令和6年弥生・桃の節句 久しぶりに快晴の横浜みなとみらい散策へ

2024/03/03 - 2024/03/30

おかげさまで旅行記が100件に至り皆様に感謝します。
記念すべき旅行記100件目は，お祝いの会に参加するため久しぶりに散策した横浜みなとみらい。
かつて10年くらい通っていたみなとみらいですが南方への移転とコロナ禍などでめっきり縁遠くなり，いつ以来の来訪なのかはっきり思い出せません。新設やリニューアルした施設が多数あるのでじっくり巡る機会を設けたいもののなかなか実現しないのは何故でしょう。
恒例の野島公園と日本酒歴についても追記します。

エリア 横浜(神奈川)

令和6年の春は寒暖の差が激しいとともに，色々あって落ち着かないのでゆっくり遠征旅行は今年も機会を逸してしまい。
桃の節句にお祝い会があり久しぶりにみなとみらいへ。
市内なのに何年も行く機会がなく、何年ぶりか思い出せない始末。
3月30日に並木の車両基地で5年振りにシーサイドラインフェスタが開催された開業30年を超えた新交通システムで平潟湾を跨いで移動。
運転手が居ないので先頭席から眺めを楽しめます。
点検路兼避難路に左右交互に設置された手摺などの錆びが目立ってますが，新杉田駅での逆走事故から年月が過ぎ，重要な施設の補修計画が適切なのかやや気になります。

金沢シーサイドライン (横浜シーサイドライン) 乗り物

京急とみなとみらい線に乗り継ぎみなとみらい駅に無事到着。みなとみらい線で，10年以上前から乗入れている西武鉄道の車両に初めて乗ったかも知れないという縁遠さを思い知る。
ランドマークプラザとグランモールに接続するヨーヨー広場から，横浜みなとみらいホール，パシフィコ横浜への全長約300mのモールの、かつての「クイーンズイースト（QUEEN'S EAST）」（1997年開業当初はよこはま東急百貨店）と「［アット!］（at!）」の2つの施設が統合され「みなとみらい東急スクエア」と名称変更されているのを初めて観た(と思う)。
景観を特に重視した長期的な街作りであるみなとみらいで比較的早く計画を具体化して開発されたこの施設郡も建設前から紆余曲折があり，思い入れの深い方が多いと推察され，今後の維持発展に着目されます。

みなとみらい東急スクエア ショッピングモール

JR京浜東北根岸線と首都高神奈川1号線沿いの「みなとみらい大通り」と並行な国際大通り(横浜臨海幹線道路)のクイーンモール橋から，京急線神奈川駅方面を臨む。
地下に「みなとみらいトンネル」が整備され，横浜駅には接続せず右手に曲がり瑞穂大橋を経てJR線及び京急線の東神奈川駅へ接続している。
右手がパシフィコ横浜展示ホールで，その先に2020年開業のリゾートトラスト株式会社が運営する「ザ・カハラ・ホテル＆リゾート 横浜」の上部が見える。
横浜市景観計画の「みなとみらい21中央地区における景観計画」の方針「海側から山側に向けて、徐々に建物高さを高くすることで形成される街のスカイライン」はクイーン軸のみで，他では実現されているとは言い難く，関係者がタブー化している印象も隠せない。

みなとみらい大通り 名所・史跡

パシフィコ横浜入口近くの3連のみなとみらい地区の案内図の通り，みなとみらい21事業が進んでいる。横浜市によると，令和5年度初に本格利用の竣工・オープンが開発面積比率で約80%，建設中と計画中を含めると90%を超えて終盤を迎えており，維持やリニューアル更新に移行しているようだ。1965年に横浜市六大事業の一つとして提案され，1983年の着工から40年である。
なお，横浜市六大事業の概要は以下である。
1.都心部強化;みなとみらい地区開発
2.金沢地先埋立事業
新交通システム金沢シーサイドラインの建設，海の公園・八景島の造成はこちらの事業の一部
3.港北ニュータウンの造成
4.高速鉄道(地下鉄)建設事業
5.高速道路網建設事業
6.横浜港ベイブリッジ建設事業
なお，以上の六大事業はほぼ完遂しており，横浜市は既に「都心臨海部・インナーハーバー整備構想」と称した次の事業を進めている。
歩くには広大な「みなとみらい地区」であるが，地図で俯瞰すると意外に狭く186haとされ，東京都が策定した7番目の副都心である東京臨海副都心の442haや，計画面積が500haを超える幕張新都心と比べる狭いのだが，質は格段に高い印象であるがいかがであろうか。

