2013/04/21 - 2013/04/22
7308位(同エリア9495件中)
まりも母さん
横浜・ヘリテージング街歩きの3です。
”横浜市開港記念会館”通称 ジャックの塔のある建物を見に来ました。
国の重要文化財にも指定されているこの煉瓦のクラシックな建物は、
横浜の建物の中でも、特に目を引きます。
この建物を、ボランティアガイドさんの説明を受けながら見学しました。
外観も美しいクラシックスタイルですが、
内部も見どころの多い、すばらしい建物でした。
メダリオン(照明器具のコード根元あたりある、漆喰や石膏の天井側装飾材)が大好きな私には、
どうしよう〜ってな位に沢山の天井装飾もあり、
画像は、そんなメダリオンのものも満載です。
画像が多いので、旅行記は、見た建物ごとにおおまかに分けて掲載しています。
画像を撮った順番は、入れ替えてあるものもあります。
ここまで、
1神奈川県立歴史博物館辺り
http://4travel.jp/traveler/marimomaman/album/10785251/
2 日本郵船歴史博物館、クイーンとキング
http://4travel.jp/traveler/marimomaman/album/10787554/
を記載済みです。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 高速・路線バス 私鉄 徒歩
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-
”横浜市開港記念会館”は、
横浜港開港50年を記念して、”開港記念横浜会館”として大正6年(1917)に竣工しました。
国指定重要文化財
関東大震災では、大規模な焼失被害となりましたが、
昭和2年(1927)には早々に復旧。しかし、ドーム屋根は復元されませんでした。
平成元年(1989)に失われていたドームが復元され、建設当時の姿がよみがえりました。 -
設計は福田重義ですが、
煉瓦の赤と白い石の帯を組み合わせた意匠は、「辰野式」と呼ばれます。
辰野 金吾が好んで用いたもので、そう呼ばれるそうです。
スタイルもゴシックやルネッサンスなど古典的な様式の折衷で、
この”開港記念横浜会館”は、「辰野式フリークラシック」スタイルと呼べるものだという事です。 -
関東大震災で、外壁を残して、屋根と内部は焼け落ちてしまったそうです。
昭和2年の復旧で再建されましたので、
かなりの部分は昭和2年当時のものなのかもしれません。
このアイアンのはまった大きな窓が印象的です。
教会のバラ窓(ステンドグラスのはまったガラス窓)的なものだと思います。 -
角地に建っていて、角の場所に塔屋がありますので、大変目立ちます。
このドアは北側の方の小さい入り口です。 -
こちらが、日本大通りに面した広い入り口。
階段を上がって、中を見学します。 -
最初の扉を入った奥にもう一枚ドアがあります。
ここは風除室にあたるのだと思いますが、
天井の照明ペンダントの上には菱型のメダリオンがありました。 -
二枚目の扉です。
-
ドアを入ったすぐ上のメダリオンは小さめのもの。
-
玄関入った正面のホール天井です。
こちらの照明は、風除室、ドア上のものと同じデザインですが、灯りの数が多くなっています。
メダリオンも立派です。
入り口の右端に受付っぽいテーブルが置いてあり、男性がいらっしゃいました。
聞くと、ボランティアのガイドをされているそうで、希望者には館内のガイドツアーを実施して頂けるそうです。
時間を聞くと、希望に合わせて、20分でも1時間でも、可能だという事です。
氷川丸に行かなければならないので、その時間を考慮して20分でガイドして頂く事にしました。 -
男性の案内に従って、館内を歩く訳です。
建物はかなり広そうなので、館内レイアウトも判らず、勝手に歩いたら、効率悪かったでしょう、と後から思いました。
まずは、ホール右側の階段を上がります。
先ほど、外から見て小さいドアと言った所を入った階段です。 -
階段の途中からホールを見るとこんな感じです。
後で、後悔しましたが、この”横浜市開港記念館”超見どころ満載なので、20分じゃ全然足りませんでした。
ボランティアの男性、しっかり20分でポイントは全て見せてくださったのですが、それでも20分でギリギリです。
私は写真を撮りながらなので、遅れまいと、写真はどこも1枚づつしか撮れていない位です。
普通、少しアングルを変えたりして数枚ずつ撮っておくのですが、
ダンナとガイドさんが先に行ってしまうと 話も聞こえないので、超急ぎです。
話は聞きたい、写真は撮りたい、自分の目でも見たい・・・いや・・・今回ほとんどカメラ越しにしか見ていないかも・・・。 -
二階に上がった所のメダリオンです。
これも豪華ですが、1階のホールのものとまたデザインが違うではないですか!
