2016/07/14 - 2016/07/21
242位(同エリア966件中)
ポポポさん
7月17日 旅行4日目です。
今日は天気予報では雨天とのことでしたが、早朝より晴れています。このチャンスを活かさぬ手はないと思い、朝食もとらずにホテルを飛び出して、街の散策に出かけました。
朝日を浴びた城や赤瓦の屋根が美しい。時間一杯散策して一旦ホテルに帰り、ツアーの皆さんと一緒に今回の観光のメインであるチェスキークルムロフ城の城内ガイドツアーに参加しました。
城内は一切撮影禁止です。城内から外の風景も撮ることもできませんでした。タベストリーや敷物などの日焼けを防ぐために外光は制限されていて室内の照明も少なく各部屋は薄暗くしてありました。
そのためか、城内の保存状況は極めて良好です。黄金の馬車や仮面舞踏会の間、バロック様式のダイニングルーム、ロココ調のサロンはとても煌びやかでした。
では皆さんと一緒に夢の城に入場しましょう。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 読売旅行
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橋を渡って左に曲がるとムニェストスケー公園がありました。
バルタヴァ川の側にある緑が豊かなチェスキークルムロフで最も大きな公園です。
早朝は誰もいません。観光客にも地元の人にも出会いませんでした。ムニェストスケー公園 広場・公園
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緑の芝生が大変美しい公園です。小鳥のさえずりも街の喧騒も、人々の話し声さえ聞こえない静寂な場所でした。
多分ここは市民の憩いの場所なんでしょうね。
芝生の上にはゴミが全く落ちていません。そういえば町の通りにもゴミは落ちていませんでした。
街の住民全員で美化に努めているんだと思います。ムニェストスケー公園 広場・公園
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木々の間から朝の木漏れ日が漏れていました。
すがすがしい朝の光です。 -
ヴァルタバ川沿いに公園を散策しました。この公園はかなり広い公園です。
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公園内にはこのような休憩所が設けてありました。
ムニェストスケー公園 広場・公園
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ホルニー通り手前の橋の上から二重橋のように見えた場所。
アーチの石橋の上に斜めにかけ渡した橋があるようにも見えますが、どうもここは水門のようです。 -
ホテルルゼと聖ヴィート教会。手前がホテルルゼの建物です。
水面に建物の姿が映り込んでいますが、流れがあるため写し鏡のようにはいきません。ホテル ルゼ ホテル
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横に写すと木の葉が写り込みました。
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聖ヴィート教会が見えてきました。この教会はヴァルタヴァ川側から見る方がいいと思います。
聖ヴィート教会 寺院・教会
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先程渡って来た橋の方向。
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この地区では地図と写真入りで観光地の案内板が設置されていました。
その案内板で紹介されていた公園内にあるカトリックの教会です。
その他には昔の貴族の館がありましたが、そちらは場所が分かり難いのでこの教会を見ることにしました。
公園の中なのですぐに場所は分かりました。
教会とは思えないような色合いの可愛い建物です。ムニェストスケー公園 広場・公園
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絵本のおとぎの国から抜け出て来たような可愛い建物。
外壁も水色で縁取りされ、教会というよりは小さなお城みたいです。この建物本当に可愛いですよ。
教会だから開いているかと思ってドアを動かしましたが、閉まっていました。ムニェストスケー公園 広場・公園
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建物の正面は木々に覆われて隠れたようになっていました。
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公園を出るとこのような可愛い通りが待ってました。
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公園から南に延びている道路。
この道を真っすぐ進みヴァルタヴァ川を渡って左折すればホテルに行く近道だと思うんですが、時間の余裕がないので今日は冒険は止め、来た道を戻ることにしました。 -
白い建物は裁判所。この付近にはペンションが沢山あります。
近くには写真博物館があるのですが、どの建物か分かりませんでした」。 -
南地区の大通りリネツカー通りです。通りの両側は商店やペンションやレストランが軒を連ねていますが、今の時間帯は静まり返っています。