パシフィコ横浜 (横浜国際平和会議場) 名所・史跡

主目的地のヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルに到着。
車寄せのある地上階ではなく、国際通りをまたぐクイーンモール橋から接続するペデストリアンデッキからの入口も広い。

ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル 宿・ホテル

2階ロビーに入ると春らしく桜花が生けてあり和む。
インターコンチネンタルホテルチェーンは1946年にパンアメリカン航空傘下のホテルグループとして設立され，経営難や投機的な売却があり，一時(1988～1998年)は日本のセゾンコーポレーションの傘下(の西友の子会社)となったこともある。現在経営するIHGホテルズ＆リゾーツは，1777年創業のイギリスのビール醸造会社バス・ブリュワリーから発祥のバス・ホテルズが米国のホリデイ・インを買収するなどして改名発展した，100ヶ国以上で19種類のブランドを展開し，ホテル数6,363，総部屋数はなんと946,203と世界最多の，イギリスに本部を置く多国籍ホテルグループである。なお，1991年開業のヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルは，2006年設立のANA(旧全日空ホテル)との合弁会社の運営ではない。
話はそれるが，バス・ブリュワリーは2000年にベルギーのインターブリュー(現在はブラジルのアンベヴとの合弁，米国のバドワイザーブランドを持つアンハイザー・ブッシュの買収等により，ビール飲料の世界シェアが3割に達する，世界50カ国以上に製造拠点を持つ，世界最大の酒類メーカー「アンハイザー・ブッシュ・インベブ」に発展)に買収されている。

ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル 宿・ホテル

久しぶりで懐かしい吹き抜けの地上階ロビーへ降りる写真スポットの階段を望む。30年ほど前からほとんど変わらない景観が保たれていて脱帽。

ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル 宿・ホテル

ホテル上部に設置されている女神像の原型像「みちびき」がロビーに設置されている。上部のレプリカ像は約4倍の高さ約4m。原型像は横浜銀行からパシフィコに寄贈されたもので2010年に現在の位置へ移設され，背後から観ることも可能だ。

ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル 宿・ホテル

水面から屹立する大きな「帆」をイメージしたデザインが素晴らしい。上から見るとV字型の建物で、全客室がオーシャンビュー。ウォーターフロントになんとも相応しい。
地下1階地上31階建て。戸田建設等JV建築施工，設計は建築設計事務所の日建設計。工期は1988年12月～1991年10月。

ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル 宿・ホテル

1991年日本初の浮体式ターミナルとしてオープンした「みなとみらい桟橋・海上旅客ターミナル」通称「ぷかりさん橋（あるいはぷかり桟橋）」。
1993年の横浜・八景島シーパラダイス開業から2001年まで，シーコム1とベイフロンティア(途中から代船に交替)の2隻が横浜～八景島間の定期航路「パラダイスライン」に就航していた。
対岸の2019年供用開始の新たに整備されたCIQ(税関・出入国管理・検疫)機能を有する「新港ふ頭客船ターミナル」に，現在ドイツのフェニックス・ライゼン社が運航しているクルーズ客船「アルタニア(ARTANIA)」が停泊していた。

ぷかりさん橋 名所・史跡

桟橋だけでなくターミナルの建物も海上に浮いており、正確には船舶(係留船)という扱い。
インターコンチネンタルホテルがフローティングレストラン「ピア21」として運営しているが(当面の間)休業中だ。

ぷかりさん橋 名所・史跡

横浜港の湾口に1989年(平成元年)に開通した横浜ベイブリッジが北側の半分だけ見える。大黒埠頭から北側の橋脚の展望台までに設置された「横浜スカイウォーク」が2022年にリニューアルオープンし無料開放されている。
更に北側や右手の対岸には，鶴見つばさ橋，横浜市資源循環局鶴見工場，横浜ストロベリーパークを併設した排気スタックのツインタワーが特徴的なJERA横浜(LNG)火力発電所，瑞穂埠頭の横浜市風力発電所「ハマウィング」，在日米陸軍基地管理本部等の管理下にあり，第836米陸軍輸送大隊，在日米海軍横須賀補給センター，日本区域艦船支援隊等が使用している「横浜ノースドック」など様々な施設や名所を見渡せる。
「横浜ノースドック」は面積523千平方メートルで，極東最大，在日空軍最大の基地であり，日本最大の空港である東京国際空港(羽田空港)の約2倍の面積：19,855千平方メートルを有する「嘉手納飛行場(嘉手納基地)」の僅か2.6%に過ぎないが，神奈川県内には「厚木海軍飛行場」，「キャンプ座間」や「横須賀海軍施設」など12の施設があり，全国の総施設数130の9.2%を占める。(神奈川県内の面積は17,386千平方メートルで，全国の総面積979,841千平方メートルに対する割合は約1.8%と施設の割合に比べると少ない)

