ヤク漬けのパキスタン　その８　ヤギ道の真実

2012/06/11 - 2012/07/02

予定していたショボディン峠が雪で閉ざされ、往路を引き返すか、まだ見ぬ｛ヤギ道」を行くかの決断に迫られたが、女性軍の「根拠のない期待」によって「ヤギ道」を行くことになった。

そして、「食ちゃったヤギ」の復讐？呪い？　は現実のものとなった。
今回は恐怖動画が多いです。

これがヤギ道の真実だ！　油断して落ちない様に気を付けて見て！
https://youtu.be/IkXaZxVoM00

エリア その他の都市(パキスタン)

• 旅行の満足度: 5.0

• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

まったく、だらだらと長くなって申し訳ないが、それだけ印象的だった旅とうことで許して頂こう。

往きの4泊目のキャンプ地、アルバブリエンまで戻って来た。
本来ならこの先で標高5346mの「ショポディーン峠」を越える周遊コースを取ることになっていた。

ところがこの年は雪が多く、ショボディーン峠を越えられるかどうかを確かめるために、先行していた偵察隊が戻って来て「あんたちじゃ無理！」と結論を出した。

ショボディーン峠越えは景色も良さそうなので期待していた。
「え～・・どうせヤクに乗って行くんだから大丈夫でしょ・・」と抵抗してみたが
「本気組」の人達も、ショボディーン峠越えは諦めて、来た道を戻るそうです」・・・トドメ！

で、来た道を帰ることに決定した雰囲気だったのだが
「私達はシャチミルコ峠やウェンサール峠を越えるのは絶対イヤです！」
とこれまで素直？だった女性群から一斉に反対意見が出た・・・！？
・・・確かにあそこは恐ろしかった、しかも逆走はもっと怖いかも。

