2021/12/29 - 2021/12/29
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mistralさん
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12月29日、本来なら大津からレンタカーで湖北の十一面観音さま詣りに行く予定だった。
もう随分前だが、井上靖氏の「星と祭」を読み、琵琶湖で娘を失った主人公がやがて、その折ボートに同乗していたという男性の父親に出会い、一緒に湖北の十一面観音巡りをして行く、という小説を読んだことがあった。
幸いそんな観音様巡りをJR東海のツアー?で見つけ参加したことがあった。
個人では予約を取り時間調整をしたりしなくてはならず、なかなか回りづらい地のようで、確かに山中を歩いたり、田んぼの畦道を辿り行き着いた先にあるお堂に安置されている仏像を参拝できたのは、ツアーならではのこと、と思っていた。
今回せっかく大津まで行くので、当初から観音様詣りが念頭に浮かびいろいろ調べてみていた。
長浜市には観光サイトが沢山あり、長浜の観光協会にまず電話した。
年末でも、このコロナ禍の折りでも十一面観音さまの参拝ができるかどうかを伺ってみた。
折り返し観音さまの情報に詳しいという方からお電話をいただいた。
各部落毎に観音さん(と仰った)を守っておられるが、世話役さんがおられて、その方に日時など予約をすることになっていること、
渡岸寺は常時参拝できるので、そのお寺からも近場の3か所ほどのお寺の世話役さんの連絡先のご紹介を受けた。
参拝にはどのぐらいの時間があれば良いのかわからず、当日午前中に一ヶ寺、午後にもう一ヶ寺を予約していた。
(表紙写真は雪深かった赤後寺の写真)
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 新幹線 JRローカル 私鉄
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
前夜までは琵琶湖線快速は運休しているようだったが
29日朝には運行していることがわかり
大津駅までやってきた。
レンタカーをキャンセルしていたことは改めて良かったと思った。
予定では大津駅 9:11
高月着 10:24
JR琵琶湖線新快速 近江塩津行 -
大津駅は北緯35度線上に位置しているとの
モニュメントがホームの端にあった。
同様の緯度はクレタ島、キプロス、バグダット、テヘランなど。
ヨーロッパがかなりの北にあることが今更のように
わかった。 -
琵琶湖線快速は予定通りの時間にホームに到着。
何度もテレビでも報道されていたように
彦根に近づくにつれて積雪はどんどん深まって
いった。 -
高月駅に着いた。
駅前にはこの雪のせいか?人っこ一人いなかった。 -
最初の予約をしたお寺
大圓寺、高月観音堂は駅からも徒歩圏にあるお堂。 -
慈眼山大円寺の由来が書かれていた。
「延暦年間、最澄によって十一面千手救世観世音菩薩像が
造られ七堂伽藍が建立される。
応仁の後、度重なる兵火にかかるが、不思議なことに観音像
は、自ら火災の難をのがれて石の上に立ち光輝いていたという。
・・・
この観音さまは一度参拝すれば、現生には一罪業は消滅し
無病の利益を得られる、又火災から人々を守る「火除けの観音
さま」である。」などと
素晴らしいご利益が書かれていた。 -
周辺は雪が深くつもっていたので背後からは
近寄れなかったので、
正面に回ると参道が人一人が歩けるぐらいに
雪かきがされていた。 -
歩いてきた参道を振り返ってみている。
あたり一面はモノクロの世界。 -
伊香七番札所 高月観音堂