鶴見つばさ橋 名所・史跡

「アルタニア(ARTANIA)」は1984年に建造された総トン数44,348トンの客船だ。舶用中速4ストロークディーゼルエンジン生産量が出力ベースで世界シェア首位の，フィンランド・ヘルシンキに本社を置くバルチラ社建造。船体のパステルグリーンのラインが目に鮮やかである。
イギリス王室故ウェールズ公妃ダイアナにより命名のプリンセス・クルーズの初代「ロイヤル・プリンセス (Royal Princess)」(イギリス船籍)として就航，2005年にP&Oクルーズへ移籍し「アルテミス (Artemis)」と改名，2011年に現在のアルタニアへ再度改名されドイツのフェニックス・ライゼンが運航している。
全長は230.61m，デッキ数:旅客スペース8層，旅客定員1188名 (通常)1260名 (最大)であり，郵船クルーズ所有の日本最大のクルーズ客船「飛鳥II」総トン数50,444トン，全長241mより僅かに小振りながら，2024年に就航し「世界最大の客船」の記録を更新したアメリカ西海岸を拠点とするロイヤル・カリビアン・インターナショナルの新たな豪華客船「アイコン・オブ・ザ・シーズ」の全長365m，総トン数は25万800トン，乗客定員最大7600人，乗員を合わせるとほぼ1万人規模の最新鋭の巨大船体と比べて美しいプロポーションである。
停泊している「新港ふ頭客船ターミナル」は船体にほぼ隠れてしまっているが，食を中心とした商業施設やホテル(インターコンチネンタル横浜Pier 8)なども併設された複合施設「横浜ハンマーヘッド」となっている。

インターコンチネンタル横浜Pier 8 宿・ホテル

コスモクロック21の隣に，2020年4月に竣工した地上高199.95mの超高層マンション「ザ・タワー横浜北仲」の出現により景観が大きく変わった。分譲は三井不動産レジデンシャルと丸紅，施工は鹿島建設，地上58階建だ。

コスモクロック21 テーマパーク

横浜ベイホテル東急の車寄せと反対側のクイーンモール側2F入口。メインエントランスでは無いので見落とすほど小振りである。

横浜ベイホテル東急 宿・ホテル

1997年開業当時は「パン パシフィックホテル横浜」と称していた，地上25階，高さ約105m，大成・鹿島・東急建設施工のほぼ全室バルコニー付きオーシャンビューのホテルだ。印象的な暖色系インテリアのラウンジなど健在なようだ。
なお，クイーンズスクエアのクイーンズタワーＡ～Cは，地上36・28・21階、高さ171.8・137.8・109.1ｍと海側から山側に向けて、徐々に建物高さを高くすることで形成される街のスカイライン計画を唯一実行した象徴的な景観で素晴らしい。

横浜ベイホテル東急 宿・ホテル

ランドマークプラザも古くささを感じなく見事な景観だ。

ランドマークプラザ ショッピングモール

公益財団法人 帆船日本丸記念財団が運営する帆船日本丸・横浜みなと博物館はかつて「横浜マリタイムミュージアム」と称していた。多くの市民ボランティア活動の協力で，すべての帆を広げる総帆展帆が4月～11月に約12回実施されている。
右手から2本目のマストの右側の遠方に見えるのがアパホテルだ。

日本丸メモリアルパーク(旧横浜船渠第1号ドック) 公園・植物園

黒い「ザ・タワー横浜北仲」の右手が横浜市役所新庁舎。数年前とだいぶん景観が変わっている。

アパホテル&リゾート 横浜ベイタワー 宿・ホテル

そしてMM21の象徴であるランドマークタワー。天空に向かって伸びて行く建設時はバベルの塔を連想したものだ。

横浜ランドマークタワー 名所・史跡

桜木町駅からJR東日本 京浜東北線とシーサイドラインを乗り継ぎ移動。
野島公園駅構内は塗装補修工事中。

野島公園駅 駅

あわせて男女兼用のお手洗いもリニューアルされた。

野島公園駅 駅

今年は桜の開花が近年に比べて遅め。
野島公園の桜も3月下旬まで蕾が成育せず。
水仙が咲くロビーホールを補修工事中の青少年研修センター側のロータリー中央の植栽。

野島公園 公園・植物園

野鳩たちが餌付けられているらしく近付いてくる。
地面をしきりにつついているがどのくらい食事にありつけるのだろうか？
勝手に餌を与えて愛くるしい姿をしばし楽しでしまうと野生の給餌能力を劣化したり異常繁殖による悪影響が憂慮され。