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静まり返った通りの様子。
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橋を渡ってもと来た道を戻りましょう。
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橋の左側のヴァルタヴァ川沿いの景色。
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こちらは橋の右側、聖ヴィート教会やホテルルゼの景色。
聖ヴィート教会 寺院・教会
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川沿いのガフェレストラン。飾られていた花が綺麗でした。
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右はペンション、背後に聖ヴィート教会。
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左のピンクがかった建物はカフェです。そして真ん中の古い建物はレストラン。
チェスキークルムロフは産業がありません。唯一あるのがエッゲンベルグ醸造所。
大多数が観光業で生計を立てています。
そのため、レストランやカフェ、ペンションやホテルがとにかく多い。この町の特徴だと思います。 -
カーヨブスカー通りに戻ってきました。
前を走って行くピンク色の服の女性は中国人か台湾人の観光客の女性です。朝公園に行く前にこの先で出会いました。出会った時には周囲の風景をスマホで撮りまくっていて、それから公園の方向に走っていきました。
ピンクの服の女性の後ろからこちらに向かって来ている女性が今日初めて会う住人です。 -
左のレストランの男性も早起きのチェコ人です。
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先程までは私が町の景色を一人占めしていたんですが、早朝の散歩に来られる観光客が少しづつ増えているようです。
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スヴォルノスティ広場のペスト記念塔です。昨日はこの方向から聖ヴィート教会の塔が見えるなんて全然気付きませんでした。
ペスト記念塔 モニュメント・記念碑
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ホルニー通りの「ホテル ルゼ」です。元修道院の5つ星ホテルで、旅行会社の格付けではデラックスホテルです。
このホテルでまず目に付くのが壁に施されただまし絵です。このだまし絵はここではスグラフィット装飾と呼ばれ町中の建物で見ることができますが有名なのはチェスキークルムロフ城のだまし絵です。
このあと城内ツアーで城には行きますのでそこで詳しく説明したいと思いますが、ここのだまし絵は見て分かり易いので触れてみました。
右手の石壁、凹凸があり石造りに見えますが、これがだまし絵です。壁に石の絵を描いただけですが、凹凸を描いてあたかも石造りの如くに見せるのが「スグラフィット装飾」です。ホテル ルゼ ホテル
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さらに中央入り口の壁やその右側の壁にもスクラフィット装飾を駆使してだまし絵が描かれています。
ホテル ルゼ ホテル
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私が一番気に入ったのがこの屋根の軒下に描かれていたフレスコ画です。
16世紀のバロック調の装飾が残るホテルとのことですが、このフレスコ画が修道院の時代の物か、後にホテルとして改修された時描かれたものなのか調べても分かりませんでした。ホテル ルゼ ホテル
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でもとても素敵な装飾です。この部分は騎士の絵が描かれていました。
壁には一面スクラフィット装飾のだまし絵が描かれています。 -
中央の時計塔のすぐ下は聖職者らしい人の姿が描かれていました。
配色もきれいです。ホテル ルゼ ホテル
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聖職者らしい部分をアップにしてみました。胸に十字架があるので聖職者の姿です。修道院に相応しい絵ですね。
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ホテルの入り口、旧修道院の入り口でもあります。
このだまし絵はよく描かれていますね。石がくみ上げられているように見えます。ホテル ルゼ ホテル
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チェスキークルムロフで初めてニャンを見つけました。
これ、ニャン。こっち向いて。
我関せずと知らん顔して立ち去ります。
(追記)
この猫は「ヤン」と言う名前でホテルルゼで飼われている猫と言うことが分かりました。
私がこの写真を撮った場所もホテルルゼの前なんです。なんで分かったかって?
