2005/04/22 - 2005/04/27
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旅人のくまさんさん
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<2005年4月24日(日)>
龍勝の温泉では3連泊ですから、今朝も荷物を纏める必要が無く、気軽なスタイルでの三江(さんこう:サンジアン)観光への出発です。ホテルの朝食は、バイキング方式で充実していましたから、この3連泊は申し分の無いものでした。
この日のメモは目ぼしいものがありません。最初バスの中でメモをとり始めたものの、バウンドでとても文字が書ける状態ではなかったからです。つい、この一日は、その後遺症が残って、メモを取る気力がなくなってしまいました。
<三江観光への道>
メモも写真もとれなかったマイクロバスの話しです。「三江までの道は舗装されていない悪路ですから、昨日までのバスを乗り換えて、バネが硬く、座席も硬い車です」と紹介されたのが序章でした。
早い時間のホテル出発でしたから、昨日の交通渋滞の難所は、うそのように難なく通り過ぎて順調な出だしでした。ところが、昨日通った道から外れて、川沿いに西方面に向かい始めた時から、様相は一変しました。拡幅工事が始まって、でこぼこ道になったからです。
悪路に強い車ではなく、何時壊れてもおかしくないような、おんぼろ車でした。バウンドする度に、人より先に車が悲鳴をあげて、軋んだ音を出していました。事実、帰りにはエアコンも壊れてしまい、土埃と蒸し暑さの二者択一を迫られて、難儀しました。
拡幅工事は日本とは違って豪快な進め方でした。適当な例えではないかも知れませんが、軍隊の工作班による緊急工事といった進め方でした。日本の常識を当て嵌めるのは適当でないでしょうが、安全管理よりも工期、効率優先と見受けました。「郷に入りては、郷に従え」と言ったところでしょうか。
時間がかかった理由は2つありました。1つはでこぼこ道のために、スピードを上げられないことでした。もう1つが、工事のための道路封鎖でした。決して通行量が多かったわけではありません。少ないから、道路封鎖での工事も進められていたのでしょう。
<三江到着、トン族民家での昼食>
ロデオ道で思ったより時間を食いましたから、三江に着いたのは、予定より大分遅れていたようです。漏れ聞いた話ですが、3時間以上はかかると読んでいたのが、5時間ほどかかってしまったようです。道路が整備されれば、おそらく1時間少しの行程でしょう。今回は、それを承知で一足先に見学できたことが自慢話の種です。
トン族の昼食の家は少し坂道を登ったところにありました。その近くには立派な鼓楼がありました。今回見学する馬胖鼓楼とは別のものですが、十分に見応えがある風格のある建物でした。往きと帰りにカメラに収めました。
高床式の建物で、一階が吹き抜けの2階に食事が用意されていました。ありがたいことに、ビールも冷えたものが用意されていました。青島ビール、チンタオ・ピーチュではなく、地元のビールでした。しかし、水も麦もいいのでしょう、中々いける味と喉越しでした。
素朴な田舎料理の方も満足でした。塩味も丁度いい感じで、ビールを美味しくいただきました。キノコのスープ、カボチャの煮付け、山菜料理などが小さなテーブルに溢れるほど並べられました。
ここでもワンちゃんは大切にされているようでした。雌犬が部屋にやってきて、やがてテーブルに下に潜りました。静かに腹ばいになって、餌を待つポーズになりました。この行儀のいい母犬に、色んな料理を、少しずつ分けて与えました。与えられた食べ物を、一応は匂いを確認しながら、全てを平らげました。子育ての最中ですから、お腹が空くのでしょう。
そのうち、やんちゃな子犬もやって来ましたが、こちらは、暫くしたら家人に追い払われてしまいました。最後は母犬も部屋から出されましたが、早速、戸外で子犬に乳を飲ませていました。
<程陽永済橋見学>
時間の都合で、この橋を渡って先に昼食を摂りましたから、帰りにゆっくり観光しました。トン族の建築物として屈指のもので、1912年に建築が開始され、10年余を費やしたとされます。雨が多いこの地方独特の風雨橋と呼ばれるもので、子供の遊び場や、お年寄りの集会所として使われているようです。現在はお土産店が並んでいます。
それにしても、トン族の手になるこの橋は、素晴しい建築技術と美的感覚に満ちたものです。ヨーロッパの人達が賞賛した理由がよく理解できました。小さな川に不釣合いなほど優美で、堂々とした橋です。橋と表現するより、建物群と言った方がイメージが沸きます。
こんな建築を、設計図なしでやすやすとこなすトン族は、「只者ではない」との思いを強くします。民族の歴史を遡れば、他に類を見ない建築技術や美的感覚を生み出し、受け継いできたルーツが分かるかも知れません。
私の勝手な想像ですが、その昔、王国を築き上げた民族が、その後にやってきた征服者に追われ、この地に棲みついたのかも知れません。王宮を造るくらいの技術が無ければ、素晴しく洗練された建築技術が伝承されるわけはないと感じたからです。いずれにしても、大いに想像力を掻き立てられるトン族の里での体験でした。
<馬胖鼓楼見学>
トン族の類まれな建築技術は、この馬胖鼓楼でも遺憾なく発揮されていました。程陽永済橋と同じように、国の重要文化財に指定されています。やはり、釘1本も使わない建築です。
馬胖鼓楼の素晴しさを最初に見たのは、川を渡ったあと、逆光で見た屋根のシルエットでした。リズミカルな屋根飾りがなんとも言えない風雅な趣を醸していました。日本で言えば、奈良の里に移築しても違和感を感じないような素晴しい造りです。
坂道を登り、門を潜ってから、正面からの景観も楽しみました。黒い屋根に白い漆喰、落ち着いた朱色木組みのだけのシンプルな色でした。鼓楼は、戦乱の世、気球を告げるための太鼓を吊るした建物ですが、今は平和な時の流れの中にあります。
開け放しになった入口から入って、見上げた木組みも素晴しいものでした。4本の本柱を中心に、リズミカルな木組みが上に向かって段々狭まって組まれていました。その本柱には溝が掘られ、横木がしっかりと通してありました。最上部まで吹き抜けになっていました。
<三江からの帰りに>
帰りもロデオ道との格闘でした。現在進められている拡幅工事は、長区間を一斉に始めていますから、比較的短期間で完工するかも知れません。1年か、長くても2年はかからない印象でした。このでこぼこ道には悩まされましたが、便利になった後の世俗化の方がもっと心配です。こちらの方は、二度と後へは戻ることが出来ないからです。
往きに崖の上で拡幅工事をしていたショベルカーは、帰りの2、30mの高さから削った岩を落としていました。このための通行止めになっていました。
渋滞の原因が分かりましたので、車から降りて夕暮れの景色を楽しみました。丁度、谷間を染めて夕日が沈む時刻でした。この景色を見せて貰うための通行止めとも思えるグッドタイミングでした。
程陽永済橋で
トン族の部落隔てる小川あり風雅極る橋渡り行く
三江の小川に春の時は来て水汲上げる水車ゆるりと
馬胖鼓楼で
黒色の瓦に白き漆喰の堂宇静まり郷に佇む
- 交通手段
- 観光バス
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昨日の龍背棚田見学は最高でした。今日は引き続いて三江の見学です。河原には枇杷が袋掛けしてありました。
