彫刻の大地 ヨセミテ＆グレイシャー2013 / １日目(7/8)

2013/07/08 - 2013/07/08

2010年のグランドサークルから３年、再びアメリカの国立公園に挑みます。

今回は、かねてから行きたいと思っていたヨセミテ国立公園に加えて、日本での知名度は高くないもののフォートラ・トラベラーに意外と人気のグレイシャー国立公園を加えた２つの国立公園の旅です。

「彫刻の大地」は３年前のグランドサークルで完結し、続編の旅がまた始まるとは思っていませんでした。
しかし今回も「彫刻の大地」と呼ぶにふさわしい、アメリカの大自然の芸術作品を目の当たりにする旅となったのです。

ヨセミテとグレイシャー、共に大地を切り刻んだ芸術家は「氷河」。
氷河が創りあげた大自然の旅は、ヨセミテへの拠点となるサンフランシスコから幕を開けます。

エリア サンフランシスコ(アメリカ)

• 旅行の満足度: 3.0
• 観光: 3.0
• ホテル: 3.0
• ショッピング: 2.5
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

今回の行程は下記の通りです。
前半はヨセミテ国立公園、後半グレイシャー国立公園をメインに、サンフランシスコ、ポートランド、シアトルの３都市にも立ち寄ります。

１日目（7/8）：大阪→成田→サンフランシスコ
２日目（7/9）：サンフランシスコ→ヨセミテ国立公園
３日目（7/10）：ヨセミテ国立公園
４日目（7/11）：ヨセミテ国立公園
５日目（7/12）：ヨセミテ国立公園→サンフランシスコ
６日目（7/13）：サンフランシスコ→ポートランド
７日目（7/14）：ポートランド→
８日目（7/15）：→グレイシャー国立公園
９日目（7/16）：グレイシャー国立公園
10日目（7/17）：グレイシャー国立公園
11日目（7/18）：グレイシャー国立公園
12日目（7/19）：グレイシャー国立公園→
13日目（7/20）：→シアトル
14日目（7/21）：シアトル→成田→大阪

アメリカへの往復の他、サンフランシスコ→ポートランドを空路で、国立公園への移動にアムトラック（鉄道）を利用した。

成田発サンフランシスコ行のフライトが、成田での荷物の積み残しがあったとかで２時間遅れの出発となり、サンフランシスコ到着も同様に２時間遅れとなった。

国際空港とダウンタウンを結ぶバートで約30分。
ユニオンスクエアに近い「パークホテル」にチェックインしたのが15:30頃だった。

「パークホテル」からダウンタウンの中心「ユニオンスクエア」まで徒歩５分とかからない。

特に何がみどころというわけではないので、ほぼ素通り。

昼食がまだだったのでパウエル・ストリートの「Walgreens」というスーパーのカウンターで軽く腹ごしらえ。

そこそこ大きなスーパーだったが、品ぞろえに多少不満あり。
例えば日本のスーパーでよく置いてるものでは菓子パン類などほとんど置いてない。

マーケット・ストリートでミュニメトロに乗ってエンバーカデロのフェリービルディングへと向かった。

予定では、バスでゴールデンゲートブリッジまで行って徒歩で橋を渡ってサウサリートという町まで歩き、フェリーでフェリービルディングまで帰ってこようと思っていたが、２時間も到着が遅れたので断念した。

ミュニメトロに乗る時、乗車賃を現金で払おうとすると現金は受け付けなかった。
パスで乗車するようだ。
結局、現金は受け取らないが乗ってもいいということで、公認のタダ乗りとなった。
乗客一人のために押し問答してるより迅速に運行する方を優先しているのだろう。

最初にフェリービルディングに来た理由は、翌日に乗るアムトラックの乗車券を発券してもらうためにアムトラックの窓口に寄ろうと思ったから。

HISで予約はとっていたが、発券は現地窓口でないとできないということなので前日に発券しておこうと考えた。

フェリービルディングの中でアムトラックの窓口を探したものの、人に聞いても見つからず困ってしまった。

そこでHISのサンフランシスコ支店の案内図をもらっていたのを思い出し、そこで相談してみることにした。
只今17時過ぎ。
サンフランシスコ支店の営業時間は18:00までなので急がねば・・・