との塔が立っている。
観音堂への入口の様子。
冬場は雪へ備えて、周辺はシートで囲われるようだ。 -
お一人、雪かきの作業をされていた方がおられたので
お電話でお話した世話役さんかと思いお話した。
当日も世話役さんの携帯へ「大雪だったが、電車も動き出したので
参拝させていただきたいこと、予定通りの11時には
観音堂に到着できそうなこと」などを留守電に吹きこんでおいた。
ところがお話をしてみると、世話役さんではないけれど、丁度
雪かきに見えていた方だということがわかった。
その方は「雪かきもおわったので、良いですよ、
すぐに準備をしますから。」と快く応じてくださり
閉まっていた扉を開けたり、内部の観音さまの周辺を整えたり
準備をして下さった。
世話役さんは大雪なことだし、予約はキャンセルかと思われたのか、
現地で雪かきをされていた方にたまたまお会いできたことは
ラッキーなことだった。
もしかしたら観音さまのお導き?! -
観音さまも、堂内にある他の像も、どれも撮影して構いませんよ、
とおっしゃり驚いた。 -
本尊千手観音立像は、国宝や重文の指定は受けていない。
像高は154.2センチ、室町時代の作と伝わる。
金箔の張られた厨子の中におられ、身体も黄金色に輝いている
ようだが、昔、本尊が黒ずんでいたのを不憫に思った村人が
像の身体を拭き、木肌の見えた状態にしてしまったそうだ。
前の小机に写るお顔、
優しいお顔をしている、と言われるんですよ、とのことで
撮影してみた。 -
左側から見たお顔は男性的に
-
右側からのお顔は女性的に見えると皆さん、おっしゃいます、
との説明をうけて。 -
薬師瑠璃光如来像
十二の本願を立て、衆生の病を癒し、寿命を伸ばし、
多くの災いをとり、衣食を満足させることを誓い、
その後如来になったそう。
村内にあった栗原坊の本尊だったと伝わるそう。 -
木像弁財天坐像
土地豊穣の農業神。後に音楽・言語等の神としても
信仰され、七福神にも加えられた。 -
八本の手を持つ姿が本来の形で、後に二本の手で
琵琶を弾く姿の像も作られるようになった。
この像は、かつて大円寺境内にあった弁財天社から
伝わるものだそう。 -
不動明王像
-
地蔵菩薩像
-
毘沙門天像
もともとは村内にあった天台宗円通寺の御本尊
といわれ、京都鞍馬寺の毘沙門天像の分身とも
言われているそう。 -
参道に立ち塞がるように聳える巨木は
「おしどり杉」と言われるそうだ。 -
ここからは再び駅まで戻り
駅にタクシーが待っていてくれたらいいね、
と話しながら向かったら
お誂え向きに一台が客待ちをしていたので
お願いして赤後寺へ向かった。 -
赤後寺に13時に予約をしていたが
約束の時間より早めに到着。
運転手さんは会社から呼ばれてしまったようで
迎えのことは話しておきますよ、と言って
去っていかれた。 -
集落を見下ろすように鎮座しているのが
赤後寺のようだ。
唐喜山 赤後寺 が正式名称。 -
涌出山(ゆるぎやま)の中腹に建つ寺院。
かつては足利尊氏から荘園を寄与され、隆盛をきわめたそうだ。
厄を転じて利となす「転利(ころり)観音」として親しまれて
いる。三回参拝すれば長患いせず往生できるそうです。
本尊はいずれも平安時代初期の作で国の重要文化財に指定されている。 -
堂々とした佇まい。
-
鳥居の手前には
赤後寺(重文)転利観音
鳥居をくぐり、石段をのぼって、、、
との立て看板。
鳥居をくぐって右手に行くと日吉神社があったようだ。
どこからが神社だったのか、お寺とも一体化しているふうだった。 -
御枕石の由来との立て看板があり、撮影。
その折は意味も分からず撮っていた。
(その看板の下に石があったようだが、雪に埋もれていたのかも?)