岩合光昭さんの世界猫歩きチェコ編でテレビに放映されたんですよ。
私が写真に撮った猫がテレビに出たのでびっくりしました。
やはりこの猫、人間様を引きつける何かを持っているんでしょうね。 -
そうはさせじと前に回り込んでニャンの顔、撮っちゃった。
君、貫禄十分だよ。
さあ、急いでホテルに戻ろう。
まず、朝食をとって、身支度を整えて、今日は傘が必需品。スーツケースをホテルの前まで持って出て、出発は8時30分だから忙しい。
ともあれホテルに着いてレストランに行くと一人参加のお仲間が食事中でした。
「朝の散策をしてきたんだ。レストランに食事に来ないから、たぶん出かけたんだろうなって皆で話してたんだよ。でどうだった?私達もね、昨日夜帰る時にいい場所を見つけたんだよ。」とのお言葉。
早朝は晴天だったので景色は綺麗に見えたこと、私もベストポイントを見つけたことを話しました。 -
スーツケースをバスに詰め込んで、8時30分予定通りガイドさんと一緒に観光に出発しました。
ここはホテルのすぐ近くにある湖(ため池と言った方が正解かも)。ツアーの列を離れてチョイ写真を撮りに来ました。
一人参加の御婦人から、綺麗だったと教えてもらった湖です。今朝朝食前にホテルの近くを散策して見つけたんだとか。
確かに綺麗でした。ここチェスキークルムロフは緑が大変綺麗なんです。今朝私が訪れたムニェストスケー公園も緑が綺麗でした。 -
この湖のすぐ横には庁舎が建っているんですが、そんなことは想像もできないような自然の風景でした。
写真を撮ったので急いで列に戻りました。この頃から天気予報どおりに雨が降り始めました。
晴れた時に少しでも旧市街を散策しておいてよかったです。 -
旧市街に続くカプリッカー通りの高台にやってきました。
ここは今朝私が写真を撮った場所です。そしてここは一人参加の御婦人が見つけたと言われた「いい場所」でした。
昨夜添乗員さんと帰る時にこの場所を見つけたそうです。見晴らしがいいのでツアーの皆さんを連れてきたそうです。
一人参加組のご婦人たちに「私が見つけたのも、ここですよ。さらにもう一か所いいところがありますよ。ここはいいんだけど交通標識のポールが邪魔でしょう。」
と言うことで、今度は私が見つけたベストポイントへ案内する番です。
(写真はヴァルタヴァ川沿いの道路から撮ったものです。)チェスキー クルムロフ歴史地区 旧市街・古い町並み
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ヴァルタヴァ川に沿って走る高台の道路脇に来ました。ここは私のお勧めの場所です。
雨が降り始めたので早朝に比べかなり暗くなりました。チェスキー クルムロフ歴史地区 旧市街・古い町並み
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次は地域博物館にある展望所です。ここは昨日・今朝とすでに観光した場所ですが、城の全景が見られる所なのでガイドさんもここに皆を案内して来られました。
チェスキー クルムロフ歴史地区 旧市街・古い町並み
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展望所から見た床屋橋(ラゼブニッキー橋)です。
ラゼブニッキー橋 建造物
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旧市街の街並みの様子。
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ホテルルゼ。ツアーの皆さんは先に進んでいますが、写真班はいつもどうり列の最後を歩いて行きます。
ホテル ルゼ ホテル
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スグラフィット装飾(だまし絵)の壁。
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ホテルルゼを過ぎて、聖ヴィート教会を観光しました。聖ヴィート教会はチェスキークルムロフで最も大きな教会です。
ここは教会の中庭。教会は右の方から入ります。聖ヴィート教会 寺院・教会
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教会の内部。正面に主祭壇、向かって左側に説教壇がありました。
(聖ヴィート教会に埋葬された吸血鬼の謎)
さて、この教会には吸血鬼伝説が残るある夫人が埋葬されています。
その女性の名はエレオノラ・エマリエ公爵夫人。
