2012/06/20 - 2012/06/21
43位(同エリア122件中)
Halonさん
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6//20(水)テレルジ・ツアー初日。滞在先は亀石に近いゲルだった。初めての乗馬を無事に乗りきり、3km離れた山寺まで歩く。夕方は牛の乳しぼりを見学。薪ストーブで温まりながら眠る。
6/21(木)テレルジ・ツアー2日目。ステイ先のお母さんに頼んで、ゲルの中で乳製品加工の様子を見せてもらう。
裏山に登りに行く途中のゲルで思わず日本人の兄弟と出会う。
5日目 ウランバートル10:20⇒テレルジ11:30(自家用車70km,ツアー代に含む)
【乗馬、ブッタモネストリー】
6日目 テレルジ14:00⇒ウランバートル15:30(自家用車70km,ツアー代に含む)
テレルジの標高:1500m 100Tg=約6円
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 2.5
- グルメ
- 2.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 社員・団体旅行
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行なし)
-
今日から一泊二日のツアーに参加する。行き先はウランバートルから70km離れたテレルジ国立公園。
T氏とその友人に同行させてもらうが、友人というのはマカオ人の彼女だったので、事前に気が利かなくて申し訳なかった。
3人参加の場合、一人65ドルのコースだ。料金には現地までの送り迎え、食事4回、ゲルでの宿泊、一時間の乗馬、公園への入場料が含まれる。飲み水だけは各自持っていくよう言われたので、1.4Lのミネラルウォーターを用意する(600Tg)。 -
朝10時20分ごろゲストハウスを出発。ドライバーのお父さんは英語をしゃべらないので、身ぶりを交えてのやり取りとなる。途中のガソリンスタンドで給油。
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テレルジ方面への分岐点を過ぎると、だんだんと自然の中へ入っていく。
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やがて前方に料金所が見えた、と思ったらドライバーは急に右の路肩を乗りこえ、草原を突っ切りはじめた。料金所破りか?でも百メートル横の料金所からはこちらが丸見えなんだが。
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何事もなく料金所を迂回したあと、道路のほうに鷹匠がいるのが見えた。「あっ、停まって」と言いかけたが、まあ帰りにも見れるだろうと思いそのまま通りすぎる。
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峠を越えると向う側に宿泊施設が並ぶエリアが見えてきた。
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川の横を通りすぎる。
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ときどき道を牛が横切り停車。やがて亀石が前方に現れると、そこから左に折れて11時半ごろ宿泊地に到着。
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3つ並んだゲルの中から家族が数人出てきた。ウェルカム!などとは言わず素朴な感じのお出迎え。
その中でややハイテンションで角刈りの男性が英語で話しかけてきたので、この人がスタッフかと思ったら前日に泊まったお客さんだった。東洋系カナダ人の彼は「この先にブッダ・モネストリーがあって往復3時間で歩いていけるよ」などと周辺のことを説明してくれた。ここでの滞在は2時までのはずだが、男性は「早く帰りたいから」とドライバーに言って12時前にはウランバートルへ帰っていった。 -
僕らが泊まるゲルは真ん中に薪ストーブがあって、その周りにベッドが数台と食事用のテーブルが並べてある。
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天窓が開いていて中は割りと明るい。
T氏はベッドを見てちょっとがっかりした様子。
部屋の満足度:50点 -
家族はお母さんと娘さんが二人、女の子と男の子の兄弟と犬。それに裏のゲルにも若い男性二人、女性一人がいた。英語をしゃべるのは一人の娘さんだけなので、用事があれば彼女に頼む。
子どもたちがやってきてT氏を相手に遊んでいたが、だんだん図に乗ってきてT氏を棒で叩いたりして困らせている。 -
家族が住むゲルの方には戸棚や引出しのほかにテレビ、冷蔵庫、洗濯機が揃っている。
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ゲルの入口横には水が満タンに入ったタンクが二つ置かれていた。周辺のホテルから運んでくるそうだ。「顔を洗う水をくれ」とは言えない環境だ。お茶用にポットをくれるので、歯磨きにもそれを使い、顔や手は持参のウェットティッシュですませた。
それにしても洗濯機はどうやって使うのだろう。日本と同じ水の使い方ではないはずだ。 -
ゲルの隣には大量の牛の糞が燃料用に貯蔵してある。
トイレは敷地の端っこに小屋があり、板の下に掘られた深い穴から微かに羊肉の臭いがした。 -
「昼食は一時からです」と聞いて、しばらく散歩に出かけることにする。外出時にはゲルのドアに鉄板を挟んだ上からカギをかけた。
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亀石に近づいてみると、登っているグループがいたので付いていく。
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中腹から見渡すとはるか右奥にブッダ・モネストリーらしき寺が見えた。
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雨が降ってきたので急いで降りる。
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亀石の前では馬が客待ちしていたが、その他は思ったほど観光化されてない。
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ゲルに戻ると家族が薪割りの最中だった。
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お昼ご飯はモンゴル風ニクジャガ・ライス。正式名称は不明。
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午後からはいよいよ乗馬。乗馬経験はまったくないので、にわかに緊張する。ほかの二人は経験者だということで、僕が最後に乗馬して先導のお兄さんに馬を引いてもらう。お兄さんは英語をしゃべる気配もなく、何を教えてくれるわけではない。
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しばらく乗って慣れてきたころ、何か問題でもあるのかお兄さんの馬と乗り換えることになる。そのついでにカメラを取りだし首にかける。最初の馬はときどき頭を下げていたが、二頭目の馬はそれがない分乗りやすかった。
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余裕が出てきたので、馬の上から写真を撮る。