と、いう事で、それも写真に撮っておかねば・・・。 -
天井のメダリオンだけでなく、壁の装飾もきれいです。
-
おっと、紹介が遅れました。
この男性が今回ガイドをしてくださった方です。
ガイドボランティア団体「ジャックサポーターズ」の方です。
やっぱり、ガイドして頂いた方が、面白いお話が聞けたり、知らない事を教えて頂けたりして見学が10倍は楽しいと思います。
お話も上手で、とってもよかったです。
見学に来るお客さんを連れて、館内を廻るの、20分が最も短い位だから、
何度も案内したら、とっても疲れそうです・・・。
次回、もっとゆっくり いや、最長で詳しく案内して欲しい位だけど、
大丈夫かな? -
ドアの周りにも飾りがあります。
-
二階の広間から日本大通り側のアーチ窓方向を向くと、ステンドグラスがありました。
-
西洋人を乗せた、駕籠の図柄。
富士山見えてます。
これは箱根の峠越えの図とかじゃ〜ないでしょうか?
ガイドさんが、白人の肌の色と駕籠かきの肌の色の違いがポイントだと教えてくれました。
お客さんは異人さんなんですよね。 -
宇野沢組ステンドグラス製作所作で昭和2年の再建時当初のものを尊重して復旧したそうです。
80年の歳月で痛みが出てしまったので、開港150年記念事業のひとつとして、
このステンドグラスも修復されたそうです。
これは、鳳凰のモチーフですね。
もう1枚のステンドも明治初期の渡船風景、と言う事で、図案は日本人の描いたものなのですね。
つまり、当時から輸入品じゃなかった。
これらのステンドグラスは日本のステンドグラスとしても貴重なものであるそうです。 -
ステンドグラスの先の部屋は資料室になっていて、パネル展示などがありました。
ここにもまた、違ったデザインのメダリオンがあります。 -
大きなシャンデリア照明にはメダリオンが付く事は多いのですが、
この建物は、1灯のペンダントにも小さめのメダリオンがついている事が多く、
私としては、大変見ごたえあり、うれしいです。
照明の全てについているのではなく、
天井の照明のついている場所が意匠的にポイントになる場合は
1灯の照明にもメダリオンがつけられている、という感じです。 -
日本大通り側の入り口上に見えた半円形の窓の内側はこのようになっています。
-
天井付近の装飾もきれいです。
アールデコっぽいデザインですね。 -
アイアンで縁取られた二重の円形部分は、ガラスが素通しではなくスリガラスです。
繊細な美意識ではありませんか。 -
そして、この部屋の角には、塔屋へあがる螺旋階段があります。
この螺旋階段が美しいのです。
外から見た時も少しだけ、螺旋階段の手すりの装飾が見えたのですが、
優美なデザインと落ち着いたクリームのような色もすばらしいのです。
この塔には3月10日の三塔の日だけ昇る事ができます。
100人限定だとかですが、とにかく1年に1回だけなので、すごい人気でずらっと並ぶとガイドさんが言っていました。 -
二階の広場に戻って、もう一度天井を眺めます。
メダリオンも素敵ですが、角の通気口も扇の形というシャレオツなものになっています。
たしかに、ここの四角い通気口があるよりず〜〜〜と完成度があがります。
こういう細かい所まで、考えられているお仕事、尊敬します! -
こんなものもありましたよ。まんなかガラスです。
四角にフレームのようになった装飾もメダリオンと同様のものですね。
このガラスの中は照明があるのか?
