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 月に一度か二度程度の簡単な所用を南河内で済ませて長尾街道から大和に入ります。所謂山麓バイパスを南下して金剛登山道の大和側の起点として有名な高天彦神社駐車場で車から降ります。一番目は高天寺橋本院という古刹です。今回はこの間のみMTB行です。<br /> 写真は高天寺橋本院「瞑想の庭」

コロナ禍を避け花見かな 大和金剛・葛城・二上山麓九桜花見の旅

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2020/04/03 - 2020/04/03

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旅行記グループ 大和を旅する その2

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河内温泉大学名誉教授

河内温泉大学名誉教授さん

 月に一度か二度程度の簡単な所用を南河内で済ませて長尾街道から大和に入ります。所謂山麓バイパスを南下して金剛登山道の大和側の起点として有名な高天彦神社駐車場で車から降ります。一番目は高天寺橋本院という古刹です。今回はこの間のみMTB行です。
 写真は高天寺橋本院「瞑想の庭」

旅行の満足度
5.0
交通手段
自家用車

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  •  高天原伝承の地でもある高天寺橋本院は、奈良時代元正天皇の発願で行基が開いたと伝えらています。往時の面影は無く、橋本院という一宇があるのみです。葛城古道(山麓バイパスがその現道のようなものです)に繋がる山内には、四季折々の花が咲いていて今は桜が盛りです。「瞑想の庭」と呼ぶ坊を取り巻くような、庭園が招いてくれます。<br /><br /> 空中に浮かぶ花園の様な橋本院が見えて来ました。

     高天原伝承の地でもある高天寺橋本院は、奈良時代元正天皇の発願で行基が開いたと伝えらています。往時の面影は無く、橋本院という一宇があるのみです。葛城古道(山麓バイパスがその現道のようなものです)に繋がる山内には、四季折々の花が咲いていて今は桜が盛りです。「瞑想の庭」と呼ぶ坊を取り巻くような、庭園が招いてくれます。

     空中に浮かぶ花園の様な橋本院が見えて来ました。

  •  「瞑想の庭」パノラマ写真です 

     「瞑想の庭」パノラマ写真です 

  •  高天彦神社は金剛登山の起点として有名です。その一本の「郵便道」は金剛山頂が奈良県であるため郵便配達が利用した道です。

     高天彦神社は金剛登山の起点として有名です。その一本の「郵便道」は金剛山頂が奈良県であるため郵便配達が利用した道です。

  •  郵便道と脇の水車

     郵便道と脇の水車

  •   ここから、180度向きを変えて葛城新道沿いに北上して山際の桜見物です。期待したほどでは無かった極楽寺も紹介。<br /> 本堂です

      ここから、180度向きを変えて葛城新道沿いに北上して山際の桜見物です。期待したほどでは無かった極楽寺も紹介。
     本堂です

  •   取り憑き道路との接点に桜が一本のみでした。

    取り憑き道路との接点に桜が一本のみでした。

  •  次は度々登場します「一言主神社」。神社の神秘的な公孫樹の新芽と脇の桜の下で昼食を頂きます。自宅から持参したパンと珈琲ですので、No「密」です。千年以上と言われる公孫樹の脇では、桜は添え物様にしか見えません。格の差でしょうか、<br />

     次は度々登場します「一言主神社」。神社の神秘的な公孫樹の新芽と脇の桜の下で昼食を頂きます。自宅から持参したパンと珈琲ですので、No「密」です。千年以上と言われる公孫樹の脇では、桜は添え物様にしか見えません。格の差でしょうか、

  •  折角ですので参道の桜と野草もどうぞ。無教養で野草の名が分かりません、何方かご教示を。

     折角ですので参道の桜と野草もどうぞ。無教養で野草の名が分かりません、何方かご教示を。

  •  新道に戻り北上すると見慣れた九品寺のシンボル的な景色が見えてきました。刈りとった稲藁を乾燥させる「木吊し」と言うのでしょうか。春は菜の花が前に並んで何時もに無い雰囲気を出しています。

     新道に戻り北上すると見慣れた九品寺のシンボル的な景色が見えてきました。刈りとった稲藁を乾燥させる「木吊し」と言うのでしょうか。春は菜の花が前に並んで何時もに無い雰囲気を出しています。

  •  九品寺さんは山門でお参りを済ませて、「香水時計」にご挨拶。これから田植えにかけては、金剛山からの清らかな豊穣の流れを管理する時を告げます。

     九品寺さんは山門でお参りを済ませて、「香水時計」にご挨拶。これから田植えにかけては、金剛山からの清らかな豊穣の流れを管理する時を告げます。

  •  この流れがヤマト政権の礎を作りました。<br /> 東征を終えて即位した神武天皇は、国見山(日本書紀には「腋上の嗛間の丘(わきがみのほほまのおか)」と表現されている)にお登りになり、自分の「国を見」られた。その時に「なんとよい国を得たものか。狭い国かもしれないが、蜻蛉(とんぼ)がとなめ(交尾)をしているように連なった山々に囲まれた地だ」と発せられたとされる。蜻蛉とは豊作の象徴であり、自分たちが得た地は狭いかもしれないが、稲作が盛んな、恵まれた地であるとの意で神武天皇は発せられた・・・とあります。<br />

