岩出山市の中心を走る道は羽後街道と呼ばれる。<br /><br />10年前に都市改造が行われたとかで、この地方にしては拡幅の広い立派なメインストリートが走り、その町並みも昔風の様相にはしているが、まだ新しい綺麗な店舗が連なる。<br /><br />そのメインストリートに面して立つ”割烹日富見家”で昼食。<br /><br />”割烹日富見家”の右隣は竹細工の店があり、道路を隔てた反対側に大崎市竹工芸館の立派な建物まである。<br /><br />案内の先生の説明に寄ると、岩出山伊達家の4代目村泰が冷泉家訪問の帰りに、竹細工職人を3人連れ帰り、竹細工を奨励したのが伝統となって今に残っているとのこと。<br /><br />大崎市竹工芸館は　残念ながら当日は休館であった。<br /><br />”有美館”はメインストリートを北に進むと交差する、鉄道”奥の細道湯けむりライン”の有美館駅の南側にある。<br /><br />ここ岩出山は伊達政宗が、秀吉の仕置きで米沢から岩手沢に配置換えになり、それから関が原の功績で、家康から新たな土地を与えられ、仙台に移るまでの10年間を過ごした地。<br /><br />その際政宗は地名を岩手沢から岩出山に改めている。<br /><br />政宗が仙台に移る際、政宗は岩出山を4男の宗泰に譲る。<br /><br />有美館は岩出山伊達家の2代目宗敏が立てた隠居所を、後に家臣師弟の学問所としたもの。<br /><br />残念ながら有美館の母屋は3・11の災害の修復中で、工事幕に覆われていたが、国の名勝にも指定された見事な庭園を、職員さんの案内で鑑賞することが出来た。<br /><br />芭蕉達はここ岩出山の旅籠に泊まったとされているが、岩出山に関しては奥の細道には勿論、曾良日記にも「岩出山に宿ス」と一言あるだけで何も無いある。<br /><br />ここでも芭蕉の政宗無視の姿勢が貫かれている様に思えるのだが思い過ごしだろうか。<br />

奥の細道を訪ねて第10回21陸奥上街道沿線の景観③芭蕉一宿の地・”岩出山”と”旧有美館庭園”

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2012/07/04 - 2012/07/04

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#歴史・芸術

旅行記グループ奥の細道を訪ねて第10回藤原栄華の平泉より出羽路の旅　（目次）

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岩出山市の中心を走る道は羽後街道と呼ばれる。

10年前に都市改造が行われたとかで、この地方にしては拡幅の広い立派なメインストリートが走り、その町並みも昔風の様相にはしているが、まだ新しい綺麗な店舗が連なる。

そのメインストリートに面して立つ”割烹日富見家”で昼食。

”割烹日富見家”の右隣は竹細工の店があり、道路を隔てた反対側に大崎市竹工芸館の立派な建物まである。

案内の先生の説明に寄ると、岩出山伊達家の4代目村泰が冷泉家訪問の帰りに、竹細工職人を3人連れ帰り、竹細工を奨励したのが伝統となって今に残っているとのこと。

大崎市竹工芸館は　残念ながら当日は休館であった。

”有美館”はメインストリートを北に進むと交差する、鉄道”奥の細道湯けむりライン”の有美館駅の南側にある。

ここ岩出山は伊達政宗が、秀吉の仕置きで米沢から岩手沢に配置換えになり、それから関が原の功績で、家康から新たな土地を与えられ、仙台に移るまでの10年間を過ごした地。

その際政宗は地名を岩手沢から岩出山に改めている。

政宗が仙台に移る際、政宗は岩出山を4男の宗泰に譲る。

有美館は岩出山伊達家の2代目宗敏が立てた隠居所を、後に家臣師弟の学問所としたもの。

残念ながら有美館の母屋は3・11の災害の修復中で、工事幕に覆われていたが、国の名勝にも指定された見事な庭園を、職員さんの案内で鑑賞することが出来た。

芭蕉達はここ岩出山の旅籠に泊まったとされているが、岩出山に関しては奥の細道には勿論、曾良日記にも「岩出山に宿ス」と一言あるだけで何も無いある。

ここでも芭蕉の政宗無視の姿勢が貫かれている様に思えるのだが思い過ごしだろうか。