彼女はチェスキークルムロフを1719年から1947年まで支配した領主シュヴァルツェンベルク家で最初の城主となったアダム・フランツの妻で、城内には彼女が生活した部屋が今でも残されており、城内ガイドツアーで観光することができます。
彼女は吸血鬼伝説があり、謎のベールに包まれた女性です。
夫との間に子供が授からない彼女は、当時住んでいたチェスキークルムロフ城に狼を集めさせてその乳を飲んでいました。
当時狼の乳は「子供を宿す力がある」と信じられていたのです。しかし一方では狼は「悪魔の仲間」と考えられていたので、狼の乳に手を出す女性はいなかったのです。
しかし彼女だけはこの禁断の手法に手を染めて狼の乳を飲み続け、ついに41歳の時に男の子を授かりました。
その後運悪く夫である公爵が急死してしまうと、親族から「悪魔を信じる女に子供を任せてはおけない。」と言われ、子供と離れ離れにされてしまいました。
彼女は深い悲しみから病に侵されてしまい、怪しげな薬を買い求めるようになりました。一説には「悪魔の力」を借りようとしたとも言われています。
更には病気の原因が分からなかった医師たちから「悪魔の力に頼った報いで彼女は吸血鬼になる病にかかっていると診断されてしまいました。
こうして悪魔の力を信じる女として気味悪がられ、挙句の果てには吸血鬼にされてしまいました。
こうして1741年5月ウィーンで60年の孤独な生涯を終わります。
彼女の亡骸は公爵家代々の墓に埋葬されることを許されず、夜通しかけてチェスキークルムロフに運ばれ聖ヴィート教会に埋葬されました。
結局公爵家の人々も彼女の息子も葬儀に参列することはありませんでした。
彼女の遺体の心臓には杭が打たれて埋葬されたとも、死後遺体は解剖され吸血鬼として甦るのを防ぐため、心臓にとどめを刺す儀式を行ったとも言われています。
いずれにしても不幸な夫人の痛ましい物語です。
公爵夫人は大変美しく社交界の華だったそうですが、その肖像画はチェスキークルムロフ城の中で見ることができます。これを見るには城内ガイドツアー2を申し込む必要があります。
私達のガイドツアーのコースは1だったので見れませんでした。
なお、公職夫人は教会の中に埋葬されたのではなく、建物の外の教会の敷地内に埋葬されているそうです。(吸血鬼としての扱いです。)
また吸血鬼の女性が自分たちの住む町に葬られたと知った住民の間では、「吸血鬼パニック」が起こり収束するのに数年を要したそうです。聖ヴィート教会 寺院・教会
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祭壇画です。聖ヴィートとイエス・キリスト。
ピンボケになってしまいました。聖ヴィート教会 寺院・教会
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説教壇です。綺麗に装飾されていました。
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教会の中の祭壇です。
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アップにしました。木彫りの祭壇に着色がされていました。
聖ヴィート教会 寺院・教会
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さらにもう一の祭壇。こちらは聖母子像です。
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再びぺスト塔。空はどんよりしていますが、今のところ小雨です。
この程度の雨であってほしいものです。ペスト記念塔 モニュメント・記念碑
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銀行の建物も装飾されていました。
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今日はラドチュニー通りを通って城に向かいました。
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ラドチュニー通りから見える塔のある小さな城郭フラーデック。
チェスキークルムロフ城 城・宮殿
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ラゼブニッキー橋から眺めた地域博物館と展望所、ホテルルゼです。先程はあそこの展望台からこちらの橋を見ていたんです。
地域博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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橋を渡ってラトラーン通りに入ると通りの両側には店が軒を連ねています。
