2015/05/23 - 2015/05/23
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旅人のくまさんさん
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世界文化遺産の白川郷の紹介です。平家の落人伝説が残る合掌造りの家屋には、格式高い日本の伝統文化の色濃い名残が随所に見えました。
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『中野義盛家主屋』の室内光景の紹介が続きます。モノクロ写真には、『合掌家屋(加須良)』のタイトルがありました。正面が西岡教善家、右後方が中野義盛家、左後方が東しな家、中井仙太郎家です。
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『リヤカー付耕耘機(加須良』のタイトルがあった、モノクロ写真です。『耕運機を始動させ、山仕事に出発』の添書きがありました。
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『稲掛け(加須良)』のタイトルがあったモノクロ写真です。軒下につるされた稲穂をバックに、頬かむりの女性の横顔がありました。
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『バイク(加須良』と題されたモノクロ写真です。『頭にタオル、背中にネコダを付け、テンゴを担ぎ山仕事に出発』と解説されていました。
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『集落全景(加巣良)』のタイトルがあったモノクロ写真です。『地蔵峠から眺める加須良集落』の補足説明がありました。
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岐阜県指定の重要文化財の建物、『中野義盛家主屋』の室内光景です。写真展示があった、上階の光景です。
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プロ写真家による、合掌造りの建物と、その周りの光景です。この作品には、『墓(加須良)』のタイトルがありました。シルエット風に撮影された墓標です。
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こちらの作品には、『梯子段(桂]』のタイトルがありました。『一階、二階の上り下りに使用します。滑らないよう縄が巻かれています』と解説されていました。『越中桂』の集落は、『飛騨加須良』に隣接し、現在は御母衣ダムの底に沈みました。
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『ランプ(桂9』のタイトルがあったモノクロ写真です。『ランプでの生活から、発電機の設置により、伝統での生活へと変わりました』と解説されていました。
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『出村繁義家(加須良)』のタイトルがあった、稲の刈り取り後の晩秋光景です。失われてしまった合掌造りの一つのようです。
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蚕の糞を取り除くとき使われる『糸網』です。目が細かいほうから、二分目、三分目と四分目が展示してありました。蚕の成長に合わせた目の大きさのようです。
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加熱できる鍋と流しのような設備を持った左側の機械が『つむぎ機』、回転軸を持った右側の機械が『糸車』です。繭から糸を取出し、糸に撚り合わせる機械のようです。今でも中国のシルクロードの地方では、稼働している道具類を見学する琴ができます。
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『毛羽とり機』の表示がありました。『毛羽』は、蚕が繭を造る時の足場として最初に吐糸したもので、繭の外側を覆っている真綿のような繭糸です。これは、生糸にはなりませんので、収繭後取り除く必要がある。これを行う機具が毛羽取機です。
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使い古された養蚕の道具や、絹糸の生産に必要な道具類のようです。
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お蚕さんの部屋である最上階を一回りしてきました。最初に目にした、『蚕の発育順序模型』のタイトルがあった見本品があった場所です。これで最上階の見学を終え、階下に下りることにしました。
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『デエ(接客用)』と記された部屋の光景です。右奥の『ブツマ(仏間)』とは襖で仕切りができるようになっていました。
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『ブツマ(仏間)』に置かれた仏壇の光景です。暗くてはっきりとは分かりませんでしたが、中央に阿弥陀如来が祀られた、浄土真宗の仏壇のようです。
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『白川村の焔硝生産』のタイトルがあった説明パネルです。江戸時代の白川村では、蚕の糞を使って、商品価値の高い焔硝を生産していたことが紹介されていました。火縄銃の黒色火薬の硝石、硫黄、炭粉の内の硝石の人工的な生産方法についての解説がありました。
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硝石(焔硝)の人工的な造り方の続きです。写真紹介されている植物は、材料の一部の『アカソ』と『シシウド』です。『アカソ(赤麻)』は、イラクサ科カラムシ属の多年草で、繊維が布として利用されました。『シシウド(猪独活)』は、セリ科シシウド属の多年草です。食用にならないウド(独活)です。
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『焔硝を作るには窒素源とカルシウムが大切』と題された説明文です。棒グラフには、焔硝土減量中の窒素とカルシウムの濃度が記されていました。原料の窒素化合物を硝酸イオンに替えているのは、硝化菌と呼ばれる微生物であることが解説されていました。江戸時代におけるバイオテクロノジーです。
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粗製の硝石である『灰汁煮焔硝』の生産方法についての記述です。焔硝土を桶に入れて水を注ぎ、一晩置いて硝酸イオンを含んだ水(一番水)を集め、これを約30分の1まで煮詰め、木灰を加えてさらに2分の1まで煮詰めます。これを木綿布で濾した駅を一晩置くと、栗のイガのような結晶ができます。これが、『灰汁煮焔硝』です。途中の工程で木灰を使うのは、一番水の中のカルシウムを反応させて取り除くためです。
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『灰汁煮焔硝の価格を記した「信称寺文書」』説明文です。米1石(150キロ)の平均価格が銀40匁、これに対し灰汁煮焔硝の価格は1斤(1125グラム)辺りが銀1匁8分リン毛に相当する価格が残っています。中切地区に残っている幕末期(1868年)の灰汁煮焔硝生産量を当てはめると、35戸中16個の世帯が米1石以上をまかなうことができたと推測されています。白川村にとっては、大きな収入源でした。
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『牛を使って米を輸送したことを示す「信称寺文書」』のタイトルがあった説明文です。越中(富山県)との境界にあった口留番所(関所)には、大量のコメが白川村に運びこまれた記録が残されています。江戸時代の白川村は、閉鎖的な自給自足の村ではなく、絹糸や焔硝の生産によって、米が購入されていました。
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『遠山家床下の状況』と記された、白川村教育員会提供の資料です。床下の広い範囲から焔硝土が検出されています。白川村の合掌造りの床下の土の調査では、御母衣の遠山家、荻町の和田家、神田家などで焔硝土が調製されていた跡が見つかっています。
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『焔硝の取引について記した「信称寺文書」』のタイトルがあった説明文です。五箇山西赤尾町村の上煮屋長右衛門が、信称寺宛に送った書面と分析されています。1両当たり焔硝4貫五百匁では高過ぎるので、負けてほしいことなどが記された文面のようです。
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イチオシ
『灰汁煮焔硝』の生産に使用された道具類のようです。左端の2段重ねの品は、焔硝の生産道具ではなく、碁盤と将棋盤です。
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縄を巻いた梯子段の上に表示されていた『ねどこ(寝床)』です。家族や使用人の部屋と補足説明されていました。安全上の配慮でしょうか、立入り禁止でした。
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イチオシ
立派な床の間の光景です。現在は七福神に因む稾飾りや、木の飾りが置かれているだけでしたが、元々は季節ごとの掛け軸や、鼻や壷の飾りがあったような雰囲気です。違い棚なども設えてありました。
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『マワリザシキ(オクノデエ)』の表示があった部屋です。『床、座敷のある部屋』と説明されていました。
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イチオシ
開け放たれた障子窓を通して眺めた外の光景です。詳しいことは調べていませんが、合掌造りの集落には、個別の家には塀などは設けられていないようでした。改めて写真確認しましたら、低い生垣程度があっただけでした。
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