天窓風ではありますが、
天窓のあるような場所ではなかったと思うので、灯りが入っているのではないかと思うのですが・・・。 -
この照明器具はあちこちに使われていました。
震災後復旧の時につけられたものだと思います。
ガイドさんが、この照明いいでしょう?私も大好きなんですよ。
いっぱいあるから1個位くれないかな?な〜んて言ってました。
廊下的な場所に並んで下げてあったりしています。 -
二階、中庭に面した廊下の窓の下の部分です。
ここは、本来の建物の床より、上げて現在の床が設置されているので、昔のタイル張りの床を一部、見せている所だそうです。
昔の床はモザイクタイル張りで、あったそうですが、現在はリノリウムっぽい平らな床材になっています。
バリアフリーや保護の意味もあるのかもしれません。
このわずかな隙間からタイルのきれいな昔の床が見えるようにしてあるのです。 -
二階の床タイルの見えるあたり、廊下です。
窓の外は中庭になっています。 -
中央階段
こちらの階段にもステンドグラスが。
日米修好通商条約を調印したアメリカ軍艦ポーハタン号の図案だそうです。 -
すばらしい色です。
これは、2009年に修復もされているので、その際全てのパーツを外して超音波洗浄したそうで、だからこんなにきれいなのでしょう。 -
階段を上から覗き見てみます。
いくつもの踊り場のある折れ階段は雰囲気がありますね。 -
階段の下から見ると、細かい意匠にも驚きます。
段の側面、まっすぐな斜めラインではなく、カットが入っているではありませんか! -
お〜もっともシンプルなメダリオン。
これなら私にも作れそう〜。
大きなお盆の縁に石質粘土盛って、表面をでこぼこに仕上げ。
白いつや消しの漆喰風ペイントして真ん中に穴開けて天井に貼り付け・・・。
なんちゃってメダリオン完成〜。 -
これは、メダリオン兼通気口?
本当に色々な種類がありますです。 -
二階の八角のドームの下にあたる部屋です。
戦後GHQが使っていた事もあり
八角塔はオクタゴンタワー、八角の特別室はオクタゴンホール と呼ばれていたそうです。 -
ガイドさんが、この天井には昔 鳳凰の柄がついていたと言っていました。
-
特別室だそうで、今もここは絨毯が敷いてあり きれいにしてあります。
-
このお部屋だけ、和のテイストが感じられますね。
黒と白の壁、天井の照明器具、八角のライン、
和洋折衷って感じです。 -
ここは、男子トイレなのです。
トイレなのに〜入り口カッケ〜って〜。
中はどうなっていたのか???
トイレチェックは忙しくて忘れました・・・。 -
中央階段を使って1階に戻ります。
手すりのカーブもきれいですね。
踊り場の高さのある空間を生かしてステンドグラスが入っているの、
すばらしい。
階段は一般住宅だって、高さの取れる空間だから、ペンダント照明や壁のデコレーションで楽しい空間が作りやすい場所ですからね。
私の家でも階段の踊り場の壁には1枚柄のスロウがタペストリー代わりにかけてあるし、
照明もレリーフ柄のミルクガラスのクラシックなペンダントだもん。 -
八角ドームの1階部分です。
こちらも外からの入り口になっています。
今は、ドアは閉じられていますが、
昔はここは貴賓専用の入り口だったそうです。
なので、内装は豪華です。
床はモザイクタイル。 -
天井には大きなメダリオン。
八角形のお部屋の装飾もきれいです。
メダリオンがここだけやけに色が濃いですね・・・。 -
ガイドさんのお話だと、
このスペース、貴賓用の玄関として使われなくなった後 な〜んと喫煙室として使われていたんだそうですよ〜〜〜orz。
もしかして、このなんともこゆい色はタバコのヤニとかじゃ〜〜〜。
まぁね、バリアフリー対応工事とか少しの改装などはあると思うので、
喫煙所が、廃止になった時、お掃除はされたと思いますので、壁とかは塗りなおしされたと思いますが・・・。
なぜ、メダリオンだけがこんな色?
