八戸～宮古～南相馬～常磐線　東北太平洋縦断の旅

2015/03/15 - 2015/03/17

鉄道、代行バス、BRTを乗り継ぎ八戸から東北太平洋を南下する旅です。


【３月１５日】

東京～八戸～種差海岸～久慈～宮古　(宿泊)


【３月１６日】

宮古～釜石～盛～陸前高田～気仙沼～松島～仙台～相馬～南相馬　(宿泊)


【３月１７日】

南相馬(原ノ町)～竜田～常磐線

エリア 岩手

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス 新幹線 JR特急 JRローカル 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

ダイヤ改正のあった翌日。


新幹線の延伸や上野東京ライン開業などいろいろ変化のあった東京駅からのスタートです。


東京で常磐線を見る日がついにやってきました！

東京駅 駅

そして北陸新幹線。いずれかは行ってみたい。

ですが今回は東北新幹線で北上します。


この日は仙台で防災会議があったせいかSPがよく乗ってきます。だれの警護だったのだろう．．．。



乗り込みまして３時間程の旅へ。いつもは常に車窓を眺めているのですが仕事疲れか車内ではほぼ爆睡ｗｗ

気付いたら八戸でした。


１０分ほどの乗継で八戸線、鮫行へ

八戸駅 駅

鮫駅に到着。

鮫駅 駅

この先の八戸線は１時間後になります。


調べてみると鮫から種差海岸へ行く「うみねこ号」というワンコイン１００円のバスがでているとのことでそれに乗ります。

バスの車窓もバリエーションたっぷりです。

まずはウミネコ繁殖地。ちょっとわかりづらいですが相当数のウミネコが島にいます！

蕪島 自然・景勝地

綺麗な海岸線をしばらく通ります。

種差海岸に到着。

種差海岸インフォメーションセンター 名所・史跡

天然芝が広がる景色。

走り回れそうです。

十分見ましたので駅へ戻ります。

種差海岸駅 駅

引き続き鉄道旅。南下して行きます。

種市駅。駅前は南部潜りですｗ

種市駅 駅

海岸線を通ります。

久慈駅に到着！

久慈駅 駅

あまちゃんでも有名な駅前ですね。ドラマでもでてきた看板もあります。

つづいて三陸鉄道に乗り換えます。

一両編成、宮古行です。日曜夕方ということもあり乗客は閑散です。

三陸鉄道 リアス線 乗り物

夜だしトンネルも多いの車窓は暗め。


行程上仕方ないですね。景色はおあずけ。

１９時前、宮古に到着！


今日はこの地で泊まります。

宮古駅 駅

宮古駅

駅前広場。夕飯を食べに行きます。



が、予定の店がまさかの休業...

予定を変えて駅前の「蛇の目」で夕食。

蛇の目 本店 グルメ・レストラン

刺身の定食を頂きました。

食事の後そのまま宿泊地へ向かいました。


今回の宿泊先は「宮古ホテル沢田屋」。

疲れていたので大浴場に入ってそのまま寝ちゃいました。(翌朝撮影)