「天正十一年、柴田勝家と豊臣秀吉との戦乱(賤ケ岳の合戦)時、精舎に火がつき、夜中村人が仏像を背負って逃げ、難をのがれたといわれ、この時村の中を流れる赤川に、二尊像を沈め大小の岩を枕に並べ、柳の枝で覆い、兵火を免れた。その際、度々の大水によって頭上の宝冠、光背など流失したと言われている。その時、仏像の枕として使われた石である、と伝えられている。」 -
石段の途中には立て看板があり
予約なしでも参拝を希望される方には
世話方さんへ連絡するようにと
携帯電話の番号が書かれている。 -
タクシーから降りたら
上方から数人の方の声が聞こえていた。
当日13時に参拝の予約をしていた私たちの為に
どうやら石段の雪かきをして下さっていたご様子だった。
朝、お電話で雪の様子をお尋ねした際、どんな履物で来るかを聞かれた。
私はブーツだったが、夫は普通の靴だったため、その事をお話ししていたので、心配されて数人(3~4人の世話方さんが)の方々が早くから除雪作業をして下さったようだった。 -
木造千手観音立像
平安時代
一木造。手先や頭上の面は欠損、まげも後世に付けられた。
小さ目なお顔。全体にやわらかい丸みがあり美しいお顔立ちの仏像。
(堂内は撮影禁止のため購入した写真を掲載。) -
木造菩薩立像
平安時代
大きなまげが印象的。全体的にどっしりした感じで重量感がある。
腰を左にひねり右足を軽く浮かせている。下げられた右手が長くて
アンバランスで何か意味があるのか?
(購入した写真を掲載)
上記の仏像の所有者は隣接する日吉神社の名義になっているそうです。 -
周囲はシートで覆われているので
大雪の折も内部は安心できそう。
四季折々の管理が村の人々によってきっちりとされている様子。 -
外側の様子。
-
タクシーをお願いした後、周辺の民家を見学。
酒蔵もあったそうだが、今では空き家となってしまったそうだ。
人口も減少していう中、こうして観音様のおられるお堂を村の方々で維持されていくのは大変なご苦労だと思った。 -
-
-
迎えのタクシーがやってきたのでそのまま渡岸寺観音堂へ。
正式には向源寺という真宗大谷派に属する寺だそう。
浄土真宗の教義では阿弥陀仏以外の仏像を祀ることは許されていないため、集落の名前だった渡岸寺が一般名称となったそうだ。
その為 渡岸寺(向源寺)と書かれていることが多い。 -
仁王門に立つ仁王様立像二体は
県指定。 -
聖武天皇の天平八年、都に疱瘡が大流行し死者が相次いだので、天皇は除災の祈祷を僧・泰澄に命じられた。泰澄は祈願をこめて十一面観世音を彫り、寺も建立したそう。
-
以来、病除けの霊験あらたかな観音像として大切にされ、桓武天皇の延暦20年(801年)比叡山の僧・最澄が七堂伽藍を建立、慈雲山 光眼寺と名づけられた。
左手にある建物で参拝料のお支払いや、御朱印をお願いしたり、写真の購入ができる。
また参拝者にはその都度、収蔵庫までご案内くださりご説明をしていただける。
こんな大雪の中でも数組の参拝の方々が見えていた。 -
元亀元年(1570年)浅井・織田両氏による戦火に見舞われた際には、住職や土地の住民たちによって、猛火の中、仏像は運び出され土中に埋められ難を免れたといわれる。
(寺院の境内には「御尊像埋伏之地」と書かれた石碑があるそう。)
その後、巧円により、もとからあった光眼寺を廃寺にして向源寺を建立、諸仏は秘仏として守られてきたそう。 -
十一面観世音菩薩は、本堂から廊下伝いに行ける収蔵庫に納められている。
本堂で参拝する間も惜しんで急ぎ収蔵庫に向かってしまった。
中に入ると左手に観音像はすっくと立っておられる。
頂上面までの高さは1.95m、平安初期に創られた檜の一木造りの像。
国宝に指定されている7体の十一面観音像の中でも、気高く美しい像との言葉どおりのお姿。
二度目の参拝。
しばらくじっと対面。
(堂内は撮影禁止の為、購入した写真を掲載)
国宝の十一面観音像:
室生寺・法華寺・聖林寺(奈良)
道明寺(大阪)
観音寺・六波羅蜜寺(京都)
渡岸寺(滋賀) -
十一面としては
