Wien Nr.1/軍事史博物館　

2004/11/01 - 2004/11/10

Heeresgeschichtliches Museum　軍事史博物館

ウイーン南駅の近くのスイス公園にある。　ウイーンを訪れる日本の方々は多いが、この博物館の訪問報告がほとんど見あたらない。
しかし、1600年頃から1945年迄の戦争の歴史が、時代別に展示されていて墺太利の歴史に興味の有る方にはお薦めの場所。更にはミリタリー・ファンやメカ大好きな人、そして嘗ての王侯貴族達や将軍達の軍服が手入れも行きとどいて美しく飾られているので、服飾に興味のある人にもお薦め、愚妻は若い頃　東京のドレメで３年学んだので、大砲や飛行機には全く興味を示さなかったが、美しい軍服の仕立てや、刺繍には殊の外感心していた。　戦争ゴッコで遊んだ世代（ほとんどの人はもう知らないが）には特にお薦めする。少年時代のあの戦争の勇ましさや、軍服姿の将校へのあの憧れを思い出させてくれる。小生６０年前は「軍国少年・少国民」であった。

エリア ウィーン(オーストリア)

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 鉄道
• 航空会社: オーストリア航空

Arsenal：元の武器庫を軍事史博物館とした。公園を抜けていくとこの建物が現れる。これは建物の裏門。

1850〜1856年建設

博物館正面

墺太利・洪牙利帝国（オーストリア・ハンガリー帝国）の海軍の紋章と思われる？。今の同国では海軍など考えれられないが、昔はアドリア海はハプスブルクの海だったのだ。　そういえば、今次大戦中のハンガリーの独裁者、フォルティーは「提督：海軍の将官」だったし、「サウンド・オブ・ミュージック」の貴族もたしか海軍将校だった。

正面のホールの柱には歴代の英雄達が立ち並ぶ。正面階段の踊り場には　皇帝・フランツ・ヨーゼフの胸像。

これだけの英雄達の彫像が居並ぶと壮観である。いかにも軍事史博物館らしい。

２階踊り場から正面玄関を見る。

ピカピカに磨かれた床。たしかこの奧に「ミュージアム・ショップ」がある？。

正面階段の踊り場に鎮座する　皇帝陛下。ハプスブルク帝国の崩壊を見ずに薨去したのは幸せか？　皇帝薨去後　第一次大戦に敗北、帝国は解体した。

エントランスの天井ドーム

子供達も先生に引率されて見学、歴史の勉強。

説明書を購入しなかったので詳細は不明

大砲の背後には戦場のすざましい場面が大きく見事な油絵となって描かれている。普墺戦争の頃か？

いかにも勇ましい馬上の将軍達。しかし、こんな美しくかっこいい軍服で戦場に出たのか？　何時も疑問に思うのだが、戦場では硝煙と泥濘で泥まみれで真っ黒くなるはずなのに？

沢山の槍と臼砲　17世紀頃のものか？　戦場での司令官用の椅子も展示。

このショウウインドーの中には武器と共に軍楽隊のティンパニーや金管楽器も展示。

Der Moeser von Belgrad：ベルグラード（ユーゴの首都）の臼砲。はたして射程距離は？

うちのカミサンは美しい軍服を食い入る様に眺めていた。特にチロール軍の軍服のエーデルヴァイスの刺繍がお気に入りの様であった。

これが第一次大戦のきっかけとなった「サラエヴォ事件」のフェルディナント皇太子が乗っていて暗殺されたオープンカー。弾痕もそのまま残っていて、さらに事件の時、皇太子が着用していた軍服も弾痕の穴が空いたままで展示されている。正に近代史の貴重な資料。

本当に初期の複葉機。最初は爆弾も手で投げ落としたそうだ。

Unterseeboot：Uボートの模型　内部の構造がが良くわかる。第２次大戦中は墺太利はヒトラーに併合されて、独逸だったのだ。

Fieseler Storch：愛称　コウノトリ（Fieseler ?　人名か？)

Franzoesischer Kriegsluftballon ：仏蘭西の戦闘用気球
1796年　ヴルツブルクの戦いで捕獲。18世紀末にはこんなシロモノがもう使われていたようだ。

これらは第２次大戦で使用された。左のオートバイにはキャタピラーが付いている。左の砲の車輪はゴムタイヤ、ジープで牽引したものか？

左・高射砲　右・探照灯
戦時中　初めて（たしか昭和19年？）我が市の上空高く初めてボーイングＢ29爆撃機が現れた時、何処かの基地から高射砲がポンポンと打ち上がったが、全くＢ29には届かず、遙か飛行機の下の方で、炸裂、まるで煙だけの昼間の花火のようだった。高射砲というものは当たらないものだと子供心に妙に感心した事を記憶している。オヤジは川崎に仕事で出かけ、空襲に合い、高射砲の破片が落ちてきて腿に大けがをしたことがあった。

これは正式になんと云うのか判らないが大変大きな大砲である。大きさから云って「列車砲」ではないと思うのだが。砲身のから想像するに　かなりの射程距離と威力があると思われる。

軍用馬も展示、重機の運搬には馬も欠かせない。中央の２門は対空用か？バーズカ砲の様なものもある。
近代兵器についても説明板を良く読んで来なかったので詳細は解らない

博物館の周辺　美しい公園となっている。