「じゃぁ、夏まで待つ？」とか「ヤクに縛り付けて運んで上げようか」なんて冗談も言えない雰囲気。

パキスタントレッキングにおいて現地スタッフは「女性に超優しい」。
それでもこの事態では、絶対「変更不可」と思われたが・・・

「じゃ、ヤギ道を行こう」という意見が提案された。
それが下側のオレンジラインです。

これまでパキスタンジープじゃないと通れない「ジープ道」は知っていたのだが、今回、他に「ヤク道」と「ヤギ道」があることを知った・・・なんか想像付くじゃんね。

そう！　一般道　＞　ジープ道　＞　ヤク道　＞　ヤギ道・・・という具合に道は厳しくなるのだ！　ここまで我々が歩いて来たのは幅広の「ヤク道」だったのだ！

あれが「ヤク道」って、「ヤギ道」ってどうなってるの？

これだって幅広「ヤク道」だからね。

ヤクから降りて「ヤク道」を行く
https://youtu.be/AxhfY4T5RWM

この危なっかしいところは、ヤクから降りて歩く。

ここの下りはマジ怖かった。
遥か下に「ランチ会場」が見えた。
ここが一番怖かったかな
https://youtu.be/90l0BqZLq1U

私にとっては、この下りが一番恐ろしかった。

ちょっと足を滑らせれば「ランチ会場」に空から訪問になってしまう。

でも、ヤクもここを下ったんだよな～・・・そのヤクが通れない「ヤギ道」ってなに？？

テーブルが見えた。

分岐点のブリエンサールが足元に見えた。

ヤク隊はここから往路をシャチミルコ・ウェンサール峠を越えてシムシャルへ戻る・・・絶対こっちの方が安全確実だと思うんだけどなぁ。

シャチミルコ峠に移動するヤク達。
遥か右上に先発隊が見える。

ここからはヤウが居なくなるので、最低量の荷物は人間が担がなければならない。
我々は「お客」なので、今までと同じだが現地スタッフはちょっと大変。

さて、我々はいよいよ「ヤギ道」に入った・・・

な～んだ、ぜんぜん大したことないじゃんか！

ほ～れ、こんなことだって・・・

女性はスタッフがサポート。

なんてことはなく、今日のキャンプ地に到着。

「ヤギ道」を制したり！

それよりこのキャンプ、どうよ！

水場はかなり遠いけどあるみたい。

夜中に徘徊したら命は無いぞ。

恐怖の、立ち○○

カラコルム・・・って「黒い石」って意味なんだよね～

凄いコントラスト

無事に朝が来た。

なんてことはない「ヤギ道」に全員が快調！

あれれ・・ちょっと怪しくなって来た？

おお、これが噂の「ヤギ道」か？

ほら、ヤギの角が落ちてるし。

それでも意外と快適な「ヤギ道」

高度感は抜群だし

黄色丸の中で、何か動いてるけど・・・？

もしかし、あれって先発隊？？

・・・っていうかさぁ、もしかしてあの谷間に降りてから登り返すってこと？？

ここの下りはマジ恐ろしくて、写真を撮る余裕はなかった。
GoProがあったらなぁ。

歩いて来た方向を振り返る。

無理にペースを合わせようとすると、かえって危険なので各自の判断で歩く。

マイペース・・・でも置いてかれるなよ～

これが「ヤギ道」の真実だ～

なんて道が延々と続く。

道と人間が見えるかな？

印してみた

周辺の凶悪な山々

谷を降りて、ここまで登り返して一休み。

ここからは緩やかになるらしい。

歩いて来た道を振り返る。

こういうところは怖いで～・・・常時、落石中だし。

遥か彼方に氷河が見えるころ、ヤギ道は穏やかになった。

でも、まだまだ油断するな～

日本の山でも危険なところは多いけど、ここって危なっかしい道が3時間も続くので、緊張が途切れそうで怖い。

普通の道に見えてしまう。

幹線道路？に出た。

まぁ、一番緊張したのが現地ガイドだろうね。
はるか向こうにシムシャルの村が見えて、ほっとしてる背中。

でも油断するな～・・・今日のキャンプ地は黄色円の橋のところだぜ！

100里の道は99㎞をもって半分とする・・・日本にはこんな諺があるんだで～
って、多分一番油断してるのは私だったと思う。

明日はシムシャル村だぜ～

15時ころ、河原のキャンプ地に到着。
昼に配給された飲み水が、半分残ってった・・・日本だったらレアなカラコルムの水だで！

ここから村までは、ヤクで2時間ほどらしい。

今日うちに帰っちゃえばいいんい・・・と思ったら
明日になれば「村からヤクが迎えに来る」んだってさ。

我々のトレッキングを支えてくれたスタッフ達。

明日は、シムシャル村に到着するから長かった旅日記も終わるかと思いきや、おまけがちょっと長いかも・・・油断なき様に？？

この旅行記へのコメント （14）

• ateruiさん 2020/12/24 16:46:28

  崖路　興味あり

  ヤギ道　そういう名前　初めて聞きました
  
  子供のころ　崖の伝い渡りなどして遊んだので
  こういうところ興味があります
  
  しかし随分と高いところの　際どいヤギ道　良く通られましたね～
  日本にはこれほどのところがないかと思うんですが
  
  歩いた方たちも　ヤギも　この場所も　素晴らしいです
  どうもありがとうございました
  aterui

  ほいみさん からの返信 2020/12/24 20:18:49

  RE: 崖路　興味あり

  こんばんは。
  
  「ヤギ道」、私もこの旅で初めて知りました。
  ここを通らないと帰られないんです。
  短い距離なら、もっと危なっかしいところもありましたが、こんな道が3時間も続くと緊張感が途切れちゃってキケンです。
  
  日本でもトレッキング気分で歩ける「緊張感ある山道」はありますが、その代表はここかも。
  誘導リンクっぽくて失礼しますが、興味があたら見てやって下さい。
  https://4travel.jp/travelogue/11171089#bbs
  
  ほいみ
  

  ateruiさん からの返信 2020/12/24 21:07:59

  RE: RE: 崖路　興味あり

  
  > ほいみさん　こんばんは
  
  なるほど黒部ですね　まだ未踏でして　なかなかそちらを伺う機会がありません
  リタイヤしたら　挑戦してみたいです
  どうもありがとうございました
  aterui
  