ここはそのような店の一つ、トゥルデルニークの店です。
トゥルデルニークとは金属製の筒に小麦粉の生地を巻き付けて回転させながら焼き上げ、砂糖やシナモンをまぶしたチェコ伝統のお菓子です。
添乗員さんの話ではいつもならここは人気の店で多くの行列ができるそうですが、今日はラッキーなことに待ち人なし。そういえば昨日は確かに店の前に行列が出来ていました。
さっそく添乗員さんが注文されましたが、焼き立てを提供しているので注文を受けてから出来上がるまで20分かかるそうです。
そこで急遽20分自由時間になりました。 -
早速自由行動開始。ここは昨日通った路地で、右の建物は私設美術館。現代美術風の彫刻が建物の前に置かれていて、建物の壁には写真のような絵が何か所か描かれていました。
ここからは聖ヴィート教会の全景を見ることができ、壁のアーチを抜けると河原に出られます。 -
ヴァルタヴァ川沿いの町の風景。
晴れていたら綺麗でしょうに。チェスキー クルムロフ歴史地区 旧市街・古い町並み
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一旦ラトラーン通りに戻り、昨日中に入れなかった修道院に行ってみました。
今日は入り口に門番がいなかったので中に入れました。
ここは教会のようですね。教会の入り口にはテントが張ってあって、そこに黒服の男性が一人いました。昨日のように追い出されるのは御免だから、あまり近づかないようにして写真だけ撮りました。 -
修道院の後ろの赤瓦の建物はエッゲンベルク醸造所です。
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修道院の教会をアップにしました。
外壁も屋根も綺麗に修復されていました。
後でガイドさんから聞いた話では、この修道院は現在博物館と美術学校になっているそうです。
博物館は昨日確認済みでしたが、美術学校になっているとは思いも付きませんでした。 -
そろそろトゥルデルニークの店に戻らないといけないな。
通りの両側には可愛い素敵な店が沢山あるんですよ。男性でも可愛いと思うくらいですから、女性だったら絶対たまらなく好きになる街でしょうね。
世界中に広まっている日本式の可愛いとは少し違うけど、ここにはチェコの「可愛い」が一杯集まっています。
お城の塔の装飾も綺麗だから、「おとぎの国に来たようだ。」と言われる表現がまさにぴったりです。
是非チェスキークルムロフに来られて、「可愛い」と「おとぎの国」を体感してみてください。
この店は可愛いかったですよ。 -
店の中には沢山の可愛い木製の玩具やマリオネットがあります。
魔法使いのおばあさんのマリオネットもありますよ。店の中が童話の世界のようで面白い。
個人旅行で再び訪れて、このような店をゆっくり見て歩きたいものです。 -
再びトゥルデルニークの店。お菓子が焼きあがっていて、添乗員さんからお裾分けをいただきました。
焼き立てでホッカホカ、シナモンの風味がして美味しい。
ラッキーなことに先程まで降っていた雨も上がりました。 -
ではいよいよお城の観光です。
昨日来た赤い門から入った広場が第一の中庭です。ここは写真がなくてすみません。
城の塔の手前の小公園のような場所はかつては城の従僕や職人が住み家畜が飼われていた所です。またここには執事長や書記、徴税人も居住していたそうです。庭の北には醸造所、鍛冶場、馬車部屋、薬局などが置かれていたそうです。入り口の右手にあった観光案内所は塩の貯蔵庫でした。
これは第一の中庭にあった城の見取り図と案内板。
今から堀にかけられた石橋を渡って城の内部に入ります。チェスキークルムロフ城 城・宮殿
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城の第2の中庭に通じる石橋。この橋は以前跳ね橋だったそうです。
左にあるのが聖母マリア像、右が聖ヨゼフと幼子イエス・キリスト像。この橋には聖家族の像が飾られていました。
門の上はエッゲンベルク家の紋章です。
この下は堀になっていて熊が2頭飼われているそうですが、このことを知ったのは城内のガイドツアーの途中でした。
今にして思えば、この時はガイドさんから何も説明がなかったような気がします。チェスキークルムロフ城 城・宮殿
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フラーディックのスグラフィット装飾(騙し絵)が美しいです。
絵は丁寧に描かれていました。城の塔も間近で見るとスグラフィット装飾で描かれていることがよく分かります。