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シートを広げて、これから露店の始まりです。興オフに見える白い建物は村役場でしょうか。
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街道脇には市が立っていました。実にさまざまな品が並んでいましたが、歯の治療、目の治療のための露天があったのには、正直、吃驚しました。
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川沿いの山は、特に急な傾斜地で無い限り、例外無く棚田が作られていました。作業小屋か民家も点在していました。
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中国の田舎を訪問する旅の場合、現地のガイドさんが組まれるスケジュールで難しいのが、トイレ休憩です。ここは、1回目のトイレ休憩の場所です。
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1回目のトイレ休憩は、一寸した市街地でした。その一角のビルをお借りしました。その町のローターリーの花壇です。
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龍勝の市街地です。高層ビルはありませんが、この地方では大きな町なのでしょう、都会としての機能、外観は保っているようでした。
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バスが停まったすぐ先がロータリーになっていました。その広場には靴磨きの人が店を出していました。ご年配の女性の方が多かったようです。
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日本では見掛けなくなった三輪自動車です。単車と同じような横に長いハンドルです。
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この付近では珍しい都会風景です。龍背の温泉から次の見学地に向かう途中、往復2回、通過しました。
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暫く川沿いの道を走りましたが、全くの悪路でした。洗濯板のようなでこぼこ道を、絶えず揺られながら進みました。
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バスの中の光景です。悪路を走ることが分かっていましたので、ばねの固い車に乗換えての三江見学でした。
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バスは道路拡幅中のでこぼこ道を前後左右に大きく揺れながら、低速で進みました。赤土をレンガ材にする工場も途中で見掛けました。
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バスの中からの車外風景です。緑が見えますと、ほっとしました。僅かな耕地も見えます。
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今日のバスの中の光景です。悪路の連続で、写真を撮るのも大変でした。
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赤土でないところは岩盤です。この部分は、削られて年月が経った部分です。新しく削られた部分は、落石を心配しながらの通行でした。
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揺れが収まる平坦部分に出ると、皆さんの歓声が上がりました。この橋の上もその1つです。しかし、その先は、また長いでこぼこ道でした。
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市街地案内の時と違って、悪路に強いバネの硬いバスとの謳い文句でした。しかし、実際は何時壊れてもおかしくないような年代物の車でした。
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休憩場所からの川の対岸の景色です。景色に溶け込むように一叢の建物がありました。
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給油所で休憩を取った時の写真の続きです。ガソリンは一度に10リットルか給油できないようです。日本のオイルショックの時を思い出しました。
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対岸には先住民の集落が見えました。黒い瓦を葺いた同じ高さの家々でした。三江は建築の技術力が高いトン族の故郷です。
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現在の道路も、崖を切り開いて作られているようでした。この家のスペースは、厳しい川べりでした。
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大木の横からの対岸風景です。日本で言えば、カヤのような大木でした。カヤでしたら、将棋盤の材料として有名です。
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長い長い悪路は大変でしたが、この場所まで来れば、三江までの残りの距離は少ないようです。Myちゃんは余裕の笑顔です。
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途中、よく牛を見掛けましたが、ほとんど自由に牛だけで行動していました。ちゃんと車に道を避けてくれたり、急かされて退いたりでした。
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この辺りは舗装されていますが、ここまでの道が大変でした。カメラの先が三江方面です。もう少しかかりそうです。
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川を挟んだ向こう岸に、町並みが見えていました。古い民家ではなく、コンクリートで建てられた新しい町並みでした。
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近くの場所からの対岸風景です。今回の旅行では、一番長く感じたバスでの移動でした。
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三江が近付いてきたようです。小さな市街地に入り、商店が並ぶようになりました。
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長い長いでこぼこ道から開放されて、やっと三江に到着しました。早速、立派な甍が出迎えてくれました。
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