宮古ホテル沢田屋 宿・ホテル

翌朝。４時半起きです。


船越駅行きの始発バスから今日の旅はスタートです。


少し時間がありましたのでホテルから宮古市役所まで歩いてみました。

駅前へ戻ります。


バスの待合室内に券売機がありましたのでそちらできっぷを購入。


山田線の不通区間を通りますが代行バスではないのでご注意を。



船越駅前行きのバスには３〜４人が待っていたでしょうか。

５時４０分出発です！

静かな沿岸部を通っていきます。

次第に乗客も増えてきました。

一時間ほど揺られ道の駅やまだに到着。

ここで釜石方面のバスへ乗り換えます。


朝なので道の駅はやっていませんがトイレ、自販機はしっかりあります。

道の駅 やまだ 道の駅

乗り換えた釜石方面のバスは地元高校生を徐々に増やしていき次第に満員に。


こういう光景を見ると鉄道の必要性を考えてしまいますね。


開通の見込みは立ちましたが早い再開を期待します。


バスの立客をかき分け釜石駅へ下車します。

釜石駅 駅

朝飯を食べに行きます。駅前のサンフィッシュ釜石へ。

サン・フィッシュ釜石 グルメ・レストラン

入ってすぐに「駅前食堂」というところがあります。


こちらで釜石ラーメンを頂きます。それと餃子。


もはや朝飯のボリュームでない？ｗ

一時間程の滞在計画なので周辺を散策してみます。


釜石は鉄の町。駅舎の正面は新日鉄釜石工場がそびえ立ちます。



時間があれば世界遺産候補の場所へも行ってみたいです。

駅前広場には鉄のモニュメントが


火が灯されています。

鉄のモニュメント 名所・史跡

そしてその隣には復興の鐘。



震災当時は言葉も出ない光景が、まだ爪痕が残っている所もありますが

着々と進み始めています。とバスの車窓で感じとりました。




旅行者としてできることは旅行をする！

食べたり買ったり．．．微力にすぎませんがそれだと思います。

復興の鐘 名所・史跡

駅に戻り三陸鉄道へ乗ります。



釜石はラグビーでも有名ですよね。ワールドカップの開催も決まっています。






が、ここでミスが．．．



計画の時間を誤って見ていましたぁ．．．！



さらに一時間後の出発とのことでこの先の行程に大打撃の可能性。

あわててJR側にある時刻表をみて再度練り合わすことに。


ですが結果的に大きな影響がないことが判明。ちょっと一安心。よく見直せばよかった．．．

ということで時間が余りましたｗ



さらに駅前を散策。



５分ほど歩くと復興商店街が。朝なのでやっていません。

釜石呑ん兵衛横丁 グルメ・レストラン

いい時間になりましたので三鉄へ乗り込みます。

釜石駅 駅

一両編成です。平日昼間なので閑散です。

クウェートからの支援列車です。

そして車内はつばきまつり号ということで椿がいろいろと。

「唐丹」

唐丹駅 駅

「吉浜」

キットカットの絵柄が。

吉浜駅 駅

車窓。


高台の造成でしょうか

「甫嶺」

甫嶺駅 駅

ふんばれ！ほれい

「恋し浜」


貝の絵馬が飾られている駅です。

恋し浜駅 駅

鐘と待合室

まもなく大船渡市街地へ。

盛に着きました！

盛駅 駅

続いて大船渡線へ。


こちらも復旧していない路線のため仮復旧であるBRTへ乗り換えます。

岩手開発鉄道の貨物列車も走る盛駅。

それではBRTへ！



まあまあの乗車率です。

BRT大船渡線 (バス高速輸送システム) 乗り物

陸前高田の奇跡の一本松へ下車します。

バス停からは５〜１０分ほど歩きます。

奇跡の一本松。いまでは復興のシンボルともなっております。


周辺は一部手つかずの所もあり、これだけでも津波の威力を感じ取れます。

奇跡の一本松 名所・史跡

建物はそのままになっております。




やはり現地に行かないと感じれないことはいっぱいです。

やなせたかしさんの作画。

かつての高田松原の跡


何本ものあった森は一本の松を除いて破壊されています。

そして一本松の裏手には「希望の架け橋」



街の希望となるための土台を運んでいる橋です。

高台へ上ります。

まわりは高台の造成のため、高く高く土台が積みあがっています。


そしてそれを運ぶベルトコンベヤーが四方から流れています。



山に囲まれているこの広大な街を津波が飲み込み壊滅させたと考えると、非常に恐ろしい気持ちになります。

バス停近くの一本松茶屋でお土産を買いに行きます。


食事ができるところもあるようです。

一本松茶屋 お土産屋・直売所・特産品

交差点を渡り少し歩きます。


写真では見にくいですが、街灯なのか根元からへし折られたものがそのままとなっています。

東日本大震災の追悼施設へ。





BRTの車窓からみた陸前高田に津波にのまれた跡の建物基礎がいくつもの見ることができましたが、いずれにも花が添えられていました。胸が詰りそうになりました。


そこにはおそらく「家族」が日常を共にされていたと思いますが、それを襲った地震に津波は憎く恐ろしい存在だと思います。だからこそ、これを知り今を生きている我々は防災意識を改めて考えなくてはらないと強く思いました。