フラーディックと呼ばれる塔を持つ砦は城の最も古い部分で1580年頃ロジェンベルク家によってルネサンス様式に改築され、その際にバーソロミュー・イェリーネックによってスグラフィット装飾の壁画が施されました。
その後長い年月の間に外壁は風雨に晒されて老朽化が進み、壁画は消えかかっていたそうですが、部分的に壁画が残っていて1994年~2001年にかけて復元修復が行われ、現在のような姿に甦りました。チェスキークルムロフ城 城・宮殿
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この部分に限らずラゼブニッキー橋からみたフラーディックと塔のスグラフィット装飾の壁画は綺麗だと思いましたが、修復復元されていたんですね。
私たちは橋の下に熊さんが飼われていることなど露知らず、この塔を見ながら門を潜りました。チェスキークルムロフ城 城・宮殿
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門を通り抜けると大きく開けた広場、ここが第2の中庭です。
右の建物は造幣局ですが、建物の正面入り口の上には鹿や猪の頭部の意匠が施されていました。
ここでは1702年に皇帝からコイン発行禁止令が出るまでエッゲンベルクコインが鋳造されていました。
現在はガイドツアーの受付およびチケットオフィスになっています。
左の建物は新執事長の家ですが1階は城を守る兵士の宿舎でした。チェスキークルムロフ城 城・宮殿
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第3の中庭へと続く門。
チェスキークルムロフ城 城・宮殿
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この門を進むと第3の中庭があります。
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第3の中庭。周囲の壁はスグラフィット装飾による壁画が描かれています。
城の建築には膨大な金がかかるため費用を圧縮したいと思うのが世の常です。そこで考え出されたのがだまし絵で城の外壁を囲む事でした。豪華な装飾やレリーフや石材を使用しなくて済むので、かなりの費用を圧縮することができたと思われます。
さて、城内のガイドツアーは中庭の先にある建物の入り口から入場して始まりました。
内部は一切写真撮影ができなかったので写真はありません。簡単にルートと記憶に残った場所を説明したいと思います。
城内のガイドさんは若い女性でとても綺麗な人です。見ると手には部屋の鍵を持って出て来たではありませんか。
この城の観光では、各部屋の鍵をいちいち開け閉めしながら説明していくといった方式で、私には初めての体験でした。
城内のツアーガイドさんが話すチェコ語を、ガイドさんから添乗員さんへと介して日本語で私達に伝えてくれるという方式でツアーは進みました。
部屋の内部はタペストリーや絵画を日焼けから防ぐためにカーテンが引かれ、照明も落とされて薄暗くしてありました。
最初の部屋が礼拝堂。建物の様式が変わったようにゴシックからルネッサンス、ロココ様式に改修されたそうです。
次がルネッサンスルーム(控えの間)、ここには大きな熊の毛皮の敷物がありました。熊の敷物はここだけではなく他にも何か所かあり、ツアーのお客さんから「どうしてここには熊の敷物がいくつもあるのか。と質問がありました。
若いガイドさんからは「城の堀では昔から熊を飼っていて、3頭の熊がいました。今でも飼っていますが、1頭死んだので現在は2頭だけです。」と回答があり、始めて熊が飼われていることを知ったのです。
続いて寝室、ダイニングルーム、リビングルーム、ロジェンベルク家のダイニングルーム、などを見て回りました。
確かロジェンベルク家のダイニングルームに飾ってあったと思う白いドレスを着た肖像画がありました。「白い婦人」と呼ばれる幽霊だそうです。
この肖像画はロジェンベルク家のペルフタと言うロジェンベルク家の公爵夫人だそうです。
彼女の夫は非常に暴力的で残忍な人だったそうで、その夫が死ぬ間際彼女に懺悔し許しを請いましたが彼女は許さなかったそうです。
すると夫は彼女に呪いをかけ、彼女は死後も幽霊となって彷徨うようになったそうです。
彼女は今でも城に現れるそうですよ。もし出会ったら彼女の手を見てください。知り手袋なら「幸運」を、黒い手袋なら「不幸」を意味するそうですよ。
今も語り継がれているチェコの伝説です。
さらに城内の観光は続きます。厨房や美しい調度で飾られたロココルームや豪華だったバロックダイニングルームも素敵でした。
