2025夏 イギリスさんぽ旅 ⑩湖水地方ハイキング1日目 モス・エクルスとヒルトップ

2025/08/15 - 2025/08/15

　湖水地方ハイキングの初日は、ボウネスからウィンダミア湖を渡って、向こう側の丘を歩きます。湖が見える道を進み、草原や森を抜け、ビアトリクス・ポターが愛した家ヒルトップや、小さな湖モス・エクルスを訪れました。天気が良くて、気分は最高！
　

エリア 湖水地方(イギリス)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 50万円 - 100万円
• 交通手段: 船 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

　ウィンダミアではゲストハウスのウッドランズに３泊した。ウィンダミアやボウネスには、たくさんのホテルやゲストハウス、B＆Bがあり、どこに泊まろうか悩んでしまった。価格と利便性でここを選んだら、「地球の歩き方」にも載っていた。

ウッドランズ ホテル

ゲストハウスと言うが、部屋は個室だし、専用のトイレやシャワーが付いている。ホテルに近い。部屋はこじんまりとしているが、清潔で問題ない。快適に過ごせた。エレベータはないが、その程度の不便は平気。

朝食はおいしかった。いくつかのメニューから選ぶ方式。私はサーモンと卵。
残念だったのは、朝の出発の関係で、朝食を食べられたのはこの日の一回だけだったこと。ハイキングは朝早くからスタートすることが多いので、ゆっくり朝食がとれない。

ホテルを出発して、ボウネス・ピアの桟橋に徒歩で向かう。15分ほどで到着した。
晴れているので、湖の回りの山々がよく見える。

ボウネス ピア 船系

桟橋から対岸のAsh Landing(アッシュ・ランディング)まで、遊覧船"Cross Lake Shuttle"が出ている。この遊覧船は夏シーズンだけの季節運行だ。
9時50分発の船に乗り、15分ほどでアッシュ・ランディングに到着する。

ボウネスから対岸に渡る手段としては、車が乗れるフェリーもある。そのフェリーがこちら、結構古めかしい。
注意したいのが、フェリー乗り場はボウネス・ピアの桟橋からかなり離れた、別の場所にあること。徒歩で、ボウネス・ピアからフェリー乗り場まで行くのは、難しそうだ。

今回の湖水地方ハイキング、4コースのうち3つは、トレッキングのアプリ、"OS Maps"で見つけた。この"OS Maps"、日本で言えばヤマップみたいなものだと思うが、何せ英語なので、使用法がよくわからない。3か月間だけ会員になって、コースをダウンロードし、自分の現在地だけは追えるようにした。

アッシュ・ランディングからは、ヒルトップを経てホークスヘッドまで行くバスが出ているが、私はバスに乗らない。
案内板があったので、それに従って丘に登り、廃墟の館に着いた。ここは展望台になっている。

展望台からはウィンダミア湖がよく見える。

展望台の周囲には、黄色い花がいっぱい咲いている。オトギリソウの仲間だろう。

展望台の裏手に伸びている道をずんずん登っていく。

今度は白い花、シモツケソウの親戚でしょう。

ピンクの大きな花、ジギタリス。

静かな道だけど、誰もいないとちょっと心配。ハイカーに会って、ちょっと安心。

昔、ウィンドウズの待ち受け画面の壁紙に、こんな緑の丘があったよね。思い出してしまった。

フットパスには所々案内板がある。

下に見えるのは、ファー・ソーリーの村。

でも、私は逆方向に進む。気持ちの良い牧草地の道。

タイムの花だ。グーグルによると、今まで見た花々は、みんなハーブや薬になっているようだ。、ジギタリスなんか強すぎて、毒だったりする。

窪地は湿っている。

森の中に入ってきた。おやおや、ボサボサの道、ちょっと藪こぎ気味だね。

ヘザー(エリカ)も多い。下に少し見えるのはウィンダミア湖だ。

急にこんな所に出てしまった。森を伐採したあとだ。湖水地方は世界遺産で、国立公園、その上ナショナル・トラスト所有の土地も多いはずなのに、こんな大規模に木を切ることができるのかしら。木が倒れたり、病気だったりしたのかな。合法なのか違法なのかはわからないが、ちょっと度肝を抜かれた。