細かくて、塗ると細部がつぶれちゃうとか???
判らん〜!
もう〜だからタバコって嫌いなんだよね!(やつあたり?) -
今は、冊子がお置いてあったりする感じで、大した事には使われていません。
-
廊下を最初に入ってきたホール方向へ戻ります。
照明器具が廊下用と思えない素敵さ。
ガイドのおじさんが一個欲しいって言うのも判る。 -
廊下の照明も部分的にはこのようなメダリオンがついているのです。
あ〜いいな〜やっぱ、じぶんちにもこの位の大きさのならつけられそう。
でも、メダリオンってあんまし売ってないよね。
ホームセンターじゃ売ってない。
まぁ。モールディングも昔は全然売っていなかったけど、最近ぼちぼち見かけるから、
メダリオンもいつか、みんなが欲しがれば出てくるかも。
でもね〜そうなるとつまんないとも言えるか・・・。
ニューヨークのダウンタウンとかでは売ってるのみたんだけどなぁ(古い建物から外したやつ)
やっぱ、自作か? -
中庭への扉です。
残念ながら大した中庭ではなかったですが・・・。 -
1階の中庭に面した廊下。
二階同様やはり床タイルが見られるようにしてあります。 -
柱の下のほうには石の飾りもあります。
やっぱりこれは、元々のモザイクタイルの床とマッチしていたんでしょうね。 -
ドアの取っ手も素敵。
この建物は細部も素敵なものが多いです。
このハンドルなんて、今の住宅にも全然OKなデザインですよね。 -
今は使われていない、カフェカウンターがありました。
何年か前まで、ここでコーヒーが飲めたのだそうです。
おばちゃんがここに通ってきて、喫茶営業をしていたそうですが、
採算あわないのかやめちゃったそうで・・・。
なので、ガイドさんは、
「もったいないから誰かやてくれればいいんですけど、
多分、儲からないでしょうね・・・」と言ってました。 -
ホールに戻ってきました。
お約束の約20分で急ぎ足で見せて頂きました。
ありがとうございます。
お話 面白くて、お願いしてよかったです。 -
ホール脇の1号室では「不動産なんでも無料相談会」が開催されていました。
今日見学した他に、講堂があるのですが、今日はそこは公開されていません。
毎月15日に公開されるそうなので、どうせならその日に来た方がいいのですけどね・・・。 -
ホールの所のある柱です。
大理石でできています。
4本もありますが、これは、意匠的なもので、構造体とは関係ないだろうと思い、引き続きガイドさんに聞いてみると、
やはり、意匠的なもののはずだという事です。 -
床はモザイクタイルです。
きれいな柄が描かれています。 -
しかし、このタイル、古いものなので剥がれても同じものが無く、修理がきかないので、困っているそうです。
最近、観光旅行にキャリーバックを使う人が増えて、
ここの見学にもキャリーをガラガラ転がしてくる方が増えたのだそうです。
で、タイルが一層、傷んでしまうようだと・・・。
タイルって1枚剥がれるとその隣が剥がれやすくなりますからね・・・。
キャリーダメだとも言えず、また、同じ色のタイルが手に入らないので修理も出来ずに困るとおっしゃっていました・・・。
茶色の所ってやむを得ず、補修した所みたいですね・・・。 -
外からもう一度建物を眺めます。
復元されたドーム。
スレート葺きがいいですね。
このスレートも東京駅同様、登米や雄勝町など国産のものが使われているそうです。 -
複雑な屋根の形状ですね。
夜はライトアップも実施されています。
ライトアップされたジャックの塔も見たいものです。 -
”横浜市開港記念会館”をたっぷり楽しみました。
まだ、このあたり、見たい建物もありますし、
氷川丸にも行かないとなりません。
このつづきは、
横浜・ヘリテージング街歩き。4 日本大通りあたり〜山下公園
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