神々の遊ぶ庭へ　旭岳登山旅行　その5花を満喫！姿見の池周遊コース散策編

2020/07/18 - 2020/07/18

　今年の夏は当初、7月末の梅雨明けのタイミングを狙って別の山を予定していました。しかし予約した山小屋から寝具を提供しないとの連絡を受け、急遽変更する事に。麓の宿から日帰りで登れる山の中で選んだのが大雪山系の最高峰・旭岳です。今回は天候予備も考え旭岳温泉に3泊することにしました。

　その5。花を満喫！姿見の池周遊コース散策編。最終日は再びロープウェイで姿見駅へ。花を見ながらゆっくりと姿見の池周遊コースを散策しました。登山道沿いには花が多く、前日見逃していたものが沢山。時間を気にせずじっくり花だけを見るのは初めてなので、非常に豊かで楽しい時間を過ごすことができました。

エリア 旭岳・天人峡・白金(北海道)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 1.5
• 交通: 3.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 高速・路線バス JALグループ 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

湧駒荘の方に送って頂きロープウェイ山麓駅へ。意外と遠いので助かりました。

旭岳ロープウェイ 乗り物

今年度は姿見駅売店は休業。湧駒荘でも弁当は衛生上の理由でできないとの事でしたので、山麓駅売店でテイクアウト。
8時40分発のロープウェイに乗車。

旭岳ロープウェイ 山麓駅売店 お土産屋・直売所・特産品

今日はデッキからの眺望が抜群。
中央奥はやはりトムラウシ山でした。

南西には美瑛岳や十勝岳。

富良野岳の他、夕張岳や芦別岳まで。

富良野から美瑛までが一望。中央奥のどこかに後方羊蹄山が見えるはずなのですが、曇っていてはっきりせず。右下は忠別湖。

中央ロープの下辺りに見えているのが神居山。なのでその奥には暑寒別岳があるはずです。

少し雲海なども見え、絶景ですね。

ロープウェイ姿見駅にはスタッフの方が常駐しており、質問すると花の事を丁寧に教えて下さいました。尋ねて初めて分かった事もあり、私達のような初心者には有難い限り。入山届のテーブルにある散策路マップを頂き出発。（これは咲いている花の場所も記載されており非常に便利でした。）

展望デッキから。あれ？予報では昨日より今日の方が天気がいいと思ったのですが、すでに雲が湧いてますね。それはさておき、今日はゆっくりお花見散策。どんな花が見れるか楽しみ。では、じっくりと探しながら歩いて行きましょう。

旭岳 自然・景勝地

まず見つけたのがミツバオウレン。背の高い草木の陰に咲いているので、分かり難いです。そして花に見える白いものは咢で、黄色い半円状のものが花。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

場所によってはすでに綿毛になっているチングルマも。真ん中のだけがセットしたかのような見事なウェーブ。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

ウコンウツギ。これはもう終わりかけで、先ほどのスタッフの方に大体の咲いている場所を教えて頂きました。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

ミヤマリンドウ。非常に小さな花で可愛らしい。前日登っている時は全く目に入らなかったですが、散策路沿いに点々と咲いていました。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

ゴゼンタチバナ。これも散策路には多数。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

コガネイチゴ。これも知らない花でしたが、花弁は通常は5個ですが、退化して4個のものが多いそうです。そういう意味では5個のものが見れたのは貴重。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

谷筋に沿って雪渓付近までチングルマの群落。雪解けのタイミングが同じなのでこういう咲き方になるのかな？

旭平 自然・景勝地

そんな中、エゾコザクラが猛アピール。可愛らしい花で、ハクサンコザクラより一回り大きいです。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

登山道の右側はチングルマのお花畑。

旭平 自然・景勝地

左側にも大群落。姿見の池に向かう途中でこれだけの花が楽しめるんですから、やっぱり1日花を見る日にして良かったぁ。

旭平 自然・景勝地

少し急な階段を登りきると、姿見の池展望台に到着。

姿見ノ池 自然・景勝地

少し上がるだけですが、見晴らしが俄然良くなります。

旭平 自然・景勝地

山裾に広がる景色が本当に素敵。

旭平 自然・景勝地

気持ちいいなあ～。

旭平 自然・景勝地

この展望台周辺に咲いているのがメアカンキンバイ。小さな群落で多く見る事ができました。

アップで見ると本当に綺麗。

イワブクロも点在。

そしてこれはエゾノマルバシモツケ。恥ずかしながら、この旅行記を編集するまではイソツツジだと勘違いしていました。念のため確認している時に、葉の形、花の中央部の色が違う事で分かった次第。（後半、近い場所で両方を撮っているのでそちらで）

