北の庄城址・柴田公園

2025/08/29 - 2025/09/02

北の庄城址・柴田公園
柴田勝家が築造した北庄城の一部の遺構の上に整備されています。

エリア 福井市(福井)

9月2日（火）旅5日目
ホテルに荷物を預け、歴史のみちを辿って柴田神社へ向かいました。

北の庄通り

ビルの間に建つ一の鳥居をくぐって、

参道を進み二の鳥居へ。

正面に見えるのは、お市の方の3人の娘、茶々・初・江を祀る三姉妹神社。

手水舎のそばにあった、お市の方と、

浅井三姉妹の像。

福井市内にある西光寺は勝家とお市の方の菩提寺ですが、北庄城が落城した際に三姉妹は秀吉のもとに送り届けられたのではなく、西光寺で匿われていたという言い伝えが残されているそうです。

拝殿横に囲いがあって、その下の説明文には、

この辺りと南側で北庄城の遺構が見つかったと書かれています。石垣自体は結城秀康の福井城築城に流用されほぼ残っていませんが、石の一部を見ることができました。

勝家時代の野面積み石垣の名残。

北庄城は、信長から49万石を与えられた柴田勝家が、天正3（1575）に築城を開始。信長の安土城天守（7層）を凌ぐ9層の天守閣を持つ日本最大級の城だったと記録にあるようですが、天正11年（1583年）賤ヶ岳の戦いで秀吉に敗れた勝家が自ら火を放ち焼失してしまいました。

勝家と親交があったルイス・フロイスの記録によると、城の屋根瓦には笏谷石が使用されていたそうです。

遺構を巡る前に、公園内に併設された北の庄城址資料館へ。

北の庄城址資料館 美術館・博物館

資料館の前には半石半木の九十九橋が再現され、高欄は当時の石材がそのまま使用されています。

九十九橋
勝家の時代に福井城下の足羽川に唯一架かけられた橋。現在では鉄筋コンクリート桁橋ですが、江戸時代には半石半木だった構造が珍しく全国的にも有名だったそうです。

北の庄城址資料館内へ。見学無料。

この鎖は、北陸道が九頭竜川と交わる所に柴田勝家公が天正6年（1578）に渡したと伝えられる舟橋で用いられていたもの。

勝家の時代に造られた半石半木の九十九橋に使われたという石柱。石橋の橋脚は、福井市立郷土歴史博物館にも展示されていました。

柴田勝家

お市の方

イエズス会宣教師 ルイス・フロイスの名を覚えたのは、岐阜城を訪ねたとき。

https://4travel.jp/travelogue/11870074

ルイス・フロイスが書きヨーロッパへ送ったという書簡の写し。固有名詞に線が引かれ注釈もみられました。

ポルトガル語で、柴田＝Xibata、羽柴＝Faxiba。

出土品

資料館2階から、遺構の様子が見渡せます。

資料館の裏に建つ、勝家・お市の方 辞世の句を彫った石碑。

資料館を出て城址を見学。

勝家の末裔であるとされる日本画家 平山郁夫氏揮毫による石碑。

柴田勝家の銅像。

身長よりはるかに高い長槍が印象的。

天下普請の福井城らしく、石垣にはいろんな刻印が見られます。

丸い痕跡は、福井城三の丸南曲輪にあった日向門の礎石がここから見つかったためのもの（本物の礎石ではない）。

大きな穴の中に石がいくつか露出している部分がありますが、これらは発掘調査で出土した堀跡だそうです。

北ノ庄城堀跡

日向門の枡形を構成する土居跡。

百間堀跡。

福井城堀と石垣

柴田神社拝殿の下には福井城三の丸南曲輪の石垣が残り、発掘調査で出土したままの姿で保存されています。

柴田神社 拝殿

つくられた時代は不明ですが、勝家・市を祀る石祠が北庄城の本丸跡地に鎮座していたと伝わり、後に福井城内の神祠として保護。明治23年（1890年）に、旧福井藩主松平春嶽らにより柴田神社が建てられ「絆の宮」として信仰されています。

柴田勝家を主祭神とし、妻の市を配祀。
参拝後、佐佳枝廼社に向かいました。