2025/08/29 - 2025/09/02
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chemireさん
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一乗谷は、戦国大名の雄朝倉氏が5代103年間にわたって本拠地とし独特の文化を育み、最盛期には人口が1万人を超えた京都、大阪堺に続く大都市だったそうですが、 1573年(天正元年) 織田信長との戦いに敗れ朝倉氏は滅亡。栄華を極めた城下町は灰燼に帰し、柴田勝家が北ノ庄城を築城し越前の首都機能が移転したことにより、一乗谷城は廃城に。
その後、400年にわたって新たな町づくりが行なわれることはなく遺跡は農地として活用されていましたが、それが遺構の状態を良好に保存することに繋がり、往時の姿がほぼ完全な形で発掘されています。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
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8月31日(日)
一乗谷朝倉氏遺跡博物館から周遊バス(無料シャトルバス/運行期間限定)に乗り、10分足らずで復原町並の南口に到着。 -
11:28~13:23
一乗谷朝倉氏遺跡 復原町並見学。受付で「福旅」を提示したら、ノベルティとして小さな巾着袋が貰えました。 -
南口受付の建物の壁に立てかけられていたのは、市の宣伝隊長「朝倉ゆめまる」が桜の季節の唐門から顔を覗かせているマンホール蓋。
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受付を通り過ぎると広場になっていて、一瞬、戸惑いました。すぐに復原された建物が並んでいると思っていたら、どうやら先に見える門が町並の入り口のようです。
先に博物館を見学して来たのに、学んだことを全く活かせないのは私らしい。 -
広場は武家屋敷跡でした。
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武家屋敷
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敷地に残る礎石が、その広さを表しています。
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礎石の様子を見ながら敷地を進むと、塀の向こうに並ぶ復原された町屋の屋根が見えました。
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武家屋敷の門を抜け、通りへ。
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町屋群は約200mに渡り、発掘調査で見つかった塀の石垣や建物の礎石を、そのまま使用し忠実に復原したもの。
道は矩折、T字路、行止りなど防御の工夫がみられ、城下町の建設にあたっては30m=100尺を基準にしたそうです。
先を行くのは衣装を着たスタッフかな。それとも着付体験をした観光客? タイムスリップ感を盛り上げてくれました。 -
中級武家屋敷群と道を挟んで南に並ぶ町屋群。
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「染」の暖簾の紺屋。
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各家は裏庭に抜ける戸があって、井戸が設けられています。ひとつの井戸の共同使用じゃないなんて、衛生的だし、文化的で先進的。
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長屋ではなく、隣とは垣根で仕切られています。
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廁。
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屋根は板葺き。
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米屋。
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ヤリガンナ、斧、チョウナ。
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建築道具と材料
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現在使われていない大工道具の痕跡を柱や梁に見ることができます。
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岩壁に先刻された摩崖仏の掛軸。当時、町民が実際に崇めていたかもしれないと想像するのも面白いです。
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陶磁器屋では、商いの様子を子どもが扉越しにこっそり見ていました。
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いろいろな町屋を見てから門を抜けて、
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山側(通り西側)の武家屋敷跡へ。
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上級武家屋敷跡。
こちらは土塀と門のみ復原され、敷地には井戸跡や礎石が残っていました。 -
中級武家屋敷と明らかに広さが違い、この位置が領主の朝倉館に近いことから重臣の屋敷跡と推測されているようです。
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柵跡
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通路
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溝跡
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井戸跡がいくつもありました。
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土塁
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堀跡
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再び通りに戻って、復原された中級武家屋敷へ。
遺構の保存を考えて盛り土したため門に石段が設けられていますが、本来は道路と同じ高さだったそうです。表門は礎石の上に2本の柱を立てた棟門で、上級武家屋敷の場合は4つの柱の薬医門となります。 -
東西・南北にそれぞれ30mの敷地をもつ中規模の武家屋敷。
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主殿
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ここは一番出土した物が多く、屋敷として復原させたそうです。
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廁。和式の向きが現代と逆なのは、武士が用を足すときに背を向けないようにするため。
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厠で出た物を一時置き、ここである程度まとめて肥料として買取ってもらっていたのだとか。
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屋敷内の南半に配された主殿。
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台所。箸と包丁で魚を捌いている様子。
