2021/09/12 - 2021/09/12
9位(同エリア334件中)
旅猫さん
今年から始めた『高崎線沿線ぶらり旅』であるが、緊急事態宣言と暑い夏、それに続く雨により、三ヶ月に亘って休んでしまった。
9月に入り、ようやく暑さも和らいで来たので、再開することにする。
10回目となる今回は、四度目となる桶川駅界隈を散策。
歩いたのは、桶川市の西に位置する川田谷の北側である。
(2021.09.15 投稿)
- 旅行の満足度
- 3.0
- 観光
- 3.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
-
桶川駅前から、10時16分発の川越観光自動車の北里大学メディカルセンター行に乗り、市の北西部へと向かう。
乗り込んだのは、私を含めて二人だけだった。 -
バスは市街地を走り抜け、15分足らずで諏訪神社バス停に着いた。
そこは、諏訪神社の真裏だったので、まずは参拝することにする。
この神社は、譜代大名牧野家の所領であった旧石戸領五千石の惣鎮守とされていた社だそうだ。 -
社殿は、天保十五年(1844)の火災で焼失しているため、市の文化財に指定されている本殿は、その頃に再建されたものだろう。
質実剛健と言った感じの社殿だが、彫刻も施されいる。 -
拝殿前に置かれた一対の狛犬は、天明二年(1782)に氏子により奉納されたもので、彫りも深く、狛犬らしい出来栄えであった。
近くには、同時期に奉納された手水鉢もあった。 -
参拝後、神社の前を通る道を西へと歩いて行く。
左手には、圏央道の無粋な建造物が見えている。
しばらく歩くと、小さな御堂が見えて来た。
周囲には、地蔵や墓があり、ここが諏訪神社の別当寺であった普門寺があった場所のようだ。 -
現在、寺は堂宇を失っているが、石仏などは残されている。
十体ほどあった地蔵には、全て編み物が掛けられ、令和3年奉納と書かれた紙が貼ってあるので、地元の方が守り続けているようだ。 -
参道跡らしき道を少し入ると、奥に大きな枝垂桜がある。
これが、普門寺の枝垂桜と呼ばれる、樹齢約180年の桜である。
江戸彼岸の変種で、糸桜と呼ばれる枝垂桜だ。
枝ぶりが美しいので、花の咲く季節に訪れてみたいものだ。 -
普門寺跡の交差点から南へと歩いて行く。
目の前には、圏央道のジャンクションが現れる。
下を走る一般道も変更されているが、中途半端に造られているため、未完成のような感じである。 -
圏央道を潜ると、長閑な景色が広がっていた。
しかし、圏央道建設の際に土地や道が大きく変わったようで、畑などはほとんど工作が放棄されている。
歩道も暫定的に造られたままで、車道との間には雑草が生い茂っていた。 -
その先に、巨大な圏央道の桶川北本ICがあるのだが、そのすぐ脇に、小さな御堂が建っていた。
徳川家康の江戸入府の際、石戸に五千石を与えられた三河以来の譜代の家臣であった牧野氏が築いた陣屋に所縁の牧野薬師堂である。
陣屋はICの辺りにあったらしく、今は遺構も無い。 -
そこから、裏道を辿りながら歩いて行く。
大日堂を右手に見ると、その先で色付き始めた稲穂が広がっていた。 -
弥生時代から日本に定着した稲作。
今、米離れが進み、全国で減反による田圃の減少が続いている。
食料自給率の低いこの国で、米はとても重要だと思う。
コンビニのおにぎりだけでは、外国産の米の輸入量が増えるだけだ。 -
その先で左手に曲がると、前領家観音堂と呼ばれる小さな御堂に出る。
江戸時代の領家村にあった寺の名残りのようだ。
この界隈では、寺が無くなり、墓だけが残された場所が多くある。
これも、明治以降の集落の統合と廃仏毀釈の影響がある。 -
観音堂から裏道を辿って行く。
細い道が曲がりくねり、人が歩く道が続いている。
しばらく歩くと、また車道に出た。
その近くで、坂巻醤油店と言う看板を見つけた。
醤油を醸造しているようなので、立ち寄ってみることにする。 -
敷地内に、小さな直営店があった。
そこで、看板商品だという二種類の醤油が組まれたものがあったので、それを試しに購入した。
その際、隣の上尾市にある榎本牧場が造っているという醤油ジェラートがあったので、購入して外の椅子に座り食べてみる。
ナッツが入ったそれは、独特な味わいであった。 -
坂巻醤油店からすぐの場所に、朱色の鳥居が美しい社があった。
氷川大明神と扁額にあるので、氷川神社の分霊のようだ。
