奈良 平城宮跡周辺万葉サイクリング伴走記

2019/10/13 - 2019/10/13

　台風19号で催行が危ぶまれた、とある喫茶店常連客による万葉歌碑等を巡るサイクリングに伴走同行して来ました。幼児から70歳超からなる16人の銀輪列での走行は、公園内外を我が物顔で疾走する鹿の群れのようでもあり危なげながら、無事２５キロほどの走行と見学を楽しむ一日でありました。
　同行講師は友人の偐家持氏であります。

エリア 奈良市(奈良)

• 旅行の満足度: 5.0

• 交通手段: 自家用車 バイク

　集合時間は１０時近鉄奈良駅前交番前。我々伴走組は自動車で奈良に入って、平城宮跡公園でMTBを降ろして集合場所へ。

　近くのレンタサイクル店で、各自借り入れ最初の訪問地平城宮跡へ向かいます。

　南大門が見えて来ました。

　大極殿では記念撮影。（整列写真はお顔が写りますので）

　５１代平城天皇陵制札前にて。

　同拝所へ。

　磐之姫古墳。
　万葉集第二巻の巻頭を飾る女性歌人としても知られています。

「ありつつも　君をば待たむ　うちなびく　わが黒髪に　霜の置くまでに」（万葉集巻2-87）

　講師の嫉妬深い磐之姫と仁徳天皇の「浮気」のやり取りの説明に、参加者大笑いでした。女歌における嫉妬の表現とも言われているそうです。
　拝所です。

　法華寺にも立ち寄り

　再び平城宮跡で昼ご飯。食後は銀杏を拾う幼い参加者「パパにあげる･･･」と可愛いお手々です。

　平城宮跡を東西に抜けて「西大寺」から「喜光寺」へ。参加者が御朱印をもらっておられました。
　西大寺

　喜光寺

　阪奈道路をくぐり、垂仁天皇陵へ。
　陵を北側から

　田道間守は垂仁天皇の命を受けて不老不死の果物「タチバナの実」を探しにいきましたが、発見して持ち帰った時には既に垂仁天皇が崩御しており、悲しみの余り天皇陵で自らも亡くなったという伝説が残されています。そのお墓が、脇にある小島だと言われています。
　田道間守は「お菓子」の神様としての信仰を集める存在になっています。

　垂仁天皇制札

　同拝所

垂仁天皇陵脇の田園風景

　秋篠川と釣り人、左は唐招提寺です。

　秋篠川の唐招提寺脇にある万葉歌碑前にて。
　偐万葉歌人「偐家持」氏による「沫雪のほどろほどろに降りしけば平城（なら）の京師（みやこ）し思ほゆるかも」の　大伴旅人の歌碑の説明を受けます。
　 大伴旅人は大伴家持の父で偐家持氏とも血縁があるかないか・・・当時太宰帥として赴任していた旅人が、淡雪がまだらに降りつづくと奈良の京が思われることだと、大宰府に降りつづく雪を見て奈良の京を思う歌だそうです。

　同歌碑

　最後は女性参加者の目的の一つ「鹿アイス」を平城宮跡でいただきます。美味しそうに鹿せんべいを食べる鹿の気持ちになれるという、アイスを挟んだ煎餅をほおばり道を挟んだ向かいに見える遣唐使船を眺めて小さな旅の締めくくりとしましょう。

　遣唐使船