靴下を履いているが、足首が鐙に当たって痛い。 -
あたりをぐるっと一周して亀石の前を通ってゲルに戻る。
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正味50分間の乗馬を無事終了。こけなくてよかった。お世話になった馬にも感謝。
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ゲルのストーブには薪が用意されていた。
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天気が良くなったのでブッダ・モネストリーまで出かけてみる。
3人で歩きはじめたら、前方から犬が3匹走ってきた。そのうち一匹は宿泊先の犬だとわかり安心する。どうやら我々に付いてきてくれるようだ。でもちょっとありがた迷惑かな。 -
牛と対峙する犬。
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この辺にある建造物はとりあえずゲル型にしてあるようだ。
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犬たちに先導されて寺までの道を歩く。
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50分歩いて寺の門に着いた。
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中に入るとモンゴル語と英語で人生の教訓みたいなことを書いた立看板が、参道沿いに延々続いていた。板には表が1番、裏が2番、という具合に番号が振ってある。
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僕の予想では煩悩の数だけ108つの教訓が書いてあると踏んだのだが、実際は140番ぐらいまで続いていた。
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英語で書かれた教訓にはわからない単語が結構あるが、シンガポール国立大卒のT氏に聞くとたちどころに意味を教えてくれた。
マカオ人のF譲も流暢な英語をしゃべり一見さばさばしていそうだが、いちいちT氏を通して僕に質問してきて可愛いところがあった。 -
タルチョに負けずカラフルな色の仏様。
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最後に階段を登りきって
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本堂にたどり着く。
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振りかえると、はるか道の先に亀石が見えている。
ここまで1時間20分の道のり。 -
本堂の扉の先では地元民がお参りしているようだが、中に入ろうとすると管理人の爺さんが現れて「ツーサウザンド!」と入場料を要求してきた。
ドイツ人と思われるグループが1人2000Tg を払って本堂に入りはじめたので、その後ろに立って見ていたら、T氏が
「なるほど、扉が開いた瞬間に中をのぞくんですね。ケチな旅行者」と大笑いしている。 -
お堂の周りのマニ車を回して一周して戻ると、さっきのドイツ人たちが外に出てきた。
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爺さんがそれを先導してお堂の外部を事細かに説明しているが、我々のほうは無視される。
「お金を払うと待遇がぜんぜん違いますよ」とT氏がまたウケている。 -
帰りは違う道を通って帰ろうということになり寺の門から右へ進むが、間もなくフェンスにさえぎられて仕方なくもと来た道に戻る。
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途中の牧場から再び右に曲がってみる。
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牧場のベンチでちょっと休憩。
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ゲルの間を突っ切らせてもらって、丘越えの道を登る。
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丘の向こうにも道が続いていたが、その先でフェンスが行く手を塞いでいた。さて左の森を突っ切るか、右に遠まわりしてフェンスを迂回するか迷いながら下まで降りると、
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T氏がフェンスの下に溝を発見。そこを通って先へ進む。
通っているところを再現して写真を撮る。
「はいカット!お疲れさま〜」 -
宿のゲルまで後2kmぐらいのところで通りかかった車に
「乗っていかないか?」と声をかけられる。ドライバーの兄ちゃんは、作りたてのチーズケーキのようなものを皿に乗せて片手運転していた。 -
亀石の手前でお礼を言って車を降りる。
そういえばウランバートル市内でも、道端でヒッチハイクしている人を頻繁に見かけた。モンゴルでは車が歩行者を乗せてあげるのが普通のことのようだ。 -
夕食までゲルの周辺で暇つぶし。
ゲルは風で飛ばされないよう錘をぶら下げてある。 -
夏の間はフェルトの裾を開けて風を通すようだ。
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定住ゲルの外では電力計が回っている。
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寺まで護衛してくれた犬たちは僕を見つけるとすぐに寄ってくる。なついてくれるのはうれしいけど、ちょっと、、、
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宿の前から亀石を望む。
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よく見ると亀石には目、鼻、口に耳、もみ上げまで付いていて可愛い顔をしている。
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テレルジと言えば、やはり亀石の見える範囲で宿泊するようだ。であれば亀石周辺にはもっと宿泊用のゲルが密集してもよさそうだが閑散としている。
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ところでテレルジに自力で来た場合、バスはどこに停まるのだろう?もし国立公園の入口で停まられても、そのあと自力でタクシーを拾って散在するゲルを探しまわるなど考えられない。やはりツアーに参加しないと不便なようだ。
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夕ご飯は肉入りきし麺(ゴリルタイ・シュル)。これだけでは足りないので、手持ちの食料を食べる。
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牛の乳しぼりは朝、夕の二回。夕方7時15分ごろ、牛たちが帰ってきたところでお母さんが小屋まで乳しぼりに行く。
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まず子牛を一頭ずつ小屋から出して親牛の乳を少し吸わせて乳の出を良くする。