左右に3面づつの小面、両耳の後ろにはやや大きめの「牙上出面(げじょうしゅつめん)」、真後ろに「暴悪大笑面(ぼうあくだいしょうめん)」、頂上にある小面の十面を合わせての十一面となっていて、普通の十一面観音さまとは変わっているそうだ。 -
-
渡岸寺からは周辺の家々の雪景色を眺めながら
-
高月駅まで歩いた。
-
高月駅近くにある塔には
「慈眼 秋風 湖北の寺
井上 靖 」
と書かれている。
琵琶湖にちなんだ小説を書かれていたりしてご縁のありそうな井上氏、
高月図書館2階には、井上靖記念室もあったようだ。 -
駅舎に併設された休憩所兼売店?で
カップ麺にお湯を入れていただき、簡単なお昼をとった。
こんな大雪のあとにもかかわらず、
「ようこそ」とあちこちで歓迎されたような気持を抱きながら、高月をあとに出来ることが嬉しかった。 -
高月から近江八幡へ向かった。
-
外は一面の銀世界。
-
帰宅後、東京でこんな催し物があるのを見つけた。
場所は東京駅八重洲北口からも徒歩圏のところ。
(中央区日本橋2-3-21八重洲セントラルビル4F)
東京長浜観音堂とのネーミングで
2ヶ月毎に、お出ましになっておられる観音様が入れ替わるとのこと。
折から展示されている「聖観音立像」(川並地蔵堂)の展示が1月10日までということだったので、9日に行ってみた。
ビルの4階に会場があり、観音さまの撮影は自由に出来るとのことだったのに、あいにく携帯は充電切れで撮影はできなかった。
輸送費、会場費は削減できないので、スタッフの方の宿泊費が削られるそう。
因みにこの観音堂に詰めておられる方は長浜の学芸員だそうです。
照明にほのかに浮かび上がる観音さまのお顔は丸顔で可愛らしいお姿で、地域でも大切にされているご様子だった。平安時代後期、12Cの制作とされる。 -
追記します。
2月27日までの会期で拝顔できる千手千足観音立像にお会いしてきました。想像していたより小さい仏像でした。
高月町西野 正妙寺 より
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この旅行記へのコメント (10)
-
- あの街からさん 2022/01/22 18:03:32
- 大雪警報なんのその♪( ´▽`)これこそが〈旅〉の持つ力
- mistralさん 本年もどうぞよろしくお願い致します。
mistralさんの今回の旅行記を拝見して強く感じたところです。
歴史は決して嫌いじゃない いや どちらかと言うと好きなのですが
〈壬申の乱〉〈額田の女王〉〈万葉集〉
日本文化の始まりのような
私にとっては、遠い遠いまるで外国のような世界に
「壬申の乱を巡る旅シリーズ」の
mistralさんの情熱に導かれて連れて行ってもらったように思います。
これこそが、4Tの醍醐味ですよね。
その対象は、様々な旅行記によって違えども
何かを求めて・何かに心を寄せて〈旅〉する心
読んでいて、こちらも熱くなってきます。
歴史の舞台に立っている。と思うワクワク感
わかります。(^ー^)
レンタカーを予約したり、キャンセルをすることになったり
天気予報を見ながら一喜一憂することも全て〈旅〉のくれた贈り物。
文字通り手作りの旅の面白さ・楽しさをありがとうございます。
雪景色に覆われたお寺さんの風景が 全てを覆い隠し 遠い世界に誘ってもらえました。
また 旅の続しを。
あの街から
- mistralさん からの返信 2022/01/22 21:04:23
- RE: 大雪警報なんのその♪( ´▽`)これこそが〈旅〉の持つ力
- あの街からさん
こちらにもコメントをお寄せいただきありがとうございました。
> 歴史は決して嫌いじゃない いや どちらかと言うと好きなのですが
> 〈壬申の乱〉〈額田の女王〉〈万葉集〉
> 日本文化の始まりのような
> 私にとっては、遠い遠いまるで外国のような世界に
> 「壬申の乱を巡る旅シリーズ」の
> mistralさんの情熱に導かれて連れて行ってもらったように思います。
> これこそが、4Tの醍醐味ですよね。
ありがとうございます。
私も、もし今回のコロナ禍がなかったら、生まれ育った地に壬申の乱から逃げ延びてきたという人々にまつわる痕跡に出会わなかったら、それほどハマる事はなかったと思います。