     この流れがヤマト政権の礎を作りました。
     東征を終えて即位した神武天皇は、国見山(日本書紀には「腋上の嗛間の丘(わきがみのほほまのおか)」と表現されている)にお登りになり、自分の「国を見」られた。その時に「なんとよい国を得たものか。狭い国かもしれないが、蜻蛉(とんぼ)がとなめ(交尾)をしているように連なった山々に囲まれた地だ」と発せられたとされる。蜻蛉とは豊作の象徴であり、自分たちが得た地は狭いかもしれないが、稲作が盛んな、恵まれた地であるとの意で神武天皇は発せられた・・・とあります。

  •  少し奥にはい入ると「駒形大重神社」があります。謂われは写真で。<br /> 駒形大重神社と葛城山とのツーショット

     少し奥にはい入ると「駒形大重神社」があります。謂われは写真で。
     駒形大重神社と葛城山とのツーショット

  •  謂われ

     謂われ

  •  菜の花が見事でした。<br /> この後何度も見るのですが、山麓沿いの菜の花も良いものですね。蜂が蜜をおねだりしている様子も見られます。<br /> 菜の花奥に九品寺本堂辺りが見えます。

     菜の花が見事でした。
     この後何度も見るのですが、山麓沿いの菜の花も良いものですね。蜂が蜜をおねだりしている様子も見られます。
     菜の花奥に九品寺本堂辺りが見えます。

  •  蜂と花、葛城山周辺の蜂蜜は濃厚な味で美味しいと有名です。

     蜂と花、葛城山周辺の蜂蜜は濃厚な味で美味しいと有名です。

  •  先を急ぎましょう。少し走ると「笛吹神社」です。ここは大砲で何度か紹介しています。予想に反して、と言うか大和の神社と桜はあまりセットとしては見かけないという方が正確なのでしょう。桜が愛でられるようになった時期と、神社が成立した時との差なのでしょうか。それとも、大和の古い神社には桜が似合わないという不文律でもあるのでしょうか。

     先を急ぎましょう。少し走ると「笛吹神社」です。ここは大砲で何度か紹介しています。予想に反して、と言うか大和の神社と桜はあまりセットとしては見かけないという方が正確なのでしょう。桜が愛でられるようになった時期と、神社が成立した時との差なのでしょうか。それとも、大和の古い神社には桜が似合わないという不文律でもあるのでしょうか。

  •  橋本院、高天原神社、極楽寺、一言主神社、九品寺、駒形大重神社そして笛吹神社と七カ所巡りました。本日の桜巡りの目処としては「山麓バイパス九桜巡り」が成立しないかという目論見もありました。そして、八番目が當麻寺です。ここも何度か紹介していますので、仁王門の桜のみで早送りとしました。

     橋本院、高天原神社、極楽寺、一言主神社、九品寺、駒形大重神社そして笛吹神社と七カ所巡りました。本日の桜巡りの目処としては「山麓バイパス九桜巡り」が成立しないかという目論見もありました。そして、八番目が當麻寺です。ここも何度か紹介していますので、仁王門の桜のみで早送りとしました。

  •  しかし、仁王門をズレて大回りしますと立派な桜並木の街路に出ます。そこに万葉学者犬養孝先生の揮毫による大津皇子の万葉歌碑があります。<br /> あしひきの山のしづくに妹(いも)待つとわが立ち濡れし山のしづくに

     しかし、仁王門をズレて大回りしますと立派な桜並木の街路に出ます。そこに万葉学者犬養孝先生の揮毫による大津皇子の万葉歌碑があります。
     あしひきの山のしづくに妹(いも)待つとわが立ち濡れし山のしづくに

  •  同歌碑アップ

     同歌碑アップ

  • 大津皇子の歌碑近くにはお姉さんの大伯皇女の歌碑もありました。<br /> うつそみの人にある我れや明日よりは二上山を弟背と我が見む

    大津皇子の歌碑近くにはお姉さんの大伯皇女の歌碑もありました。
     うつそみの人にある我れや明日よりは二上山を弟背と我が見む

  •  姉の大伯皇女が弟である大津皇子が憤死した後、皇子が葬られたとする二上山を弟と思って暮らすという悲しい皇室の悲話を伝えています。<br /><br /> 皇子が葬られた二上山と花のツーショットです<br />

     姉の大伯皇女が弟である大津皇子が憤死した後、皇子が葬られたとする二上山を弟と思って暮らすという悲しい皇室の悲話を伝えています。

     皇子が葬られた二上山と花のツーショットです

  •  最後九番目は「石光寺」で幕です。寒牡丹で有名なお寺ですが、桜もありました。この時期に訪れる人は無い様子。愚僧の身一つでもって門番を煩わせても・・・と思い山門(車窓)観光として大忙し、コロナ禍除け桜見物の緞帳を下げさせていただきます。

     最後九番目は「石光寺」で幕です。寒牡丹で有名なお寺ですが、桜もありました。この時期に訪れる人は無い様子。愚僧の身一つでもって門番を煩わせても・・・と思い山門(車窓)観光として大忙し、コロナ禍除け桜見物の緞帳を下げさせていただきます。

  •  今週末までは桜も見頃と思います。人との接触を避け、桜や菜の花等との蜜度の高い「葛城山麓九桜花見」は如何でしょうか。<br /><br /> 山麓を 繋ぐ桜や 九品かな  <偐山頭火><br /> <br />                        九品寺にて<br />

     今週末までは桜も見頃と思います。人との接触を避け、桜や菜の花等との蜜度の高い「葛城山麓九桜花見」は如何でしょうか。

     山麓を 繋ぐ桜や 九品かな  <偐山頭火>
     
                            九品寺にて

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大和を旅する その2

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