展望台の眼下にはメアカンキンバイ、イワブクロ、イソツツジのお花畑。

その奥をアップで見ると、イソツツジの大群落だと思っていましたが、中央付近はエゾノマルバシモツケである事がはっきり見て取れます。その花を知る事で全く違う写真、景色に見えるから不思議。

散策路を進みましょう。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

左の砂礫地に咲いていたのがコマクサ。少し遠め。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

このコマクサは撮りやすい場所で咲いていました。ただ数は少なく、見れたのは3株ほど。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

寄り道をして地獄谷の噴火口へ。やはり近くだと迫力あります。

旭岳 自然・景勝地

この地獄谷は600万年前の爆発で山頂部が崩落してできた地形だそう。この絵を見ると旭岳はもっと高い山だったんですね。

旭岳 自然・景勝地

姿見の池を反対側から。

姿見ノ池 自然・景勝地

コースに戻り進むとエゾノツガザクラ。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

谷筋の斜面はエゾノツガザクラの大群落。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

そんな中、三輪だけポツンとキバナシャクナゲが咲いていました。周りはエゾノツガザクラに囲まれ寂しそうですが、頑張っています。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

すぐ傍に咲いていたのがジムカデ。花に詳しい女性3人組の方に教えて頂きました。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

そしてなぜそんな名前かというと茎と葉が、ムカデに似ているというのが名前の由来です。もうちょっといい名前なかったのかな。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

この辺りからの景色もいいですね。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

第四展望台で少し休憩。ここは非常に展望がいい。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

北には当麻岳から安足間岳。

南にはトムラウシ山や

美瑛岳、十勝岳の山々が良く見えます。

出発するとすぐ、左に擂鉢池、右に鏡池。二つ合わして夫婦池と呼ばれていますが、ここから見ると眼鏡池！？

姿見の池周遊コース 公園・植物園

ミヤマアキノキリンソウ。これまでも咲いていましたが、やっと綺麗な花に出会いました。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

鏡池の斜面は花で一杯！

姿見の池周遊コース 公園・植物園

特にエゾノツガザクラやコエゾノツガザクラは見事でした。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

散策路沿いにキバナシャクナゲ。ただこの辺りではほぼ終わりかけで、綺麗な花はあまり見かけませんでした。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

夫婦池の分岐から裾合平方面へ5分ほど歩き、前日見たお花畑へ。
登山道にある大きな岩の上に立つと

わあ～、一面のチングルマのお花畑！凄すぎます！

まさにチングルマの絨毯と言ってもいい光景。

登山道からでもその広大なお花畑に見惚れます。

雲が掛かり、少し太陽待ちしていましたが、本当に幸せな一時でしたね。

旭岳側ではお花畑と噴煙との対比が面白い。
では姿見の池周遊コースに戻りましょう。

旭岳 自然・景勝地

戻る道沿いで咲いていたのが、エゾノマルバシモツケと

イソツツジ。よく見れば違いは明らかですが…。

12時も過ぎたので、第3展望台で昼食。売店で購入したライスバーガーとコロッケ2種。味は…。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

この時間になると旭岳山頂は雲の中。最後に絶景の旭岳を拝みたかったが、こればかりは仕方なし。

旭岳 自然・景勝地

中道へ。ここは人も少なく穴場。しかも両側にチングルマが咲いているのでゆっくり見る事ができます。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

ここで見つけたのがハクサンボウフウ。よく見ると一つの花弁がハート型で可愛らしい。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

この中道はお花畑の中を歩いているようでしたね。
真ん中辺りの分岐を右折し、第一展望台方面へ。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

わあ～！凄い！この辺りが姿見の池周遊コース内では一番凄いお花畑でした。（第一展望台と中道との間です。）昨日お花畑と旭岳を最後に撮ったのもたぶんここでした。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

第一展望台下の周遊コースに咲いていたのがコエゾノツガザクラ。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

そしてコケモモ。右側は形がふっくらして違う花かと思いましたが、どうやら同じコケモモのようです。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

第一展望台に登り休憩。そう言えば三脚を持ってきたのに、一度も使っていない事に気づき記念写真。昨日も含めて沢山の花々が見れたので大満足の1日でした。少し早いですが、そろそろ下山しますか。