そのなかで紹介したいのがエッゲンベルクホールにあった黄金の馬車です。
全体が金箔で覆われた6頭立ての大きな馬車です。使用した金は1.5キロだそうです。
この馬車キンキラキンでビックリするくらい豪華です。
この馬車は皇帝からの贈り物で、ボヘミア王フェルディナント3世が神聖ローマ皇帝に選ばれたことをローマ教皇ウルバヌス8世に報告に行くために造られた物です。
その外交使節がエッゲンベルク家のヤン・アントニーン1世で、ローマにあるエッベンゲルク宮殿からバチカンまでこの馬車に乗って5キロメートルの道を進んだそうです。
当時のヤン・アントニーン1世は皇帝の命令を伝える職務についており、命令伝達にこの馬車を使用したとのことでした。。
馬車はその後解体されてこの城に移されたそうで、ガイドツアーはこの馬車を見るだけでも価値があります。
とにかくでかい。だから6頭立てでも5キロしか走れないのだそうです。
そして最後に観光したのが仮面舞踏会の間。
舞踏会が催された部屋ですから大ホールです。
この部屋の壁一面に仮想した人物が描かれていてその数135人。描いた画家もその中に含まれています。
描かれている人は当時のイタリアやフランスの喜劇で有名な登場人物や着飾った貴族たち、さらにはトルコ人や中国人も描かれています。
なかには変な絵もありました。半分は男性で半分は女性の絵、半分は起きていて半分は寝ている絵、真っ白なピエロ、頭でっかちなマスクとか。
表情が非常にユニークです。この大広間はガイドツアーの最後でしたがとても印象に残りました。城内ツアー 城・宮殿
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ガイドツアーは1と2に分かれています。私達が観光したのはガイドツアーの1です。
ガイドツアーの2は城内のギャラリーと主にシュヴァウツェンベルク家が使用した部屋で、この中に吸血鬼伝説のエレオノラ公爵夫人の居間やベッドルーム、肖像画が見られます。
またバロック劇場ツアーもガイドツアーで見ることができます。
私たちはツアーの旅行だったのでガイドツアー1のみでしたが、個人旅行で時間に余裕があるなら、ガイドツアー2やバロック劇場ツアーも見るべきだと思いました。
ここまで観光に来てこの城の内部を見ないのはもったいないです。この城の家具や調度品や肖像画は大変保存状態が良くて美しいです。ベルギーに特注したタペストリーも素晴らしい物ですので、是非城内ガイドツアーで観光してください。
残念ながら日本語はありませんが英語はあります。言葉が分からなくても内部の物を目にするだけでもいいのではないでしょうか。
さてガイドツアーを終えて出て来た所が第4の中庭です。ここのスグラフィット装飾はまだ修復されていないようで、人物や装飾の絵は劣化が進んで判別しにくくなっていました。
この中庭を抜けるとブラーシュティー橋に出ます。城内ツアー 城・宮殿
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橋から目に飛び込んできたのがこの町の景色です。
ここからの眺めは最高です。
でもこの辺りからまた雨が降り始めました。先程よりは雨量が多く本格的な雨になってしまいました。
向こうの山は雨脚で白んでいます。
今この風景はブラーシュティー橋から撮っているんですが、コンデジでは橋の様子を全く写していませんでした。
雨が激しく降り出したので先に景色を撮りたいと言う思いが先走ったようです。チェスキー クルムロフ歴史地区 旧市街・古い町並み
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聖ヴィート教会を含む町の景色も雨に煙ってしまい、色もくすんでしまって残念でした。
雨が振り出すとガイドさんの歩くスピードが速くなって、ゆっくり写真を撮るどころではなくなりました。ボヤボヤしていたら置いて行かれそうです。大体写真班は列の最後の方になってしまうのでハグレたらヤバイ。
すぐ後を追いかけました。その時はここを撮って、あそこを撮ってなどの考えは吹き飛んでました。(笑)チェスキー クルムロフ歴史地区 旧市街・古い町並み
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チェスキー・クルムロフ(チェコ) の旅行記
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旅行記グループ 美しのドナウと中央ヨーロッパ4カ国の旅
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