2014/12/07 - 2014/12/07
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ウェンディさん
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12月の日曜日、友人と横浜へ。
目的は山手西洋館で行われている各国のクリスマスの紹介(世界のクリスマス2014)と赤レンガ倉庫で行われているクリスマス・マーケット。
ブラフ18番館を皮切りに山手111番館までをぐるっと歩いて約2時間半。
マレー・プラナカンの様式を取り入れたブラフ18番館。
N.Y.の女性をイメージした外交官の家。
フィンランドの素朴な飾りの山手68番館。
プレセピオがあるエリスマン邸。
借景が美しい山手234番館。
イギリスの田舎をモチーフとした横浜市イギリス館。
和のクリスマスを演出した山手111番館。
それぞれに工夫を凝らした展示だったが、頭を一発ガツンと殴られたのが、ベーリック・ホール。
聖母マリアが放つオトナの妖気に呑みこまれ、言葉を失った…。
☆★☆★☆★☆★☆★2014 横浜 旅行記☆★☆★☆★☆★☆★
Code Nameは“Queen:天蟲”: http://4travel.jp/travelogue/10960418
マリア様のオトナな魅力にノックダウン : http://4travel.jp/travelogue/10959785
海 〜記憶・偶然という必然・再会〜: http://4travel.jp/travelogue/10861614
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
-
朝9:10、友人と石川町駅で待ち合わせし、山手の坂を登り始める。
坂の途中で振り返ると紅葉した丘の向こうにベイブリッジ。
手の指が凍えるほど冷たい空気だが、関東の冬独特のクリアな空。
こんな空の日にお出かけができると、それだけで嬉しくなる。 -
最初の目的地は9:30開館のブラフ18番館。
到着したのは9:20だったので、イタリア山庭園を散策する。ブラフ18番館 名所・史跡
-
山手の紅葉は、散る間際の美しさ。
銀杏の葉が太陽の光を受けて柔らかな黄色に輝く。 -
ブラフ18番館の窓に反射する庭の様子。
窓枠が額みたいだ。 -
時間になり、早速入館する。
横浜の山手西洋館の凄いところは、メンテナンス費等もかなり必要と思われるに入館料が一切必要ないところ。
それだけ税収も多いのだろうが、横浜市のその太っ腹には感謝!
ブラフ18番館のクリスマスのモチーフは、シンガポールのプラカナン。
マレー半島に隠されたプラカナン文化を垣間見る。
サンルームにはティーセット。
中華文化・南方文化が入り混じったオリエンタルな雰囲気。
庭の銀杏の木々の色と窓枠のブルーグレーの色合いも素敵だ。 -
マレーのクリスマス・ディナーのテーブル。
飾られるお花も南方系の蘭がメイン。 -
紅葉したメタセコイアを背景に立つ外交官の家。
外観だけでも、良い雰囲気♪外交官の家 名所・史跡
-
イチオシ
外交官の家のテーマはアメリカのクリスマス。
アメリカ→ポップな感じをイメージして入館したのだが、部屋に入ると目の前にあったのは落ち着いたオレンジ色がベースのオトナな世界。
Style of NY〜クリスマス休暇〜をイメージして構成されている。
オトナの女性が友人たちと過ごすクリスマスの夜。
オトナとコドモの世界と時間をきっちりと区別するアメリカらしいスタイルだ。 -
ベースカラーは明るいオレンジだが、食器類は黒と白の二色で統一されている。
-
ティファニーをイメージしたというテーブル。
クールな女性のイメージが浮かんでくる。 -
サンルームは一転して、アメリカン・ポップな雰囲気。
この外交官の家はアメリカ人の建築家J.M.ガーディナーの手で造られている。