姿見の池周遊コース 公園・植物園

最後にお花畑と旭岳をしっかり目に焼き付けました。素晴らしい景色と沢山の花々を見せて下さりありがとうございました。またいつか。

旭岳 自然・景勝地

疲れもあり湧駒荘まで歩いて行く元気もないので、姿見食堂でコーヒーを頂きひと休み。

姿見食堂 グルメ・レストラン

15時30分発のいで湯号に乗車し、

路線バス (旭川電気軌道) 乗り物

旭岳温泉入口で下車。そして湧駒荘で日帰り入浴。入れるのは別館の神々の湯だけですが、チェックアウト当日も19時までは入る事ができ、しかもバスタオルも新しいものを貸して下さるので、大助かり。時間はたっぷりあるので、かなり長湯しました。入浴後は預けていた荷物を受け取りロビーで整理。いで湯号の最終便18時02分発に乗車し旭川空港へ。

旭川旭岳温泉 湯元 湧駒荘 宿・ホテル

旭川空港のフードコート内でこの時間営業していたのは2軒でしたので、奥の旭人さんへ。

鉄板焼 旭人 グルメ・レストラン

ホルモン鉄板焼きと、

鉄板焼 旭人 グルメ・レストラン

相方は冷麺で〆。JALの最終便で帰路に着きました。

大雪山、旭岳は本当に素晴らしい山でした。想像以上の素晴らしい景観、スケールの大きなお花畑、多くの花々に出会え大満足。そして旭岳温泉にもゆっくり浸かり、湧駒荘に再訪できた事など、私達にとってはまさに理想の旅となりました。

鉄板焼 旭人 グルメ・レストラン

この旅行記へのコメント （4）

• rokoさん 2020/08/24 15:43:34

  素晴らしい山旅・花旅

  クリント東木さん　　こんにちは～♪
  
  神々の遊ぶ庭へ　旭岳登山旅行
  ご一緒に楽しませていただきました。
  
  旭岳温泉に３泊
  じっくりと１ヶ所に留まり、ゆっくり楽しむ
  こういう旅は理想的ですね。
  いつもせっかく北海道に来たのだからとあちこち動き回ってる私とは大違い
  参考にさせていただきます。
  
  今回の１日お花散策　良かったですね～♪
  チングルマの絨毯はよく見かける光景ですが、やはりこちらは広大なスケール
  景色に圧倒されますね。
  お天気に恵まれての山旅、いい旅されましたね。
  
  　　　roko
  
  
  

  クリント東木さん からの返信 2020/08/24 21:09:58

  コメントありがとうございます。

  　rokoさんへ
  
  　こんにちは。いつも投票ありがとうございます。今回は天候に合わせたため、このような旅程になりましたが、実は2日目、3日目で登山、お花見と順調にいけば、最終日は空港からレンタカーで美瑛観光を考えていました。週間天気予報が出てからも、日々予報が変わるのでレンタカー予約は前日でと考えていたところ、結果的にこのような1ヶ所に留まる旅になった次第です。最終日はお花見をやめて美瑛へというプランもありましたが、沢山の花を見れたので、これで良かった、いやこっちの方が良かったと思います。ただrokoさんが見たアオノツガザクラとミネズオウは見れなかった（見逃した）のが残念！また次回の宿題いう事で。またrokoさんの旅行記を楽しみにしております。
  
  　クリント東木

• 琉球熱さん 2020/08/22 15:05:36

  これは発狂モノ

  クリントさん、こんにちは
  最終日を「花見」だけに充てるという計画、大当たりでしたね
  それにしても、素晴らしい景観
  これだけの花に囲まれたら、発狂寸前ですね
  見たことがあるような花も、「エゾ」が付いて微妙に違う亜種だったり、さすがに北海道は違うなと思います
  彼の地はこれから急速に秋から冬支度でしょうか？
  行くのならやっぱり夏ですね　私は来年以降の楽しみに取っておこうと思います
  
  「メアカンキンバイ」の「メアカン」とは何でしょうね？
  
  ---------琉球熱--------
  

  クリント東木さん からの返信 2020/08/22 22:43:11

  いつも投票ありがとうございます。

  　琉球熱さんへ
  
  　こんにちは。コメントありがとうございました。7月中旬がこの辺りの花のピークだったようで、本当に沢山の花を見ることができました。旭岳ピストン＋姿見の池周遊コースでお花見だったら1日で大丈夫かもしれませんが、間宮岳、裾合平を周るコースだと私達の実力では無理で、お花見の日と分けて正解だったと思います。
  
  　確かに北アルプスで見られる花と微妙な違いの花も多くあり、写真だけ並べられても区別つかないかもしれません。メアカンキンバイは漢字では雌阿寒金梅で、もうお分かりかと思いますが発見されたのが雌阿寒岳だったそうです。
  
  　先日の「愚痴」について一言だけ。個人的には残念で、琉球熱さんの五色ヶ原の旅行記を見たかったです。ではまた。
  
  　クリント東木