HISのサンフランシスコ支店はケーブルカー発着所の横のビルに入っている。

17：30頃にサンフランシスコ支店に駆けこんで調べてもらった結果、アムトラックの窓口はフェリービルディングの南側にある建物にあることと、営業時間が6:00〜18:00と19:00〜22:20であることがわかった。

これでまずは一安心。

今からすぐアムトラックの窓口に向かっても19：00にならないと開かないので、少し観光してから向かうことにした。

ケーブルカー発着所まで戻って来ていたので、せっかくなので名物のケーブルカーに乗って行こうと思った。

ちなみに発着所での車両の方向転換は手動で行うもよう。

さすが人気のケーブルカー。
結構乗るのに行列ができていて、いよいよ次の車両に乗れるところまできた時、その車両がどうも不具合を起こして出発できない。
出発の目途がつかない一方で、そこに帰着してくる車両がつかえて渋滞状態に陥ってしまった。

いつ動き出すのか見当がつかないので、しびれをきらして歩いて行くことにした。

飛行機は遅れるわ、アムトラックの窓口を探すのに苦労するわ、ケーブルカーは出発しないわ・・・

なんだか初日からついてない。

パウエルストリートを北上する。

名物の坂道は勾配が半端ない。

これを上るのは大変だが、ありがたいことにサンフランシスコは夏とは思えない涼しさ。
うだるような暑さの関西から到着するとまるで天国。

ノブヒル付近まで歩き、公園で少し休憩。

公園の向かいにはグレース大聖堂が建っている。
全米の監督派の教会の中で３番目の大きさだという。
「監督派」とは「聖公会」とも言われ、カトリック教会とプロテスタントの中間に位置づけられるそうだ。

「カトリック教会」とは・・・

長くなるので省略する。

19：00を過ぎたが、なんとなく観光らしくなってきた。

ワシントンストリートあたりまで北上すると東側に「トランスアメリカピラミッド」が目立ってくる。

高さ260mでサンフランシスコで最高の高さを誇る。

約45分歩いた19：30頃、ようやく最初の目的地に到着。

ケーブルカーはここから急激に下って行く。

その先の沖合には、かの有名な「アルカトラズ島」。

そこの交差点から東側には、こちらも有名な「ロンバードストリート」がある。

クネクネの急坂を車が数珠つなぎのように下って行く。

その向こうに見えるのは「コイトタワー」。

「ロンバードストリート」の植栽はアジサイ。
ちょうど花の時期なのが良い。

大きな高低差をなんとか車両通行が可能にする苦肉の策で、８つのＳ字カーブで距離を稼いで勾配を緩和するという方法をとったようだ。

その苦肉の策が幸いしたのか、今ではサンフランシスコの名所となっている。

「ロンバードストリート」の一筋南の「フィルバートストリート」に来ると、この世の物とは思えぬ傾き加減の建物が・・・

ピサの斜塔なんぞ比較にならん！

いやいや、普通に撮るとこうなる。

普通でないのは建物ではなく道路の方。

こんな坂に並列駐車していたら車の左右のバランス悪くなりそう・・・

「フィルバートストリート」の最大勾配は31.5％(17°)。
坂の街サンフランシスコの中でも最も急な坂だとか。

ちなみに歩道は階段となっている。

参考までに日本の国道で最も勾配の急な道は、大阪府と奈良県の境にある暗峠（国道308号旧線）の大阪側で、平均勾配20%、最大勾配地点では37%に達するという。
意外と近所じゃん！
暇な時に行ってみようか・・・

ミュニメトロに乗って再びフェリービルディングへ。

フェリービルディングの南側にありました、アムトラックの建物。

なぜかフェリービルディングの中に窓口があると思い込んでいたので見つけることができなかったが、「地球の歩き方」の地図に載ってるし、フェリービルディング前からも十分目に着く。

全く「思い込み」ってやつは恐ろしい。

明日の乗車券を無事発券してもらった頃には20：30近くになっていて、夕闇が迫っていた。

フェリービルディングの南側には「サンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジ」が架かっている。