この界隈では、かなり立派な社で、もう秋の風情が感じられた。 -
この界隈には、武城と呼ばれる城の跡があるという。
地図で調べてみたが、よく分からない。
民家の脇にある細い道を入ると、雑木林や竹林、畑などがある。
どこか、武蔵野の面影を残す場所だった。 -
その辺りで、庄屋か豪農だった思われる民家の庭の奥に、土塁らしきものがあるのを見つけた。
ここが武城跡のようである。
周辺は、竹ノ内と言う地名が残り、武城と関係があるのだろう。 -
そこから、南へと向かう。
桶川西中学校のほうへ向かうと、田圃の中に小さな社が建っていた。
稲荷神社とだけ分かったが、詳細は不明である。 -
中学校の東側に、湿地帯が広がっていた。
池のようなものもあり、近付くと、水鳥たちが葭の中に逃げて行く。
すぐ近くにも、さらに広い池があり、多くの水鳥が集っていた。
周囲では、ガマの穂がたくさん観られた。
完全な野生のガマの穂を観たのは久しぶりである。 -
しかし、近くでは調整池の工事が始まっていた。
水路のような細い川の氾濫を見越して、国の国土強靭化計画に基づき、大規模な調整池を整備する工事なのだが、周囲の低地に民家などは無く、湿地自体が洪水の調整を担っているのに、なぜわざわざ自然を壊してまで調整池を造る必要があるのか不思議である。 -
川を渡ると、上日出谷地区となる。
すぐの高台に上日出谷氷川神社があった。
境内は掃き清められ、地元の方が大切にしているのが分かる。
今はまだ、集落の意識が残っているが、世代が変わると、氏子と言う意識も薄れ、地域の神社などは今後廃れて行くのではないかと思う。 -
氷川神社からすぐの場所に、知足院があった。
この界隈では最も立派な寺院で、堂宇も大きい。
江戸時代の梵語学者盛典の墓があることで知られている寺院だ。
個人的には、庚申塔が観たかったのだが、どこにあるか分からなかった。梵語学者盛典の墓 名所・史跡
-
知足院の北東側には、けやき団地と言う新興住宅街が広がっている。
高度経済成長期らしい感じで、今となってはつまらない街である。
そこを通り抜けると、桶川西小学校がある。
その敷地内に、縄文時代中期の集落跡である高井遺跡が眠っている。
約100基の竪穴式住居跡が見つかり、今は1基だけが保存されてるそうだだが、夏草が茂り、その跡は分からなかった。 -
この日は、30度を切っていたが蒸し暑く、桶川駅まで歩いて戻ることにしていたのだが、疲れてしまい、途中のバス停からバスに乗ることにした。
その近くでは、曼殊沙華が咲き始めていた。 -
バス停のすぐ近くに洒落た感じの店があったので、バスが来るまで覗いてみることにした。
そこは、シフォンケーキやベーグルを造っている店で、美味しそうだったので、バニラシフォンのカット(250円)を購入した。シフォンケーキが美味しかった。 by 旅猫さんはらこーえん グルメ・レストラン
-
バス停に戻ると、13時47分発のバスがやって来た。
往きと違い、車内はそこそこ乗客がいた。
途中のバス停でも3人ほど乗って来た。
終点の桶川駅西口までは、数分であった。 -
家に帰ってから、シフォンケーキを頂く。
これが思いの外美味しく、気に入ってしまった。
醤油は、今後、味見をしようと思う。
次回は、いよいよ北本駅へと駒を進めることになるだろう。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- 前日光さん 2021/09/16 23:04:04
- ぶらり旅
- こんばんは、旅猫さん
桶川駅界隈、けっこう長閑な雰囲気が残っていますね。
まぁ、そういう所を歩かれたのだと思いますが。
諏訪神社の彫刻は、ずいぶん細かいですね。
群馬の伊勢崎神社が、やはり予想以上に精緻な彫刻が施されていて感心したのですが、ここもそんな感じがします。
神社は氏子が守っていくという自然な流れがありますが、出雲の神社などはけっこう有名どころでも神主が常駐していない所があります。
私たちの後の世代になると、誰がこういった神社を守っていくのだろうと思いました。
島根は人口よりも神社の方が多いというジョークがありますが、埼玉も似たような感じがします。
ジョークでは済まなくなる時代がきているのかも。
黄金の稲穂実る水田の風景は、いつ見てもいいですねぇ。
田植えの後の清々しい緑の稲穂も好きですが、豊穣感があって、こちらも好きです!
