150周年記念(何の記念なのかは忘れました)だといふので
上野の科学博物館へやってまひりました。 -
たくさんの動物たちがお出迎え。
生きたまま連れ帰ったのはどの位のパーセンテージなんでしょ?
なにしろかういった美しい動物たちのほかに
モグラだのネズミだのベビだのの剥製もいっぱい並んでて。 -
ほら、この美しいパンフレットの右側に隠れてるでせう?ぞぞぞぞぞ。
-
お猿はまるで今にも動きだしさう。
-
エントランスのこの絵を見たときはショックでした!
当時の日本人の目にはこう見えたのね!?
母上がご覧になったらもっとショックでせうけど。
短髪はさぞや珍しくむさ苦しく感じられたんでせうね。
お鼻は西洋人らしく大きいけどお目々は日本人そのもの。 -
こちらの方が本人のお顔に近いかも。
でも雰囲気はなよんとした浮世絵風ですね。 -
こちらは日本人絵師川原慶賀の描いたシーボルト。
ずっとホンモノらしく見えますね。
(見てきたやうな嘘を言い^^)
彼はオランダ人画家デ・フィレーネから西洋風の描き方を学んだの
かもしれません。
川原慶賀はシーボルトがオランダ商館長とともに江戸参府する時に同行して
様々な職業の日本人のいでたちを描いています。
中には私たち日本人が時代劇でも見たこともないやうないでたちもあり。
その時の給与、紙、顔料などはオランダ政府から支給されていたさうです。
シーボルトが日本地図を持っていたことにより国外追放となった時
彼も一ヶ月入牢しましたが処分はお叱りだけだったやうで
75歳まで生きたというのは当時としては長寿だったかも。 -
シーボルトの母上はこちらです。
父上と母上はとても立派な方々のやうです。
ドイツはロマンチック街道の近くの街ヴュルツブルグの古くからのお医者の家で。
つまりシーボルトはホントはオランダ人ぢゃなくてドイツ人だったんですね。
シーボルトは日本に行きたくて
でも日本はオランダにしか門戸を開いてなかったので
何かに手をまわしてオランダ人になりすまし。
長崎の出島で医学を教え
あまたの知識人から情報を収集しお滝さんと結婚して娘イネをもうけ。
日本の地図を持っていたのが発覚して日本追放となり。
ここから先は朝井まかて著「先生のお庭番」からの抜粋です。
お滝さんは
「3年も経てば幕府もお許しくださるだらうからきっと行くから
待っててください。」
といふシーボルトの手紙を無視して2年後に他家に再婚しました。
後にシーボルトの娘イネがこまき(熊吉)に会って話した言葉です。
「母は父に意趣がえし(仕返し)したのだと思います。」
なぜに?
「私たちについていたさまざまな嘘に対して。
父はオランダ人ですらなかったのです。」 -
当時すでに植物を分類した本があったんですね。
シーボルトも当時の日本のさまざまな知識人のレベルの高さに
瞠目していたようです。
でもシーボルトが驚いたのは知識人のレベルだけではありませんでした。
船から見た緑の島々の景色が自然のままのものではなくて
どこまでも手入れ良く耕されたみかん山だったり。
コマキ(熊吉)の骨惜しみない工夫と働きだったり。
当時すでに流通していたカタログ販売システムだったり。 -
名古屋のお医者伊藤篤太郎
シーボルトが江戸に行った時に宿に訪ねて行って教えを請う。
のちに長崎にも行き明治になってからは初代東大教授となったさうです。
電話も電報もない時代に
シーボルトが来るというのをどうやって知ったのかと思うと。
当時は名古屋という地名もなかったのね。
ともかく当時は蘭学事始が出版されてから50年以上たっていたので
知識人にはすでに西洋の医学、物理、化学の知識が広がっていたさうで。
シーボルトもさぞや驚いたでせうね。 -
この人がこまき(熊吉)です。
朝井まかての本を読んで以来すっかり忘れていたこまきにここで出会うとは!
そうかこんな顔してたんだ!まだ幼さの残る。
この絵は西洋人が描いたんでせうね。立体的だから。
デ・フィレーネかしら?エッチングみたいにも見えます。
15才で誰もが嫌がるオランダ人シーボルトの家の庭師に差しだされ。
(でも本人は密かにそれを熱望していた。)
シーボルトの集めてきたさまざまな植物を木枠で囲った圃場に分類して育て
膨大な押し花標本を作り
生きた樹木が長きに渡る蒸し暑い航海に耐えうるやうな仕組みを考案して発注し
出帆前の台風で倒れてダメになった植物のかわりに当時始まったカタログ販売 を利用して関西からあまたを仕入れ。
まさに八面六臂の働きをした影の立役者こまき(熊吉)。 -
この植物図鑑に掲載されている植物画の
-
キリ -
オタクサ 紫陽花
-
ユキノシタ
-
ケマンソウ
-
ヤマグルマ
-
元となったのはこまき制作の膨大な押花標本でした。
収集した標本の大半は
オランダのライデン、一部がドイツのミュンヘンなどに保管されているそうです。
キチジョウソウ -
海藻までも集めて。
ミル
ライデンの王立植物標本館に保管された標本は、
40年後にオランダの植物学者スリンハーが研究し、
ワカメ属が新設されるなど日本の階層の解明が進められました。(パンフより) -
「先生のお庭番」朝井まかて著
お庭番てフツーは殿に使えるニンジャ、忍びの者だと記憶してましたが
ここでは字ズラどおりガーデンキーパー。 -
鉱石は専門外だったので呼び寄せたヒュルガー
シーボルトが国外追放になった後も出島に残って収集研究につとめたさうです。
長崎の奉行所はなんでもかでもオランダ人ならスパイ
だとは判定しなかったということですね。 -
あらまあ、アラックがあるわ!
