2019/07/21 - 2019/07/21
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初日の奈良・西ノ京ロータスロード・明日香村、2日目の吉野山、壺阪寺に続き、最終日は奈良市内を訪ねた。念願だった謎の遺跡「頭塔」のほか、美しい姿の元興寺を訪ねた。初夏ならではのキキョウが揺れていた。
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古代の不思議とはこのことだろう。頭塔。貼り石を施した方墳の覆い土が流出した跡のように見えるが、四方にある浮彫の石仏などの装飾を見ると墳墓ではないと思える。とにかく不思議な遺跡だ。奈良時代、藤原広嗣のたたりで死んだ僧玄昉の頭を埋めた伝説に基づいて頭塔と呼ばれる。ちなみに玄昉の墓は太宰府市の観世音寺にあった。
頭塔 名所・史跡
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寺院にある五重塔や多宝塔のような建物かもしれない。とはいえ、本堂にあたるものが周囲にない。見学テラスが設けられている側は石が露出しているが、後ろ半分は覆い土が残り、山のままだ。横から見上げると〝山頂〟に置かれた五輪塔が姿を見せる。
頭塔 名所・史跡
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現地には説明板がある。内容はこうだ。「側面の菩薩像、如来像を従えて頂上に廬舎那仏が祭られていることから、奈良の大仏同様、建造された時代の廬舎那仏の信仰上の位置がうかがえる」。頭塔のなぞをわかりやすく、そしてなぜ生じたのか、広域に分布しなかったのか、どんな意味を持つかなどの説明文がほしい。大胆な想像を交えても、頭塔の場合、全くかまわないと思う。それだけミステリーな遺物だ。
頭塔 名所・史跡
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とはいえ、残念ながら、現在(2024年)は改修のため、拝観中止だ。この時は近くの宿泊施設が施設の見学を受け付けており、入り口の鍵を開けてくれた。現在、この宿泊施設は閉館した。
頭塔 名所・史跡
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頭塔など高畑町を巡った後に歩いていて見つけたのが瑜伽神社だ。真夏だったので急な石段はこたえたが、青紅葉がきれいな神社だ。秋の紅葉シーズはさぞかしだろうと思わせる。現地の説明版によると、もともとは飛鳥にあり、遷都でこの場所に移転したという。祭神はお稲荷さんで知られるウカノミタマ。朱塗りの神殿だ。
瑜伽神社 寺・神社・教会
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瑜伽神社から少し南下したところに福智院がある。ご本尊を拝もうと思ったのだが、残念ながら寺人がおらず、参拝、ご朱印ともに断念した。直前に迫った地蔵盆の準備で多忙だったのかもしれない。本堂は裳階をまとった高い建物だ。庭には歴代住職の五輪塔やお地蔵さんがあり、厳かな雰囲気。
福智院 寺・神社・教会
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日本酒の春鹿といえば、辛口の代名詞だ。福智院のそばにある今西清兵衛商店が春鹿の醸造元。雰囲気ある店舗だが、後背部は近代的な醸造場だ。
今西清兵衛商店 専門店
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ならまちの象徴とも言える元興寺へ。ならまちはもともと元興寺の境内だったという。時代の変遷の中で寺域は狭くなったが、存在感は凝縮され、かえって光り輝いているようだ。
元興寺 寺・神社・教会
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この軒先のまっすぐさは、どうだ。
唐招提寺や明日香の寺々のように白鳳時代のたたずまいを残すような本堂や禅室、小さな五重塔がある宝物館、五輪塔が並ぶ浮図田などたたずまいそのものが魅力的な寺院だ。元興寺本堂 名所・史跡
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訪れた時は浮図田のキキョウが満開で、周囲の五輪塔と共演していた。一年に一回しか見ることのできない、いい絵だった。
元興寺 寺・神社・教会
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境内にある「かえる石」。もともと河内の川べりにあり、殺生石として恐れられていたが、豊臣秀吉が気に入り大坂城内に移した。大坂夏の陣で自害した淀君らを埋めた場所に据えられたとされ、お堀端に移された後は石のそばから堀に身を投げる人が絶えない不吉な石とされた。戦後、行方が分からなかったが、昭和33年7月7日に元興寺に安置され、現代は「福かえる」「無事かえる」などの縁起石として信仰を集めている。
元興寺 蛙石供養 寺・神社・教会
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キキョウは境内に並ぶ多数の石仏や石塔を供養するために育てているという。6月下旬から7月にかけて石仏や五輪塔に寄り添うように咲く。
元興寺 寺・神社・教会
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浮図田(ふとでん)。2500以上のお地蔵さんや石塔が並ぶ。元興寺が荒廃した時期はばらばらに置かれていたが、1988(昭和63)年に今の形に。浮図は仏陀の意味で、仏様が水田の稲のように並んでいる、ということだろうか。
元興寺 寺・神社・教会
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こうした塔の石彫も。
元興寺 寺・神社・教会
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元興寺の瓦は古い。一部で飛鳥時代の瓦が今も使われているという。
元興寺 寺・神社・教会
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境内の一部では、蓮の花も咲いていた。
元興寺 寺・神社・教会
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ならまちは元興寺の境内だっただけあって、あちこちに史跡が残存している。ここは「元興寺塔跡」だ。入り口に石碑が立っている。
元興寺塔跡 名所・史跡
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塔は江戸時代末期に焼失したが、その高さは興福寺五重塔を上回っていた。史跡内には基壇や礎石が残っており、周囲には花々が。形はないがスケールがしのばれる。
元興寺塔跡 名所・史跡
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元興寺塔跡の近くには御霊神社が。ならまちの中央部だ。境内摂社のお稲荷さんが縁結びスポットして大人気で、縁結びグッズや時期限定の御朱印が好評だった。
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御霊信仰は時の勢力争いに破れて失意のうちに非業の死を遂げた貴人の霊を慰めることにより、怨霊を御霊として都の平穏を図ろうとするものだ。奈良市には三つの有名な御霊神社があるが、ここはそのうちの一つだ。井上内親王を祭る。
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JR奈良駅前に立つ「平城宮大極殿跡是より西乾二十丁」の石碑。平城宮跡の保存に尽くした棚田嘉十郎が建立した。さて、3日間におよぶロータスロード、明日香村、吉野山、元興寺の青紅葉の旅もおしまい。秋の紅葉だけでなく、青紅葉がもっと脚光を浴びればいいのにと思う。
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