J.M.ガーディナー…聞いたことあるかも…と思い調べてみたら、2か月前に旅した日光で訪れた石造りの真光教会の建築者と同じ方だった。
大正時代に作られた建物を短期間で2つも訪れることができたとは。
偶然なのだが嬉しくなる。 -
イチオシ
そして、階段を上がり2階へ。
実はここ外交官の家で見た景色が、この日の山手西洋館一番のヒットだったかも…と思っている。
階段を上がり、目の前に現れた小さな書斎。
書斎には大きな窓。
窓の外には紅葉したメタセコイアの木。
そのメタセコイアの葉の色が、暗い階段を上がってきた私たちの目に飛び込んでくる。
部屋の入口のアーチ、窓枠の茶色、マホガニーで統一された書斎。
そのすべて全てがメタセコイアの紅葉を引き立たせている。
カーテンの色も季節に合わせて変えているのかと帰りがけに受付で聞いたところ、1年中一緒だが、秋の紅葉を意識して選んだ色だという事。
この景色、すごく好きだ。 -
再び一階へと戻り、緑色で統一された応接室を見て、外交官の家は、お終い。
この日は山手西洋館の世界のクリスマス2014が始まってから初めての日曜日ということもあり、まだ開館したばかりの時間だというのに館内には大勢のヒト。
ヒトが写りこまないように撮るのはタイミングが結構難しい。 -
山手本通りを通って山手68番館へ。
此処は、テニスコートの管理事務所も兼ねているので、展示は1か所のみ。
自然豊かなフィンランドのクリスマスの様子を演出している。 -
木の皮で作られた小さなリスの置物。
見ていると優しい気持ちになれる。 -
次なる目的地に向かう途中、トンネルの上の壁に紅葉した蔦を発見!
いままで、蔦の紅葉は観察したことがなかったので、思わずマジマジと観てしまう。 -
エリスマン邸で飾られていたのは、カトリック教国では昔は当たり前のように飾られていたプレゼーピオ(presepio:キリスト生誕のお祝いに訪れる東方の3賢者の姿を現した飾り物;イタリア語)。
昔は街角にこのようなプレゼーピオが飾られ、地域ぐるみでクリスマス・キリストの生誕を祝っていたのだが、最近はサンタさんの勢力が強くなり、イタリアの田舎町でも昔のような風景はあまり見られなくなっている…と言う事。
カトリック教国では、その昔はクリスマス・プレゼントをもらうのは12/25ではなく1/6の日。
プレゼントはトナカイに乗ったサンタさんではなく、東方の三賢者が持ってきてくれる。
…それも一人1個、つまり3個もらえる計算になる。
サンタさんは1個しかくれないので、昔風の1/6式の方が子供にとってメリットがあるのかも…と思うのだが。エリスマン邸 名所・史跡
-
こちらの3人がその三賢者。
Gaspar(ガスパール), Melchior(メルキオール), Balthasar(バルタザール)の三人衆。
昔々、ペルシアやバビロニアの国があった頃のお話。
ある晩、空を見上げていていた賢者3人が、ひときわ輝く星が瞬いているのを見つけた。
その星は、予言の星。
その星が告げていたのは…王の誕生。
星は三賢者を新しき王の元へと導いた。
その王こそがキリスト。
彼らは、新しき王キリストに黄金、ミルラ、乳香を捧げた。
その様子を表しているのが、このプレゼーピオの飾り。
(上記の三賢者の話はスペイン版で読んだものなので、イタリア版はもしかしたら異なる部分があるかもしれない。) -
クリスマス・ディナーのテーブルも素朴な田舎の雰囲気。
-
ベーリック・ホールは今年の2月にお雛様を見に訪れているので、まだ建物内部の記憶も新しい場所。
でも、中に入って雰囲気が全然違っていてビックリ!ベーリック・ホール 名所・史跡
-
まず、採光の良いホールに入る。
キリスト生誕の地ナザレのbelen(馬小屋)の様子を現すオブジェ。
聖母マリアを現す白ユリが空から舞い降りている。 -
イチオシ
私が息を飲んだのは、此処の部屋。