ココナツから作る強いお酒です。
長い航海中にバタビア(インドネシア)で仕入れたんでしょうけど
それをどうしてここに展示? -
科学博物館には修学旅行の生徒がいっぱい。
唐辛子婆は初めてだったのでドーム撮ったり -
ステンドグラス撮ったり。
-
そのあと国立博物館の仏像展をみて外にでると日が傾いて
-
日本ぢゃないやうな風景に見とれて
-
コクリコさんのお気に入りのお庭だわと歩いてみました。
今まで展覧会に来ても見終わったらすぐに帰っていたので。 -
柳の大木が
-
午後の光をあびてまばゆい。
およそ30年後に再来日したシーボルトは
12歳の長男を連れてきて長崎に三年間滞在。
息子はその3年間にシーボルトの弟子から日本語を習ったそうです。
そして父が帰国する際に息子は日本に残っている。15歳でひとりで日本に!
自分は医師としての地位を確立してから日本にやってきたんでしょ?
15歳といへばまだ高校生になったばかりの年齢でねいの。
それにまだまだひと航海に何か月もかかる時代ですよ。
アレクサンダーはよっぽど日本が気に入ったのでせうか。 -
何ひろってるの?
「セコイヤ。セコイヤの実だよ。」
見あげるとメタセコイヤの大木がそびえていて
えっ?セコイヤ?メタセコイヤのことを英語ではセコイヤというのかしら?
帰宅して調べてみたらメタセコイヤとセコイヤは別のものでした。
この木はメタセコイヤだと思います。
どこの国から訪れたのか知りませんが彼はその実を持って帰国して
シーボルトと同じやうに
「生態系の破壊」を繰り広げるのでせうか、あはははは^^?
シーボルトが観賞用に持ち帰ったイタドリは英国に輸出されてはびこり
今ぢゃ侵略的外来種100となっている。
その勢いはセイタカアワダチソウどころぢゃないとか。
北米にも行き渡ってアスファルトを突き破り繁殖を続けているさうです。
英国では日本から天敵のなんとかジラミといふカメムシみたいなのを導入するやうです。
あんな臭い虫が異常繁殖したらどうするの?
それよりイタドリは食べられるんだから人間様がどんどん食べれは?
日本では新芽はおひたしに、茎はジャムにしますよ。 -
江戸東京博物館でもシーボルト展をやっていましたが
こちらは撮影禁止でした。
追放になってから30年後に日本を再訪したシーボルトは
イネにとって腹違いの弟を伴って来日し、イネとも会っているようです。
「先生のお庭番」では大阪にいるこまきをシーボルトの娘イネ
日本初の女医になっていたイネが訪ねてきたところで
最終ページへとさしかかります。
イネが持参した植物図鑑、シーボルトがオランダで出版してイネに託した植物図鑑には
こまきが作成した標本をもとに描かれ分類されたさまざまな紫陽花が掲載されていて、こまきが目を見張ります。
そしてシーボルトが帰国後さまざまな苦労
ハーフとして、また女医を志す者としての苦労を重ねてきたイネがこまきと話しこむうちに
こまきとシーボルトとの信頼関係の深さや
シーボルトのお滝さんへの愛情(紫陽花にオタクサと命名している)に気づいて
静かに肩を震わすところでこの物語が終わっています。
シーボルトに関する本はい~っぱいあるでしょうけど
唐辛子婆はこのこまき(熊吉)に焦点をあてた「先生のお庭番」が大好き。
シーボルト展でこまきに会えてとても嬉しかったです。
科学博物館で唐辛子婆の前になり後ろになって物静かに歩んでいた外国人に
案内の日本人の方が出口で立ち止まり展示物を示しました。
「ほらここにあなたのお名前がありますよ。」
「ほんとだ!自分の名前がここに掲載されてるなんてとても嬉しいですよ。」
この展覧会の関係者の方々だったんですね。
なんだかうれしくて
ライデンからいらしたのですかとお聞きしたい衝動にかられました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- arfaさん 2024/09/16 12:06:02
- 行きたいなぁ
- こんにちは♪
イネさんのお話しありがとうございます。シーボルト追放後どうされていたのか興味ありますね。一緒にオランダに渡らなかった訳とか、昔読んだと思いますがもう忘れてました(笑)
東京在住なら私もシーボルト展は行きたい企画です。
- 唐辛子婆さん からの返信 2024/09/16 21:28:05
- Re: 行きたいなぁ
- arfaさん
お久しぶりですね、お元気でしたか?
シーボルト展は2016年でしたのでもうずいぶん前の旅行記です。
たまたま変換間違いを見つけたので訂正したら順番が上に上がってしまったのです。
失礼いたしました。でも見てくださって嬉しいです。
お滝さんもイネも日本人なので当時鎖国政策をとっていた日本からはいくらオランダ人(本当はドイツ人)の家族だと言っても出国できなかったのでしょうね。
江戸時代にすでに為替やカタログ販売の制度が確立されていた日本てすごい国だなあと思います。
唐辛子婆
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