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それから親牛の後ろ足を縛り、子牛をどかしてから乳しぼり開始。しぼり終えたら待っていた子牛が残りを吸いだす。娘さんも乳しぼりはできるが、まだお母さんよりは下手だと言う。
夕方しぼった乳は、明日の朝しぼる乳と合わせてから煮こんでバターやチーズを作るそうだ。 -
夜8時半、外はまだ明るい。娘さんが薪ストーブに火を付けにきた。着火剤には乾燥した牛の糞を使う。日が暮れたら冷えてきたので、ヒートテックの上にセーターを着て寝る。
夜中に二回起きてストーブに薪をくべる。ゲルの中は意外と暖かく、薪をくべすぎると毛布がいらないほど暖かくなった。
ゲルの外に出て星を見上げるが、曇っていてそれほど見えない。北斗七星らしき形だけはわかった。 -
6日目
朝6時、お母さんが牛の乳しぼりに出かけるのを見送る。
裏の岩山で山羊の群れを見かけた。 -
6時半、お母さんが戻ってきたので、バター作りを見せてもらうためゲルにお邪魔するが、二人の娘さんがまだ寝ていて入りにくい。遊牧民の朝は意外に遅かった。薪ストーブの上の鍋に牛乳を入れて弱火でゆっくり暖める。
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牛たちは連れ立って、勝手に草を食べに出かけていった。
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ゲルを出入りしていたら、お母さんが椅子を用意してくれたので、腰を落ちつけて観察を始める。20分加熱して表面に膜ができた。
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45分経ったところで、小麦粉を溶いたものをひしゃく半分ほど鍋に投入。そのままひしゃくですくって上から流しこむ動作を1分ほど繰りかえす。しっかり泡が立ったところで一日放置すればウルムの出来上がり。
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ウルムからアールール(乾燥チーズ:写真)やシャルトス(バター)ができるようだ。
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今の状態をコップで飲ませてくれたが、あまり濃くはなく、甘みもクセもない味。
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これに小麦粉と砂糖を加えてハージモクというものを作ってくれた。
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朝食のパンに付けて食べてみる。
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ほのかな甘みで、お腹にたまる。だまができたホワイトソースみたいな感じだ。
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「アイラグ(馬乳酒)は?」と娘さんに聞くと「うちでは馬を飼ってないからできない」との答え。ちなみにアイラグは7月にならないとできないので、今回の旅行中に飲む機会は無かった。
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午前中は小雨模様なのでしばらくゲルで休憩。T氏達は傘をさして散歩に出かけた。
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9時半ごろ、ひとりで散歩へ出かける。山の上の方まで牛の糞が落ちているので、尻餅をつかないよう注意して歩く。
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小山を越えると、その先に一本道とゲルの集落が見えた。
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近所のゲルの前を通っていたら「うちに日本人がいるから」と誘われて一軒のお宅へ。
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中には男の子の兄弟がいた。奥さんの話では、ほんの数ヶ月前にモンゴル人のお母さんに連れられて日本から来たそうで、日本人のお父さんは日本でお仕事中、お母さんはウランバートルで出稼ぎ中。お母さんの妹である自分が、ほかの子どもと一緒に育てていると言う。お兄ちゃんのほうはだいぶナーバスになっていて、モンゴル語はまだトイレのことしかしゃべれないと言う。そりゃいきなり言葉の通じない田舎のゲルで暮らしはじめたらナーバスになるだろう。
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スーティーツァイをご馳走になりながら、子どもたちと日本語で話す。
「ヒコーキで来たの?」
「う〜うん、中国から汽車で来たんだよ。これから裏山に登ってみるんだ」
「え〜、すごく急だよ。大丈夫かなあ」 -
子どもたちに心配されながら裏の岩山へ向かう。
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途中までは山道を登り、そのあとは道なき急坂をジグザグに登り20分かけて向う側が見える尾根まで到達。
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向こう側の景色を見下ろし満足してから下山。
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登るときに目印に覚えておいた切り株に向かってゆっくり下る。
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下りは登りより長く25分かかった。
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「無事に登ってきました」とゲルの奥さんと子ども達に声をかけ宿まで戻る。
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お昼ご飯は夕食とほとんど同じ肉スープパスタ。
持ってきたミネラル・ウォーターはまったく使わずにすんだので、未開封のまま娘さんに渡すと喜んで貰ってくれた。 -
ゲルの横にはネギなどの野菜を植えてある。
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14時前にお迎えの車が来てウランバートルへ戻る。
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宿で一服後に市内の楽器店を見にいく。
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ちょうど琴の演奏をやっていたのでしばらく鑑賞。
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店内には民族楽器が並んでいる。
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スフバートル広場は前回よりは人が少ない。
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玉座にどっかと座るチンギスハンの像。
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歩道の果物屋。中国よりは割高なようだ。
宿のホットシャワーで二日ぶりに顔と身体を洗いさっぱりした。
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