白を基調としたキリスト生誕の部屋から振り向いてダイニングルームを見た瞬間、紅の世界が目の前に広がった。
情熱の赤、カルメンの赤…。
確かにスペインを象徴する色は赤かもしれないが、この赤は、清楚というよりは妖しさを秘めた赤だ。 -
テーブルウェアも赤を基調としている。
食器には、鴨や雉の模様。
そんなところもクリスマスっぽいが…。
赤の世界に言葉がない。 -
この雰囲気…。
なんと表現したらよいのだろう…。 -
私には絶対に備わっていないモノ。
私が醸し出せないモノ。
オトナの色気…。
オトナのオンナの妖しい魅力…なのだろうか。 -
2階の部屋は、先ほどのエリスマン邸同様に東方の三賢者に関するデコレーション。
子供部屋の装飾は、三賢者の一人Melchior(メルキオール)が差し出した黄金の杖。
黄金は王を意味するもの。
メルキオールは黄金をキリスト贈ることで、世界に対し「この方こそ王である」と示した。 -
三賢者の一人Balthasar(バルタザール)がキリストに献上したのは、乳香。
古代エジプトでは神への供物として捧げられた乳香。
乳香はアフリカやアラブ地域で採れる香料で樹脂を原料とするのだが、原料の木自体が非常に貴重で、その昔は取引相場が金と同じだったころもあった。
そんな貴重な香料を白と銀で表現している。 -
三賢者の一人Gaspar(ガスパール)の捧げものはミルラ;没香だ。
没香が意味するものは死とその後の再生。
エジプトでミイラ作りにも使われたのも没香。
死後のキリストの復活を暗示する捧げものと云われている。
そのテーマカラーは紫と黒。
オトナなオブジェだ。 -
ベーリング・ホールを去る前にインパクトの強かった赤の部屋をもう一度覗く。
そして、説明書きがあった事に気が付き、読んで…絶句。
この赤のオトナのお色気満載なダイニングルームのタイトルは「賢者とマリアの晩餐」。
私の中のマリア様のイメージが、ガラガラと音を立てて崩れて行った…。 -
山手234番館へと向かう。
此処から先のエリアは私も歩いたことがないので、なんだか景色が新鮮だ。山手234番館 名所・史跡
-
まずは2階から。
巴里のクリスマスをイメージしたテーブルウェアが並ぶ。
基調の色が、青・白・ピンク…。
様々な作品があったが、私が好きだったのはこのオーソドックスなテーブルウェア。
食事そのものの色彩が生える気がする。 -
イチオシ
でも、2階の光景(景色)で一番心を引かれたのは、窓枠と窓枠の向こうに見える紅葉。
自然の美しさに叶うものは無いかも。 -
1階のイメージはパリのお花屋さんのアトリエ。
部屋の片隅には宝箱やロッキング・チェア。 -
そして、机の上はこれから出荷を待つアトリエの花たち。
生花がふんだんに飾られていて、とても豪華。
クリスマスカラーの赤と緑を基調としているが、クリスマスといえばポインセチアなんていう刷り込まれた常識は此処では通用しない。 -
西洋館めぐりもあと2館。
次はイギリスの田舎町のクリスマスをイメージした横浜市イギリス館へ。横浜市イギリス館(旧英国総領事公邸) 名所・史跡
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スタイリッシュな現代的なクリスマスの飾り付けも素敵だが、イギリスの田舎町にある様なお部屋を見ると、ちょっぴりホッとする。
-
クリスマスの頃のイギリスの日照時間は夏場に比べて極端に短くなる。
だから、お日様の光はとっても大切。
朝の紅茶は、日当たりの良いサンルームで。 -
暖炉の近くにはクリスマス・プレゼント。
イギリスはイタリアやスペインよりもサンタさん色が濃いので、子供たちは12/25にプレゼントを貰うのだろう。 -
午後のお紅茶は、暖かな午後の陽射しが差し込むお部屋のアフタヌーン・ティーで。
アフタヌーン・ティーは憧れるが、ポンド高のイギリスでアフタヌーン・ティーを楽しもうものならば、おひとり様5,000円札が飛んでいくのは確実。