  追伸　郵便道路　とか　郵便道　は高尾山にもありますが　（笑）
  
  >

  ほいみさん からの返信 2020/12/25 09:33:55

  RE: RE: RE: 崖路　興味あり

  郵便道路、興味深いです。
  検索したら、高尾山以外には金剛山しか確認出来ませんでした。
  チャンスがあったら歩いてみます。
  
  ほいみ

• くろねこだりゅんさん 2020/12/18 14:38:29

  ヤギ道

  「あーこれはヤギが滑った跡？」だと思ったらそこを歩いてる…
  こういった道は「ジャリッ」と行きそうで岩場を歩くより怖いです。
  トレッキングシスターズもヤク道とヤギ道の選択は間違えたかも？と歩きながら考えたに違いないと思います。
  「本気組」も行けなかった「ショボディーン峠の景色」気になりました。
  あとでネットで探してみます。
  
  質問です！
  高所順応はバッチリ出来ているとありましたが「息苦しさ」は慣れてくるのでしょうか？
  
  最後の集合写真、皆様の笑顔が素敵ですね☆
  パキスタン、こういった旅が出来るなんて奥深い！
  

  ほいみさん からの返信 2020/12/18 17:16:03

  RE: ヤギ道

  確かに「ヤギ道」はヤクは歩けない・・・と納得したのは、山肌が迫っているので、車幅？が広いヤクでは、荷物なんかがひ掛かって危険・・ということかも。人間も怖い余り崖と反対側の山肌に近づき過ぎると、でっぱり岩に当たって危なかったりします。
  
  ショボディーン峠からの景観はこのコース一番だと聞いていたので残念でしたが「ヤギ道」も今となっては良い思い出です。
  
  5000mくらいまでだと順応してしまえば、普通の生活は問題ないです。ちょっと走ったり坂を上ると苦しいですが、そうやって順応を進めて行くみたいですね。顔を洗う時に息を止めたら苦しくて「ああ、高所なんだ」って納得することがあります。
  
  一番危ないのが、順応してないのに更に高度を上げてしまうことかな。それと息が上がるまで運動（歩く）しちゃうと一気に高山病の症状が進んじゃうことがあります。
  
  パキスタンのトレッキングは「好みに合えば」最高に面白いです。コースは厳しいこともありますが、致せり尽くせりでのキャンプ旅ですからね・・・ただし公には酒はありません。
  
  ほいみ
  
  

• jamokaさん 2020/12/16 18:06:28

  白い花！！

  前回の白い花びっくりですね！頑張って歩いたご褒美は私にはあの花です～(✿^‿^)名前何だろ…可愛い花
  人間の服を除けば山の白と山羊の白、花も白！テントと服の色が際立って全てが素敵な絵画になってますね～大規模な岩崩れは無いんでしょうか…日本の旅行会社ならヘルメットは必須なのかなぁ…荷物になるのか…
  動画だけ先に見ちゃってました^_^
  危険度の割には装備は適当な感じに見えます（汗）ほいみさんの前を歩いてる白いハットの方はガイドさん？旅行客？シューズがズルっと滑りそうでヒヤヒヤしました(˘･_･˘)
  嫌いではない道かもですけど4人が繋がって下ってるシーンは辞退したいですよ（汗）誰も信じられない、単独トレポの方がマシかもです(⇀‸↼‶)

  ほいみさん からの返信 2020/12/16 20:23:51

  Re: 白い花！！

  こんばんは。
  
  白ハット、スニーカーの男は現地のトレッキングガイドです。地味に見えますが、あのK2にも登ったことある「凄腕」ならぬ「凄足」です。奴がひょうひょうと歩くので、なんてことはない様に見えますが、黒部の下の廊下の何倍も恐ろしかったです…滑るんですよね。
  
  このツアーはこの時が２回目の催行だったのかな、その後に催行されているのかは知りませんが、ヤギ道は通らないんじゃないのかなぁ。カラコルムの山を見るなら、もっと安全で景色の良いコースがあるし。
  