同じ敷地にはかつての道の駅があります。



当時のそのままの状態となっていました。

高田松原の木

基礎のままの土地

再びBRTへ乗り込みまして終点気仙沼へ。



当初の予定では２時間ほどの滞在でしたが計画ミスにより５０分ほどの滞在に。



まずは昼飯を食べに行きます。

気仙沼駅 駅

移動手段はママチャリ！



裏の観光案内所で５００円で借ります。

前面にレンチャリアピールなのでちょっと恥ずかしいｗ

５分ほどでお目当ての場所、気仙沼復興商店街南町紫市場へ。急ぎ目でこいできましたｗ

こちらの中華料理屋さん「復建楼」で昼食を。

気仙沼復興商店街 南町紫市場 市場・商店街

ふかひれ入りのあんかけチャーハンを頂きました。


アツアツです！

周辺をチャリで散策します。



この地も大きな被害がでた街の一つです。


港に近い程基礎のままの地が残っております。

歴史のある建物にも被害があったようです。

文化財だったようです。


気仙沼の街をみると歴史を感じる建物が多いように思えます。

もう少し散策してみたかったのですがタイムアウト。


気仙沼線仮復旧のBRTで気仙沼線途中の柳津まで行きます。

BRT気仙沼線 (バス高速輸送システム) 乗り物

車内は閑散。

BRTに揺られ一時間程で南三陸町へ。


ベイサイドアリーナ駅には災害ボランティアセンターが。

防災対策庁舎が悲しくそびえ立っています。

２時間程乗り終着、柳津に着！

柳津駅 駅

ここからは久しぶりの鉄路です。

前谷地で乗り換え、石巻線へ

小牛田で乗り換え松島駅で降ります。


松島海岸で行ってみたかった牛タン屋さんがあるのでここで夕飯を食べようと思います。

松島駅 駅

だいぶ暗くなってきました。


まわりを歩く人もみかけません。

目的地は松島海岸駅でした。仙石線経由で行くと時間か掛かってしまうのであえて小牛田経由で行きました。


が、また悲劇が．．．



お目当ての店が米を切らしてしまったとのことで早めの店じまい．．．なぜ(泣)


徒歩１５分、いい運動でしたぁ．．．




とっても悔しかったので近くの別の店で牛タンを食べ、仙台へ向かいます。

松島海岸駅 駅

仙台です。とっても都会になってきました。


ここから常磐線で南下していきます。

亘理で降ります。


被災による不通区間があるため代行バスをここで乗ります。

亘理駅 駅

バスは２台です。夜９時台ということもあり１台で済むくらいの乗車人員です。

車窓は真っ暗でしたが一時間ほどで相馬に到着。

相馬駅 駅

相馬〜原ノ町は電車が通っております。


時間が少々時間が余っておりますので駅から歩いた先のセブンでアイスを買ってきて駅で電車を待ちます。

まもなく原ノ町行の入線。

短時間で原ノ町に到着。駅前のホテルで泊まります。


南相馬はなかなか宿の予約が取れなくて大変でした(汗)

原ノ町駅 駅

翌朝、６時前に起床。ちなみに２泊目は「ステーションプラザホテル」でした。

駅構内には６５１系がそのまま留置。白いボディが．．．

原ノ町駅

原ノ町駅 駅

今日は最近再開したばかりの常磐線代行バス(原ノ町〜竜田)でさらなる南下を目指します。




ご存知のとおり原発事故による被災地域を通る区間であり最近まで立ち入りでさえ自由ではなかった区間でもあります。


個人的にいうなら約８年ぶり常磐線の同区間を通ることになります。


正直もっと先の話かと思っていましたが震災から約４年ぶりの再開ということになります。

バスは駅前から発車します。

出発です。乗客は自分も含め５名くらいでしょうか。

津波被害が残る区間を通ります。

浪江町に入ります。

浪江駅 駅

帰還困難区域につき現在通っている国道６号線からそれる道や建造物はバリケードがされています。

大熊町へ入ります。

大野駅 駅

あの福島第一原発もかすかに見えます。

栄えていた町であろうともバリケードは存在します。

住宅地にも

実際の目で見て感じることがいっぱいありすぎです。


色々と考えさせられます。

バスは予定より早い時刻に竜田に到着。

竜田駅 駅

放射線量がわかるようになっています。

時間がありますので駅周辺を歩いてみますが


閑散としています。

入線してきました。常磐線普通で途中高萩まで。

高萩へ。

高萩駅 駅

旅のラストスパートは特急ときわです。





八戸からの太平洋縦断の旅でしたが、「今」を知れた旅でもありました。