野島公園 公園・植物園

工事中だった展望台が予定より早く開放されたようだ。

野島公園 公園・植物園

電波望遠鏡やパラボラアンテナではありません。

野島公園 公園・植物園

表面が劣化し一部鉄筋が露出していた階段上部の下面が綺麗に補修され，直下にあった落下による被害を防止するための立ち入り制限規制がが無くなった。

野島公園 公園・植物園

階段の踏面は清掃点検された程度で大規模改修されずに運用継続。

野島公園 公園・植物園

快晴。お馴染みのシーパラ，東京湾越し房総半島市原市方向の眺め。

横浜八景島シーパラダイス (遊園地) テーマパーク

写真に写すとぼんやり遠く小さく見える「霊峰富士山」

富士山 自然・景勝地

南東の三浦半島先端方面。日に輝く海面は浦賀水道。
中央左手のガントリークレーンは行く末が懸念されていた住友重機械グループの夏島事業所の造船工場。とうとう某C及びK国の策略による不況に耐えかね事業変更を決め新造船事業から撤退，点検補修事業は継続するものの，一部の土地を他社と協調して業績好調な大型クレーン車の製作設備へ転換するそうだ。展望台からの眺めが変わることになりそうだ。

夏島貝塚 名所・史跡

最後に本年の前旅行記から3月までの，主な銘酒愛飲歴を披露させて頂きます。
千葉県いすみ市木戸泉酒造「総の舞純米生原酒」
長崎県隠岐島重家酒造「よこやまSILVER7」
奈良県美吉野醸造「樽丸純米水酛」
滋賀県大津市浪乃音酒造「湖の辺にして」

掛田商店 専門店

京都府与謝郡伊根町向井酒造「豊漁」
京都府京丹後市久美浜町木下酒造「玉川山廃玉栄」
福島県河沼郡会津坂下町曙酒造「天明中取り肆号」
神奈川県海老名市泉橋酒造 槽場直詰無濾過生原酒
「とんぼラベル2号雄町純米酒生酛」

掛田商店 専門店

奈良県美吉野醸造「花巴水酛にごり生酒」
長野県佐久市橘倉酒造「無尽蔵」
山形県南陽市東の麓酒造「天弓桜雨」
静岡県藤枝市志太泉酒造「志太泉おりがらみ」
島根県池月酒造「完全発酵純米八反錦80超大辛口」

掛田商店 専門店

福井県大野市南部酒造場「花垣亀の尾純米60生原酒」
栃木県大田原市渡邊酒造「旭興夢さらら直汲み特純」
滋賀県草津市太田酒造「湖弧艪吟吹雪特純直汲み」

掛田商店 専門店

千葉県香取郡神崎町寺田屋本家「香取自然酒純米80」
秋田県由利本荘市齋彌酒造店「雪の茅舎純吟山廃生」
福島県郡山市仁井田本家「しぜんしゅ生酛燗誂」

港南台バーズ ショッピングモール

福岡県三井郡大刀洗町みいの寿「復刻醸造山廃穀良都」
同みいの寿薄にごり生酒「春純吟クアドリフォリオ」
宮城県大崎市新澤醸造「はるこい純吟生あたごのまつ」
奈良県宇陀市久保本家酒造「睡龍純米しぼりたて無濾過生酒」

掛田商店 専門店

そして3月最終の週末，野島公園の大島桜は満開を過ぎ，いよいよソメイヨシノが開花し始めた。
皆様桜花見宴会ではしゃぎ過ぎて周りに迷惑を掛けないように留意しましょう。
2023年度最終日です。今年度は激動で色々ありました。
明日からの新年度も新たな波乱が見込まれますが，健康に十分配慮して楽しみましょう。
最後までめくって頂き有り難うございます。
よろしければこれまでの旅行記100件の評価を頂きたく。
皆様の幸運と健勝を祈ります。
今夜もわが国固有の各地の醸造技術や販路と愛飲文化の継承発展と健康維持のため国酒日本(純米)酒で乾杯を！

野島公園 公園・植物園