  あんな不毛のところに、あの白い花だけが咲いてました・・・不思議ですよね。
  
  ほいみ

• gontaraさん 2020/12/15 18:07:05

  大名旅行！

  これだけのスタッフに支えられた旅行って、正に大名旅行だと思うけど、滑落の危険と隣り合わせってのが凄いです。
  皆さんご無事で、何よりでした。
  こういうのを見せられると、行きたくなるけど、体力的に難しそう。
  ジープ道のコースで我慢するか！
  
  断崖絶壁で、よく立ち〇〇〇できますね。
  ヨットでも、なかなか出るまでに時間がかかります。
  これは、歳のせいか？

  ほいみさん からの返信 2020/12/15 22:12:13

  Re: 大名旅行！

  現金収入が無いパキスタンの寒村で、これだけの人数を雇うことで、すでに正義なんです。パキスタンのトレッキングって、現地の物価から考えるとかなり割高なんだけど、終わってみれば毎回百点満点です・・・危険なのはしょうがないのかな。
  
  ナンガパルバット周辺の「楽なトレッキング」もありますが、今は海外りょきう自体が無理ですね。
  
  さすがにあの位置で立ち○○は無理です・・・もう30㎝下がってください。
  
  ほいみ

• アルカロイド ダリルさん 2020/12/14 19:53:01

  動画撮ってるバヤイ？

  
  すんげぇ～～しか言えない！　ヤク道だって十分に怖かったけど、落石道はもっと怖い！　よくぞご無事で、、、
  
  スタッフたちはスゴいですね～？　本気組でなくてもコレだもんね！　たしかに悪夢に出てきそうだわ～？
  
  go to中止で沖縄がパァになりグレてるダリル

  ほいみさん からの返信 2020/12/14 20:47:03

  RE: 動画撮ってるバヤイ？

  そうなんです、本当にヤバいところは動画なんて撮ってる場合じゃなかったです。
  こういうのって、20分ならいいんだけど、３時間とか続くと膝も緊張も緩むんで危険です。
  
  落石も怖いです。
  カラコルムはここに限らず落石が多く、夜中は落石の音で目が覚めたりします。パキスタンの山岳部は非常に貧しくて、トレッキングの仕事は貴重な現金収入なのに、テロで外国人は来なくなっちゃいました。それに、このコロナ、みんなどうやって生活してるんだろう。
  
  go toの利用の仕方が分からないほいみ。

• スイカさん 2020/12/14 18:17:45

  これは、ダメでしょう！！(゜o゜)

  ほいみさん、はじめまして
  
  ここは通ってはダメでしょう。。
  少なくとも普通の旅行者は・・(^_^;)
  
  ここ、行く前に誓約書(自己責任)とか書いてるんでしょうか。
  「とっても、とっても危険で、行ったら途中で戻れないよ」って説明あるんでしょうか。
  絶対に落ちてる旅行者いますよね。
  
  私なら、動けなくなる可能性大！
  たまにこういう夢見るので「早く覚めろ～」です。
  
  「３０ｍだけだから」なら行けるけど。。
  
  驚きました。
  
  スイカ
  

  ほいみさん からの返信 2020/12/14 20:39:11

  RE: これは、ダメでしょう！！(゜o゜)

  初めまして。
  
  登山ツアーでは、こんなの当たり前の様なんですが、この時は「本気組」と「軟弱組」に分けたはずがこんな？ことになっちゃった・・・っていうことでしょうか。本文中には書きませんでしたが、実は「こんなはずじゃなかった」と毎晩泣いてた女性参加者がいました。
  
  高所のトレッキングツアーでは、事前に健康診断書や問診票の提出が義務付けられている上に、事前に説明会に参加することが参加条件になってることもあります。添乗員の指導に従う・・・って誓約サインはあったような気がします。
  
  時々「すごい面倒くさいヤツ」が参加してしまって面白くない思いをすることもあります。でも気軽？に秘境に連れ行ってくれる「この手のツアー」は楽しいです。この手のツアーでは、途中リタイアもあります・・・帰られればですが。
  
  基本的に、事故は「保険でカバー」ということで、旅行保険加入が参加条件になってる場合がほとんどかな。