そもそも、壬申の乱って?という位の知識のレベルだったのですから。
> その対象は、様々な旅行記によって違えども
> 何かを求めて・何かに心を寄せて〈旅〉する心
> 読んでいて、こちらも熱くなってきます。
> 歴史の舞台に立っている。と思うワクワク感
> わかります。(^ー^)
旅する原動力は、お一人お一人違えど、その方の感じておられるワクワク感には共感しますよね。
私もあの街からさんの姫路への旅の旅行記を拝見して、
旅から帰られても「千姫」にまつわる小説を読まれたりされておられるお姿を、自分に重ねていました。
旅からかえっても、まだ旅は続いている、のですね。
オミクロン感染者数の増加がとどまるところを知らない位の勢いです。
どうぞお気をつけてお過ごしください。
mistral
-
- しにあの旅人さん 2022/01/20 05:32:03
- すごい情熱です。
- こちらの観音様は、集落ごとにいらしゃって、お参りするときは予約を取って行くのですね。
その度に世話役の方は準備して、拝観者をお迎えする。今回のように雪の時は雪かきもする。
観光ではなく今も信仰なのですね。世話役の方はすごい情熱です。真似できないな、という感じです。
世話役というのは持ち回りですか、専従でしょうか。
私が住んでいる房総の町、実質村みたいなものですが、ここでは役というものがありました。70世帯ほどの鎮守の神社2社の当番みたいなものです。やることは年2回のお祭りの時、ちいさな社殿の掃除だけです。70世帯ですから、当番が回ってくるのは70年に一度、同じおうちが次にするときは、必ず代がかわっている。
自治会の付き合いみたいなものです。私も3年くらい前にやりました。
こういういい加減なものとは、根本的に違うようです。
最初の2か所は、mistralさんたちだけのために、お堂を開け。雪かきをしたようです。すごいですね、究極のおもてなしです。どこからその情熱が出てくるのでしょうか。
信仰でしょうか。文化財を守っているという誇りでしょうか。
頭が下がります。
観音様が素晴らしいのはもちろん、世話役の方々がすばらしい。
いい旅行をなさいましたね。
- mistralさん からの返信 2022/01/20 23:31:22
- RE: すごい情熱です。
- しにあの旅人さん
こんばんは。
いつもコメントをお寄せ下さり、ありがとうございます。
私の方は、自身の旅行記の投稿が終わると、その後は脱力感がいっぱいで次に進めずにおりますのに。
> こちらの観音様は、集落ごとにいらしゃって、お参りするときは予約を取って行くのですね。
> その度に世話役の方は準備して、拝観者をお迎えする。今回のように雪の時は雪かきもする。
> 観光ではなく今も信仰なのですね。世話役の方はすごい情熱です。真似できないな、という感じです。
そうです。
その上、寺院が兵火に見舞われたなら、仏様を背負ってお運びし、敵に見つからないように川に沈めたり、土に埋めたりもするのです。
> 世話役というのは持ち回りですか、専従でしょうか。
集落によって、その年一年間、お一人専任で担当される集落(最初の集落がそう)もあれば、
数人が担当されるところ(2番目がそう)もあるそうです。
> 私が住んでいる房総の町、実質村みたいなものですが、ここでは役というものがありました。70世帯ほどの鎮守の神社2社の当番みたいなものです。やることは年2回のお祭りの時、ちいさな社殿の掃除だけです。70世帯ですから、当番が回ってくるのは70年に一度、同じおうちが次にするときは、必ず代がかわっている。
> 自治会の付き合いみたいなものです。私も3年くらい前にやりました。
しにあさんも神社の役を既にされているんですね。
こちらでは自治会の役員はありますが、神社まではないですね。
次の代が次回の当番を務める、というのは、それぞれが核家族になってしまい、それすらが難しくなっていますね。
> こういういい加減なものとは、根本的に違うようです。
私もそう思いました。
> 最初の2か所は、mistralさんたちだけのために、お堂を開け。雪かきをしたようです。すごいですね、究極のおもてなしです。どこからその情熱が出てくるのでしょうか。