サンフランシスコといえば「ゴールデンゲート・ブリッジ」がランドマーク的存在だが、こちらの橋も勝るとも劣らない偉大な橋である。

1936年11月に開通で、ゴールデンゲート・ブリッジより１年先輩であるだけでなく、瀬戸大橋が開通するまでの約半世紀にわたり世界一長い吊り橋だったという。

真っ暗にならないうちに「ピア7」にやって来た。

「フィッシャーマンズワーフ」から「ベイブリッジ」にかけての海岸部に多くの桟橋（ピア）があって、「ピア39」が観光地として知られている。

こちらの「ピア7」は特に商業施設などがあるわけでもなく、単に海に突き出たデッキというだけの桟橋だ。

単なる「桟橋」だと馬鹿にしてはいけない。

サンフランシスコの夜景を眺めるスポットとして「ツインピーク」や「トレジャーアイランド」が有名だが、いずれも夜景ツアーに参加するかレンタカーでもない限り、旅行者が夜に行くには無理がある。

もっと手軽に夜景を楽しめる場所を調べて見つけたのがこの「ピア7」なわけである。

上から見下ろす夜景ではないが、桟橋の先っぽからふり返ると正面に「トランスアメリカピラミッド」が見えてなかなかグッド。

今宵は上空に霧がかかって「トランスアメリカピラミッド」の先端が隠れている。

「サンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジ」にも灯りがともり、遠くオークランドの街の灯も見える。

隣の「ピア3」には外輪船が停泊している。

反対側の「ピア9」の背後の丘には「コイトタワー」。

来る前は夜の桟橋の治安が気になっていたが、来て見ると比較的人も多く本格的に写真撮影する人もいて、何ら問題はない。

桟橋の途中から見える「フェリービルディング」。

塔の時計がちょうどPM9:00を指している。

サマータイムなので日没が遅い。

PM9:00過ぎ。

夜景も見れたし、そろそろ帰途につくことにしよう。

「パークホテル」まで歩いて帰る。

「バンク・オブ・アメリカ」は52階建て、高さ237m。
やはり上部は霧で隠れている。

旅行前にサンフランシスコやシアトルを舞台とした映画を数本再見したが、このビルは「ダーティー・ハリー」の中で犯人が最初の狙撃を行ったビルとして登場する。

チャイナタウンを通ったがPM9:00を過ぎると多くの店舗は店じまいしていた。

チャイナタウンの入口ともいえる「ドラゴンゲート」まで来ると、「パークホテル」まであと徒歩2〜3分。

初日はいろいろあって大幅に予定が狂ってしまった。

特に職業柄「ゴールデンゲートブリッジ」を見て歩いて渡りたかったが、それができなかったのが残念だ。

明日はこの旅の本題でもあるヨセミテ国立公園へと突入する。

気を取り直して明日に備えるとしよう。

この旅行記へのコメント （2）

• takemoさん 2013/08/05 23:02:48

  楽しみです！

  キートンさん、こんばんは。
  ご無沙汰してます。
  
  いや〜、またまた良いところに出かけましたね。
  どちらも私の大好きな場所です。
  キートンさんは何処を見て何を感じたのか？
  楽しみです。
  少しづつですが、読ませて頂きます。
  では、また！
  
  　takemo

  キートンさん からの返信 2013/08/08 00:24:19

  RE: 楽しみです！

  こんばんは、takemoさん。
  お久しぶりです。
  
  5日午後から四国に出張して先ほど帰宅したところで、
  返事が遅くなりました。
  
  今回の旅は、以前から行きたいと思っていたヨセミテ国立公園に、
  takemoさんをはじめフォートラの諸先輩方の旅行記を拝見して
  「ここは是非とも行ってみなくては」と思ったグレイシャー国立公園を加えました。
  
  行ってみてヨセミテももちろん良かったのですが、
  グレイシャーを加えたことはまさに大正解でした。
  フォートラの皆さんのおかげでとても良い旅となりました。
  アムトラックでアプローチできた点も、私のような一人旅にとってありがたかったです。
  
  まだ旅行記をアップできてませんが、この旅後半ではきっとtakemoさんが「なつかし〜ぃ」と思う写真がたくさん出てくると思いますよ。
  グレイシャー編はもう少しお待ちくださいね。
  
  では、また。
  
  キートン