ウツボ草だ。

道に倒れ掛かる木の枝。藪こぎや倒木があるので、注意しなくちゃ。でも、荒れ気味の道も案外楽しい。

ウィンダミア湖がよく見える。

こちらはキジムシロかミツバツチグリかしらん。

今日のコースの一番北のあたりまでやって来た。ここから西のホークスヘッド方面にも下りられるが、私はグルっと回って、南のモス・エクルスに向かう。

また、伐採された森を通り抜ける。木は木材に加工されるのだろうか。イギリスの森の問題って、結構むずかしそう。イギリスでは、何世紀も前から多くの森が伐採され、牧草地になっている。今日歩いて来たウィンダミア湖周辺でも牧草地が広がる場所はあるわけで、それはそれで一つの景観となっている。この切られた森も牧草地になっちゃうのかなぁ。

草原に出て来た。

道の先に、小さな湖がいくつも見えて来た。

ハイカーの人たちが、このあたりでのんびり休んでいる。私もひと休み。すでに午後1時半を過ぎている。今日一番のお勧めスポット。

水面に映る青空と雲。

遠くには山も見えるよ。

いくつかある湖の一つが、モス・エクルスだ。ベアトリクス・ポターゆかりの湖として知られている。彼女はこのあたりを散歩したのかな。きっと、モス・エクルスだけでなく、近くにある小さな湖すべてがお気に入りだったんだろうな。

とげとげが目立つハリエニシダ。

モス エクレス湖 滝・河川・湖

モス・エクルスを下ると、ニア・ソーリーの村だ。午後2時30分頃、ヒルトップに着いた。さすが、湖水地方でも有数の人気スポット、大勢の人が訪れている。予約はしてないけど、折角だから入りたいね。とにかくチケット売り場に行って聞いてみたら、何とか入場することができた。

ビアトリクス・ポターの絵本は読んだことない。でも、もちろん、ピーターラビットは好きだし、ビアトリクス・ポターの生涯もちょっとだけ知っている。メルカリで売ってしまったけど、子供が小さい頃、ウェッジウッドのピーターラビットのお皿をよく使っていたっけ。

ヒル トップ 建造物

ヒルトップは彼女が最初に購入し愛した家で、今は彼女ゆかりの品々が飾られた博物館になっている。
内部は案外小さくて、天井が低い。寝室のベッドは木組みが立派。壁紙やベッドカバーはやさしい感じ。

部屋に置かれた調度品や装飾品には、中国や日本趣味のものが結構あった。このお茶碗なんか、日本の骨董みたい。

どんと置かれた箪笥、結構大きいけど、箱根寄木細工によく似ている。

階段の踊り場から眺める村の家並み。

家を出て庭に出ると、かわいらしい畑がある。

ピーターラビットが顔を出して、挨拶しそうだ。

ビアトリクス・ポターが絶対守ると決めた景色だね。

ヒルトップを出てすぐのパブでひと休み。本当はアイスクリームを食べるつもりだったのだが、他の人のオーダーに引きずられ、ライムジュースにした。とてもおいしかった。

ニア・ソーリーからアッシュ・ランディングの船着き場まで、もう少し歩く。今は午後3時30分頃、羊さんがまたあちこちにいるよ。

牧草地の真ん中を突っ切って進む。

午後4時過ぎに船着き場に戻って来た。ボウネス・ピアに戻る船の最終は午後4時40分発だ。

まだ少し時間があるので、周囲をぶらぶら。アッシュ・ランディングはヨットハーバーでもあるんだ。

岩場にびっしりヘザーの花が咲いている。

時刻表通りに船がやって来た。

湖に出てすぐ、丘の上にある廃墟の展望台が見えてきた。

まもなく、ボウネス・ピアに到着する。一日良い天気、迷子にもならず、楽しくハイキングできたね。

夕食は大きなピザ。でもおいしくて、お腹も空いていたので、ほとんど残さず食べた。

ボウネスからホテルに帰る途中にあったこの建物、警察署みたい。全然それらしくない。

明日はバスに乗って、ちょっと遠出。アングルターンという山の上の湖をめざしてハイキングだ。天気は良さそう。