坂巻醤油店の「醤油ジェラート」、独特な味わいだったようですが、甘さとしょっぱさのどちらに重点があったのでしょうか?
私が桐生の醤油屋さんで食べたソフトクリームは、醤油の味わいがほんの少しありましたが、甘さがいい具合にミックスされておいしかったので。
バス停近くの曼珠沙華が美しいですね。
この花を見ると、つくづく秋だなぁと(^-^)
シフォンケーキ、私も大好きなのですが、パサパサし過ぎていたり、甘すぎたりと、なかなかこれだ!というものにお目にかかれません。
おいしいシフォンケーキを食べてみたいなと思う今日この頃です。(^^;)
前日光
- 旅猫さん からの返信 2021/09/17 06:22:21
- RE: ぶらり旅
- 前日光さん、こんにちは。
書き込みありがとうございます。
桶川市は、駅周辺はそこそこ市街地ですが、少し離れれば田園風景が広がっていて、結構長閑な街です。
諏訪神社は、文化財に指定されているだけあり、なかなか凝った意匠の本殿でした。
江戸時代は、集落の守り神だったので、庄屋などがお金を出して、立派なものを建てる気概があったのでしょうね。
神主が居ない社のほうが多いでしょうね。
神社庁に所属しているところは、豪華で神主も今るところが多いですが、集落ごとの旧村社以下だと、社殿があるだけでも良しとしないと。
明治時代に大規模な神社整理が行われ、多くの神社が失われてしまいましたが、今後、自然淘汰が進むことでしょう。
地方では、代々受け継がれていくとは思いますが、埼玉のような都心に近い場所では、今管理している人たちがい無くなれば、荒れて行きそうです。
田圃の風景は、弥生の頃から日本の原風景ですから、心象風景ですね。
田植えの頃は、水も貼られて綺麗ですよね。
新潟の中越地方は、この季節、まさに黄金色の絨毯となり、美しいです。
坂巻醤油店の「醤油ジェラート」は、甘さ控えめですが、しょっぱさや醤油の味わいはあまり感じられませんでした。
ナッツの食感が前面出ていました。
曼殊沙華、今年初めて見ました。
先初めで、3輪だけ咲いていて、後はまだ蕾でした。
この店のシフォンケーキは、ふんわりしっとりで美味しかったですよ。
甘さも控え目で、大人のシフォンでした。
旅猫
-
- ポテのお散歩さん 2021/09/15 11:07:10
- 秋の気配
- 旅猫さん こんにちは。
久しぶりの旅行記を拝見しました。
やはりコロナ&夏の暑い時期は控えておられたのですね。
諏訪神社の社殿は細かな彫刻が立派ですね。
時が過ぎて変わってしまった風景も、田畑の風景は変わらないので
ホッとしますね。
時々耳にする『廃仏毀釈』。
過ぎ去った時間は戻りませんが、残念だなぁと思う事が多々あります。
竪穴式住居跡が残っていたり、立派な神社が点在していたり、
この辺りは古くから人々が暮らし、賑わっていたのでしょうね。
お醤油ジェラート、意外と美味しいかも。
ポテ
- 旅猫さん からの返信 2021/09/15 18:54:52
- RE: 秋の気配
- ポテさん、こんばんは。
書き込みありがとうございます。
コロナの影響もありますが、何しろ暑くて。。。
ようやく、気温が下がって来たので、少し再開しました。
それでも、蒸し暑くて大変でしたが。
今回歩いた辺りは、そこそこ緑も残り、田んぼや畑もありました。
とは言え、圏央道とそのICが巨大すぎて、景色を壊しています。
明治の『廃仏毀釈』は、全国各地に爪痕を残していますね。
破壊された石像を修理した跡が残っていると、悲しいです。
桶川市は、台地上にあり、縄文時代の遺跡が多く残っています。
今は人口も減り、少々寂れていますが、なかなか良い所ですよ。
醤油ジェラートは悪くは無かったです。
好きかと言われると、微妙ですが(笑)
旅猫
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