> 信仰でしょうか。文化財を守っているという誇りでしょうか。
> 頭が下がります。
過去に、ご先祖さまが観音さまを背負って兵火の下、くぐり抜けて避難された
そんなDNAが今の人々にも組み込まれているかのようです。
大雪で自分の家の雪下ろしをしなくてはいけないのに、それでも寺院に出向いて雪かきをして迎えてくださる、
何と言ってこちらの感謝の気持ちを表して良いのか分からなかったです。
まさに「究極のおもてなし」ですね。
> 観音様が素晴らしいのはもちろん、世話役の方々がすばらしい。
> いい旅行をなさいましたね。
ありがとうございます。
なんと言っても、旅をして印象に残るのは現地の方々とのこころ温まる交流です。
今回の旅は、雪かきをして迎えて下さった世話役の方々との出会いでした。
細部まで読んで下さり嬉しいです。
mistral
-
- hot chocolateさん 2022/01/20 03:13:23
- 心休まる観音様
- mistralさま
こんばんは。
琵琶湖周辺は思いの外、雪が積もるのですね。
それとも昨年のこの時期、思いがけずの大雪だったのでしょうか。
ほとんど雪の降らない首都圏では、10センチほどの雪で交通もマヒしてしまう・・・
こんなに大変な思いをしての観音様詣で、今年はきっといい年になるでしょうね。
村の人たちに大切に守られている観音様たちですが、
様々なお顔の観音様を拝見していると、心休まる感じがいたします。
新たな年の初めに、素敵な旅行記をありがとうございました。
hot chocolate
- mistralさん からの返信 2022/01/20 08:33:53
- RE: 心休まる観音様
- hot chocolateさん
おはようございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
いつもありがとうございます。
> 琵琶湖周辺は思いの外、雪が積もるのですね。
> それとも昨年のこの時期、思いがけずの大雪だったのでしょうか。
事前のニュースで、彦根に7、80センチの積雪が、と聞き驚きました。
現地で聞くところによりますと(三番目のの渡岸寺で)例年、この辺りは雪の多い地方だそうです。
なのでことさら大雪と報道することもない、といったニュアンスで仰ってました。
多分、地球温暖化の影響から?積雪が少ない年も増えてきているのかもしれません。
そこにドカ雪が降り、交通マヒも起こったのかも知れません。
> ほとんど雪の降らない首都圏では、10センチほどの雪で交通もマヒしてしまう・・・
> こんなに大変な思いをしての観音様詣で、今年はきっといい年になるでしょうね。
レンタカーの予約する頃、それほどの積雪とは想像もしていませんでした。
ただ道が凍結するかも、との心配もあってスタッドレスのタイヤに替えていただくよう予約していました。ところが実際はそれ以上の降雪だったようです。
考えてみれば、大変な旅だったかもしれません。
> 村の人たちに大切に守られている観音様たちですが、
> 様々なお顔の観音様を拝見していると、心休まる感じがいたします。
それでもお寺にたどり着いて観音像に対面した時には、おっしゃる通り心から癒された想いでした。
コメントをいただき嬉しかったです。
mistral
-
- salsaladyさん 2022/01/18 10:58:57
- 檜の一木づくり~
- ☆ほんにようこそ!と迎えられたでしょうね。素晴らしい執念(付き添ってくれた相方に感謝)~
☆浄土真宗は規律が厳しいのですかしら?(おりんを鳴らさないと聞いた事もあり?)
☆なんといっても十一面観音の横顔の美しい事!(私は弥勒菩薩のお顔が大好き)~
☆こんなに努力して訪れた観音像の館だから、今年(2022年)は良いことが!!
- mistralさん からの返信 2022/01/18 15:45:57
- RE: 檜の一木づくり?
- salsalady さん
こんにちは。
いつもコメントをありがとうございます。
> ☆ほんにようこそ!と迎えられたでしょうね。素晴らしい執念(付き添ってくれた相方に感謝)?