本場イギリスでのAfternoon Tea…いいなぁ。 -
イチオシ
イギリスのディナーは伝統的なクリスマス・カラーで。
-
クリスマス・カラーなのだが、テーブルクロスは、女子力も上がりそうなピンク色だ。
-
最後の西洋館は山手111番館。
此処のコンセプトは、日本。
和とクリスマスのコラボはかなり難しいのではないかと思っていたのだが、さすが専門家の手管。
見事な作品を作り上げていた。
この日は午後からクリスマスコンサートが予定されていたようで、ちょうど私たちが訪れた時間帯はリハーサル中。
プロの歌手の方が奏でるクリスマス・ソングを聞く機会などそうそう無いので、ラッキー♪山手111番館(旧ラフィン邸) 名所・史跡
-
渋い金色をベースにしたテーブル・コーディネート。
和の要素と洋の要素の両方が混じりあっている。 -
でも、ここ111番館で私が気に入ったのは、窓際に飾ってあった小さな青のツリー。
これで山手西洋館の世界のクリスマス2014巡りはおしまい。
お腹も空いたことだし、いざ中華街へ。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- mintさん 2014/12/13 23:06:21
- 素敵な洋館のクリスマス。。
- ウェンディさん こんばんは。。
素敵な西洋館のクリスマスですね。
横浜は時々行きますが山手の西洋館は行った事なかっったので
楽しませていただきました。
クリスマスに時期はなかなか行けそうに無いので。。。
ほんと、楽しませていただきました。
時期は、違うけど『山手の西洋館』次回に訪問のとき
行ってみたいと思います。
iroenpitu
- ウェンディさん からの返信 2014/12/14 18:21:52
- RE: 素敵な洋館のクリスマス。。
- iroenpituさん こんにちは。
今年の2月に訪れた山手西洋館のベーリック・ホール。
初めて足を踏み入れて、旧外交官邸宅の中を拝見する!という面白さに気が付いてしまいました。
そして12月。
クリスマスのシーズンは山手西洋館もクリスマス仕様にデコレーション!
各館、個性豊かにコーディネートされ、サンタさんやクリスマスツリー一辺倒ではない、各国のクリスマスの雰囲気を味わってきました。
山手西洋館は季節ごとに小さなイベントもあるようなので、訪れる時はそんな季節に合わせるのも良いかもしれませんね。
(ベーリック・ホールのお雛様の展示もとっても素敵でした)
ウェンディ
-
- こあひるさん 2014/12/09 11:51:53
- 毎年がらりと変わるのかな〜
- ウェンディさん、こんにちは。
どの西洋館も、昨年のディスプレイとはずいぶん変化があるのですね〜。全然違うといってもいいかも・・・。
そういう点も太っ腹で、飽きなくてよいですね〜。
昨年はたまたま横浜に行きましたので、クリスマスイルミ楽しめましたが、今年は行けなさそうなので、ウェンディさんの詳しい説明入りで楽しませていただきました。
こあひる
- ウェンディさん からの返信 2014/12/09 20:52:26
- RE: 毎年がらりと変わるのかな〜
- こあひるさん こんにちは。
山手西洋館のクリスマス・デコレーションは今回初めて足を運びましたが、なかなか凄いですね。
卓上のクロス、食器、お花…クリスマスをテーマにしているのに、全てが異なる雰囲気。
とっても綺麗でした。
ただ、私的にはもう少しそれぞれのテーマ国のクリスマス・カラー(色ではなく)を出して欲しかったかなという気もします。
エリスマン邸のイタリアのモチーフは、イタリアの田舎町の雰囲気が味わえましたが、他は比較的独創的なイメージでのコーディネートで、それはそれで良かったのですが…。
でも、たっぷり愉しんできました。
ウェンディ
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