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朝倉氏は、現在の兵庫県養父市出身の豪族。応仁の乱での活躍をきっかけに一乗谷に本拠地を移し、越前国を平定。5代103年間にわたって栄華を極めました。
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遺構から将棋の駒が174枚出土しています。
朝倉象棋は、現在使われている将棋の駒のほかに「酔象」があるのが特徴。真後ろ以外の7方向へ1マスずつ移動でき、相手陣内に入ると太子と成って王将と同じ動きをしたり、王将がとられてしまっても王の代わりとして試合を続行できる役割を持った駒だそう。 -
主殿
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主殿
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主殿。朝倉義景が家臣に与えた黄金乃甲冑(複製品)。
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離れの茶座敷
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板蔵
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納屋
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通りへ戻ります。
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路地に設けられた和傘スカイ。季節の風物詩となっているようです。
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ガイダンス施設・北出口へ。
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ガイダンス施設内の展示。
映像も流れていたので、座って水分補給しながらちょっと休憩。 -
ガイダンス施設内の展示
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ガイダンス施設内の展示
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ガイダンス施設内の展示
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北出口にあったのは、市の宣伝隊長「朝倉ゆめまる」のパネル。一乗谷に住む妖精です。
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一乗谷川を渡って朝倉館跡エリアへ。
5代当主 朝倉義景が住んだ館の跡で、四方を堀、山辺の三方を高さ1~3mの土塁で囲み、三方の土塁にはそれぞれ隅櫓や門があったそうです。 -
西方にある正門(御門)。
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朝倉義景の菩提を弔うために移築された松雲院の山門で、寄進したものと伝わるそうですが、
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現在ある唐門は朝倉氏の遺構ではなく、江戸時代中頃に建て替えられたものだそう。
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朝倉家の「三ツ木瓜」と、豊臣家の「五三の桐」の紋。
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5代当主 朝倉義景が住んだ館の跡。
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10数棟の建物があったようです。
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いくつかの建物跡が平面復元され、当時の様子を想像できるようになっています。
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倉庫
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遺構の上に当時の部屋の面積に合わせてガラスが張られた回遊路があって、建物の大きさを体感しやすい。
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中庭と花壇があり来賓用の設備がまとまっています。この花壇の跡地は、日本最古の花壇の遺構だそう。
博物館で朝倉館の一部が原寸で再現され花壇もありましたが、ここに来てやっと当時の姿をイメージすることができました。 -
完全に土の中に埋もれ、発掘調査により約450年ぶりに発見。
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地図をアップで。
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庭園
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南陽寺跡庭園では、のちの15代将軍足利義昭をもてなし歌会を催したと伝えられています。
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庭園
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庭園
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湯殿跡庭園跡。高台の朝倉館跡を見下ろす位置にありますが、暑さに疲れてしまって上るのは断念。バスの時間もあるので引き返すことにしました。
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シオカラトンボを見たのは久しぶり。
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夏には川辺で蛍の舞う様子が見られるそう。
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バス停は南口にあるので、北口受付から再入場して町並を見ながら戻ります。
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南口受付の近くにあったお店で、昼食代わりに抹茶ソフトを購入。なかなかのバランスだぁ。
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明智光秀は越前朝倉氏とのつながりもありました(大河ドラマの関連でパネルが立っていましたが、光秀に関する展示は無し)。
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武家屋敷・寺院・町屋・職人屋敷や道路に至るまで町並がほぼ完全な姿で発掘され、全国でも6例しかない国の三重指定(特別史跡、特別名勝、重要文化財)を受けています。令和元年(2019)には、日本遺産にも認定。
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では、永平寺を訪ねるためバスで移動します。
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朝倉・永平寺ダイレクトバス ~ 2026/3/31(期間中毎日 福井駅から永平寺まで1日3便運行)
日曜日でしたが乗客は3人。利用者が少なくても、車なし観光客のために運行を続けてほしいです。
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