そうですね。
雪の中、付き合ってくれた相方に感謝すべきですね。
その代わりに、といってはなんですが、翌日は彦根へ同行しましたよ。
あいにく彦根城は雪の為に閉鎖されていましたが。
> ☆浄土真宗は規律が厳しいのですかしら?(おりんを鳴らさないと聞いた事もあり?)
そう言われてみれば、我が家は浄土真宗ですが、阿弥陀如来しかおられませんね。
十一面観音さまなどは、そうだ、別の宗派なのね、と今ハッキリとわかりました。
> ☆なんといっても十一面観音の横顔の美しい事!(私は弥勒菩薩のお顔が大好き)?
弥勒菩薩のお顔も素敵ですね。
広隆寺の弥勒菩薩さんとか、品がありますね。
> ☆こんなに努力して訪れた観音像の館だから、今年(2022年)は良いことが!!
そうですね。
良いことがあると良いなあ。
mistral
-
- pedaruさん 2022/01/17 19:11:29
- 雪の中ようお参りなされた
- mistralさん こんばんは
色々調べられて雪の天候の中、良くいかれましたね、恋人に会いにいくように。
写真で見る限り、どれも素晴らしい仏像ですね。とくに観音様は厳かでした。
私も物好きで、仏像を夢中で彫った時期がありましたが、今は彫りかけの観音像が放置してあります。いつも仏像を見るときは、技術的、美的に標準を合わせて見ています。
信仰心がないので、心打つ仏像は彫れないだろうな、と自ら認めています。
急いで入った収蔵庫には見事な彫の観音像がありましたね。それにしても手が長いこと、膝までありますね。長い手で衆生をお救いになるということでしょうか。
無信心ながら心打つ観音像だと感じました。
pedaru
- mistralさん からの返信 2022/01/18 10:28:50
- RE: 雪の中ようお参りなされた
- pedaruさん
おはようございます。
> 色々調べられて雪の天候の中、良くいかれましたね、恋人に会いにいくように。
こころ温まるコメントをありがとうございました。
恋人に会うためには雪の中もいとわずに、といった様子でしたか?!
確かに、いつか必ず行ってみたいと思っていましたので、せっかくお約束したのだから何としてもとの想いがあったように思います。
> 写真で見る限り、どれも素晴らしい仏像ですね。とくに観音様は厳かでした。
現地で、村人に大切に守られてきたという観音さまに対面しますと、博物館などにお出ましになっておられる以上の、何かこころ揺さぶられるものがありますね。
> 私も物好きで、仏像を夢中で彫った時期がありましたが、今は彫りかけの観音像が放置してあります。いつも仏像を見るときは、技術的、美的に標準を合わせて見ています。
> 信仰心がないので、心打つ仏像は彫れないだろうな、と自ら認めています。
pedaru さんにそんなご趣味がおありだったんですね。
ギリシャでの旅行記で、今すぐ名前が出ないのですが、銅像に対するコメント、表情のお写真など、拝見した折にはとても心打たれた記憶があります。なんだか仏像とも繋がるようです。
具体的な宗教に対する信仰心というよりは、もっと素朴なつくり手の想いがきっと滲み出てきていて、対面した折にはそこに心惹かれるように思います。
> 急いで入った収蔵庫には見事な彫の観音像がありましたね。それにしても手が長いこと、膝までありますね。長い手で衆生をお救いになるということでしょうか。
>
> 無信心ながら心打つ観音像だと感じました。
>
三番目の幹音さまですね。
pedaru さんのコメントから、どこかで確かにご説明を受けたことを思い出しました。
どこで苦しい思いをしていても必ずすくい上げてくださる、その為の手の長さ、掌がこちらを向いていることなど、です。長いのにも意味があるんですね。
お顔も(彫りが)素晴らしい柔和な表情をされている観音像でした。
pedaruさんも是非制作途中の観音像を仕上げて下さいませ。
mistral
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旅行記グループ 近江の旅
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